敬天齋主人の日記帳

ようこそ、敬天齋主人のブログへ。お立ち寄り、真に有難うございます。 このブログは中国の伝統文化や古美術を愛してやまない私・敬天齋主人が、その日出会った 人や出来事、また趣味・嗜好など、勝手気まま、自由奔放に綴る日記帳です。

2017年08月

中国印譜解題4

IMG_7304中国の古い印譜を見つけたとき、それが価値のあるものか、間違いないものか、確認したいとき、随分、この本にはお世話になりました。

「中国印譜解題」横田実、二玄社、1976年、函入 A5判 473頁

実業家・横田 実(1894〜1974)は、中国印譜の蒐集家で、そのコレクションは漢南印譜として知られる、
中国古銅印譜198点
近人印譜247点
を東京国立博物館に寄贈しています。生前に横田氏が整理、執筆した印譜解題は、歿後ほどなく小林斗盦(1916〜2007)氏が整理して『中国印譜解題』として刊行しました。

古本市場ではかなりのプレミアムのつく貴重な書籍です。

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どうなってるの?1

IMG_7303[1]北朝鮮が今朝、またミサイルを撃って北海道襟裳岬の上空を超え、太平洋に落下しました。携帯電話のJ-アラートが鳴ったので驚きました。朝から各番組によってこのニュースが報じられています。

毎回、同じパターンですが、安倍首相も菅官房長官も、北朝鮮には何されても
  「米・韓と足並みを揃えて最も強い言葉で抗議する」
と繰り返すばかりです。

って、日本の迎撃システムってきちんと働いてるのかなぁって、素直に不安になっています。これでまたアメリカの「兵器ビジネス」に巻き込まれるのかなぁ。本当に何らかの手を打たないと、いくらでもやりたい放題でっせ。

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衝撃の結末が一転!1

ネリ−ドーピング23日、世界ボクシング評議会(WBC)は15日に京都市で行われたWBCバンタム級タイトルマッチで13度目の防衛を狙った山中慎介(帝拳)にTKO勝ちしたルイス・ネリ(メキシコ)に、ドーピング違反の 可能性があると公式サイトで明らかにしました。 このドーピング検査は、WBCから全面的に委託を受けるVADA(ボランティア・アンチ・ドーピング協会)が行っているのですが、ネリの検体に筋肉増強作用がある禁止薬物ジルパテロールの陽性反応が出たようです。

スポーツ専門局ESPN(電子版)によると、タイトル戦はノーコンテスト(無効試合)となり、 山中はそのまま王座で、防衛記録は継続のままの可能性があると伝えています。 また、もしくは王座空位で山中選手が再び挑戦を受けるかというのも考えられます。それよりも、死と隣り合わせの格闘技でドーピングやっていたなんて全くふざけています。

山中チャンピオンは進退について
  「落ち着いて考えたい」
と態度を保留しているのですが、引退表明しなくてよかったです。など、この」試合による配線はつかず、戦績にNC(ノーコンテスト)がつきます。再選でキッチリ決着をつけてもらいたいと思う人もいるでしょうが、僕はただの一ボクシングファンですが、こんな野郎は永久追放にしてもらいたいと憤りを感じています。

ネリのプロモーター、フェルナンド・ベルトランとWBCのマウリシオ・スライマン会長が穏便な結果を求めるのか、それともスライマン氏が妥協のない決断を下すのか、いずれにしても、何て後味の悪い試合になってしまったのでしょうかねぇ。

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LED照明の送り火2

LED照明の送り火山梨県笛吹市では、江戸時代に行われていた精霊を送るお盆の祭りがあったのですが、これを1988年から約150年ぶりに復活させた「甲斐いちのみや大文字焼き」、今回の2017年8月16日の開催で30回目となりました。ところが、火を灯すのではなく、なんとLED照明で「大」文字を点灯させたそうです。

厳密には「大」の文字について、これまでは8月13日から15日まで白熱電球で点灯させ、16日のみ松明(たいまつ)を用いて火で明かりをつけていたそうですが、山の斜面で足場が危険だという理由と、コスト面での理由から、今年からは全日程でLED照明で点灯させたそうです。

「火ではなくLED」に対する批判の声は相当だそうで、「送り火をともす意味を理解していない」や「もう辞めてしまえ」といった声も聞かれます。運営側の事情も分かりますが、どうしたモンですかねぇ。

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チェスト〜ッ!3

チェスト〜ッ子供のころ、「空手バカ一代」の影響からか、空手家の真似をして、とどめの一撃を刺そうと
  「チェスト〜〜〜ッ!」
と叫んだ方、意味を理解して叫んでいましたか?

