2019年08月19日

【一気に復習総仕上げ】民法2(p31〜p45)。

「入門総合カリキュラム」「演習総合カリキュラム」共通です
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条文は特記なき限り「民法」の条文です


・p32
「法律行為」に契約・単独行為・合同行為があることを確認。ただし、合同行為は出題可能性が低いので気にしなくてOK。
「観念の通知」が事実を通知することであることを理解してください。具体例はテキストの2つを覚えておけばOK。
さらに、行政事件訴訟法の処分取消訴訟の訴訟要件「処分性」の関税定率法に基づく税関長の通知が「観念の通知」であるとされた判例(最判昭54.12.25〜行政法テキストp179)も一緒にチェック(処分性は肯定された)。


・p33第2ー2
公序良俗違反が無効である(90条)という知識は単体ではなく、例えばp266(4)「不法原因給付(708条)」とリンクさせて立体的に理解しましょう。
野球賭博による金銭のやり取りは公序良俗に反して無効だとしても、そのような行為に手を染めた者からの不当利得返還請求を封じるのが不法原因給付です。


・p35の図
この図はかなり大事です。
動機→(内心的)効果意思→表示意思→表示行為、の流れを確認した上で、動機は意思表示の外にあることをチェック。後述の「動機の錯誤」はまさに動機部分の錯誤の話。


・p36
表示と効果意思にズレがあるのが「意思の不存在」。「心裡留保」「通謀虚偽表示」「錯誤」の3種類。


・p36-1「心裡留保」
表示と効果意思にズレがあることを表意者が知りながらする意思表示。
そのような者を保護する必要性は低いから、効果は原則有効(93条本文)。
ただし、相手方が表意者の真意につき悪意・有過失であれば無効(93条ただし書き)。このような場合は、むしろそのような相手方を保護する必要性はないからです。


・p36-2〜「通謀虚偽表示」
表示と効果意思にズレがあるが、それが相手方との通謀による場合です。
言うまでもなく、そのような通謀をする当事者間を保護する必要はないですから、無効です(94条1項)。

試験対策として重要なのは、何と言っても94条2項「第三者」です。
善意の第三者には意思表示の無効を対抗できません。
これはそもそも「権利外観法理」に基づきます。つまり、タチの悪いやつが嘘っぱちの外ヅラを作り出した場合、その嘘っぱちの外ヅラを信頼して取引をした者を保護しようというものです。
テキストp37(3)ア(ア)の94条2項の「第三者」の定義は記述用に書けるようにしておきましょう。

あとはp38の表の「該当する」「該当しない」を瞬時に判断できるようにしましょう。
講義内でほとんどの内容については図示したので、その時の図(絵)を参考にしてください。

テキストp38(イ)は、「転得者」についての問題です。
第三者Cが悪意で転得者Dが善意のケースは、善意の転得者Dが94条2項の「第三者」にあたるかの話です。あたります。
他方、第三者Cが善意で転得者Dが悪意のケースは、第三者Cが善意の時点でCは94条2項の「第三者」にあたり、Dがそのポジションを引き継ぐという話です。
ゴチャゴチャになりがちな部分ですが、しっかりと確認しましょう。

94条2項「第三者」が保護されるために登記も無過失も不要なのは、嘘っぱちの外ヅラを作り出した本人(A)がメチャクチャ悪いやつだから、そのバランスを取ったのです(本人Aと相手方Cのシーソーゲームみたいなイメージ)。


・p40「94条2項類推適用」
通謀がないために94条2項を「直接適用」はできないが、前述した権利外観法理(タチの悪いやつが嘘っぱちの外ヅラを作り出した場合、その嘘っぱちの外ヅラを信頼して取引をした者を保護しよう)の観点からは、相手方を保護するべき要請は変わらないので、類推適用するとしています。

テキストに載っている判例は相手方が保護されるべき要件が「善意」だったり「善意無過失」だったりしますが、これは前述した本人Aと相手方Cのシーソーゲームの結果です。
本人Aの帰責性が弱い場合は、相手方Cが保護されるためのハードルを高くするわけです。


・p42-3「錯誤」
錯誤無効となるのは、錯誤が「要素の錯誤」にあたる場合です。
あと、錯誤無効の制度趣旨が「表意者保護」にあることは必ず覚えておきましょう。
だからこそ、p44(6)イで学習するように、錯誤者自身が錯誤無効を主張するつもりがない場合には、相手方・第三者は錯誤無効の主張ができないのが原則なのです。
同じくp44(6)イで絵を描いて説明した第三者が無効主張できる場合(テキストの①②の要件)は記述対策として覚えましょう。



・p43-イ「動機の錯誤」
「動機の錯誤」は、動機の部分に錯誤があります。テキストの例で言うと「近くに駅ができるから値上がりしそうだ」の部分を勘違いしているのです。
さて、この「動機の錯誤」について、判例の一般論によると、「意思表示の動機の錯誤が法律行為の要素の錯誤としてその無効をきたすためには、①その動機が相手方に表示されて②法律行為の内容となり、③もし錯誤がなかったならば表意者がその意思表示をしなかったであろうと認められる場合であることを要する」としています(ナンバリングは私が付けました)。
テキストでは①に重きを置いて記載がありますが、②についても忘れないようにしてください。記述対策としても書けるようにしておいてください。


・p44〜「詐欺」「強迫」
96条3項についての対比をしておきましょう。詐欺による意思表示の取消しは取消前の善意の第三者に対抗できない(96条3項)のに対して、強迫による意思表示の取消しは取消前の善意の第三者にも対抗できます(96条3項反対解釈)。

この96条3項の知識は、p96(1)「取消しと登記」のうち、ア「取消前の第三者との関係」で登場するので、必ずリンクさせておいてください。










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