2013年02月

2013年02月28日

アメリカの世界戦略に乗って、日本経済は大復活する!

(東洋経済新報社)2013/3/8発売


3月8日(金)に新刊『アメリカの世界戦略に乗って、日本経済は大復活する!』(東洋経済新報社)が出版されます。目次は以下の通りです。

序章   アベノミクスは歴史の教訓から何も学んでいない
第1章 アベノミクスによるデフレ脱却は間違っている 
第2章 アメリカ経済が先進国の中でいち早く復活する
第3章 アメリカの世界戦略に乗れば、日本経済は間違いなく復活できる
第4章 世界最強の日本企業が経済復活を後押しする

実は、この本の序章と第1章は、2013年からは歴史的な円高トレンドが転換し、円安時代がやってくるという内容で書き始めていました。タイトルも「円安」という言葉が入るものにしようと決定していました。2012年3月に刊行した著書の中で、「2012年~2013年のどこかで歴史的な円高トレンドの転換点が訪れ、その後は円安に向かうことになる」と述べましたが、決定的な円安の後押し要因(アベノミクスではない)が出てきていたからです。

しかし、その後の安倍政権の誕生を受けて、この本を書き終わった頃には、すでに円安が大幅に進んでしまっていました。そこで、序章と第1章だけは大きく書き直しを迫られたのですが、それはそれで面白い内容に仕上げられたと思っております。

 
先週末、安倍首相が米国でTPP交渉参加の表明をしましたが、本書では「TPP参加によって、日本が最大の恩恵を受ける」ことについても説明しています。今のTPPの枠組みではなくて、米国が意図するTPPの将来像を見据えれば、自ずとそういう答えになります。

また、前著の『日本経済大消失』(幻冬舎)ではタイトルと内容があまりにもかけ離れていて「これではいけない」と考えていたので、今回はタイトルと内容がマッチするように私の意見を9割がた反映させていただきました。本のタイトルを決める権限は基本的に著者にはありませんが、要望を聞いてくださった東洋経済新報社の方々には感謝しております。

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keizaiwoyomu at 12:01|この記事のURL拙書の紹介 

2013年02月15日

マンションは今が買いか

消費税増税が決まってから、取材等で増えているご質問に「マイホームは今が買い時か?」というものがあります。

このご質問に対する私の考えは一貫しています。インフレになろうとデフレのままであろうと、「住宅の購入を考える場合には、住宅ローンは世帯年収の3倍以内に抑える」のが好ましいということです。

一般的にローンを組む場合、世帯主の年収の5~6倍程度まで借りることができますが、現実問題として、夫婦と子供2人の4人家族でローンが年収の4倍のケースであっても、そんなに余裕がある生活は送ることができません。まだ子供2人が小さいうちは良いのですが、高校や大学に進学するようになれば、家計のやりくりは極めて困難になってしまうでしょう。

家族で旅行や外食を楽しむくらいの余裕が欲しければ、やはりローンは年収の3倍以内に抑えるのが無難だと思われます。もちろん、年収の3倍以内に抑えたとしても、給料が下がったり、ボーナスがなくなったり、失業したりするリスクがあることも頭の片隅に入れておかなくてはなりません。

さらに、安部政権の誕生によって、住宅ローンを抱えるリスクがいっそう高まってきています。アベノミクスが成功しても失敗しても、どちらのケースでも長期金利が上昇し、すぐさま住宅ローンの金利上昇に跳ね返ってくる可能性が想定されるからです。

私たちは、親の世代では当たり前であった「住宅ローンを普通に返せる時代」はすでに終わったという認識を持って、しっかりとシミュレーションをしたうえで返済計画を立てることが大事です。

加えて、マンションを購入する場合は、施工不良のケースも決して珍しくないというリスクも考えなければなりません。マンションデベロッパーと施工建設会社がたとえ一部上場企業であっても、もはや信用できるものではありません。

小泉バブルの地価が高かった時に土地を仕入れていたりすると、土地購入の損失を粗悪な建設作業で埋めたりするデベロッパーもいますし、復興需要の影響でまともな職人が集まらない中で、いい加減な工事をして平気で購入者に引き渡したりするデベロッパーもいるのが現実です。

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keizaiwoyomu at 14:49|この記事のURLその他 

2013年02月01日

過度な円安にご用心(3)

前々回と前回の記事で懸念していたことが、今まさに現実化しつつあるようです。財務省が30日に発表した1月上旬(1日~10日)の貿易統計速報によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆709億円の赤字になったということです。同省が24日に発表した2012年の貿易統計によると、貿易赤字は6.9兆円と前年の2倍を優に超える規模まで膨らみましたが、2013年に入ってからは円安の影響があるとはいえ、わずか10日間で1兆円の赤字とは多過ぎます。

今の90円の水準でも危ないのに、為替が1ドル100円になるようなことがあれば、日本は2013年にも経常赤字国に転落する可能性が高まっていきます。そのような状況下で、日本政府が日銀に大量の国債を買わせようとすれば、ヘッジファンドの目には「日本売り」は大儲けをするチャンスとして映ってしまうのはいたしかたないのかもしれません。海外のヘッジファンドは今、日銀が本当に極端な金融緩和をするのか、その実現性をしっかりと見極めようとしています。

日銀の資料によると、国債利回りが1%上昇すると、大手銀行で2兆円、地方銀行で3兆円の損失が発生すると試算されています。また、国債利回りが1%上昇すると、国債の利払いが数兆円単位で増加すると言われています。

おそらくは、ヘッジファンドの日本売りが現実のものとなり、国債利回りが2013年初めの0.8%程度から2%も上昇するようなことがあれば、国と銀行の双方が大パニックに陥ってしまうのではないでしょうか。そして、日本はまさにスタグフレーションに陥ってしまい、国民生活は困窮することになるのではないでしょうか。

ですから私は、今の日本にとっては1ドル100円くらいが限界なのではないかと考えていますし、日銀はあまりにも積極的な量的緩和をやってはいけないと確信しています。極端な金融政策の修正や円相場の変動は、輸入インフレや財政危機、銀行危機を招く恐れがあり、マイナス面のほうがはるかに大きいのです。理想としては、円相場が90円程度で落ち着いてくれることが、国民にとっても、企業にとっても、国家財政にとっても、痛みが少ないバランスが取れたところだろうと考えています。

日本の政権を担う方やそれを支えるブレーンの方々には、もっと歴史を学んで大局的に物事を判断できるようになってほしいと切に願っています。そうでなければ、一般の国民が今以上の苦しみを味わい、不幸になってしまうからです。

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keizaiwoyomu at 16:04|この記事のURL経済分析 
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