2018年12月

2018年12月26日

枕を高くして来年に備える

このブログではトランプ大統領の誕生以来、市場の予測はできるだけ控えてきました。合理的に考えれば考えるほど大統領の考えが理解できなかったばかりか、更新頻度が低いブログでは状況に応じて柔軟に戦略を修正しながら対応するのが不可能であると感じたからです。

しかしながら、大きな流れで見ると2018年の相場は非常に読みやすかったので、2017年12月26日に「米国株は2018年に調整する可能性が高い」、2018年10月11日に「今年の日本株はセオリーが通用しない」、10月23日には「米国株は2019年に本格的な調整に入る」と、3回にわたって予測を述べさせていただきました。

そのうえ、数年ぶりに新刊のキャンペーンを行い、その対象者の方々には「今後の株価暴落に備える投資戦略を組み立てる」ように提案させていただきました。(また、経済展望レポートの読者には11月の段階で「できるだけ現金100%に近づけて、来年の相場に備える」ように提案させていただいております。)

今の株価は想定より1カ月~2カ月程度、前倒しで動いており、年末年始に向けて多少のリバウンドを取ることも可能かもしれませんが、私はあまりお勧めしておりません。やはり年末年始はあたまのなかをクリアにして英気を養いながら、枕を高くして来年に備えたいと思っております。


  ←応援クリックお願いします!

2018年12月19日

2018~2020年の経済動向と投資戦略(後編)

そのうえ心配なのは、米中貿易戦争の長期化によって中国経済の減速が進んでいることです。中国の2018年後半の成長率は6.5%程度まで減速する可能性が高く、日本や東南アジアの企業収益に与える影響は決して小さくないと思われます。とりわけ2017年の日本や東南アジアの企業は中国への輸出が急拡大し、業績を大幅に伸ばすことができたのですから、2018年10-12月期あたりからの日本企業の決算は伸び悩みが顕著になるのではないかと予想しております。

おまけに、今の世界経済は借金に依存する形で回っています。国際金融協会の調査によれば、2017年3月時点での世界の公的部門・民間部門の合計債務は217兆ドルと、サブプライム・ショックが起こった2007年に比べて1.5倍にも増えてしまっています。その増え方に連動するように、合計債務の対GDP比率は2007年には275%程度だったのですが、たった10年しか経っていない2017年には何と330%にも膨らんできてしまっているのです。

それらの状況のもとで、10月23日のブログにも記載しましたように、米国株が10月の暴落相場から多少戻ったとしても、2019年~2020年に20%超の調整はあってしかるべきだと考えています。もちろん、日経平均も2万1000円はおろか2万円を割り込んで来る可能性が高いのではないかと考えております。私の予想が必ずしも当たるとは限りませんが、目下の戦略では日経平均の下値が1万9000円になるのか、1万8000円になるのか、さらに下の株価があるのか、経済環境や市場動向を見ながら柔軟にタイミングを見極めながら買い向かいたいところです。

これからは、2018年以上に波乱の相場に備える投資姿勢が重要になっていきます。それによって、株式市場の暴落に動じない姿勢、相場を冷静に見る姿勢を構築することができるのです。その甲斐あって、おそらく2019年~2020年には、2015年や2016年の暴落時よりも大きなチャンスがやってくると予想しております。あるいは、世界同時不況に偶発的なショック(米中貿易戦争の長期化による中国バブルの崩壊など)が重なれば、2013年以来の念願のチャンスがやってくることもあるかもしれません。

積極的に投資するチャンスは、世界的な不況時にやってくるものです。米国が景気後退に陥るだけでなく、中国が大幅減速に苦しむようになれば、成長率のマイナス幅がもっとも大きくなる先進国は日本において他はありません。ですから、2019年の初めまでには現金のポジションをできるかぎり高め、次のチャンスを待つ姿勢が重要になってきます。今のところは積極的な買いの想定時期は2020年を中心に設定していますが、その他の偶発的なリスクも含めて、臨機応変に対応していきたいところです。