お恥ずかしい話ですが、実は僕は全く意味を理解せず、そのように言うもんなんだと、この年になるまで知りませんでした。

結論から申しますと、「チェスト」は鹿児島の方言だそうで、鹿児島では動作を始めるときの掛け声として
  「ちぇすといけ(それ行け)」
が普通に使われているそうです。

語源については、薩摩藩を中心に伝わった古流剣術「示現流(じげんりゅう)」に『知恵を捨てよ』という教えがあり、その変化という説があります。
  知恵を捨てよ
     ↓
  ちえをすてよ
     ↓
  ちぇすとー       
です。

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★(土編+専)硯4

塼硯-画像漢代の出土品として瓦、瓦當、★(土編+専)がありますが、これらに着目して、蒐集や鑑賞が盛んになったのは宋代になってからだと言われています。中でもそれらを硯に加工して愛玩した文房墨客は多く、現代にまで残っています。秦、漢の瓦や瓦当や★は当時の建築用材で、★は地下の墓室にも用いられました。特に文字や菊花、唐草、蕨手など紋様のある瓦や瓦当や★は、裏面を加工して硯に加工され、それぞれ「瓦硯、瓦当硯、★硯」と呼ばれています。

『西清硯譜』にも漢未央宮東閣瓦硯、漢洞雀瓦硯、漢★硯など十余点が収録されていますが、実用硯としての用途よりも、出土文物を文房具に加工して愛玩するという文人の嗜みによるところが大きいと思われます。昔は市場にも多く出回ったコトもあり安価でしたが、最近はオークションなどの影響で高価なモノになってしまいました。

図版は「興四年★硯」です。ちなみに僕のコレクションではありません。

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国宝「信州善光寺」4

長野-善光寺お盆休みを利用して信州・安曇野にある友人の山荘でゆっくりさせてもらい、ついでに久々に国宝「信州善光寺」にお参りして来ました。久しぶりというのは、前回は出版社勤務時代、長野出張のついでにお参りして以来なので、実に30年ぶりだからです。

現在の信州善光寺本堂は宝永4年(1707年)に再建されているのですが、江戸時代中期を代表する仏教建築「撞木造り」として国宝に指定されています。間口約24メートル、奥行き約54メートル、高さ約26メートルという木造建築としてはかなり大きい国内有数の建物です。また、今回、幸運だったのは1750年建立以来初めて、期間限定で重要文化財・山門(三門)の回廊を開放していたので、この機会に「内陣券」(共通券)を購入して回廊を見て回りました。

本堂の奥に大変な行列があったのですが、これは本堂の真下にある真っ暗闇な通路を通り抜ける「戒壇巡り」で、本当に真っ暗の通路を右腰の高さを意識しながら手探りで壁に設置された「極楽浄土への錠前」に触れるんです。僕の前を歩いた友人は先先に進んで見付けられず、
  「すでに開いていたから、すぐに浄土出来る」
と言い訳(笑)していましたが、僕はしっかり見付けて錠前をガチャガチャやりました。

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第2回 文思印会展-見聞記4

第2回文思印会展-画像先週の東京出張で、ブログにもご紹介した故・菅原石藘氏の一門による、師匠の七回忌展を開催され、小生は前日入りして拝見して来ました。弊社は2004年、「鴨雄緑齋蔵 中国古璽印精選」と、菅原石藘作品集を同時出品した経緯があり、ご協力いただいた当時の門人にもお会い出来ました。

開幕は二時からというご案内でしたが、一時くらいから見れますよとの藩士をお聞きしていたので、少しフライング気味に会場入りしましたが、すでに多くの来場者が詰め掛けており、その後、会場は瞬く間に満員となりました。

菅原氏の最晩年、本当によくお世話をされていた大西氏の会場案内を受け、当時の話などに花が咲きました。また、併催展として会員所蔵の著名書道家、篆刻家の作品、硯、瓦當、★(土偏+専)など珍奇名品が陳列され、こちらも大いに楽しませていただきました。

