4月1日の広島フォーク村の集いに、仲間の一人がとても貴重なものを持参してくれた。「コロムビア 全国フォークフェスティバル 中国地方大会」の実物チケットだ。

僕はこの大会で拓郎さんがアコースティックギターをビート・ピッキングしながら歌う姿を初めて観た。この会場には、のちに広島フォーク村を結成して活動することになるたくさんの高校生や大学生(後日、広島フォーク村の村長になる伊藤明夫さんも)がつめかけていたことが後でわかった。

拓郎さんのギター1本のライブパフォーマンスを観て、多くの若者がショックを受け、圧倒され、「なんてカッコいいんだろう!」「こんなフォークがあるのか」「こんな歌、これまでに聴いたことなかった」 ……などと思いながら、私たちは、広島に新しい音楽、新しいヒーローが誕生した瞬間の目撃者になったのだった。
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