金子京介・菊池グリグリの重賞回顧トーク・共同通信杯編

菊池 日曜には共同通信杯が行われました。こちらの回顧をしていきましょう。

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共同通信杯2019回顧



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<当日の馬場状態について>

菊池 土曜の開催が雪で中止になってしまいまして、日中は大したことなかったんですが、夜半に降って朝はうっすら積もっていました。2~3センチ程度ですかね。発走時刻をずらして対応できるレベルで、雪かきの動員もそこまで多くはありませんでした。

京介 そうだよ。土曜日だけかと思いきや、日曜日の朝も場所によっては雪がパラパラ弱く降っていたようで。新宿駅周辺でも降っていたからね。ただし、この25分間隔でずっと詰めたままの進行が、忙しすぎて本当にツラかった。

菊池 朝イチの発表は「芝=稍重」、「ダ=重」でしたが、最初の芝レースが行われる5R(12:55)には良発表となっていましたね。蓋を開けてみたら上がりも速く、先週とは異なる進路取りで鋭い決め手を繰り出す馬が上位に台頭しました。

京介 良く乾いたというわけではないんだよね。含水率自体はそこそこ。だけど、これぐらいの湿り方だと東京競馬場の芝は相当スピードが出てしまうという考えの方が合っていそう。

京介 ただしこの日は、逃げ馬ですら直線内側を避けて進む競馬が多く、騎手も最内は避けた方がいいという状況だった様子。少し走りにくくて、スローペースになりやすかったというのはありそう。最終レースは同じ距離の未勝利戦よりも決着時計が遅い、逆転現象もあったからね。


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<根岸S・パドックについて>

菊池 7頭立てと寂しいパドックでしたが、印象はいかがでしたか?

京介 上位馬が文句なしに良かったよ。やっぱりセンスのいい馬だった。それでいて、実績不足の馬はトモの張りや四肢の連動センスが明らかに低いと感じたね。

菊池 G1馬の4番アドマイヤマーズは+8キロ、もう一頭の重賞勝ち馬クラージュゲリエが+12キロでした。

京介 クラージュゲリエはこれで全然太いと感じなかったし、皮膚薄くスッキリしていたと思うほどだったから、やはり成長分でしょう。アドマイヤマーズも良かったと思うよ。余裕があるというより、緊張しきってないという甘さはあったけど、十分に動ける仕上がりだった。

<レース展開について>

京介 東京芝1800mのスタートは、2コーナー引き込み線。たったの7頭だし、とっとと始めるのかと思いきや、結構時間を取っていたね。最初アッサリ3頭入ったあと、偶数枠の3頭をゆっくり連れてきて、最後7番ゲバラもちょっと待たせた分、28秒程度でのスタート。

菊池 概ね揃ったスタートでしたね。7番ゲバラが二歩目で少し置かれ気味になった程度で。

京介 待たないスタートだったし、ゲートで暴れた馬もいなかったからね。こうなるとしばらく様子見ムードが始まる。

菊池 少頭数で逃げ馬不在のメンバー構成。4番アドマイヤマーズが押し出されるように先頭に立ちました。スピードでも上回ってしまいますし、不本意ながらの逃げ、というかたちになりましたね。

京介 馬なりどころか、2コーナー進入する時に引っ張ってすらいたのにね。フォッサマグナのルメール騎手も、ダノンキングリーの戸崎圭太騎手も抑え込みつつの2コーナー入りだったから。

菊池 2番手が1400mの新馬戦を勝っていたフォッサマグナ。そして3番手内に1番ダノンキングリー。2頭とも何とか宥めているところ。その後ろに6番クラージュゲリエ。テン乗りの武豊騎手でしたが、これまでで一番折り合いはスムーズだったように見えましたね。

京介 距離を縮めたクラージュゲリエだったけれども、後方ではなく前の人気3頭を見る位置。全く離されずの4頭目で追走。序盤の行き脚争いは、実績の劣る人気薄3頭が5番手以下に回った形になった。

菊池 後方に人気薄の3頭でしたが、3番ナイママが坂を登り切った3コーナー手前あたりで外から3番手まで浮上していきました。

京介 さすがに流れが怪しいからね。ナイママは先行するのかと思っていたけれど、札幌2歳Sの時と同じようなタイミングで捲りに動いた。まあ、この馬の性質を考えると無茶とは言わないよ。

菊池 800m通過が49秒5、1000mは61秒5でした。案の定のスローペースでしたね。

京介 序盤に12秒台ラップに落ちるのが早かったし、そのまま直線に向くまで一定のペース。ナイママの捲りも、流れを壊してペースを急変させる作用はなかった。この遅い流れに逆らわず、徐々に位置を押し上げるという形だったから。

