オクノ・菊池グリグリの重賞回顧トーク・セントウルS編

菊池 日曜は阪神でセントウルSも行われました、今回はオクノさんと回顧していきます!

紫苑Sはフェアリーポルカを穴推奨(6番人気2着)

190907紫苑S穴推奨

セントウルSはファンタジストを穴推奨(7番人気2着)

190908セントウルS穴推奨

京成杯AHはトロワゼトワルを穴推奨(4番人気1着)

190908京成杯AH穴推奨

セントウルステークス2019回顧


展望トークはコチラ
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<当日の馬場状態について>

菊池 阪神は土曜から「芝=良」・「ダ=良」で開催が始まりました。日曜もそのまま、雨の心配はなく暑さが厳しかった印象です。

オクノ 阪神は何の心配も要らなかったね。馬場状態の問題だけで。野芝オンリーのこの開催は超高速馬場になりますからね。

190908セントウルS馬場

菊池 9Rの芝1400m(3歳以上2勝クラス)で1分19秒3のレコードが出ました。従来のレコードは17年阪神カップで、ミッキーアイルが逃げてイスラボニータがマークしたものですから、これを更新したというのは馬場のアシストが大きかったですね。逃げた9番ゼセルが2F目から5F目まで10秒台を刻み続けていました。


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<レース展開について>

菊池 ややバラついたスタートではありましたが、大きな出遅れはありませんでした。好スタートは5番ラブカンプー、6番ファンタジスト。2番マテラスカイもスタートは決めていて、4番イベリスも上々。

菊池 先行争いは、5番ラブカンプーもハナを奪おうとしますが、武豊騎手が譲らず2番マテラスカイが内からじわりとハナへ。6番ファンタジストが3番手でこの後ろの列に4番イベリス。直後の内に1番ペイシャフェリシタ。

菊池 外から徐々に12番ミスターメロディ、8番ダイメイプリンセス。内に3番キングハート。間から徐々に挽回していく7番タワーオブロンドンはこの2走より行きっぷりが良かったですね。

オクノ 短距離の夏の3闘って、プラスにでることが多いのかも。もともと短距離を使われてこなかったこの馬はとくに。ここでようやく精神面も短距離馬に仕上がったのかもしれないですね。

菊池 後方から9番カイザーメランジェ、11番アンヴァル、13番タマモブリリアン。離れた最後方が10番モーニン。

菊池 600m通過は33秒0。800mが43秒8でした。最初のコーナーが近いので序盤のペースは上がりにくいコースですが、4F目まで10秒台のラップ。この日の馬場を考えれば妥当なペースではありますが、超ハイペースかというと微妙なところ。馬場なりに締まった流れ、といったところでしょうか。

オクノ マテラスカイとラブカンプーがかなり引っ張りましたからね。超Hペースというほどではないですが、ちゃんとしたHペースにはなりましたね。

菊池 5番ラブカンプー・6番ファンタジストも差がなくついていくので、2番マテラスカイには楽な競馬ではなかったですね。隊列的に得が大きいのはハコ内にいた1番ペイシャフェリシタ、3番キングハート、4番イベリスあたりの位置。

オクノ マテラスカイは本来のデキではなかったという鞍上のコメントもありましたけど、万全であったとしても…、という感じはありますよね。

菊池 直線に向いて2番マテラスカイが再びリードをとりますが、6番ファンタジストが差がなくこれを追い、直後の外に12番ミスターメロディ。7番タワーオブロンドンはこの後ろでした。

菊池 2番マテラスカイは残り200mまで我慢しますが坂で後続が殺到。中でも外に出して追い出された7番タワーオブロンドンの手応えが抜群で、あっという間に捕まえて一瞬で勝負を決めました。

菊池 坂を登ってからは7番タワーオブロンドンの独走態勢。2番マテラスカイは一杯になって、6番ファンタジストが浮上。4番イベリスがラストでこれに迫ったものの、及ばず3着。内から迫った1番ペイシャフェリシタが差のない4着。

<結果を受けて…>

190908セントウルS結果

菊池 勝ち時計は1分6秒7。確かにレコードが出るならこのレースしかないのですが、それにしても速い時計が出ましたね。

オクノ うん。同じく内回りの9Rでもレコードが出てますし、7Rの1勝クラスの2000mでも1分58秒7。内回りが特にしっかり整備されているのかも知れません。

菊池 締まったペースで強い差し馬が強い競馬をしたという内容ですが、それにしても1200mで3馬身差は圧勝の部類。強かったですね。これでタワーオブロンドンがサマースプリントシリーズの逆転優勝を決めました。

菊池 では、上位馬を振り返りましょう。

タワーオブロンドン

菊池 4キロ減で516キロでした。キーンランドCから中一週、札幌→美浦→阪神という強行軍でしたが、疲れは見せず元気でしたね。パドックの時点で、前予想で下げたのは失敗だったと悟りました…。

オクノ そもそも馬の素材そのものはG1級ですからね。しかし、ここでスプリンターとして完成されるとは…。恐れ入りました。阪神カップで◎を打つ予定が狂ってしまった(笑)

菊池 この2戦より速い流れでしたが、置かれるどころかむしろ最も追走出来ていました。スプリントの流れにも完全に対応して、直線もあっという間に他馬を置き去りにする完勝劇。

