市場の分析・予測

2019年01月31日

2019年後半~2020年は大チャンスの年になるのか

東洋経済オンラインの連載では、1年に1~2回くらいは株式市場の潮目に近づいてきたら何らかの記事を書こうと決めています。

そこで、2017年の年末には米国株がかなり割高になっていたうえに、肌感覚でそろそろブラック・マンデー並みの一時的な暴落はありえるだろうと予想していたので、・・・・・

この続きは、1月31日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※連載記事のタイトルや小見出しは編集者の意向で行われるので、誇張気味になるケースがございます。その点はご了承ください。なお、この記事の後半部分は、経済展望レポート1月7日号および17日号の抜粋から再編成したものです。

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2018年12月26日

枕を高くして来年に備える

このブログではトランプ大統領の誕生以来、市場の予測はできるだけ控えてきました。合理的に考えれば考えるほど大統領の考えが理解できなかったばかりか、更新頻度が低いブログでは状況に応じて柔軟に戦略を修正しながら対応するのが不可能であると感じたからです。

しかしながら、大きな流れで見ると2018年の相場は非常に読みやすかったので、2017年12月26日に「米国株は2018年に調整する可能性が高い」、2018年10月11日に「今年の日本株はセオリーが通用しない」、10月23日には「米国株は2019年に本格的な調整に入る」と、3回にわたって予測を述べさせていただきました。

そのうえ、数年ぶりに新刊のキャンペーンを行い、その対象者の方々には「今後の株価暴落に備える投資戦略を組み立てる」ように提案させていただきました。(また、経済展望レポートの読者には11月の段階で「できるだけ現金100%に近づけて、来年の相場に備える」ように提案させていただいております。)

今の株価は想定より1カ月~2カ月程度、前倒しで動いており、年末年始に向けて多少のリバウンドを取ることも可能かもしれませんが、私はあまりお勧めしておりません。やはり年末年始はあたまのなかをクリアにして英気を養いながら、枕を高くして来年に備えたいと思っております。


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2018年12月19日

2018~2020年の経済動向と投資戦略(後編)

そのうえ心配なのは、米中貿易戦争の長期化によって中国経済の減速が進んでいることです。中国の2018年後半の成長率は6.5%程度まで減速する可能性が高く、日本や東南アジアの企業収益に与える影響は決して小さくないと思われます。とりわけ2017年の日本や東南アジアの企業は中国への輸出が急拡大し、業績を大幅に伸ばすことができたのですから、2018年10-12月期あたりからの日本企業の決算は伸び悩みが顕著になるのではないかと予想しております。

おまけに、今の世界経済は借金に依存する形で回っています。国際金融協会の調査によれば、2017年3月時点での世界の公的部門・民間部門の合計債務は217兆ドルと、サブプライム・ショックが起こった2007年に比べて1.5倍にも増えてしまっています。その増え方に連動するように、合計債務の対GDP比率は2007年には275%程度だったのですが、たった10年しか経っていない2017年には何と330%にも膨らんできてしまっているのです。

それらの状況のもとで、10月23日のブログにも記載しましたように、米国株が10月の暴落相場から多少戻ったとしても、2019年~2020年に20%超の調整はあってしかるべきだと考えています。もちろん、日経平均も2万1000円はおろか2万円を割り込んで来る可能性が高いのではないかと考えております。私の予想が必ずしも当たるとは限りませんが、目下の戦略では日経平均の下値が1万9000円になるのか、1万8000円になるのか、さらに下の株価があるのか、経済環境や市場動向を見ながら柔軟にタイミングを見極めながら買い向かいたいところです。

これからは、2018年以上に波乱の相場に備える投資姿勢が重要になっていきます。それによって、株式市場の暴落に動じない姿勢、相場を冷静に見る姿勢を構築することができるのです。その甲斐あって、おそらく2019年~2020年には、2015年や2016年の暴落時よりも大きなチャンスがやってくると予想しております。あるいは、世界同時不況に偶発的なショック(米中貿易戦争の長期化による中国バブルの崩壊など)が重なれば、2013年以来の念願のチャンスがやってくることもあるかもしれません。

積極的に投資するチャンスは、世界的な不況時にやってくるものです。米国が景気後退に陥るだけでなく、中国が大幅減速に苦しむようになれば、成長率のマイナス幅がもっとも大きくなる先進国は日本において他はありません。ですから、2019年の初めまでには現金のポジションをできるかぎり高め、次のチャンスを待つ姿勢が重要になってきます。今のところは積極的な買いの想定時期は2020年を中心に設定していますが、その他の偶発的なリスクも含めて、臨機応変に対応していきたいところです。