基本的な売買方法

私の基本的なスタンスは、十分に利益が出たと思ったら欲張らずに売却して、次に来るかもしれない暴落相場あるいは下降相場に備えるというものです。これは、マネー誌などで紹介されている中長期の投資家に共通するスタイルでもあり、投資の王道的なスタイルであるともいえるのではないかと考えております。当然のことながら、投資に絶対はありませんので、失敗する時もあるかもしれませんが、そういったスタンスのほうが失敗する確率も減らすと同時に、大けがをするリスクも回避することができるのです。

とりわけボックストレンドや下降トレンドの局面にいたっては、いかに小幅な利益でも利食いができるか、あるいは、いかに小さい損失で逃げることができるか、といった考え方が重要になってきます。自らの投資戦略と現実の相場のあいだに少しでもズレが生じてきたと思ったら、迅速に戦略を修正しリスクを低下させることが欠かせない行動パターンであると、常々実感しているからです。

最後に、このレポートの内容は、過去の経済展望レポートおよび2007年の拙書を再編してつくっています。私の投資戦略がズバ抜けて優れているとは考えておりませんので、参考程度のお話としてご覧いただければ幸いです。

(ご注意)12月7日の『ブログ読者への感謝のしるし』でお知らせしていますように、上記の文章は新刊キャンペーンにおいて11月1日から配信されたレポートの一部です。10月末時点で書かれていることをご理解のうえ、ご覧いただければと思います。


  ←応援クリックお願いします!

2018年12月13日

2018~2020年の経済動向と投資戦略(前編)

2017年の秋~年末にかけて米国株の割高感が顕著だったのに加えて、肌感覚でそろそろブラック・マンデー並みの一時的な暴落はありえると想定し、2018年はこれまでの資産を減らさないという考え方を重視しています。その帰結として、2018年の運用では2017年よりいっそうリスクを軽減する姿勢を強めていました。現実に、2月にNYダウが暴落し、株価はごく短期間に12%も下落することとなったのですが、まったく慌てる必要はありませんでした。

NYダウの暴落後、慎重なポジションを前提に買いを勧めた時期もありましたが、やはり中国の経済指標の悪化懸念と肌感覚が一致したため、9月末には持っているポジションを解消するように提案いたしました。その後、日経平均が2万1000円にまで下落したら今年最後のワンチャンスである(ただし、短期の値幅取りで腰を落ち着けた投資にはならない)として今日(10月30日)に至っています。

それでは、2019年以降の経済動向と投資戦略はどのように考えたらよいのでしょうか。これまでのレポートでも、2018年~2020年の3年間は、投資額はできるかぎり抑えて余裕を持った運用を心掛けたいとしてきました。米国の好景気がトランプ減税によって1年あまり長引いたとはいえ、米国の家計債務や中国の民間債務が高水準にまで増え続けている状況のもとでは、リスク管理を徹底しながら守りの運用に重きを置いたほうが無難であると考えてきたからです。

当然のことながら、守りの運用では2013年~2015年までのような大きな利益を得ることはできませんが、それでも十分であると余裕を持って臨むことが肝要であります。それまでの利益をできるだけ減らさないという意識を持つことのほうが、私はずっと重要であると思っております。そのような考え方が、次の積極的な投資をしたい局面が来た時に、大きなリターンをもたらすことにつながるからです。

そのようなわけで、2018年までは暴落時の買いはチャンスとして捉えてきましたが、2019年以降の暴落(または下降相場)は過去数年の暴落(または下降相場)よりも深いものになるのではないかと予想しております。ですから、年末に向けてなるべく現金を多めにしておいたほうが良いと考えておりますし、今のリバウンド相場は現金を100%にしたい局面であると思っているところです。