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4

玉-画像玉は、縦方向に丸い孔(穴)を穿った筒形の玉器で、特に良渚文化(前3500〜2500年頃)で流行したと言われています。宗教儀礼(祭祀用)に用いたとされていますが、確証はないようです。出土例を確認すると、は1段から10段を超えるもの、方柱部の四隅にはかなり精緻な浮彫りや細線で、幾何学文様、神面、獣面、巨眼などが施されています。その分布は江蘇省、浙江省に多く、広東省北部でも出土しています。

孔に何かを差し込んで立てるコトで、何かに用いたとする説があります。現代のように機械や鋭利な刃物が存在しなかった時代に、玉のような固い物質をこのように精緻な加工を施すのは相当の労力を要したでしょうねぇ。実際の作業としては、玉塊を打ち害ったのち、砥石や、木や竹に磨き砂を付け、革などを用いて、文字通り気長に時間を掛けて磨くしか方法はなかったと思わます。細かな紋様を刻みつけるためには、石英、サメの歯、ダイヤモンドなどを用いたとする説があります。

孔は、現世と天をつなく空間とされ、異次元の空間への入り口とも解釈されています。また、輪は母体のイメージであり、子宮に戻るコトで人間は輪廻転生すると考えられたようです。その起源はエジプト文明にもつながっています。本品は「外方内円」の形状で比較的類例の多い玉ですが、珍品であるコトは間違いありません。

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頑張れ、山中慎介!4

山中慎介!今日8月15日(火)nWBC世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチで、王者・山中慎介選手(34)は具志堅用高氏が76年〜81年に掛けて作った日本記録13連続防衛に並ぶべく、ルイス・ネリ選手(24:メキシコ)と島津アリーナ京都で対戦します。

ハードパンチャー同士の試合でKO決着と言われていますが、チャンピオン・山中選手はこれませ戴冠試合を含め13度の世界戦で合計30回のダウンを、その殆どを「神の左」で奪っています。右のジャブから変幻自在の「神の左」は、わかっていても避けられないそうで、まともに当たればダウン必至です。

また山中選手はこれまで7人の世界王者経験者を退けてきています。無名の弱い挑戦者に勝って防衛記録を作って来た訳ではないので、米国の老舗専門誌『リング誌』でウェイトの壁を除外したボクサー実力評価ランキング、「パウンド・フォー・パウンド」で9位にランクインしているコトからも分かると思います。

気になるのはV10戦で2回、V11戦で1回、ダウンを喫している点ですが、先にダウンを奪って勢い余って逆にパンチをもらってのダウンでした。大きなダメージではなかったのが幸いでしたが、年齢的にも原料がキツクなってくるし、耐久力も落ちてくると思います。慎重かつ冷静に仕留めて、写真のようにいつもの光景を見せてもらいたいなと思います。

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Profile
敬天齋主人
敬天齋主人プロフィール

1961年8月1日大阪府堺市生まれ。 立命館大学経営学部経営学科卒。 趣味はゴルフ、元極真会館空手マン (芦原道場)も今は影も形もなく錆びついた中年、トホホ…。 書道関連・中国関連の仕事に従事して十数年、年に3〜4度は単独訪中、完全にマニアと化してしまう。
斎号


敬天齋は私の齋号です。実は出版に携わる私の書斎は、書籍・雑誌等の資料で埋もれています。いつからか事務所は勿論、家内の実家にもダンボール数十箱、弟の家にも数十箱、ガレージも山積みになってしまいました。当然事務所にも避難(?)させたのですが、新しい資料や必要な書籍が出るとつい買ってしまいますので、日に日にこの事務所も手狭になってきました。

ある日その状態を見かねた友人の上海人が「まるで天一閣ですね。」と言ったのです。

「天一閣」、それは中国浙江省寧波にあり、明代に焼失しその後再建された「天一閣」という、日本で言う国会図書館みたいなトコのことです。希少価値があり、資料的価値の高い、「人に自慢できるライブラリーになればいいな。」というところから、≪天一閣を敬う≫イコール敬天齋とその友人が名づけてくれたのです。

自身も気に入っていまして、いろいろなトコでペンネームとして使っています。中国の友人からも齋号印のプレゼントをもらったりしますので、所有する印も数十個になりました。
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●大槻吟風作品集
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A4版 オールカラー本文62頁 綴込1頁
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