基本的な売買方法

私の基本的なスタンスは、十分に利益が出たと思ったら欲張らずに売却して、次に来るかもしれない暴落相場あるいは下降相場に備えるというものです。これは、マネー誌などで紹介されている中長期の投資家に共通するスタイルでもあり、投資の王道的なスタイルであるともいえるのではないかと考えております。当然のことながら、投資に絶対はありませんので、失敗する時もあるかもしれませんが、そういったスタンスのほうが失敗する確率も減らすと同時に、大けがをするリスクも回避することができるのです。

とりわけボックストレンドや下降トレンドの局面にいたっては、いかに小幅な利益でも利食いができるか、あるいは、いかに小さい損失で逃げることができるか、といった考え方が重要になってきます。自らの投資戦略と現実の相場のあいだに少しでもズレが生じてきたと思ったら、迅速に戦略を修正しリスクを低下させることが欠かせない行動パターンであると、常々実感しているからです。

最後に、このレポートの内容は、過去の経済展望レポートおよび2007年の拙書を再編してつくっています。私の投資戦略がズバ抜けて優れているとは考えておりませんので、参考程度のお話としてご覧いただければ幸いです。

(ご注意)12月7日の『ブログ読者への感謝のしるし』でお知らせしていますように、上記の文章は新刊キャンペーンにおいて11月1日から配信されたレポートの一部です。10月末時点で書かれていることをご理解のうえ、ご覧いただければと思います。


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2018年12月13日

2018~2020年の経済動向と投資戦略(前編)

2017年の秋~年末にかけて米国株の割高感が顕著だったのに加えて、肌感覚でそろそろブラック・マンデー並みの一時的な暴落はありえると想定し、2018年はこれまでの資産を減らさないという考え方を重視しています。その帰結として、2018年の運用では2017年よりいっそうリスクを軽減する姿勢を強めていました。現実に、2月にNYダウが暴落し、株価はごく短期間に12%も下落することとなったのですが、まったく慌てる必要はありませんでした。

NYダウの暴落後、慎重なポジションを前提に買いを勧めた時期もありましたが、やはり中国の経済指標の悪化懸念と肌感覚が一致したため、9月末には持っているポジションを解消するように提案いたしました。その後、日経平均が2万1000円にまで下落したら今年最後のワンチャンスである(ただし、短期の値幅取りで腰を落ち着けた投資にはならない)として今日(10月30日)に至っています。

それでは、2019年以降の経済動向と投資戦略はどのように考えたらよいのでしょうか。これまでのレポートでも、2018年~2020年の3年間は、投資額はできるかぎり抑えて余裕を持った運用を心掛けたいとしてきました。米国の好景気がトランプ減税によって1年あまり長引いたとはいえ、米国の家計債務や中国の民間債務が高水準にまで増え続けている状況のもとでは、リスク管理を徹底しながら守りの運用に重きを置いたほうが無難であると考えてきたからです。

当然のことながら、守りの運用では2013年~2015年までのような大きな利益を得ることはできませんが、それでも十分であると余裕を持って臨むことが肝要であります。それまでの利益をできるだけ減らさないという意識を持つことのほうが、私はずっと重要であると思っております。そのような考え方が、次の積極的な投資をしたい局面が来た時に、大きなリターンをもたらすことにつながるからです。

そのようなわけで、2018年までは暴落時の買いはチャンスとして捉えてきましたが、2019年以降の暴落(または下降相場)は過去数年の暴落(または下降相場)よりも深いものになるのではないかと予想しております。ですから、年末に向けてなるべく現金を多めにしておいたほうが良いと考えておりますし、今のリバウンド相場は現金を100%にしたい局面であると思っているところです。

そのように考える根拠は、米国の景気拡大が2018年4-6月期に天井を打った可能性が高いからです。その兆候として、米国の住宅市場に変調の兆しが出てきています。住宅価格の高騰やローン金利の上昇を背景にして、住宅販売全体の9割を占める中古住宅販売数が4カ月連続で前月を下回るなど、住宅関連の指標では総じて芳しくない結果が出てきています。個人消費への波及効果が大きい住宅需要が減少傾向となれば、いよいよ米国の景気拡大にも転換点が近づいていると考えるのが妥当なように思われます。

