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オグリキャップ 感動のラストラン

1990年秋。オグリキャップの秋緒戦は天皇賞(秋)。鞍上は関東のベテラン増沢末男。レースでは休み明けのためかスタートからかかり気味。増沢が必死に抑えたが、直線では伸びを欠き6着に敗れた。秋2戦目はジャパンC。前年に2分22秒2の世界レコードで2着した舞台。強いオグリキャップを見たいという一心で府中のスタンドに立っていた。レースでは出遅れて最後方を進む。3コーナーから上がって行き4コーナーを回るときに「オグリ」と思わず叫んでしまった。ただし直線ではいつもの伸びがなく11着に敗れた。

翌日の新聞には「オグリ終わった、引退か?」の文字。4コーナーで叫んだ「オグリー」がずっと耳に残っていた。これで終わりなのか、本当に終わりなのか、引退してしまうのか。そう考えると自然に涙が溢れてきた。オグリキャップは終わっていない。有馬記念に出走しないのか。既に高額のシンジケートが組まれ、このまま引退という選択もあったが、陣営の決断は有馬記念がラストラン。オグリキャップ復活に向け、安田記念で圧勝した武豊に手綱が委ねられた。

有馬記念。1番人気はジャパンC4着のホワイトストーン。オグリキャップは新聞の印も疎らで4番人気。人気ないな。手にはオグリキャップの単勝馬券。有馬記念に出走が決まったときから買う馬券は決めていた。レースではオサイチジョージが逃げて13秒台のラップが続くスローな流れ。オグリキャップは外々の6番手を進み4コーナーでオサイチジョージに並びかけた。「オグリ」とジャパンCのときと同じように精一杯に叫んだ。

直線半ばでオグリキャップが先頭に立つと内からホワイトストーン、外からメジロライアンが迫ってくる。それでもオグリキャップは武豊の渾身の鞭に応えて抜かせない。最後まで闘志を見せて先頭でゴールを切った。オグリキャップ復活。ウインニングランで4コーナーを回って来たときには自然と「オ・グ・リ、オ・グ・リ」とスタンドが沸き始めた。オグリコール。同年のダービーの中野コールなど騎手に対するコールはあったが、馬に対してのコールは初めてだろう。

それにしても涙が止まらない。こんな人前なのに涙が溢れて流れてくる。涙を拭いた向こうにはオグリコールに応えるオグリキャップの姿があった。一頭の競走馬とファンがひとつになれた瞬間。オグリキャップ感動のラストラン。私はこの日の出来事を一生忘れることはないだろう。

競馬アナリストGM
(2003年に書いたものです)


私はオグリキャップから色々なことを学びました。

オグリキャップ、ありがとう。そして安らかに・・・

Pickup ブルーミングアレー

東京芝1600mの新馬戦を3馬身半差で楽勝し、赤松賞(1番人気はブルーミングアレーで単勝1.8倍)ではアパパネ、エリカ賞でエイシンフラッシュの2着に入りました。エイシンフラッシュは先週の皐月賞で3着に入っています。1勝馬のため、ここで3着以内に入らないとオークスに出走できません。ちなみに半兄フラワーアレイは米G1トラヴァースSの勝ち馬です。

社台のブルーミングアレーは7枠14番、サンテミリオンは8枠15番に決まりました。JRAはコース的にロスのある外枠に入れてきましたが、例年は18頭立てなのに対し、今年は16頭立て。昨年の勝ち馬はディアジーナは8枠16番でした。外枠で楽に権利を獲るようでないとオークスでは厳しいという見方もできます。オークスに向けて強い馬の出現を期待したいですね。

■3歳牝馬路線の重賞勝ち馬(参考データ)

▼桜花賞
アパパネ(3勝馬)

▼フラワーC
オウケンサクラ(2勝馬)

▼フィリーズR
サウンドバリアー(1勝馬)

▼チューリップ賞
ショウリュウムーン(1勝馬、未勝利勝ち直後)

▼クイーンC
アプリコットフィズ(1勝馬)

▼フェアリーS
コスモネモシン(1勝馬、未勝利勝ち直後)

▼阪神JF
アパパネ(2勝馬)

▼ファンタジーS
タガノエリザベート(1勝馬)

・桜花賞は重賞勝ちのある3勝馬のワンツー決着。
・今年の重賞は未勝利勝ち1勝馬の激走が多い。

Pickup トリビュートソング

土曜東京のメトロポリタンS(芝2400m)に出走予定です。全兄に中山大障害と中山グランドJを制したマルカラスカル。半妹にミモザ賞を勝ったソウルフルヴォイス。ちなみにソウルフルヴォイス(馬主・吉田照氏)は今週のフローラSに出走すれば狙えそうでしたが、放牧に出されました。フローラSには同馬主の有力馬が出走しますね。トリビュートソングは脚質的に開幕週の馬場が課題。あとはメンバーがどうなるかですね。

▼日経賞のレース回顧
トリビュートソングは最後方を進み、3コーナーで動いたエアシェイディの後ろを尾行してきたが、途中で離されて5着止まり。上がり3Fはメンバー2位タイの34.8秒。重賞初挑戦で0.3秒差の5着なら上々。ここにきて馬体に実が入って全体的にしっかりしてきたし、これなら重賞で十分にやれそうだ。相手なりに堅実に走るタイプ。目黒記念あたりで重賞初制覇のチャンスがありそう。
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