金子京介・菊池グリグリの重賞回顧トーク・京都金杯編

菊池 土曜に行われた京都金杯を回顧していきましょう。

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京都金杯回顧



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https://regimag.jp/blog/kyo_guri/view/detail/entry/216571

<天候・馬場について>

菊池 京都は週中と、土曜朝にかけても少し雨があったようですね。馬場発表が変わらない程度でしたが、含水率は高めでした。

京介 そうなんだよね。土曜日の京都競馬場はそこそこ晴れていたし、ダートも良馬場でスタートしていた。それに芝の見た目も良い…と思えるのに、超高速馬場じゃなかったんだよね。

京介 金曜日時点での馬場発表で、京都芝の含水率が11.0%。土曜日に11.3%、日曜日に11.6%と緩やかに湿っている。やっぱりこれは夜中の雨なのかな?京都競馬場は含水率12%を過ぎると稍重になるそうだから、比較的というかかなり湿っていた方だと解釈した方が良かったね。

菊池 芝はAコース使用。見た目には傷んでいるように見えず、中間にエアレーション作業の発表もなかったですが、蓋を開けてみれば時計の掛かる馬場状態。7Rの4歳500万下・福寿草特別(ともに芝2000m)が、それぞれ2分2秒0、2分2秒4というタイムでした。

京介 事実上の稍重馬場と考えれば、確かにこの水準も納得。何よりこの日、上がり3F33秒台を誰も発揮できていなかったよね。最後尾から直線だけの競馬をした馬でもそうだった。脚を取られる馬場だったのであれば、これも少々納得かな。

京介 そしてスピード優位の馬場ではなかったわけだから、1800mや2000mだと、意外と断然内有利の馬場状態にはなっていなかった。こういうシチュエーションだと、京都金杯も外枠が来れるんだなと学習しないといけないね。

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<パドックについて>

菊池 17頭立てでした。パドック映像を見直してどのような印象でしたか?

京介 中山金杯よりも良くなかったんじゃないかな?映像映えしないタイプが多いとはいえ、背中がコケてバランスの悪い馬が多かったように感じたよ。太め&細めが極端だったし、トモや胴回りの張りが甘い馬だらけだった。

菊池 こちらも大幅馬体増がチラホラ見られましたね。人気サイドでは4番グァンチャーレが+16キロ。

京介 ここまで1年近く、馬体重変動が少ないままで高値安定していた馬が、7歳になって唐突に大幅増となるのは、見た目に許せる範囲であってもやっぱり良くない材料だったと思う。そこまでの太目感はなかったけど、さすがに「何をしているんだか…。」という感想しか出てこない。成長途上明らかな4歳馬ならまだしもね。

京介 なので日程的に1月5日が土曜日とちょうど良かったにしても、休日を返上して2日3日にビッシリやっている馬の方が、仕上がりは上だったと思うよ。2番サラキアは年末31日に追い切って2日3日の時計がないけれど、かなり体のラインが変な形だったもの。

<レース展開について>

京介 京都外回り1600mのスタートは、向正面の半ば。京都も中山に負けず劣らず、そこそこの入場があったみたいだね。ただ今回は、ファンファーレが鳴り始めると同時に奇数枠の馬がゲートに入っていた。

京介 どの馬もゲート入りは順調だったけれども、偶数枠順でちょっと慎重になったかな?おおよそ53秒ほど掛かった。まあこれぐらいなら、並みという程度かな。ちょっと内枠が待ったけれども。

菊池 かなりバラついたスタートでした。5番バリスの大出遅れはさておき、3番カツジもなかなか深刻な出遅れでしたね。2番サラキアも相変わらず出遅れて1番ストーミーシーもスタートが悪いので、4番グァンチャーレはポジション獲りが楽そう。

京介 カツジはこれどうしたんだ?京都金杯では絶対無理なレベルの5馬身出遅れ。内枠がスタートの悪い追い込み馬だらけなので、グァンチャーレがだいぶ隊列有利になるのは想定通りだった。しかもこれ、グァンチャーレについて行った1番ストーミーシーが、そこそこ良いポジションを取れてしまうほどだった。