住宅市場の関係者のあいだでは、悲観するほどではないという見方がある一方で、失速への警戒感がじわりと広がってきています。米国経済の先行きを予測するうえで、住宅投資はその先行指標として高い精度を誇っています。4-6月期のGDPがトランプ政権の大型減税によって4%台のプラスに嵩上げされているなかで、住宅市場の変調はあまりクローズアップされていないので、私たちはいっそう注意を払う必要があると思っています。

過去を振り返れば、2006年の秋口に住宅関連の指標が悪くなり始め、その後は2007年8月にパリバ・ショック、2008年10月にはリーマン・ショックが起こっています。当時も世界的に景気が拡大基調にあったことから、住宅関連指標の悪化は事が重大な結果をもたらすまでは見過ごされていたのです。FRBの利上げの進行に伴い、自動車ローンやクレジットカードローンの延滞率もじわりと上昇してきています。2019年の半ば~後半にかけて米国の景気拡大が止まるのは、すでに既定路線になってきていると予想しています。(後編に続く)

(ご注意)12月7日の『ブログ読者への感謝のしるし』でお知らせしていますように、上記の文章は新刊キャンペーンにおいて11月1日から配信されたレポートの一部です。10月末時点で書かれていることをご理解のうえ、ご覧いただければと思います。


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2018年10月23日

米国株は2019年に本格的な調整に入る

2017年12月26日のコラムでは、当時の米国株が割高な水準であることを指摘し、2018年の米国株は10%~15%程度のレンジの範囲内で調整をするだろうと申し上げました。さらには、株価が調整後に戻したとしても、世界同時不況が予想される2019年~2020年に20%超の調整はあってしかるべきだとも付け加えました。

実際のところ、2018年の2月上旬のごく短い期間に、NYダウ平均は12%超の暴落をして、世界の株式市場が一時的とはいえパニックに陥りました。それでも私は、NYダウ平均が1月末の2万6600ドル台の高値から2月上旬の2万3300ドル台の安値まで暴落して以降、株価は半年くらいの期間をかけて2万5000ドル台までは戻し、逃げ遅れた投資家にも逃げ場はあるだろうと見ておりました。

ところが現実には、トランプ政権の大型減税の効果もあって10月3日には瞬間的に2万6900ドル台まで上昇、史上最高値を付けてきました。投資家にとっては逃げ場というよりも、最近までは十分すぎる利益確定の場を与えてくれていたのです。投資家目線でいえば、「ここで売らなくて、いつ売るのですか」という状況にあったというわけです。

この続きは、10月23日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※東洋経済オンラインでは、1年に1~2回程度しかマーケットの記事は書きませんので、ぜひご覧いただければと思います。なお、この記事は経済展望レポート10月14日号の抜粋から再編成したものです。


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2018年10月15日

原油価格が見通しづらくなった理由とは

私は2013年に出版した『シェール革命後の世界勢力図』(ダイヤモンド社)では、原油価格は当時の100ドルから半値以下に落ち込み、長期的に低位安定するだろうと予想しました。また、2015年の『石油とマネーの新・世界覇権図』(同社)では、天然ガスの埋蔵量が世界最大のイランが核合意に組み込まれたことによって、原油価格はもう2度と100ドルを超えることはないだろうと予想しました。

イラン核合意後の私は、WTI原油価格は25ドル~65ドルのレンジ相場が長期化するという見通しを堅持していました。しかし、米国が5月にイラン核合意から脱退したことによって、WTI原油価格は大幅に上昇し、現在は71ドル台で推移しています。トランプ大統領は原油価格の上昇をOPECのせいにしていますが、その原因がトランプ大統領自身の愚かな決定にあるのは間違いありません。

テレビや新聞などでは、サウジアラビアやイスラエルが核合意を崩壊に追い込もうとしているとしてきましたが、実のところ両国ともそのスタンスを大きく変えてきています。米国の核合意離脱の後に米軍の撤収が控えているという内容に驚愕し、イランに対する強い危機感を持ち始めているのです。シリアでイランの影響力が強まっている現状下で米軍が撤退すれば、イランとの戦闘危機が拡大せざるをえないと懸念しているわけです。

というのも、シリアの内戦ではロシアやイランが支援するアサド政権の優位が決まったことによって、イランはアフガニスタンで調達した兵力をイラクとシリアをフリーウェイのようにして送り込むことができるようになったからです。イスラエルは米軍が支援してくれるという目論見から強気に出ていたのであり、サウジアラビアはイエメン内線への介入で手詰まりにあります。両国とも軍事力を拡大させたイランの脅威に対処することは難しい状況にあります。

