2014年04月

2014年04月15日

安部首相は何としても7-9月期のGDPを引き上げたい

安部首相は今のところ、今年の7-9月期のGDPを来年の消費増税の参考にする最重要指標としています。民間調査機関12社の予測では、7-9月期の実質成長率の平均は年率で2%台前半ですが、その通りになれば増税はほぼ決定することになるでしょう。なぜなら、首相のブレーンである浜田宏一参与が来年の増税を決める判断基準として、実質成長率が2%台を達成できるかを挙げているからです。

前回の記事では、「2013年のGDPの増加分は消費増と公共投資の二つで十分に説明できますが、消費増は株高により高額消費が引っ張っていましたし、公共投資は消費増税の環境整備ために2013年に大幅に引き上げられました。今年は株高が見込めない中で、公共投資の額も減っています。どうしてGDPが増えるのか、私には理解不能です」と述べましたが、その後、安倍政権は早くも手を打ってきています。

安部政権は3月下旬に、2014年度予算の執行を4~9月に集中させる方針を決めています。13年度補正予算と合わせて、インフラ整備や文房具の購入に充てる約15兆円の予算のうち、3分の2に当たる約10兆円を9月末までに前倒しで執行するというのです。確かに、この執行が決定通りに進めば、成長率をある程度は押し上げることができるかもしれません。

しかし、増税後に株価が下がっている現状では、駆け込み需要の減少分だけでなく、これまで消費を支えてきた高額消費が減少する可能性も高まってきています。そのために安倍首相は、黒田日銀総裁に対して「日銀の追加緩和で株価を援護射撃してほしい」と求めることになるでしょう。その結果、6月~7月を目途に追加緩和が実施されるのではないでしょうか。

昨年の1-3月期の成長率が4.5%、4-6月期が4.1%、7-9月期が0.9%、10-12月期が0.7%であることを考えれば、現実的に今年の7-9月期と10-12月期がプラスになるハードルは低いと思われます。しかしそれでも私は、7-9月期の成長率が2%台に乗せるのは非常に難しいと考えております。理由は前回の記事で述べた通り、今後も輸出が思うように増えないからです。

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keizaiwoyomu at 14:16|この記事のURL経済分析 
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