菊池 まずは外から16番ツーエムマイスターが主張して間から11番トゥラヴェスーラ、さらに13番アサクサゲンキ、15番マイスタイルと外枠の各馬が前へ。内からスーッと位置が上がっていく4番グァンチャーレ。

京介 トラヴェスーラが慎重になってくれたので、グァンチャーレは2列目内の絶好ポジションで我慢できている。これはかなり良い位置でしょ。

菊池 その直後には内から挽回の1番ストーミーシー、2番サラキア、8番ヒーズインラブ。これらの後ろの外に12番パクスアメリカーナがいました。川田騎手は包まれないように外を意識した序盤の立ち回りでしたね。

京介 今回は外枠の方に先行馬が固まって、前の集団を固めてしまう格好になったから、その後ろで内に潜り込めないのは仕方ない。やはり予想通り、外には振られるなこれは、と。

菊池 中団以降は内から6番アドマイヤアルバ、7番ミエノサクシード、10番リライアブルエースが並んでいて、その後ろの列に3番カツジ、17番ロードクエスト。後方はバラバラと人気薄が3頭。

京介 アドマイヤアルバはスタートを切れたのにこの位置。まあ長い距離ばかり使っていたから反応が悪いのは仕方ない。

京介 カツジは出遅れてから内ラチ沿いをだいぶ挽回しても、まだ先頭とは1秒以上ある5列目。脚が溜まっているようにはちょっと見えないなあ…。

菊池 前半600m通過は35秒3、800mが47秒5でした。数字上は遅い流れですが、この日の馬場を考えるとスローとは言えないですかね。

京都競馬場のマイル戦は、3コーナー坂の頂点前後の上り下りでなかなか強気に動かしにくいから、スローになりがちなことを考えると、まあ標準ぐらいのペースじゃないかと思う。そして本来は、最後の直線で大半の馬が33秒台の上がりを駆使して詰めてくるはずなのに、この日の馬場はそれを許さなかった。そう考えると、スローよりはやや速い程度かなと。

菊池 隊列に劇的な変化はないものの、下り坂で馬群は凝縮しつつ4コーナーへ。12番パクスアメリカーナは既に抑えきれない手応えで外5番手あたりまで接近。

京介 だけどパクスアメリカーナだけでなく、馬群の内にいた馬も十分に脚を溜めて接近している。1枠の白帽2頭は、もうどこを割ろうか狙うだけ、という手応えに見える。

菊池 直線に向いたところで内から4番グァンチャーレが良い手応えで前に迫りますが、古川騎手は16番ツーエムマイスターを内から交わすか外から交わすかで躊躇!?結果、ガッツリ詰まってしまいました。

京介 後退する13番アサクサゲンキの挙動を読み切れなかったようだね。ツーエムマイスターもフラフラしていたから。とは言え、最内を決めていたのなら…と思うほど惜しい。

菊池 そうこうしているうちに外から15番マイスタイルが先頭に立つ勢い。そこに、さらに外から迫る12番パクスアメリカーナ。さらに大外から7番ミエノサクシードも接近。内を通った馬たちは馬群が密集して追いにくい態勢。

京介 ツーエムマイスターとグァンチャーレだけの話でなく、内からサッと進路を作ってくれなかったグァンチャーレの影響で、その後ろも渋滞してしまうからね。13番アサクサゲンキも後退しているし。

菊池 残り100mでようやく勢いがついた12番パクスアメリカーナが15番マイスタイルを一気に交わして先頭。3着は外から追い込んだ7番ミエノサクシードが浮上。

京介 内の馬がみなモタモタしていた間に、馬群の外を回っていた馬の方が勢いに乗せてしまった。それでゴール寸前になって、外差しが間に合ったという流れだね。馬群の内でしばらく様子を見ていた6番アドマイヤアルバも、前の馬の挙動がブレすぎていて突っ込む確信を持てなかったが故の、差し損ねの4着。