米国の制裁によってイランの原油供給が減少しているのに加えて、中東の地政学リスクが高まってしまった今となっては、原油価格の見通しが難しくなっていると言えるでしょう。中東で戦争が起こらないことを祈るばかりです。


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2018年10月11日

今年の日本株はセオリーが通用しない

9月末の時点では、年末に向けて日経平均の先高観が高まっていました。その背景には、企業業績に対する期待がありました。アナリストが業績予想を上方修正した社数から下方修正した社数をひいて算出する「リビジョン・インデックス」は8月に6カ月ぶりにプラス圏に回復していたのです。日本企業の予想1株あたり利益はすでに1700円を上回り、過去最高の水準で推移しているといいます。

実のところ、2016年と2017年も9月のSQ以降に日本株ラリーが年末に向けて始まったことや、海外投資家が過去5年間でみても10-12月期に大幅に買い越していたこともあり、25000円や27000円といった強気な意見が出ていたのは理解できないわけではありません。

しかしながら、今年の日本株は過去の経験則が当てはまらないケースが多く、過去のデータが土台になっているAIでは上手く対応できていないという事情をあたまに入れておかねばなりません。それよりも重視すべきなのは、米国株と日本株の乖離の度合いであり、米国株が水準を切り上げたために日本株が出遅れ感から買われたにすぎないということです。

これは2017の後半にも述べたことですが、海外投資家にとっては米国株が日本株に対して割高になれば日本株は積極的に買う対象となり、米国株が割高感から失速すれば日本株は売る対象になるということです。2017年の秋口から年末にかけて、米国株は割高感から2018年には暴落のリスクがあるとしましたが、実際に2月初めに米国株の暴落が起こり、日本株も巻き込まれることとなりました。

NYダウの高値が先日付けた26700ドル台の水準にとどまれば、日経平均の高値は24500円前後で抑えられると見ておいたほうがいいでしょう。NYダウ平均と日経平均の乖離はもっとも縮まる水準で2000ポイント程度になると見て、株価の見通しを考えたいところです。要するに、年末に向けて株高が進むかどうかは、米国株の動向次第といって差し支えないと考えております。

ちなみに、レオス・キャピタル・ワークスが運用する「ひふみ投信」は2017年に高パフォーマンスを達成しましたが、2018年に入って大苦戦しているのは、日本株の経験則が当てはまらない相場に振り回されているからです。その焦りからか、IPO銘柄を大量保有するなど、悪循環に陥っている状態が見受けられます。

そのような有り様を見ていると、やはり今年はできるだけ損を出さないというスタンスで臨んだほうが無難であったと、改めて確信した次第であります。

(本日のブログは、経済展望レポート9月29日号の抜粋に若干の語尾〔現在・過去形〕調整を加えたものです。購読者の方にはご了承いただければ幸いです。)


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2017年12月26日

米国株は2018年に調整する可能性が高い

世界の株式市場では「大いなる安定(グレート・モデレーション)」というキーワードのもと、依然として株価の上昇基調が続いています。米国やドイツのような経済指標が堅調な国はもちろんのこと、ブラジルのような未だに景気が厳しい国でも株価が最高値を更新しています。

これまでは金融緩和によって膨らんだマネーが歴史的な低金利の環境下で行き場を失い、世界の株式市場にマネーが向かわざるをえなかったという面が強かったのですが、今夏以降は米国の経済指標が市場予想を上回る改善傾向を見せ始め、「大いなる安定」という楽観論が台頭、世界の株価をさらに押し上げるという構図になっているのです。

この続きは、12月26日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※東洋経済オンラインでは、1年に1~2回程度しかマーケットの記事は書きませんので、ぜひご覧いただければと思います。なお、この記事は経済展望レポート10月28日号および11月29日号の抜粋から再編成したものです。

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2016年12月26日

大博打に勝利したヘッジファンド

トランプ次期米国大統領が本当に「できること」と「できないこと」が明らかになってくるのは、来年の1月20日の政権発足以降の話になります。さらには、具体的なことが決まってくるのは、春先になるだろうと考えられます。