そのように考える根拠は、米国の景気拡大が2018年4-6月期に天井を打った可能性が高いからです。その兆候として、米国の住宅市場に変調の兆しが出てきています。住宅価格の高騰やローン金利の上昇を背景にして、住宅販売全体の9割を占める中古住宅販売数が4カ月連続で前月を下回るなど、住宅関連の指標では総じて芳しくない結果が出てきています。個人消費への波及効果が大きい住宅需要が減少傾向となれば、いよいよ米国の景気拡大にも転換点が近づいていると考えるのが妥当なように思われます。

住宅市場の関係者のあいだでは、悲観するほどではないという見方がある一方で、失速への警戒感がじわりと広がってきています。米国経済の先行きを予測するうえで、住宅投資はその先行指標として高い精度を誇っています。4-6月期のGDPがトランプ政権の大型減税によって4%台のプラスに嵩上げされているなかで、住宅市場の変調はあまりクローズアップされていないので、私たちはいっそう注意を払う必要があると思っています。

過去を振り返れば、2006年の秋口に住宅関連の指標が悪くなり始め、その後は2007年8月にパリバ・ショック、2008年10月にはリーマン・ショックが起こっています。当時も世界的に景気が拡大基調にあったことから、住宅関連指標の悪化は事が重大な結果をもたらすまでは見過ごされていたのです。FRBの利上げの進行に伴い、自動車ローンやクレジットカードローンの延滞率もじわりと上昇してきています。2019年の半ば~後半にかけて米国の景気拡大が止まるのは、すでに既定路線になってきていると予想しています。(後編に続く)

(ご注意)12月7日の『ブログ読者への感謝のしるし』でお知らせしていますように、上記の文章は新刊キャンペーンにおいて11月1日から配信されたレポートの一部です。10月末時点で書かれていることをご理解のうえ、ご覧いただければと思います。


  ←応援クリックお願いします!

2018年12月07日

読者への感謝のしるし

今週に入ってから、新刊キャンペーンに応募された方々に配信した『2018年~2020年の経済動向と投資戦略レポート』(11月1日以降、700通あまり配信)について、感謝のメッセージをいただくことが増えてきています。

件のレポートは、「基本的な投資スタンス」 「2018年~2020年の経済動向と投資戦略」 「基本的な売買方法」 「お願いごと」の4点から成り立っています。レポートのとおりに2019年に向けてリスク管理を実践された方は、おそらく良い方向に向かっているのではないかと思います。

そこで、配信開始から1カ月以上が経過し、レポートの価値が配信時より徐々に落ちてきていることを鑑みて、「2018年~2020年の経済動向と投資戦略」 「基本的な売買方法」の2点については、読者への感謝のしるしとして、12月13日と19日の2回に分けて公開したいと考えております。

もちろん、時間の経過とともにレポートの価値が落ちているとはいっても、キャンペーンに応募された方々には申し訳がありませんので、来年の1月~3月にかけて、第2弾のプレゼント情報をブログにて掲載させていただきます。よろしくお願い申し上げます。


  ←応援クリックお願いします!
keizaiwoyomu at 09:17|この記事のURLその他 

2018年12月06日

長短金利の逆転

米国債市場では5年債利回りが2.79%、2年債が2.80%と、11年ぶりに長短金利の逆転が起こりました。

景気後退の予兆として10年債と2年債の利回り逆転がいつになるかと注目されていますが、私は今回の局面では、10年債と2年債の逆転があってもなくても、2020年までには景気後退に陥るのではないかと見ております。

IMG_20181206_090156



  ←応援クリックお願いします!
keizaiwoyomu at 09:27|この記事のURL経済の分析・予測 
レポートの更新履歴・更新予定
更新済み
11/5(ミニ情報)
11/11(ミニ情報)
11/15(レポート)
11/19(ミニ情報)
11/21(ミニ情報)
11/26(ミニ情報)
11/28(レポート)

更新予定
今後はレポートやミニ情報の最後に掲載します。ご了承ください。