2021年04月10日

卯月の句

春陰に映える野点ての緋毛氈
春陰や躾けたままの江戸小紋
ほろ酔ひの大岡川の宵桜
五分咲きの朝の桜を独り占め
張出窓 深山桜を借景に


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2021年03月13日

弥生の句

春の雪 舞妓の赤い蛇の目傘
工場の夜景滲ます春の雪
春の雪にぼやく酒屋の三代目
在来線不通の報せ春の雪
鳥帰るや赤風船の行く彼方
春めくや舞妓の会話はんなりと


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2021年02月11日

如月の句

消えかけのケンパの跡や下萌ゆる
登山者の熊鈴の音 下萌ゆる
下萌や空地に積まる廃タイヤ
冬季閉鎖の看板傾ぐ二月かな
学生向けアパート広告貼る二月



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2021年01月10日

令和3年王月の句

寒造り粉引きの猪口の滲みかな
初明り雪見障子を細く開け
巣籠りのヒトを笑ふか冬鷗
ベイブリッジの高みに休む冬鷗
ボラードの端が定位置冬鷗
(ボラードとは岸壁に船を係留する杭のこと)


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2020年12月12日

師走の句

子のセーターほどいて柔き毛糸玉
袖口のゴム編み緩し古セーター
セーターの虫食ひ繕ふ鼻眼鏡
大道芸みな素通りす十二月
拍子木や茅葺き村の夜警団

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2020年11月10日

霜月の句

氷川丸の湿りし汽笛初時雨
初時雨川沿ひ屋台の早灯し
秋の宵母の遺しし鍋磨く
長き夜や映画のエンドロールまで
房総の尾根くっきりと冬立ちぬ


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2020年10月11日

神無月の句

点高し猿とふ四股名の力士跳ぶ
秋長雨黙ダの夫居る茶の間かな
身に入むや馴染みの飯屋閉店す
秋冷の身にロウリュウの蒸気かな
蓑虫と居る軒下の雨宿り
サッシの間*放屁虫の狙い入る
(*へっぴり虫とは、カメムシなどの総称)

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2020年09月12日

長月の句

花野道の岐路に立ちたる登山客
鰯雲停泊長く飛鳥II
燈火親し水出し珈琲待つ間(あわい)
燈火親し茶室の炭の爆ぜる音
燈火親しバンドネオンの余韻かな

(画像は、画集「堀文子の世界」より「トスカーナの花野」。
日本での秋の季語「花野」よりも華やかな風情ですけれど。)

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2020年08月08日

葉月の句

旅の荷を解かず聞き入る法師蟬
法師蟬途切れるしばし葉擦れ音
香を聞く独りの仏間秋めきぬ
炎昼や硬く乾きし奈良晒
釣り鰻滴る脂七輪に
秋扇亡母の残り香ありにけり

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2020年07月10日

文月の句

積み上ぐる反故紙の山や梅雨籠り
夕顔の開く刹那にある静寂(しじま)
日盛や釣果を待てる頰被り(ほおかむり)
日盛の重くなりぬる配達荷
日盛の店番手持ち無沙汰なり盛や釣果を待てる
頰被り(ほおかむり)
なり5005



keihin1 at 21:03|PermalinkComments(0)
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