<結果を受けて…>

190105京都金杯結果

菊池 勝ち時計は1分34秒9。良馬場でしたが、やはり時計は掛かっていましたね。昨年は内が悪くて時計の掛かる馬場でしたが、さらに0.6秒も遅い決着でした。

京介 良馬場発表だったのに、まさか昨年より遅い時計の決着とは、想像だにしなかったよ。この時点で予想の前提がだいぶ狂っている。含水率を発表する前だったら、今の馬場状態はやや重と言っていたのかなあ。

菊池 京都金杯としては珍しい外枠決着でしたが、昨年とは微妙に異なる要因によって引き出された結果と言えそうですね。

京介 馬場自体は、内も外も同質だったと思うよ。ただ、昨年は外が伸びるぐらいの荒れ馬場だから追い込み馬がハマったけれども、今年はそれとは違う。ペースが遅めで馬群が直線に向いてもバラけきらなかったからこそ、馬群の外を安全に回っていた馬が惰性に乗れた、という所が本当だろうね。

菊池 では、上位馬について。

パクスアメリカーナ

菊池 12月のリゲルS以来、2キロ増えて470キロでした。

京介 直前の追い切り映像が素晴らしかったんだよね。他の有力馬がキャンターの映像ばかりだった中で、ひときわ目を惹く動きの追い切りだった。これは人気しちゃうなと素直に思ったよ。

京介 パドックでも、比較的飛節の折りが深い馬なのに、後肢の伸びやかさも背中の安定感もあって、この冬場なのにいい緊張感を保てていた。「真面目に仕上げた」分の差が大きく出たんじゃないか、と素直に思う。

菊池 馬格の割に跳びが大きいので、ゴチャゴチャするとどうかな?と思いましたが、川田騎手はその点に気を付けた立ち回りでしたね。時計の掛かる馬場も合っていたでしょう。

京介 クロフネ産駒は京都金杯苦手という話があったけれども、ディープインパクト産駒が持ち味を出せない馬場状態ならそりゃ当然。逆に、今年のパワーが生きる馬場は大歓迎だったと思うよ。

菊池 得手不得手のハッキリした馬なので、今後も取捨には苦労しなそうですかね。次走が東京新聞杯だった場合は、左回りで少し割引。時計の速い馬場だと割引…といったところでしょうか?そうやって考えていくと、春のマイル路線でちょうど良いレースあるか!?というのも少し心配ですが…。

京介 1分32秒台決着のマイル、あるいは上がり32秒台が必要になるコースでさえなければ、いろんな競馬場でそれなりに走れるタイプだと思うけどね。ちゃんと強い方の馬じゃないかなと感じるけれど。

マイスタイル

菊池 4キロ減って456キロでした。2000mからの距離短縮もですが、外枠も嫌われての5番人気(15.6倍)だったかな?という感じで。

京介 外枠も嫌われたけれど、おそらくは体調もあまり良くないんじゃないかと言われていたのでは?

京介 あと致命的な材料として、田中勝春騎手が京都&阪神のオープン以上で全然ダメというのがあるよ。過去20年遡って勝ち星なし、トーホウシデンで菊花賞2着したのが2000年、ウイングレットで京都金杯2着したのが2007年。20代30代の話だ。さすがに過去10年ぐらい関西に来て何もできない田中勝春騎手が、外枠から工夫して激走させるなんて誰も思っていなかったんじゃないかと。だもんで今回のは、歴史的事件扱いされるぐらいの激走なんだよね。

菊池 スタートを決めて、ここでも先行出来るスピードを示しました。行きたがる面もあるのでマイルの方がいいかもしれないですね。

京介 前走はチークピーシズ+ブローバンドを装着してレースでコントロールしきれず暴走。だけど今回はどちらも外してきていた。それで距離短縮効果もあってコントロールが効いたし、前回の中日新聞杯は馬具変更の悪い面が出たため度外視と考えた方がいいかもしれないね。

