9月17日、キャロットクラブの公式ホームページ内にて、2021年度1歳馬・第1次募集の当落結果発表がありました。
無事に希望通り、バツなし最優先でライジングクロスの20[牝1・松下武厩舎]への出資が確定したのですが、今年は募集馬91頭が第1次募集の段階で全頭満口に達したそうです。まさに大盛況。これはいよいよお気に入りの馬に出資できないケースが出てくるかもしれません。そんなキャロットクラブでさえ、1世代あたりの勝ち上がり率は約50%。毎年、半分近くが未勝利で登録抹消になっています。
募集馬の血統レベルや充実した育成環境などを踏まえると、改めて勝負の世界の厳しさを実感させられる数字だと思いました。
めでたく出資が叶ったライジングクロスの20。母が17歳時の仔ということで、マイナスに捉えられがちな“高齢出産”に分類されます。
ただ、見方を変えてみると、それだけ期待をかけられている血統なのかな、と…。まだ走る仔を出す可能性を秘めていると判断されたからこそ、ノーザンファームさんでの繁殖生活が継続し、そしてこの度の募集馬ラインナップ入りに繋がったのでは、と読みました。
馬体重:438㌔ 体高:151㌢ 胸囲:173.5㌢ 管囲:19.3㌢
顔が小さく、しなやかで筋肉の質が良いように感じておりまして、募集動画から伝わってきた素軽い雰囲気にすっかり魅せられてしまいました。雑種強勢の印象が強い方向性の配合(◆参考)も、仔に活力を与えてくれるイメージです。
◆参考(父母、祖父母の5代以内血統表における共通祖先の有無)
父:Northern Dancer S5×M4×S5 父父:アウトブリード 父母:Northern Dancer S3×M4,Native Dancer S5×M4,Nasrullah S5×M5
母:アウトブリード 母父:アウトブリード 母母:アウトブリード
すでに半姉アースライズが重賞で活躍している牝系。参考に兄姉達のレース映像を幾つか拝見しましたところ、前向きさがあって、日本のスピード競馬との相性が良さそうな一族だと思いました。直近の半兄フーラリも、期間内に未勝利を卒業することができなかったものの、行きっぷりの良さが目につき、複数回入着を果たしている通り、高い素質を感じさせるんですよね。
これはもしや母ライジングクロスの繁殖能力が持ち直してきている予兆?牝系図を眺めながらそんな推測が頭に浮かんできました。
いやしかし、バリバリの欧州血統でありながら、日本の競馬で産駒がこれだけ対応できているのは頼もしい限りです。
今回は牝馬に出た分、ピリピリッとした面が課題になってくるタイミングもあるかもしれませんが、リアルスティールのような、キレのあるタイプの若い種牡馬との配合によって、身体能力においては更に真価が発揮されるのではないかな、とポジティブな想像をしています。
ディープインパクトの血が入った馬に出資するのは初めてのこと。これからどんどん増えるにせよ、やはり独特の高揚感を覚えますね。
将来的に繁殖牝馬としても楽しみな存在ですし、それを実現できるよう、頑張って貰いたいと思います。
※上記の画像はキャロットクラブのご厚意により、許可を貰って引用しております。