菊池 前の5頭がほぼ一団で4角~直線へ。こうなると直線での決め手比べですね。

京介 確実に直線は脚を失うであろうナイママをきれいに交わせるか、影響を受けない位置にいるかはちょっと関係したかも。

菊池 まずは4番アドマイヤマーズが簡単には寄せ付けずに直後の5番フォッサマグナを突き放しつつ坂へ。意外と早めに手を動かしたのは1番ダノンキングリーの戸崎騎手の方で、一気に4番アドマイヤマーズとの差を詰めていきました。

京介 アドマイヤマーズはラチ沿いを選択せず、内を2~3頭ぐらい空けたルート。そしてアドマイヤマーズを風除けにしつつ、ダノンキングリーはその内にスッと潜り込んだ。

菊池 坂を登り切るかどうか、というところで、内から併せた1番ダノンキングリーが一気に勝負を決めに掛かりました。4番アドマイヤマーズもバテてはおらず、懸命に抵抗するものの、これはもう上がり性能の差という感じで一気に1番ダノンキングリーが先頭。

京介 画面を見ての通り、アドマイヤマーズはフォッサマグナとクラージュゲリエを大いに引き離しているんだけどね。これは戸崎騎手の対応が上手かった。ただし、アドマイヤマーズは1kg重たいけど。

菊池 5番フォッサマグナは取り残されてしまい、3着を守れるかどうか?というところ。やや置かれ気味だった6番クラージュゲリエと、さらには大外から7番ゲバラも3着あるか?という伸びを見せました。

京介 クラージュゲリエは下がるナイママを外に持ち出して交わしていた分、引き離すアドマイヤリードに遅れてしまったかな。そして坂上で左手前に戻した所で、ようやくもう一伸び。そこまではかなりモタモタしていたね。

菊池 前の2頭は完全に抜け出して、態勢もそのまま。1馬身と1/4差のリードを保って1番ダノンキングリーが1着。4番アドマイヤマーズが2着。離れた3着争いは6番クラージュゲリエが浮上。

京介 クラージュゲリエは結構良いポジションで競馬していたと思う。それだけに物足りない内容ではあるんだけど、57kgを背負っているし適性の差もあるかな。

<結果を受けて…>

190210共同通信杯結果

菊池 勝ち時計は1分46秒8。前半はスローで流れましたが、過去10年で2番目に速いタイムが出ました。スローの上がり勝負になりやすい重賞ですが、今年は上位2頭の上がりが優秀だった、という解釈が適切ですかね。

京介 3着クラージュゲリエの走破タイムで測ると、あまり大したことないからね。確かに、上位2頭の走破力が優秀だった。

菊池 ただし、過去10年で最も速いタイムが出たのは2013年(1着メイケイペガスター)で、この年の上位馬はクラシックでもその後も良いところがなかったので、「雪が降ったけど東京新聞杯週からの高速馬場を引き継いでいた」と考えるのが妥当かな?

京介 うん。先週も思ったけれど、少しばかり渋ったとしても速い時計が出る馬場だった、と考えたいね。

菊池 では、上位馬を振り返りましょう。

ダノンキングリー

菊池 個人的には初見だったのですが、454キロとコンパクトなディープインパクト産駒。見た目の派手さはあまりない馬ですね。

京介 お尻もまだ狭く、斜尻に見せるし、無駄なくスッキリ、カリカリした体つきだものね。それでも後肢にはかなりいいバネがある。

京介 パドックでは観客か何かにちょっと驚いて、しばらくチャカ付いていた。気性面でちょっと不安になる箇所はあった。

菊池 ただし、返し馬での動きは目を引きましたね。古い表現ですが“ゴムまり”ってやつですかね。

京介 後肢を深く引き付けて、しっかり威力を持ってバシッと蹴り出せている。本当に効率よく、メリハリの効いた走りができているよね。

菊池 今回は持ち味をフルに発揮する土壌が揃っていたように思います。戸崎騎手もミスなくキッチリと決めましたね。

京介 馬にも条件が揃ったように思うし、折り合いに微妙な部分があったとしても逃げている馬がG1馬でスピードもある馬だから。この馬を目標にできて、ちょうどいい壁にできたのも大きかったね。

菊池 おそらく次はこのまま皐月賞でしょう。中山2000mの舞台はいかがでしょう。

京介 正直に言うと現段階では頼りないタイプかな。切れ味に勝る形だから、しばらく速いペースに引っ張られる展開になると、なし崩しに脚を使ってしまうのではないかと不安がある。それこそ今回のように、道中上手く宥められれば活路は開けるけれども。もうちょっとボリュームアップが欲しいんだよね。

アドマイヤマーズ

菊池 8キロ増えて478キロでした。初見の印象としては、ダイワメジャーらしいガチムチキャラではないんだなという感想で。背丈もありますね。

京介 そうそう。サンデーサイレンスの中ではハコが小さいタイプの活躍馬が多いダイワメジャー産駒だけれども、この馬は後肢の管が長くて飛節の位置が高い。中距離でも全く問題なく走れそうなシルエットをしている。今日の仕上がりもそれなりに良かったね。

