STBライブも終わり、一段落したところでちょっと思い出したお話があります。
-僕にとってのPAN NOTE MAGICとは-
今回はちょっとだけ過去を振りかえります。

上の写真はCaribbean Magic Steel Orchestraが来日公演を行った際のフライヤーです。
この演奏会は僕にとって分岐点となるものでした。
当時、僕は大学のスティールパンサークルで6ベースを演奏していました。
しかし、今のように自分から楽しんで演奏していたわけではなく、「しょうがなく」やっていました。
「ベースをやる人がいないから一年生のお前がやって」と先輩に言われて「イヤイヤやらされていました」。
僕は「6ベースを早く辞めたい。というよりスティールパンを早く辞めたい」と思って、
ついに当時のサークルのリーダーに辞めると言いました。
しかし、そのリーダーは
「分かった。でも俺はお前とスティールパンがやりたい。とりあえず1ヶ月後に本番があるからそれまでは続けてくれ。そして、それまでに考え直してほしい」
と言ってきました。
残念ながら、それを言われても僕の心は変わりませんでした。本当に嫌だったから。
あと一カ月で僕はスティールパンを辞める。
やっと自分のやりたいことがやれる。
そう思って過ごしていたある日、一つのフライヤーが目に入りました。
「Caribbean Magic Steel Orchestra」
「ふーん。トリニダードのグループね。日本に来るんだ。」
ほとんど興味がない僕。だけど
「あと1ヶ月でスティールパンは辞めるけど、最後に本場の演奏を観るのも悪くないかな。どんな演奏なんだろう。」と思いなおしました。
------
僕がスティールパンを嫌っていた理由は「かっこよくないから」でした。当時(僕が知っている範囲で)スティールパンをカッコ良く演奏する人はいなかった。ましてや6ベースを演奏する人なんて同じサークルの先輩に一人いただけ。「カッコ悪いことをやらされているだけ」の状態だったんです。
「もし現地のバンドがカッコ悪かったら本当にカッコ悪いものなんだろう。つまり僕とは合わない音楽なんだ。本場を聞けばそれが分かる。」
そう思ってその演奏会へ行くことを決めました。
------
会場が遠くて電車代もすごいかかって、機嫌が悪かった僕でしたが、会場に着いたらどうやらチケットは完売していた様子。僕は予約していたので入れたが、受付付近でチケットを買えなかった人も居た。と記憶している。
チケットが完売している事自体まず驚いた。すごい人気・・・なのかな?!
指定された席は2階席。その席に座り、そして開演。
衝撃だった。
すごいカッコよかった。
熱い。ステージの熱気がすごい!
気付いた時には僕は席から立って踊っていた。座っては居られなかった。頭で考えたのではなく、体が勝手に動いた、いや「動かされていた」。
信じられなかった。あれほど嫌っていたスティールパンでここまで自分の心と体が動かされるとは。
その時、決めた。
「カッコイイ6ベースプレイヤーが日本にいないなら僕がなるしかない。」
「このカッコイイ音楽をもっと日本人は知るべきだ。」
「これに気付いてしまった僕は6ベースをやる義務がある。」
「僕が6ベースをやれば日本でもかっこいいスティールバンドのサウンドが『鳴る』」
「カッコいいスティールバンドが鳴れば日本にももっと広まる」
「そうすれば今日の僕みたいに『躍らせることができる』」
↑はっきり言って自意識過剰。でも本気でここぐらいまで考えていたと思う。帰りの電車の中で。
この演奏会以降、僕はどんどんスティールパンにハマっていった。もちろんサークルのリーダーには続ける意思を伝えて練習に練習を重ねた。
辞めると決めた本番が終わって、それから2ヶ月ぐらい経ったある日、若かりし頃の啓太先輩から勧誘をうけることになる。
「今度スティールパンでグループを組む。ベースで参加しない?」
これが僕がPAN NOTE MAGICに入るキッカケになったエピソード。
当時、僕をサークルに留めてくれたスティールパンサークルのリーダーには本当に感謝している。あれが無ければ本当にスティールパンを辞めていたと思う。ありがとう。
そうそう、そのスティールパンサークルのリーダー。今ではスティックをクルクル回すドラマーで派手なフィルインが好きで、ドラマーなのにスティールパングループのリーダーをしていてるんだとか。
先日はそのバンドで六本木のライブハウスに出演して大成功を収めたとさ。
おわり
-僕にとってのPAN NOTE MAGICとは-
今回はちょっとだけ過去を振りかえります。

上の写真はCaribbean Magic Steel Orchestraが来日公演を行った際のフライヤーです。
この演奏会は僕にとって分岐点となるものでした。
当時、僕は大学のスティールパンサークルで6ベースを演奏していました。
しかし、今のように自分から楽しんで演奏していたわけではなく、「しょうがなく」やっていました。