今のところ、トランプ次期政権の人事を見ていると、共和党主流派の取り込みに成功しているとはいえない状況にあります。その意味では、米国の長期金利の急騰をもたらす契機となっている「巨額のインフラ投資」と「大型減税」の実現性については、どちらも米議会で満額回答を得るのは極めて難しいだろうと見ています。(そもそも、米国では建設労働者が今でも不足していて、海外から労働者を引っ張ってこなければ、1兆ドル規模のインフラ投資は無理です)。

共和党主流派の基本的な考えを大枠でいえば、主に「親ビジネス」と「財政再建」の2つが挙げられます。トランプ氏は「親ビジネス」の面では共和党とある程度はうまくやっていくことができるかもしれませんが、1兆ドルのインフラ投資はもちろん、大型減税などは「財政再建」の面から懸念が強く、共和党とどの程度のところで妥協点を見出すかが焦点になってくるのではないでしょうか。

この続きは、12月23日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※連載コラムのタイトルは編集者の意向で変わるケースがございます。ご了承ください。


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2016年12月15日

想定外の相場に冷静に対処する方法

拙書やブログではこの4年あまり、大きな誤りもなく無難に経済や市場の予測を述べてきたつもりですが、米大統領選におけるトランプ氏の勝利とその後の「トランプ・ラリー」と呼ばれる相場はまったく予測するこができませんでした。

どこで間違ったのか自分なりに反省点を探してみたのですが、とりわけ「トランプ・ラリー」については反省点が1つも見つからない状況にあります。実際のところ、ヘッジファンドの面々は大統領選前に買いと売りの両建てで結果を見守っていた過程で、彼らのほぼすべてはトランプ氏が勝利したら株価は下がるだろうと予想していたのです。

おまけに、2000年以降の市場を見てきて、これほど短期間で米国の長期金利が急騰したことを見たことがありません。さらには、長期金利の急騰によって、米ドルは主要通貨(通貨バスケット単位)に対して歴史に残るほどの急激な上昇をしてきています。要するに、私の今の見識では、「トランプ・ラリー」は100%予想不可能だったということです。

そういったわけで、拙書「経済はこう動く(2017年版)」では、早い段階で市場の予想を外してしまっています。発売時期が決められた1年に1回の単行本では、今回のような事態が起きた時に、臨機応変に対応することが非常に難しいと感じている次第です。「経済展望レポート」と同じ内容をすぐにブログに書くこともできませんし、悩ましい状況が続いております。

それでも、基本的な方針は、11月18日の記事「想定外の相場にどう対処したらいいのか」で述べさせていただきました。日経平均株価がボックス圏の上限である17905円を超えるとすれば、それは想定外の領域に入るというわけですから、そういった読めない相場になった時こそ、敢えて売買をしないのが賢明であると訴えたかったのです。読めない相場に手を出すのは、上がるか下がるかの博打になってしまうからです。

捕捉を加えるとすれば、私は昨年の12月初めの段階では、「来年は上値と下値を切り下げてのボックス圏相場に入るのではないか」と申し上げましたが、現時点の局面では、「来年は上値と下値が今年よりも少し切り上がったボックス圏相場になるのではないか」というイメージを持って見ています。

今回の上昇相場に乗れていない国内の日本株運用者たちはかなり焦っているといいます。「押し目待ちに押し目なし」の状態が続き、指数の上昇に比べると運用成績の悪化が顕著になっているからです。ですから、12月に入ってからは、こういった国内の運用者たちが積極的に上値に買いを入れているということです。

そういった意味では、個人投資家にはノルマ上の制約がなく、時間軸を長めに取って市場に接することができるので、機関投資家よりも有利な状況にあるといえます。バフェットも「自分にわからないものには手を出さない」という方針を貫いていますが、その考え方を個人投資家も取り入れるべきだと思います。

ところで、東洋経済新報社の「経済はこう動く」については当初から、「私が予測を大きく外すことがあれば、その次の年からは出さない」と心に決めておりました。それが3年後になるのか、4年後になるのか、5年後になるのか、私なりに覚悟はしていたつもりですが、それが米大統領選の結果で訪れるとは思っておりませんでした。

まだ出版社には申し上げておりませんが、「経済はこう動く」の2018年版は出すつもりはありません。また、拙書やブログ、オンラインでは来年の1月以降、経済の予測だけに限定し、市場の予想については述べないようにするつもりです。それが、アナリストとしての矜持であると考えております。


