2015年12月

2015年12月30日

2016年の株式相場が荒れると予想する件について

「2016年の株式相場が荒れると予想する件について」ですが、これからも日本の株式市場は短期筋の動きに一喜一憂、右往左往を続けるのではないかと考えております。11月15日のレポートで述べましたように、日経平均株価が20000円に接近する水準では、海外投資家が本格的に腰の据わった買いを入れるのは難しくなっているからです。そのような状況下で、相対的に売買に占める短期筋の割合が増えることによって、株式市場が短期筋の動向によって振り回される度合いが以前にも増して高まっているのです。

ヘッジファンドを中心とした短期筋の本音は、経済メディアにおいて「持たざるリスク」や「中国の目先の指標改善」を囃し立てて、ある程度のパフォーマンスを達成したら年末までには逃げたいというものでした。そのため11月30日のレポートでは、「当面の好材料はECBの追加緩和で打ち止めになるとして対処したいところ」と述べましたが、案の定、短期筋はECBの追加緩和をきっかけに売りの姿勢に転じてきました。さらには、遅れを取った短期筋にとって、日銀により緩和の補完策が発表された直後の株価急騰局面は、絶好の売り場が再来したと映ったことでしょう。

過去数年間、日本株を大幅に買い越してきた海外投資家のうち、長期投資家の代表であるオイルマネーは8月~9月に日本株を大量に売り払いました。その証拠として、・・・

この続きは、12月29日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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2015年12月22日

利上げが金融市場に与える影響について

私の現時点の見立てでは、株式市場や為替市場は米国の利上げを「ある程度」は織り込みに行っているように感じられます。なぜ「ある程度」なのかというと、短期的には市場がほぼ織り込んだとしても、中期的には米国経済や世界経済の減速をまだ織り込んでいるとはいえないからです。おそらく、イエレンFRB議長も利上げによって米国経済が幾分減速することは覚悟の上であるのでしょう。

今の米国経済は自動車の売り上げが突出していて、GDPが堅調に推移している割には、他の耐久消費財はそれほど売り上げが伸びていません。先日始まったクリスマス商戦においても、消費が拡大基調にある割には、小売りの現場では思ったほど売り上げが伸びていないという話が聞かれます。これまでこのレポートでも指摘してきましたように、駆け込み消費がすでにピークアウトした可能性が高く、その反動が2016年には顕著になってくるだろうと考えられます。

ところが、FRBの経済の先行きの判断には、駆け込み消費という概念がまったく存在していないばかりか、米国の消費がすでにピークアウトしたという意見もまったく聞かれません。FOMCメンバーの中で慎重派であるイエレン議長ですら、・・・

この続きは、12月15日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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2015年12月14日

いよいよ、円安トレンドが終焉する

拙書『これから日本で起こること』(2015年1月刊行)および『経済はこう動く〔2016年版〕』(2015年10月刊行)では、米国の利上げを契機に、いよいよ円安トレンドは終わるだろうという見通しを述べさせていただきました。

それでは、円安トレンドが終わった場合に、どのくらいまで円高に振れると考えたほうがよいのでしょうか。私は購買力平価を判断の基準として、100円~105円あたりがひとつの目安になるのではないかと考えています。

ただし、ここで留意しなければならないのは、仮に円高が進んだとしたら、2016年中に追加緩和が行われる可能性が次第に高まっていくということです。ですから、円高トレンドに傾いた相場が大きな抵抗もなく、ずるずると100円~105円のレンジに近づいていくとは予想しておりません。

安倍首相と黒田総裁の間では、「2016年の国政選挙までは追加緩和を行わない」という約束があるものの(もちろん、私の推測ではありますが)、円高が進む過程では株価も下落していくので、株安を嫌う安倍首相が一転して追加緩和を催促する可能性が高まっていくと考えているからです。

おそらくは、円相場が110円を割り込む頃合いには、市場でも追加緩和への期待が高まっていき、実際に追加緩和が決定されるのではないでしょうか。そして、当然のことながら、従来の緩和策では日銀は国債が買いたくても買えなくなるので、国債やETF以外にも新しい金融商品を買う決断をしなければならないでしょう。

外貨投資の分野では、私は自分の予測に基づき、2012年12月にドルだけに集中投資を開始し、先月から先週初めにかけて123円台ですべて売却しましたが、2016年は安倍首相や黒田総裁の発言の変遷を見ながら、ワンチャンスの買い場(最大で10円幅の円反落を想定)を探っていくことになりそうです。

関連記事 『円安トレンドの終焉と円高トレンドへの転換はいつになるのか』(2015年10月29日)

追記 : 先週末、常陽銀行からの招待で、森田京平氏の講演を聞いてきました。多くのエコノミストと同様に、森田氏は「米国の利上げにより、さらなる円安が進む」と言っていましたが、果たして本当にそうなるのでしょうか。

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keizaiwoyomu at 08:30|この記事のURL市場予測 

2015年12月10日

利上げ後の市場の動向はどうなるのか

「利上げ後の市場の動向はどうなるのか」についてですが、金融市場の関係者の声を聞いてみると、2016年の米国株投資のリターンはあまり高望みできないという見解が増えてきている一方で、日本株や欧州株への投資に強気を維持する意見が多いということが明らかになっています。彼らの言い分では、量的緩和の継続による通貨安が日欧の株価の支援材料になるというのです。要するに、米国が利上げしても市場への影響は軽微だというわけです。