菊池 不本意なかたちでの逃げ。今回は不運でしたが、我を失うことなく、交わされてからも抵抗していました。悲観するような敗戦ではなかったですね。

京介 何より、抑え込みつつ直線でもグンと反応し、結構早いタイミングからスパートしたのに、相当長くいい脚を使えていた。

菊池 2000mは大丈夫そうですね。ただ、今回に限らずレース中にずっと尾を立てて走っているように、気が強くて力みがあるタイプなので、持ち味を活かすには2000mあたりが距離限界になってきそうな印象で。

京介 全く同感だね。ダービーだとかなり誤魔化せないと厳しそうだけれど、軽く負けての皐月賞はいい狙いになると思う。自分のレース運びができる守備範囲だろうし。

クラージュゲリエ

菊池 12キロ増えて488キロでした。重苦しいというほどではなかったですが、余裕のあるつくりでしたね。

京介 そうかな?自分はそれほど重たさは感じなかったね。後躯にいい幅が出て、それなりの腹構えになったと感じたよ。バランス的には結構良かったと思う。

菊池 既に賞金もあるので、今回はスクーリングの意味合いが強い東上だったと思います。その上で、思うのは良い経験が出来て陣営の意図どおりかそれ以上だったんじゃないかということ。

京介 確かに。スパートタイミングの速い1800mを経験できて、その中で反応がやや渋かったことを確認する意味も結構大きかったかな。こういうワンターンで持ち味が生きるタイプでもないしね。

菊池 今回は調教で追い込んでいない分もあるのか精神的な成長が大きいのか、手替わりも利いたのか。恐らく全部だと思いますが、リラックスして走れたのは良かったですね。先々に向けては価値のある一戦だったように思います。

京介 もちろんこの馬は、もっと前の組が崩れる混戦で強いタイプだし、馬場の内側がいい時に無理して追いかけるキャラでもない。距離が延びて良さが出るタイプ。

菊池 次走は上がり目が大きいでしょうね。個人的にはダービーまで目を切らないようにしようと思いました。

京介 俄然別路線の動向が気になり始めたよ。この馬も皐月賞やダービーまでいい競馬ができるタイプなんじゃないかな。

その他

菊池 フォッサマグナは4着でした。良い馬ですが、距離のみならず今回は経験の差もあったでしょうか。

京介 気性面の不安も出たように思う。パドックでは白目を剥いてずっと鶴首をして、返し馬ではルメール騎手が折り合いをつけきれず掛かっていた。それでもレースは破綻を見せずに制御できたかと思ったけれど、そこまでが精一杯。G1馬の逃げ込みに対応できる脚がなかったね。

京介 この馬の持ち味が生きるような流れではなかったけれど、12月の芝1400m新馬戦のレベルが高いわけがないんだよなあ。血統的な不満もいろいろあるけれど、今回は単純に相手が強かった、相手の経験の方が豊富でこちらには抵抗できる手段が少なすぎた、と考えるべきだね。

菊池 個人的には予想も上手くまとまって、それなりの結果だったのですが、改めて共同通信杯の57キロは不利だなと。

京介 そうだね。1勝馬と2勝馬には露骨な格差があるし、この舞台は斤量を背負うと露骨に動きが鈍る。それを改めて感じた1戦だったね。

<教訓まとめ>

・藤沢和雄厩舎+ルメール騎手で人気を集めた1戦1勝馬だったが、さすがに名刺だけで人気しすぎた。細かく素性を調べ、馬体を当日見比べてハッキリ見劣ったので、こういうパターンの過剰人気に騙されないようキチンと気を付けたい。

・重賞勝ち馬が斤量を背負うレースでなかなか勝ちきれないので、何か伸びしろの大きい56kgの馬を探そうとするが、1戦1勝馬よりは2勝馬の方が強力なのは言うまでもない。

・結局ノーザンF天栄&しがらき帰り、かつ上位ランク厩舎の馬が掲示板上位を独占した。いつも少頭数で点数を絞ることが課題になるレースだが、単純な実績上位というだけでなく、厩舎実績や上位騎手の安定感にも目を向けたい。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・フォッサマグナ
…今回は評価から外したが、飛節が硬い馬でどう見ても中距離馬ではない。1400mに戻すなら良いし、ひょっとしたらもっと短い距離の方がいいのではないか、と思った。腰つきが結構良く見映えするバランスの良さもあり、高い評価を受けるのも納得ではあるので。

<菊池>
・57キロの2頭
…アドマイヤマーズは完成度が高く代謝の良い馬。気持ちが強くて先行力もあり皐月賞はベスト条件。次は、サートゥルナーリア以外には負けないと思います。クラージュゲリエも次は大幅に条件が好転するはずなので、この敗戦は人気を落とす良いスパイスになるんじゃないかと。

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。次の週末は共同通信杯とクイーンCを京介さんと、京都記念はオクノさんと展望します。よろしくお願いします。