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2016年11月18日

想定外の相場にどう対処したらいいのか

想定外の株価上昇が短期間で起こりましたので、拙書やブログの読者のためにも今回は特別に、『経済展望ミニレポート11月16日号』を掲載させていただきます。レポート購読者の方々には、ご理解をいただきたいと思います。

(以下、『経済展望ミニレポート11月16日号』全文)

11月9日および10日号では、「先が読みにくいなかで、念には念を入れて、11月中は臨時のミニレポートを随時お送りすることで対応させていただきたい」としましたが、早くもミニレポートをお送りするタイミングが訪れてしまいました。米国で長期金利が急騰することによって、為替市場ではドル高円安も急激に進行し、日経平均株価が明日にも上値17905円~下値14864円のボックス圏を上へ突き抜けようとしているからです。

3月11日号のレポート以来、今回のボックス圏での対応方法として一貫して申し上げてきたのは、2016年~2017年は損をしないだけでも少数の勝ち組になることができるので、決して無理をしないようにすることでした。それ以降のレポートでも、2015年までのリスク資産の運用を100とすれば、2016年以降は30程度で十分という判断をさせていただきましたし、現物のみの対応で信用や先物には手を出さないようアドバイスもさせていただきました。

もちろん、私の判断は大失敗をしないためのものであり、絶対的な指針ではありませんので、各々の方々がご自身のリスクを計算しながら売買していただいて問題はございませんが、仮に私の判断どおりに売買しているとすれば、現時点では現物を売り上がってポジションは持っていないということになります。ポジションを持っていない現状では、ボックス圏の上限を超えてきた場合、それが一時的なものであるのか、あるいは継続的なものであるのか、焦る必要はなく冷静に見ることができます。

先進国の株式を先物主導で買い進める海外の投機筋の狡猾なシナリオを推察すると、市場関係者に上がるという材料を提供して煽るだけ煽っておいて、ある程度のところで利食いを入れてくるのではないでしょうか。海外の投機筋のなかに3か月後や6が月後にポジションを持ち続ける筋がいるとは、とても考えられないのです。トランプ氏の大統領選勝利を見越して売っていた売り方が買い戻しを迫られる状況での大幅高となっていますが、私の判断では、明日以降、相場がどう動こうと静観したほうが無難ではないかと考えております。

長い目で見れば、長期金利の急騰によって米国経済はダメージを受ける可能性が高まっていきますし(拙書をお持ちの方は、46~50ページを参照してください)、その結果として、再びドル安円高への巻き戻しが起こり100円~105円のレンジに回帰していくことになるだろうと予想しております。ただし、短期的にはドル円相場が達成感の出やすい110円台で止まるのか、さらにもう少し円安が進むのか、それは誰にもわからないことです。先が読みにくい相場は休むのが肝要だと思っている次第です。


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2016年11月10日

トランプ大統領が誕生しても、これまでの投資戦略に変更はない

このブログや連載コラムでは拙書『経済はこう動く〔2017年版〕』のPRをさせていただきましたが、私は拙書のなかで、米国の大統領選でトランプ氏が勝利したことについて予想を外してしまいました。最後には、クリントン氏のメール問題再燃が尾を引いたわけですが、選挙の結果を公に予想したからには、結果がすべてであると思っております。私の読みが甘かったということであり、一切の言い訳をするつもりはございません。

しかしながら、多くの読者の方々が拙書のマーケット予想に期待していただいているということもあり、トランプ大統領の誕生により日経平均株価の見通しに修正が必要かどうかだけは、このブログや連載コラムで申し上げる責任があると思い、改めて見通しを述べることにいたしました。
 
私がボックス相場に入ったと判断し、初めて公にお伝えしたのは、3月11日の経済展望レポートおよび3月12日の『投資戦略フェア EXPO2016』での講演でしたが、その要点を一文でいえば、「日経平均株価は2月の上値17905円~下値14865円の3000円幅のボックス相場に入っている」というものです。もちろん、拙書のなかでもこのボックス相場はしばらく続く可能性が高いだろうと予想しております。

厳密にいえば、6月末に英国のEU離脱ショックを受けて、新しい下値は14864円と14865円を1円だけ割り込む形となりましたが、1円の違いは完全に無視してしまって問題はありません。むしろ、強力なダブル・ボトムの下値支持ラインが出来上がったと考えるべきでしょう。

ボックス相場での投資戦略は非常に単純であり、小難しいことを何も考える必要がありません。すなわち、下値14864円に接近する過程では3回くらいに分けて買い下がり、それとは逆に、上値17905円に接近する過程では3回くらいに分けて売り上がりをしていくという、機械的な売買が有効になりえるのです。