しかしながら私は、11月15日のレポートにおいて、「米国の利上げ後を睨めば、今現在でNYダウ平均株価が17000ドル台、日経平均株価が19000円台を保っているのは、依然として割高であるという認識を持っています」と述べていますし、今現在でもこの認識に変わりはありません。早ければ12月下旬から来年1月にかけて、株価の割高感を修正する動きが始まってもおかしくはないと考えています。

確かに、12月初旬にECBの追加緩和が行われるという観測が根強い環境下では、機関投資家やヘッジファンドが株式を売り込みに行くのは相当に難しいことであるといえるでしょう。むしろ、短期筋はリスクを取って積極的に株式を買い進んでいったと見るのが、自然な流れであると考えられるのです。そうした背景により、米国株がなかなか下がらないといったことや、海外投資家が日本株を5週連続で買い越したということは、頷くことができます。

ところが今後は、とりわけ米国株の割高感が強まってくるように思われます。過去2年の・・・

この続きは、11月30日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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keizaiwoyomu at 09:09|この記事のURL市場予測 

2015年12月07日

原油価格30ドル時代に突入

先週末に開かれたOPEC総会では、各国の利害が対立し、減産が見送りとなりました。OPECの現状と2016年前半までの見通しについては、拙書『石油とマネーの新・世界覇権図』(2015年8月発行)の121ページの文章を引用したうえで、少し補足を加えさせていただきたいと思います。

(以下、『石油とマネーの新・世界覇権図』より引用)

「アメリカとサウジアラビアが結託して原油価格を暴落させ、ロシアとイランの弱体化を目指している」という陰謀論を唱える人々もいますが、それはプーチン政権が事実を歪めてつくりだした見解です。

確かにロシアにしてもイランにしても、サウジアラビアに比べ、原油価格の下落に対して財政上でも国内経済の面でも脆弱です。ロシアから見れば、OPECの生産維持方針のおかげで原油価格が大きく下がってしまった結果、自国の経済がガタガタになっているわけですから、サウジアラビアが腹立たしくてしかたがないでしょう。

さらにイランへの経済制裁が解けることで、今度はサウジアラビアがいくら減産したとしても、1バレル100ドルに達することはもうないでしょう。

イランはサウジアラビアやイラク、ベネズエラなどとともに、OPECの創設メンバーでもあります。イランが日量100万バレルもの増産を開始したときに、OPEC内でそれについてのコンセンサスがとれるかどうかは疑問です。ペルシア湾岸以外のOPECメンバーは「イランの原油輸出量が増加した場合には、OPECは国別の生産枠を復活すべきだ」と主張し始めているのです。

しかし、イランで100万バレル生産が増えたとき、その代わりにOPECのどこかで生産を減らそうとしても、どの国も減らせないでしょう。私はOPECは、おそらく一度は加盟国に対して生産枠でキャップをはめようとするけれども、最終的には、なし崩し的に、各国の超過生産を黙認することになると予想しています。

(以上、引用終わり)

今回のOPEC総会で最も争点となったのが、イランが増産を開始した時、その分を各国で減産対応することができないということです。サウジアラビアが減産での協調を働きかけたものの、財政事情が苦しい各国をまとめきることはできませんでした。

OPECが原油の生産目標枠を棚上げしたことにより、さらに供給過剰の傾向が強まることになるでしょう。まさに原油価格30ドル時代がやって来たといえるのです。このままでは、ベネズエラあたりが2016年には財政破綻に追い込まれるかもしれません。

なお、併せて 『原油価格、1バレル30ドル時代が来る』(東洋経済オンライン8月11日) や 『アメリカとイランの和解は、シェール革命並みの衝撃がある』(本ブログ8月11日) をご覧いただければ、今の原油市場に対する理解がいっそう深まることになると思われます。

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keizaiwoyomu at 15:51|この記事のURL市場分析 

2015年12月04日

OPECが減産に舵を切る可能性はあるのか

「OPECが減産に舵を切る可能性はあるのか」についてですが、国際エネルギー機関(IEA)は先日、2015年版の世界エネルギーの見通しを公表しています。その見通しによれば、原油市場はOPECやロシアの増産で供給過剰の状態がしばらく続くが、2020年あたりには需給のバランスが均衡し、原油価格は80ドルまで上昇するということです。80ドルまで上昇する理由は、2015年~2016年に設備投資が減少することにより、2020年頃には供給が不足しているというのです。

IEAの見通しに致命的な欠点があると思うのは、OPECやロシアの財政事情をまったく加味していないということでしょう。原油価格があと数年、40ドル台あるいは50ドル台で推移するとすれば、OPECの大半の国々は社会保障制度を大幅に削らざるをえなくなり、中東で再び「アラブの春」が再燃するリスクが高まってしまうからです。ロシアでも外貨準備が激減し、プーチン政権が推し進める資源開発が滞ってしまいますし、さらに悪いケースでは、プーチン政権の崩壊にまで行き着くことも考えられるわけです。

そうはいっても、今週に開かれるOPEC総会では、減産に踏み切る可能性は極めて低いと見られていますし、私もそのように見ています。ただし私は、・・・

この続きは、11月30日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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keizaiwoyomu at 11:04|この記事のURL経済分析 
レポート配信履歴
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11/13

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