2016年09月

2016年09月21日

日銀の「総括検証」は何の意味も持たない

みなさんもご存じのとおり、今の日銀の金融政策は「デフレを脱却する」という目標を掲げて行われています。学問的にも遅れている経済学の世界では、「デフレ=不況」が未だに常識として捉えられているからです。

ところが私は、そもそも「デフレを脱却する必要はないし、インフレを目指す必要もない」と考えています。なぜなら、インフレであるかデフレであるかは、歴史的に見て経済の好不況とはまったく関係がないからです。私がそういった考え方をできるのは、大学生のときに経済学ではなく歴史学を学んできた結果だろうと思います。
 
世界経済の歴史を検証すると、デフレ期では好況になっていることのほうが圧倒的に多く、デフレと不況に関係性が認められないという事実が明らかになっています。恐慌論で有名なベン・バーナンキは、世界大恐慌の時期だけを研究して「デフレ=不況」と結論付けましたが、むしろ世界大恐慌の時期だけが例外であり、歴史的な見地から判断すると、稚拙な結論としか言わざるをえなかったのです。

なぜ偉大な経済学者たちは、歴史をありのままに俯瞰することができないのでしょうか。たとえば近年の事例では、2014~2015年にドイツを大幅に凌ぐ経済成長を達成した英国では、その当時はデフレの状態にあったのです。原油安により実質賃金が上昇し、消費が拡大していたというわけです。景気が良いとされるドイツにしても、スウェーデンやスイスにしても、低インフレが定着している国々です。

歴史的な検証については私だけでなく、・・・

この続きは、9月21日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。


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keizaiwoyomu at 15:36|この記事のURL金融政策分析 

2016年09月15日

ビジネスで使える 経済予測入門

(ダイヤモンド社)2016/9/16発売


ビジネスの世界で生きる人々にとって、必要不可欠な能力を修得する本を書きました。必要不可欠な能力とは、ズバリ「経済を予測する力」、略して「経済予測力」のことをいいます。

これからの時代に、なぜ「経済予測力」が必要不可欠な能力だといえるのでしょうか。

世間の一般的な認識では、日本の企業は海外の企業に比べて、堅実な経営をしていると思われています。ところがそれは、現実とは大いにかけ離れた認識です。いかに緻密な経営戦略を練ったとしても、経済の大きな流れを認識していないために、いまだに大きな失敗を繰り返してしまうケースが後を絶たないからです。

たとえば、近年の原油安や資源安によって、大手商社をはじめ日本を代表する多くの企業が大幅な業績の悪化に苦しんでいます。経営者やビジネスリーダーたちは、原油や資源の需要と供給について自ら分析することなく、シンクタンクなどのあてにならない専門家に任せてしまったことで、横並びに経営や投資に失敗してしまったのです。

大企業の経営者やビジネスリーダーのなかには「今この時期に、その経営判断はないだろう」と疑問に感じるような判断をする人が珍しくありません。それは、大概のケースでは、経済の大きな流れを認識できていないことに原因があります。

ただし、経営者やビジネスリーダーが必ずしも経済の予測に長けている必要はありません。企業のなかに経済の流れがわかっている人材が複数いれば、その弱点を補うことができるからです。

ところが実際には、日本にかぎらず世界中の企業で、経済を的確に分析できる人材がいないという問題を抱えています。今の混沌とした世界では、企業の大小、年齢や性別を問わず、経済予測力を身につけた人材が広く求められるようになっていくでしょう。

米国では近い将来、「データ・サイエンティスト」が最もセクシーな職業になるだろうといわれていますが、「経済予測力を武器にする企業人」も同じくらい魅力的な地位を確立することになるのではないでしょうか。

この本では、これからの時代に、いかに経済予測力が求められているかを説明したうえで、その予測力を身につけるための方法を、3つのポイントに絞って紹介しています。

あなたがこの1冊を読んで自分の糧にすることができれば、巷にあふれている手軽なビジネス書を50冊や100冊読むよりも、きっと将来の役に立つことになるでしょう。経済の分析や予測についてだけでなく、あらゆるビジネスの場面でも、あるいは資産運用をする際にも、非常に役に立つことが期待できると思います。

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keizaiwoyomu at 23:07|この記事のURL拙書の紹介 

2016年09月01日

2016年の残りも投資戦略に変化はない

今年も残すところあと4か月となりましたが、3月初旬からの投資戦略に変更はありません。

日経平均株価は依然として、上値17905円、下値14865円の3000円幅のボックス圏相場で推移しているといえるでしょう。

すなわち、14865円に近付く過程では買い下がっていき、17905円に近付く過程では売り上がっていけばいいのです。日経平均株価に連動するETF等で、このような売買を機械的に繰り返すだけでいいというわけです。

これは、もっと簡略化すれば、15000円割れは数回に分けて買い、16000円台は買いも売りも見送り、17000円超えは数回に分けて売るという形に置き換えることができるでしょう。

厳密にいえば、英国の国民投票の結果を受けて、新しい下値は14864円となりましたが、1円の違いは無視してしまっても構いません。むしろ、強力なダブルボトムを形成し、岩盤の下値支持ラインが出来上がったと考えるべきです。

日銀がETFの買入れ額を3.3兆円から6兆円に増額した今となっては、少なくとも2016年中はボックス圏相場を下に突き抜けるリスクはないでしょう。

そのリスクが年内に唯一あるとすれば、米国の大統領選でトランプ候補が勝利するくらいしかありません。クリントン候補によほどのスキャンダルが出て来ないかぎりは、このリスクは無難に消化できるだろうと思われます。

しかし、2017年はそんなに簡単に行かないだろうと予想しています。

(お知らせ)
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keizaiwoyomu at 09:35|この記事のURL市場予測 
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