これは、もっと簡略化すれば、16000円割れは数回に分けて買い、16000円~17000円は買いも売りも見送り、17000円超えは数回に分けて売るという形に置き換えることができるでしょう。日経平均株価に連動するETF等で、このような売買を機械的に繰り返すだけでいいというわけです。

それでは、トランプ大統領が誕生したからといって、この投資戦略を修正する必要があるのでしょうか。私はトランプの勝利後のスピーチを聞いているかぎり、今のボックス相場に変化はないだろうと考えております。要するに、今の投資戦略を修正する必要はまったくないだろうと見ているわけです。

これまでトランプ氏は選挙戦において繰り返し国民の分断を煽ってきましたが、そんな彼が勝利後のスピーチで国民の団結を呼びかけていたのには、正直申し上げて非常に驚きました。私たちが見てきた彼はある意味では虚像であり、本当のところは現実を直視し、国民の分断を決定づけるような極端な公約を修正できる人物であるのかもしれません。

そうであるならば、株式市場では来年5月のフランス大統領選までは大したリスクはないだろうと見ております。来年の日経平均株価を見る時に重視すべきは、上値17905円~下値14864円のボックストレンドの下値を突き破ってしまうのか、あるいは下値14864円で強い抵抗を見せるのか、冷静に見極めなければならないということです。来年のポイントは、株価がボックス圏の下値14864円をキープできるのか、この一点に尽きると考えることができます。

拙書でも述べていますように、来年の金融市場に関する予想は、私が昨年末に今年の予想をした時よりも、格段に難しくなっているように思われます。円相場にしても株式相場にしても、次のトレンドへの転換を以って事後的に判断するしかないからです。おまけに、政治的なイベントの日程を把握していたとしても、それらの結果が前もって読むのが難しいという問題もあるのです。

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2016年09月01日

2016年の残りも投資戦略に変化はない

今年も残すところあと4か月となりましたが、3月初旬からの投資戦略に変更はありません。

日経平均株価は依然として、上値17905円、下値14865円の3000円幅のボックス圏相場で推移しているといえるでしょう。

すなわち、14865円に近付く過程では買い下がっていき、17905円に近付く過程では売り上がっていけばいいのです。日経平均株価に連動するETF等で、このような売買を機械的に繰り返すだけでいいというわけです。

これは、もっと簡略化すれば、15000円割れは数回に分けて買い、16000円台は買いも売りも見送り、17000円超えは数回に分けて売るという形に置き換えることができるでしょう。

厳密にいえば、英国の国民投票の結果を受けて、新しい下値は14864円となりましたが、1円の違いは無視してしまっても構いません。むしろ、強力なダブルボトムを形成し、岩盤の下値支持ラインが出来上がったと考えるべきです。

日銀がETFの買入れ額を3.3兆円から6兆円に増額した今となっては、少なくとも2016年中はボックス圏相場を下に突き抜けるリスクはないでしょう。

そのリスクが年内に唯一あるとすれば、米国の大統領選でトランプ候補が勝利するくらいしかありません。クリントン候補によほどのスキャンダルが出て来ないかぎりは、このリスクは無難に消化できるだろうと思われます。

しかし、2017年はそんなに簡単に行かないだろうと予想しています。


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2016年07月01日

2016年3月以降の株式投資戦略について

2月18日の 「2016年の株式投資戦略について」 以降、ブログ上では株式に関する投資戦略について触れてきませんでしたが、そろそろ 『経済展望レポート』 の読者や 『2017年までの経済トレンド分析と投資戦略』 の聴講者にご理解いただけると思い、「2016年3月以降の株式投資戦略について」 と題して公開することといたしました。

まずは、『2017年までの経済トレンド分析と投資戦略』 (投資戦略フェア:3月12日) の講演資料の投資戦略の部分をご覧ください。

(以下、講演資料の投資戦略の部分より転載)

2016年~2017年の投資戦略

(1) 日経平均株価はボックス圏相場へ
 → 上値17905円~下値14865円
(2) 単純で機械的な売買でOK
 → 買い下がりと売り上がりを繰り返すだけ
(3) ボックス圏を下に抜けるリスク①
 →「中国減速」に加え「欧州リスク」が深刻化
(4) ボックス圏を下に抜けるリスク②
 →「米国の減速」が顕在化するか?
(5) ボックス圏を下に抜けるリスク③
 →「英国の国民投票」と「フランスの大統領選」
    
    ↓ どのように対応すればいいのか?

