2018年11月05日

企業業績に減速感

本日の日経1面トップに「企業業績に減速感」という記事がありましたが、その流れは2019年にいっそう鮮明になってくるものと思われます。

2017年の日本の成長率が当初の予想から1.7%へと上振れしたのは、世界の好景気に押されて日本の輸出額が11.8%増えたなかでも、中国向け輸出が20.5%増と突出していて日本の成長率を引き上げていたからです。日本と同じように、アジアの国々の成長率も中国への輸出増加によって引き上げられていたのです。

当然のことながら、日本もその他のアジアの国々も、企業の収益向上が成長率に大きく貢献していたわけですが、中国の2018年下期の成長率が6.5%程度にまで減速する状況下では、アジア全体の企業収益に与える影響は決して小さくないといわざるをえないでしょう。

実際に、インドネシアの対中輸出は月を追うごとに悪化してきていますし、タイの対中輸出も自動車関連や電子部品関連が2017年の増加から2018年には減少に転じてきています。日本工作機械工業会によれば、9月の工作機械受注額(確報値)のなかで、中国向けの受注額は前年同月比で22.0%減の189億円となりました。7カ月連続で前年を下回っており、未だ底打ちの兆しは見えていないようです。

中国政府は金融緩和に大転換したうえに、減税やインフラ投資の増額によって景気の下支えを強化する姿勢を示していますが、中国企業による日本の工作機械の爆買いは鳴りを潜めてしまっています。多くの日本企業が中国からの受注がかなり失速しているといっています。

米中貿易戦争が一向に沈静化を見せない現状下では、製造業を中心に2018年度は増益幅が減少し、米国が貿易戦争の返り血を浴びる2019年度には、日本の企業業績の悪化が意識される展開が予想されています。


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keizaiwoyomu at 14:45│企業分析 
レポート配信履歴
10/14・10/25

11/13

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