<注目ポイント>
2015年に3連単2070万5810円の記録的大波乱もあったG1ヴィクトリアマイル。2017年、2024年にも91万馬券が飛び出しており、依然波乱度は高いままである。
荒れる傾向は強いものの過去10年で1番人気は【3・2・2・3】複勝率70%と成績は上々。ただ2番人気は【0・0・1・9】、3番人気は【0・2・0・8】と不調。そのぶん4番人気が【2・4・0・4】の好成績で、馬券的には【1・0・3・6】の7番人気も注目。
前走着順の比較では、前走1着馬の【1・3・2・32】複勝率15.8%は、前走6~9着馬の【4・1・1・30】複勝率16.7%と変わらず、勝ち数では大きく劣る。これなら後者を狙ったほうが馬券的には面白い。一番の好成績は前走3着の【1・2・2・10】複勝率33.3%である。
<注目馬>
●エリカエクスプレス
G3フェアリーSをレースレコードで圧勝。昨年のG1桜花賞では1番人気に支持されたが、先行策から直線失速し5着。その後も二桁着順が続いたが、武豊騎手に乗り替わったG1秋華賞は折り合い面も向上。ゴール寸前にエンブロイダリーに交わされたものの、2着に残っている。
今年はG3中山牝馬Sからスタートし4着。中距離戦で、好位に抑えても崩れなかったことは収穫だ。
スピードタイプなので、マイルへの距離短縮はプラス。折り合って好位を進めれば、初G1タイトル獲得が近づいてくる。
●エンブロイダリー
昨年の牝馬2冠馬。G1桜花賞はアルマヴェローチェとの一騎打ちを制し、続くG1オークスは距離が長く着外も、中距離で巻き返し。G1秋華賞は粘るエリカエクスプレスを捉え、これで牝馬3冠レースのうち2冠を獲得。
年末のG1香港マイルは大敗に終わったが、すぐに立て直し、前走のG2阪神牝馬Sは逃げ切りを決めている。
鞍上予定のルメール騎手は過去10年【4・2・1・2】複勝率77.8%。同族ブエナビスタは2010年の勝ち馬と血統面も味方し、3つ目のG1制覇は目前にある。
●カムニャック
新馬戦勝利時には大器の評価も、以降2戦は馬券圏外。おかげでG2フローラSは7番人気にまで支持を落としていたが、豪快な差し切りを決めて再浮上。G1オークスもアルマヴェローチェを捻じ伏せ、デビュー時の評価が間違っていなかったことを証明した。
その後は、気性面の脆さを見せたG1秋華賞こそ崩れたが、その前のG2ローズSは快勝、今年初戦のG2阪神牝馬Sは2着と好走している。
同じ一族のダンスインザムードは2006年の勝ち馬で、血統面から適性も合っている。
●クイーンズウォーク
3歳時は重賞を2勝。昨年はG2金鯱賞で牡馬勢を破り、G1ヴィクトリアマイルに出走。先行勢を交わし、一時は勝利も見えたが、更に外から追い込んできたアスコリピチェーノにゴール寸前交わされ、惜しくもG1タイトルを逃している。
今年は昨年勝った金鯱賞から始動し、勝ち馬から0.1秒差の3着なら悪く無い滑り出し。
当レース2着にG3クイーンC勝ちと、東京マイルは【1・1・0・0】の好結果を残しており、今度こそ初G1勝ちを決めたい。
●ジョスラン
昨春はクラシック出走こそならなかったが、G1オークス前日の1勝クラス・カーネーションCを好タイムで楽勝し、大きく前進。秋初戦のG2紫苑Sは、ケリフレッドアスクをクビ差まで追いつめる2着に入り、G1秋華賞も4着と更に前進した。
今年はG3小倉牝馬Sを勝利と好スタートを切り、勢いをつけてG1に臨む。
全兄はG1を3勝したエフフォーリアで血統的にも大レース向き。マイルは初も、半姉ペリファーニアがG1桜花賞で3着に来ており、距離も大丈夫だ。
●チェルヴィニア
G1オークス、G1秋華賞と、一昨年の牝馬2冠を制した実力馬。この年にはG1ジャパンCに出走し4着と、牡馬の強豪相手にも好走し、牝馬の中では突出した成績を残した。
しかし古馬になった昨年は急降下。5戦して、馬券に絡んだのはG3しらさぎS2着のみと苦しんだ。
今年初戦のG2中山記念は、ブリンカー着用の効果もあったか、最後に脚を見せて5着と復調気配。もともと能力は現役牝馬でもトップレベルの馬。いつG1を制しても不思議はない。
●ニシノティアモ
3歳までは1勝だったが、古馬になった昨年に大変身。長期休養明けで1勝クラスを勝利すると、2勝クラス、3勝クラスと連勝。G3福島記念は2番手から抜け出すと、エコロヴァルツ以下を寄せつけず余裕を持って4連勝を決め、牝馬戦線にニューヒロイン誕生を予感させた。
更なる躍進が期待される今年は、G3中山牝馬S5着で連勝は止まったものの、前が残ったレースで唯一後方から差を詰め、存在感をアピールしている。
決め手の生きる東京コースで、真価発揮だ。
●パラディレーヌ
昨年はオークスで4着、秋華賞で3着、エリザベス女王杯で2着と、G1の3戦全てで上位に入る活躍。
今年初戦のG3中山牝馬Sは好内容の3着で、前走のG3福島牝馬Sで初重賞制覇の期待も高まったが、小回りコースが合わなかったか8着と見せ場なく終わっている。
ただ昨秋もG2ローズS8着→秋華賞3着とG1で成績を上げていることから、前走着外でもノーマークは危険。初のマイルも、母は4勝全てを1200mで挙げており、距離短縮は問題無さそうだ。