「ベースをやる人がいないから一年生のお前がやって」と先輩に言われて「イヤイヤやらされていました」。
僕は「6ベースを早く辞めたい。というよりスティールパンを早く辞めたい」と思って、
ついに当時のサークルのリーダーに辞めると言いました。
しかし、そのリーダーは
「分かった。でも俺はお前とスティールパンがやりたい。とりあえず1ヶ月後に本番があるからそれまでは続けてくれ。そして、それまでに考え直してほしい」
と言ってきました。
残念ながら、それを言われても僕の心は変わりませんでした。本当に嫌だったから。
あと一カ月で僕はスティールパンを辞める。
やっと自分のやりたいことがやれる。
そう思って過ごしていたある日、一つのフライヤーが目に入りました。
「Caribbean Magic Steel Orchestra」
「ふーん。トリニダードのグループね。日本に来るんだ。」
ほとんど興味がない僕。だけど
「あと1ヶ月でスティールパンは辞めるけど、最後に本場の演奏を観るのも悪くないかな。どんな演奏なんだろう。」と思いなおしました。
------
僕がスティールパンを嫌っていた理由は「かっこよくないから」でした。当時(僕が知っている範囲で)スティールパンをカッコ良く演奏する人はいなかった。ましてや6ベースを演奏する人なんて同じサークルの先輩に一人いただけ。「カッコ悪いことをやらされているだけ」の状態だったんです。
「もし現地のバンドがカッコ悪かったら本当にカッコ悪いものなんだろう。つまり僕とは合わない音楽なんだ。本場を聞けばそれが分かる。」
そう思ってその演奏会へ行くことを決めました。
------
会場が遠くて電車代もすごいかかって、機嫌が悪かった僕でしたが、会場に着いたらどうやらチケットは完売していた様子。僕は予約していたので入れたが、受付付近でチケットを買えなかった人も居た。と記憶している。
チケットが完売している事自体まず驚いた。すごい人気・・・なのかな?!
指定された席は2階席。その席に座り、そして開演。
衝撃だった。
すごいカッコよかった。
熱い。ステージの熱気がすごい!
気付いた時には僕は席から立って踊っていた。座っては居られなかった。頭で考えたのではなく、体が勝手に動いた、いや「動かされていた」。
信じられなかった。あれほど嫌っていたスティールパンでここまで自分の心と体が動かされるとは。
その時、決めた。
「カッコイイ6ベースプレイヤーが日本にいないなら僕がなるしかない。」
「このカッコイイ音楽をもっと日本人は知るべきだ。」
「これに気付いてしまった僕は6ベースをやる義務がある。」
「僕が6ベースをやれば日本でもかっこいいスティールバンドのサウンドが『鳴る』」
「カッコいいスティールバンドが鳴れば日本にももっと広まる」
「そうすれば今日の僕みたいに『躍らせることができる』」
↑はっきり言って自意識過剰。でも本気でここぐらいまで考えていたと思う。帰りの電車の中で。
この演奏会以降、僕はどんどんスティールパンにハマっていった。もちろんサークルのリーダーには続ける意思を伝えて練習に練習を重ねた。
辞めると決めた本番が終わって、それから2ヶ月ぐらい経ったある日、若かりし頃の啓太先輩から勧誘をうけることになる。
「今度スティールパンでグループを組む。ベースで参加しない?」
これが僕がPAN NOTE MAGICに入るキッカケになったエピソード。
当時、僕をサークルに留めてくれたスティールパンサークルのリーダーには本当に感謝している。あれが無ければ本当にスティールパンを辞めていたと思う。ありがとう。
そうそう、そのスティールパンサークルのリーダー。今ではスティックをクルクル回すドラマーで派手なフィルインが好きで、ドラマーなのにスティールパングループのリーダーをしていてるんだとか。
先日はそのバンドで六本木のライブハウスに出演して大成功を収めたとさ。
おわり
コメント
コメント一覧 (7)
Pan Note Paradiseがパンフェスに出演したのは、その翌年ですよね。そのパンフェスが、Pan note magicと後に繋がって行くのです!
そうです。あの時は吹っ切れた直後の演奏です。
パンフェスを知ったのもちょうどあの時で、不思議と僕の身の回りにスティールパン関係のイベントが次から次へと舞い込んできました。
僕にとってはあの時のパンフェスの存在も大きかったですねぇ。
LIVEではしばしば視線が釘付けになりますよ。
グルっとターンしたりバックハンドで叩いたり。
スティックをくるくる廻すのに匹敵してます(^^)
嫌いで辞めようというレベルから、
PNM入団に至る、というのは、
あの楽器に15年前から憧れ続けて
ようやくマイパンを手にしてバンド活動できている私とは、正反対の入り口ですねー。どちらからアプローチしても魅了されてしまう、不思議な楽器
なのでしょうか。
Simple is best かな。@(・●・)@