舎房に帰る前に自己紹介が始まった。
知っている人が2人おり、気持ち的には楽だったがそれでも自己紹介というものは何度やっても緊張する。
内掃工場というのは、もともとすごく評判が悪く、
自分が盛岡に来た時はイジメなんかがすごく最低の工場と言われていたが、自分がこの工場に来た時は、皆、すごく明るく気さくだった。
自分にとって害のありそうな人もいなかったし、初日はいたって平和に過ぎて行った。
しかし、一つだけおかしな事があった。
翌日、工場にいる時だった。
内掃は基本的に休憩が多く、他の工場と違って工場内でアゴをまわしていても怒られない。
なので工場ではみんなワイワイガヤガヤと話しているのだが、
親父がいるにも関わらず、数人がお互いを兄弟と呼び合っているのだ。
内掃は経理工場なので、現役の不良はいないはずなのだが、不良の話をしながら、兄弟兄弟と呼び合っている。
いわゆる、懲役ヤクザだ。
娑婆から兄弟分な訳ではなく、内掃工場で知り合って兄弟分になったのだろう。
それはそれで人の事だからどうでもいいのだが、兄弟分とはそう軽いものではないと思う。
知り合って1ヶ月もしない人が同じ工場に何人も兄弟分を持つこと自体おかしいことだからだ。
やはり評判は正しかった。
内掃工場はかぶれている人が多かったのだ。
不良を名乗っているわりには、飯の時になると自分のだけ多く入れたりするのだからたまらない。
普通はそういうのを隠したがると思うのだが、そういうのを自慢してしまうのだ。
そして、いかにも見るからに弱そうな人だけを狙い、いじめているのだ。
個人的に害はなかったが、見ていて気持ちのいいものではなかった。
ただ、その人は一番古く、新しく入って来た人がいたらすぐに兄弟分になろうと話を持ちかけていた為、誰も文句は言わなかった。
結局、経理といってもこの程度。
少年刑務所の経理工場の典型的な例だった。
どうせ刑務所に落ちるのなら、男らしく、人間的に大きな人に会えるのだけが唯一の楽しみだったのだが、この工場では会えそうになかった。
そんな中、一人の男が内掃工場にやってきた。
次回へ続く・・・・・
知っている人が2人おり、気持ち的には楽だったがそれでも自己紹介というものは何度やっても緊張する。
内掃工場というのは、もともとすごく評判が悪く、
自分が盛岡に来た時はイジメなんかがすごく最低の工場と言われていたが、自分がこの工場に来た時は、皆、すごく明るく気さくだった。
自分にとって害のありそうな人もいなかったし、初日はいたって平和に過ぎて行った。
しかし、一つだけおかしな事があった。
翌日、工場にいる時だった。
内掃は基本的に休憩が多く、他の工場と違って工場内でアゴをまわしていても怒られない。
なので工場ではみんなワイワイガヤガヤと話しているのだが、
親父がいるにも関わらず、数人がお互いを兄弟と呼び合っているのだ。
内掃は経理工場なので、現役の不良はいないはずなのだが、不良の話をしながら、兄弟兄弟と呼び合っている。
いわゆる、懲役ヤクザだ。
娑婆から兄弟分な訳ではなく、内掃工場で知り合って兄弟分になったのだろう。
それはそれで人の事だからどうでもいいのだが、兄弟分とはそう軽いものではないと思う。
知り合って1ヶ月もしない人が同じ工場に何人も兄弟分を持つこと自体おかしいことだからだ。
やはり評判は正しかった。
内掃工場はかぶれている人が多かったのだ。
不良を名乗っているわりには、飯の時になると自分のだけ多く入れたりするのだからたまらない。
普通はそういうのを隠したがると思うのだが、そういうのを自慢してしまうのだ。
そして、いかにも見るからに弱そうな人だけを狙い、いじめているのだ。
個人的に害はなかったが、見ていて気持ちのいいものではなかった。
ただ、その人は一番古く、新しく入って来た人がいたらすぐに兄弟分になろうと話を持ちかけていた為、誰も文句は言わなかった。
結局、経理といってもこの程度。
少年刑務所の経理工場の典型的な例だった。
どうせ刑務所に落ちるのなら、男らしく、人間的に大きな人に会えるのだけが唯一の楽しみだったのだが、この工場では会えそうになかった。
そんな中、一人の男が内掃工場にやってきた。
次回へ続く・・・・・

