三重県北部、菰野町（こものちょう）にある湯の山温泉のレポートの続きです。
温泉街の中でも奥地、前記事で紹介した「大石公園」とは三滝川と道路を挟んだ向かい側にある旅館がこちら、「渓流の宿 蔵之助（くらのすけ）」さんです。
宿の名称は大石良雄さんこと大石内蔵助（おおいし・くらのすけ）の名にちなんでいるようです。「内蔵助」だと知っている人しか「くらのすけ」と読めないからでしょうね。
ちなみに「内蔵助」とは、「百官名（ひゃっかんな）」の財政管理の官職名で、良雄さんの通称となっています。
近年は、大河ドラマでもよくその武将のその当時の呼ばれ方の百官名が使われるようになっていて、「～治部（じぶ）」とか「～刑部（ぎょうぶ）」、「〇〇守（〇〇のかみ）」といった呼ばれ方は聞いたことがあるのではないかと思います。戦国時代～江戸時代では、有力御家人を『名国司（実体のない国守の名称）』に補任することがたびたび行われ、武士の間で官名を通称とすることが普及するようになったそうです。
息子の大石良金くんこと大石主税（おおいし・ちから）の「主税」もまた、百官名の「主税寮（ちからのりょう）」に由来する官職名です。
近年は歴女が増えたからなのか、レキシネーム（？）で「主税（ちから）」という名前が産まれた男の子の名前として意外に人気があるらしいのですが、これこそフリガナを振らないと読めない上に、付けた意味もよく分からないですよね。「主税」とは本来、「田租」のことで、人民の力に依って得るものであることに由来しているそうで、そういう意味があると言われればそうなのかもしれませんが・・・。
まあ、それはさておき、本題の「渓流の宿 蔵之助」さんのレポートです。
日帰り入浴可能な時間は、１１時００分から１５時００分まで。
料金は、大人：８００円、子供：４００円
男湯女湯それぞれ内湯、露天風呂が１か所ある他に、有料の貸切風呂（50分で3000円）が１か所ありありますが、貸切風呂は日帰り入浴で利用できません。
写真は３階にある露天風呂。
別の場所にあるらしい内湯には案内されなかったので、日帰りで利用できるのは露天風呂のみなのかも・・・。
露天風呂にもカランが２つだけあります。
脱衣所に２つだけ大きめのキーロッカーあり（無料）。
ロッカーが無ければ宿の御主人にリュックを預けようかと思っていたのですが、無料の大きめのロッカーがあるとのことで・・・・まあ、先客がいなかったのでロッカーが使えて助かりました。
お湯は湯船に向かって左側にある湯口から常時流れています。
公式ホームページによれば、加水なしで加温・循環ろ過をしているそうです。
でも、実際は温度調整のためか蛇口からチョロチョロと冷水が差し湯されていました。
元の源泉温度がやや低いので、加温だけで適温に調整できないものでしょうか？
向かって右端と左端は寝湯になっていて、それぞれ１人分。その間は湯船が深めになっていて、３人ぐらいは入れます。
湯船に同時に入れるのは５人が限度といったところですね。他のお客様のことも考えて、多人数での日帰り利用は遠慮してください。
湯の山温泉自体は三重県市街地の奥座敷的な温泉街なのですが、山奥のここ、蔵之助や三峯園は小さい宿ですし、秘湯っぽい感じがあります。
露天風呂といっても屋根があり、目隠しの囲いあり、透明パネルもあり、外の景色はよく見えないのですが、三滝川と赤い橋は少しだけ見えます。
三重県でも湯の山温泉は寒い場所で、御在所岳は１１月末頃から山頂に雪が積もり始めますので、この辺りの宿は露天風呂に寒さ対策（強風対策）が必要なのでしょうね。
泉質はアルカリ性単純温泉（低張性・アルカリ性・低温泉）。
PH値＝９．３
高めのアルカリ性なので、肌触りが良い感じの柔らかいお湯です。スルスベ、とまではいかない感じでしたが、しっとり感があると思います。
歩き疲れていたせいもあると思いますが、体にじんわりと効くような気持ち良いお湯で、それまで冷えていた体がしっかりと温まり、帰りは上着が邪魔になりました。（駅まで上着を脱いだまま帰りました。）
「ホテルウェルネス鈴鹿路」の温泉も良かったですけど、やっぱり、湯の山温泉に来たらなるべく奥地の温泉に入っておきたいですね。
↓ 以下、温泉分析書です。
ボケボケな写真でスミマセン。暗くてうまく撮れなかったのと、この時はデジカメが故障（内蔵電池が古くなったらしい）して使えなくて、予備のデジカメをリュックの底から出すのも面倒だったのでスマホで撮りました。
↓ 公式ホームページはこちらです。
「湯の山温泉,旅館 [ 蔵之助 ] 宿泊や日帰り温泉,貸切風呂 - 三重県菰野町」
http://kuranosuke.com/
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★撮影場所＝三重県菰野町
★撮影時期＝2017年11月下旬
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「とある温泉宿・日帰り温泉の記事目次（インデックス）［東海・近畿地方編］ 」