オクノ ミスターメロディが58Kだったとはいっても、こちらも57Kを背負ってましたからね。これだけ時計がでる馬場の1200m戦で3馬身差の圧勝は、並の馬ではできないです。ビッグアーサーを想起させますね。もたもたしていた馬が途端に完成されてG1をも勝ちきってしまうパターン。スプリント路線では良くあることですけども。

菊池 改めて思うのは藤沢和雄厩舎って厳しいローテであまり使うことがないですが、こういうソフト仕上げといいますか、中間に強い追い切りをやらないでレースを使うような時の仕上げが抜群に上手いですよね…。

オクノ 菊池君が言っていたように、サマースプリントを獲りに来ていたということもあったでしょう。というよりも、今回の方が値打ちがあるわけだから、もしかすると、前走はそこまで本気ではなかった可能性もありますよ。

菊池 さて、この後はスプリンターズSを使うかどうか、ですね。レース振りは余力たっぷりでしたが果たして。鞍上の問題もありますね。外国人騎手の来日がまだなので、浜中騎手に打診しているとか?

オクノ スプリンターズSは難しい中山コースですし、ルメール騎手が新馬戦から跨がってきた馬だから、ちょっと難しいですよね~。

ファンタジスト

菊池 こちら僕の穴推奨でした。読み通り、いや、それ以上に上手いこといきました。今回はメンコを外していましたね。これも陣営の工夫のひとつだったかと思います。

190908セントウルS穴推奨

菊池 今回は増減なしの482キロでした。減ってはいないものの、使った効果もあってか肢勢が良くなってピリッとした感はありましたかね。

オクノ 前走が良かったから狙ってみたけど凡走されたからここは軽視したんですけど、デキ…いやモノ自体、本当にいいですよね。ずっといいんですよ。

菊池 スプリント戦の速い流れで走る勘を取り戻したようで、次も内枠で恵まれれば2~3着のチャンスはあっても…という感。やはり本質的には出脚が良くて追走スピードもしっかりありますね。

オクノ 前走はレース前でもリラックスしすぎて寝ていたとか?(笑) たまに長距離輸送して違う場所に移されるとあるみたいですが…。中央に戻ってきたら本気出すとか、やめてほしい(笑)。

オクノ それはさておき、外厩が吉澤ステーブルWで、2走目の方が走るというデータがありますから、それに従っていれば、印を打つべき馬でしたよね。

イベリス

菊池 14キロ増の464キロでした。春より増えてきたのは良かったですね。

オクノ 良くなってました。スタイルがいいです。でもまだ完成されてませんからね。これから良くなるでしょう。

菊池 厳しいハナ争いには参加せずに4番手の好位。逃げずともある程度走れた点は良かったですね。

オクノ ゲートのセンスが抜群なんですよね。それが何よりのアドバンテージ。3歳牝馬なのに煩いところがない。もちろん52Kというのは大きなメリットでしたけど、それを差し引いても内容が良すぎますよ。

菊池 スプリンターズSに出走することを考えた場合は、ファンタジストと似たような評価としたいです。

オクノ いや阪神カップで(笑)。

その他

菊池 マテラスカイは7着でしたが、行きっぷりも良く次に向けては良い競馬になりましたね。ただ、今年はJBCスプリントが浦和1400mなので、その点が微妙な印象…。

オクノ 気配そのものが下り坂にはいってるかなぁ。

菊池 ミスターメロディは8着に敗れました。全体的に、かなり内枠有利が生じたレースでしたし、藤原英昭厩舎の休み明けで58キロを背負っていたりと、何かと厳しい材料が揃っていました。この敗戦で過度に評価を下げないように気を付けたいですが。

オクノ 体は凄かったですけどねぇ。うん、外枠かな。ポジションにかなり気を遣う枠。道中の位置取りは悪くなかったんですけど、直線でイベリスと喧嘩するなど、重いハンデを背負った状況で余計な所作が多かった気がします。

菊池 全体的には超高速馬場で内枠有利、あとはこういう状況でロードカナロア産駒が2・3着に入ったと。京成杯AHを勝ったトロワゼトワルも同産駒ですが、やはりロードカナロアのスピードセンスは素晴らしく、高速馬場状況で先行力のある馬は積極的に評価すべきだと思いました。

<教訓まとめ>


・やはりサマースプリントシリーズの優勝を賭けたローテには要注目。とりわけ一流厩舎が本気で獲りに来ているケースは軽視できない。

・東西ともにレコードが頻発するレベルの超高速馬場の重賞で、ロードカナロア産駒が人気以上の好走を見せた。スピードのポテンシャルを発揮出来るシーンでは常に警戒すべき。

・このセントウルSはかなり内枠有利が際立つ決着となった。この点は近走不振が続いていたキングハートが5着に入ったことからも明らか。外枠&外を通らされて凡走した馬の評価を過剰に下げるべきではない。同時にこの状況で外を回して完勝のタワーオブロンドンは掛け値なしに強い。



<次走巻き返し警戒馬>

<オクノ> 
・なし

<菊池> 
・ミスターメロディ
…高松宮記念とは対照的に不利な材料がいくつも重なってしまいました。左回りの方がスムーズなのは確かかもしれませんが、スプリンターズSに向けてもこの敗戦で過度に評価を下げない方が良いはず。藤原英昭調教師は外厩全盛のこの時代でも“自分で仕上げたい”という面もあるのでしょう。

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。次の週末はローズSとセントライト記念をともに京介さんと展望します。よろしくお願いします。