≪注目ポイント≫
昨年は京都開催、そして重馬場の影響か、3連単9万1680円の波乱。ただ最近の阪神開催で良馬場の時は、3連単1万円台が3回、2万円台が1回と、比較的落ち着いた結果となっている。
過去10回の阪神開催・宝塚記念(2014~2023年)の人気別成績は、1番人気が連対率50%、2番人気は複勝率50%だが、3~5番人気は複勝率20%と低下。10番人気の連対率が30%、12番人気の複勝率が22.2%あるので、好配当をねらうなら、このあたりが狙い目だ。
過去10回の阪神開催で、牝馬は【4・2・5・17】複勝率39.3%、今年の出走はレガレイラ1頭。
逃げた馬は【0・2・2・6】複勝率40%で、メイショウタバルも気になる存在である。
なお今年は、開催が2週繰り上がったことも頭に入れておきたい。
≪注目馬≫
〇アーバンシック
昨年の菊花賞は直線半ばで後続を突き放し、2着に2馬身半の差をつける快勝。2着ヘデントール、4着ショウナンラプンタ、5着ビザンチンドリームは今年のG1天皇賞・春で上位独占、3着アドマイヤテラはG2含む2連勝、6着ダノンデサイルはG1ドバイシーマクラシックを勝利と、豪華なメンバーを倒した一戦だった。
続くG1有馬記念6着は展開、G2日経賞3着は久々と馬場に泣いた感。G1を迎えて当然、仕上がりは前走以上。菊花賞だけ走れば勝ち負け濃厚だ。
〇ショウナンラプンタ
ハイレベルだった昨年のG1菊花賞で4着と好走。今年に入っても好調は続き、G2日経新春杯は2着で、G2阪神大賞典は脚を余し加減の4着。そしてG1天皇賞・春は、いつもより早めに進出し3着に入線。勝ちに行っての結果だけに評価できる。
最近4戦中3戦は3000m以上のレースだが、2200mも重賞2戦で3、2着に来ており問題なし。所属の高野厩舎は過去10年【0・0・2・0】で、同馬主のショウナンパンドラは2015年に11番人気で3着に入っている。
〇ドゥレッツア
デビュー2戦目からG1菊花賞まで5連勝。その菊花賞は積極策に出て、直線に入るとダービー馬タスティエーラを突き放し、3馬身半差の快勝と圧倒的な強さをみせつけた。5連勝から一転、現在は5連敗だが、昨秋のG1ジャパンCは勝ち馬ドウデュースと時計差無しの2着、今年のドバイシーマクラシックは3着とG1で好走している。
前走ドバイシーマクラシックから宝塚記念(過去10回阪神開催)のローテーションは【2・1・1・6 】複勝率40%と好成績である。
〇ベラジオオペラ
昨年のG1大阪杯勝利後は、全てG1に出走し好戦続き。昨秋は、夏負けの影響が残っていたG1天皇賞・秋でも勝ち馬から0.4秒差(6着)で、G1有馬記念は0.3秒差の4着。そして今年初戦の大阪杯は、1000m通過57秒5とハイペースのレースを、好位追走から押し切り、阪神芝2000m1分56秒2のレコードタイムで勝利している。
G1宝塚記念は昨年も出走し3着だが、前回を上回る内容で大阪杯を勝利した今年なら1着も望める。
〇メイショウタバル
昨年のG3毎日杯は、重馬場の阪神芝1800mを1分46秒0の好タイムで駆け抜け、6馬身差圧勝。この内容からポテンシャルは相当高いはずだが、折り合いに苦しみ、二桁着順も目立つ現状。しかし武豊騎手に乗り替わった前走のG1ドバイターフは、ソウルラッシュ、ロマンチックウォリアーから0.4秒差の5着と、再度上昇気配を見せている。
父のゴールドシップは宝塚記念で2勝と、血統的に適性はあり。逃げた馬の好走率が高いレースだけに、激走の可能性はある。
〇ヨーホーレイク
4歳時のG2日経新春杯勝利後に脚部不安を発症し、復帰は2年2か月後。これだけ休んでも馬は衰えることなく、復帰戦のG2金鯱賞3着を含め、休養後は【2・0・3・1】の好成績。今年に入って内容も上がっており、G2京都記念はプラス20キロの馬体重で勝利。G1大阪杯は、メンバー最速となる3F33秒5の末脚で追い上げ、ベラジオオペラから0.3秒差の3着に入っている。
2200mはG2で2戦2勝と得意にしており、1Fの距離延長で前走以上のパフォーマンスを期待できる。
〇レガレイラ
一昨年のG1ホープフルSを勝利。当然クラシック候補に挙げられ、強気に牡馬路線を歩んだが、結果はG1皐月賞6着、G1日本ダービー5着。秋も2戦連続5着と人気を裏切ったが、大舞台のG1有馬記念で復権。いつもより前でレースを進め直線で抜け出すと、最後はシャフリヤールと一騎打ち。叩き合いをハナ差制し、グランプリホースに輝いている。
その後は骨折が判明も症状は軽く、G1宝塚記念で復帰。5月半ばから美浦で時計を出し、状態も上がってきている。
〇ロードデルレイ
昨年1月までは6戦5勝。昨秋のリステッド、G3の連続2着は、ともに勝ち馬デシエルトが強すぎただけで、この馬の内容も非常に高かった。それを証明したのが以降の2戦で、G2日経新春杯は3馬身差の楽勝。G1大阪杯は、レコード勝ちのベラジオオペラから0.2秒差の2着に入っている。
最近2戦はともに好タイムで走っており、G1宝塚記念が2週繰り上がって馬場状態の良いうちに臨めることは大きい。日経新春杯の結果から、2200mへの距離延長も良さそうだ。