2013年10月

2013年10月29日

米国経済は2013年末に向けて踊り場を迎える

4月1日および4月8日の記事でも述べましたように、米国経済は長い回復期に入っております。しかし、2013年末に向けて経済指標が弱含み、2014年3月くらいまでは踊り場を迎えるだろうと予想できます。

米国の景気回復の主因として期待されているのが、GDPの7割を占める個人消費です。その個人消費に減速感が高まってきています。2013年8月までの個人消費支出は、物価の影響を除くと前月比の伸び率は5カ月続けて0.2%以下にとどまっています。

その背景には、個人所得が伸びていないという事実があります。株式を持っている人々の所得は伸びているのですが、給与所得だけの人々は物価を考慮するとほとんど伸びていないのです。

また、米国の失業率が低下傾向にあるとは言っても、労働参加率は63%台と34年ぶりの低水準にとどまり、見かけだけの失業率低下であるという点も見逃せません。リーマン前の労働参加率の平均66%で今の正味の失業率を計算すると、なんと10%どころか11%に達してしまいます。

さらに個人消費に影響を与えるのが、米国の住宅価格の動向です。米国の住宅価格は過去1年以上に渡って大幅な上昇をしてきましたが、その上昇が一服しそうな見通しにあります。7月のケース・シラー住宅価格指数では、主要20都市の指数が前年同月比で12%上昇しましたが、前月比の上昇率は0.6%と、前月の0.9%から縮小してきています。

販売件数も伸び悩みの時期にさしかかっているようで、その背景には、最近の金利上昇を受けた住宅ローンの需要減少や、需要を底上げしてきた投資家が物件価格の上昇を受けて様子見を始めたことなどがあります。住宅価格の上昇が弱含めば、個人消費にも少なからず悪い影響が及ぶでしょう。

以上を考慮すると、米国の消費関連の指標は2013年10月~2014年3月くらいまでは弱い数字が出るのではないかと見ています。それに伴い、米国経済に対する悲観的な見方が台頭してくるかもしれませんが、2014年の春以降に指標が好転に向かい、強気の見込みが大勢になると予想しています。

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keizaiwoyomu at 13:39|この記事のURL経済分析 

2013年10月09日

債務上限問題の結末

アメリカの連邦債務の上限引き上げ問題が、オバマ政権・民主党と共和党との政局の駆け引きに使われ、混迷を深めています。

ルー財務長官によれば、債務上限を引き上げなければ、10月17日に政府の手元資金がほぼ底をつき、事実上の債務不履行(デフォルト)に陥る恐れがあるということです。議会の中立機関である議会予算局でも、緊急措置を講じたとしても10月22日~31日に限界が来るという見通しを示しています。

政府機関が一部閉鎖される事態になっても、議会では民主・共和両党が互いを非難しあう状態が続いています。オバマ大統領がアジア歴訪を取りやめたというのに、今のところ何の進展も見られていません。

CNNの世論調査では、「今回の問題は誰に責任があるのか」(複数回答可)という質問に対して、共和党が63%、民主党が57%、オバマ大統領が53%と、政治への信認が著しく低下している事態を表しています。

実は与野党対立で財政が窮地に追い込まれるのは、今年ですでに3回目になります。アメリカ国民には「もういい加減にしろ」という風潮が定着しています。

仮に債務不履行を起こし、世界の金融市場が大暴落するようなことがあれば、アメリカ議会は自国民だけでなく世界中から非難されることは間違いありません。それだけでなく、アメリカ国民が全議員に対して辞職するよう迫る大運動が起こってもおかしくないでしょう。

金融市場と世論の圧力に逆らうことはできず、結局は妥協案として、債務上限の引き上げが決定されるでしょう。要は「いつ決まるのか」であり、決まった途端に円高が止まり、株価がある程度は再上昇することが予想されます。

もちろん、債務上限額の引き上げは過去の事例よりは小幅なものにとどまるでしょう。近い将来を考えると、決して楽観できない状況が続くのです。

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keizaiwoyomu at 14:56|この記事のURL政治分析 
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