京介 自分は前走のぶっ飛ばし逃げを見て、田中勝春騎手がこの馬を御するのはもう無理なんだろうな…と今回見切ってしまった。

菊池 気持ちは強いタイプで踏ん張るので、今回のような混戦の方が良さそうですね。

京介 北海道の洋芝で走ったタイプだし、前脚を叩きつける走りをする。時計の掛かる馬場で我慢比べをする形が合っているのは確かだと思う。だけど勝ち運がない。好調キープしているうちに何とかしたいけど…。

ミエノサクシード

菊池 ターコイズSから4キロ増で462キロでした。

京介 前走もこの馬なりに仕上がりは良かったんだよ。どうにも華奢で、中山では厳しかったけれども…。それに、時計が掛かってくれたことは何より助かった。この馬のエンジンの掛かりでも間に合う流れだったね。

菊池 内~中は渋滞発生でしたから、結果的に大外に出したのが正解でしたね。

京介 その通り。仕掛けの差で、だいぶ流れが向いた事実はある。

菊池 この後は京都牝馬Sあたりでしょうか。開幕週の成績が良い馬だけに、末期がどうか?というのも。

京介 引き続き川島騎手で続けるのかな?最近は開幕週でも外差しがハマる競馬になる例がチラホラ増えているから、ノーチャンスとは思わないよ。

その他

菊池 4着はアドマイヤアルバ。内にこだわる立ち回りで一発狙いでしたが、スムーズでなかったのが惜しかったですね。

京介 直線の半ばまで仕掛けを待たされてしまったよね。もっと馬場が絶好ならば序盤のペースがもっと上がるし、流れが速くて馬群の外を回る馬が直線で大外に振られる形であれば、隙間はもっとあったはず。結局追い込みに回る馬なら、中から外目の枠が欲しかったかもね。

菊池 5着はヒーズインラブ。こちらは、状況が向いたと思いましたが…。

京介 パクスアメリカーナの真横で回っていたんだけれど、目の前の進路が空くかどうかもあったと思う。あの隊列であの手応えで回り、直線も抜け出せれば…という所まで持ち込んだんだから、状況は合っていたと思うよ。だけど、ちょっと手前替えのリズムが怪しかったこと、そして最後に舌越ししていたことは気になったね。まだベストの体調ではないのかな。

菊池 サラキアは7着でした。予想どおりではありますが、結果的に内枠が仇となっていますね。

京介 体型的に、マイルも向いていないんじゃないかなと思うけどね。それとこの馬は、最終追い切りが31日だった。牝馬で仕上げを甘やかすのは正直良くないでしょう。

菊池 カツジは8着。あのスタートでは今後も難しいですね。

京介 突然どうしたんだろうね。体調は良かったんじゃないかと思うよ。だけどなあ。ありていに言えばマイルCS激走の反動だけれども、明らかに集中力を欠いていたように思う。直線も馬群に突っ込むよう鞍上が指示していたのに馬がためらって、頭が浮いているしね。これは冬場の連戦を止めさせた方がいいと思うなあ。

<教訓まとめ>

・稍重に近い含水率であっても良馬場と発表しがちなのは、いつものこと。京都コースは意外と基準が曖昧な方なので、前日当日と気を付ける必要がある。
・ペースが例年より遅めだと、上がりがどうであれ、馬群はバラけずに固まったまま4コーナーから直線を進む。そうなると内で渋滞しがち。テンに数頭がやり合う流れの方が、内差しが決まりやすい。
・マイルCSも中距離路線から距離を縮めてきた馬が勝っているし、京都マイルのスローペースはそもそも中距離で上がりを使えるタイプに有利な構図がある。また、今回はマイスタイルがアッサリ通用したように、中距離路線の馬の方が、マイル路線の馬よりも我慢比べで強いというレベルの差もありそう。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・なし

<菊池> 
・なし

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。次の週末は3重賞、フェアリーSと京成杯を京介さんと、日経新春杯はオクノさんと展望します。よろしくお願いします。