● 大まかな予想では、ボックス圏相場から下降相場へ移行するだろう
● ボックス圏相場が続くかぎり、機械的な売買に徹するほうがいい
● 下降相場への転換点を見極めるのが重要になる
● 上昇相場の時のように、大胆な売買を手控えたほうがいい

(以上、転載終わり)

講演資料だけでも十分にご理解いただけると思うのですが、念のために 『経済展望レポート』 (3月11日号) からの引用で補足を加えさせていただきます。

(以下、レポートより転載)

そのように考えると、円相場のボックス圏相場が続いている間は、日経平均株価もボックス圏の相場に入る可能性が高いといえるでしょう。つまり、2月の上値17905円~下値14865円の3000円幅のボックス圏相場に入ったといえるわけです。ボックス圏相場では、単純で機械的な売買が有効になりえます。下値に接近する過程では3回くらいに分けて買い下がり、それとは逆に、上値に接近する過程では3回くらいに分けて売り上がりをしていくのです。

ただし、ボックス圏相場の次の展開も考えると、買い下がりの時にはより注意が必要となりそうです。というのも私は、ボックス圏相場の次には下降相場がやってくるだろうと考えているからです。その根拠となるのは、ボックス圏を下に抜けるリスク要因が2016年~2017年にかけて複数あるからです。具体的なリスク要因としては、現段階でも「中国経済の減速」に加え、「米国経済の減速」や「欧州の金融システム不安」、「英国の国民投票」「フランスの大統領選」などが挙げることができます。

よって、2016年~2017年の株式投資戦略を考えるにあたり、重要な点は次の4つになるだろうと思われます。

(1) 大まかな予想では、ボックス圏相場から下降相場へ移行することを意識する
(2) ボックス圏相場が続くかぎりは、機械的な売買に徹するほうが無難である
(3) 下降相場への転換点を見極めるのが重要になる
(4) 上昇相場の時のように、大胆な売買は手控えたほうが無難である

2016年~2017年は、損をしないだけでも少数の勝ち組になることができます。決して無理をしないよう、お願い申し上げます。

(以上、転載終わり)
 
何か新しい戦略がございましたら、講演のたびにお伝えしていくつもりです。年内の個人向けの講演は、8月22日 (名古屋証券取引所) 、10月1日 (日産証券) 、10月15日 (投資戦略フェアin大阪) が予定されております。興味がございましたら、ぜひいらっしゃってください。

※多忙につきまして、更新の間隔が空いてしまっておりますが、ご理解いただければ幸いです。

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keizaiwoyomu at 11:52|この記事のURL

2016年04月08日

円高と株安が止まるタイミングはいつか

当ブログの3月2日の記事では、3月下旬まで日本株が下がらない見通しについてタイトルだけで触れましたが、その内容を明かしてしまえば、要旨は次の4点に集約されると思います。

①GPIFやゆうちょが3月末までは株価を買い支える
②4月には買い支えの反動が心配される
③G20の結果、為替介入は難しくなった
④円相場はやはり105円をターゲットにして進む

4月に入れば参議院選挙を意識した公的資金の買い支えはなくなるので、その反動が来ることは十分に予測できたことであるといえるでしょう。

実際に、海外の長期投資家は円相場の水準の割には株価が買い支えにより高かったので、ここぞとばかりに現物株を大量に売っていた一方で、海外の投機筋は4月に買い支えが入らなくなるのを見越して、先物への売り仕掛けを自信を持って着々と進めていたのです。

要するに、政権による株価の買い支えは海外投資家に絶好の売り場を提供しただけでなく、円相場との関係で株価が大きく歪む原因をつくってしまったというわけです。

海外投資家がこういった株価の歪みに注目しないはずがありませんので、4月の株価下落は当然のこととして起こったといえるでしょう。

しかし私は、このまま株価が下がり続けるとは予想してはおりません。なぜなら、今のところ株価はボックス圏相場にあるからです。トレンドが転換しない限り、2016年は買うタイミングが2回~3回、売るタイミングも2回~3回あると考えられるのです。

円高と株安が止まるタイミングがいつ来るか、2月の時ほどピンポイントで判断するのは難しいですが、4月中旬(来週)~5月中旬のあいだに1回は反転するのではないかと見ております。

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keizaiwoyomu at 11:41|この記事のURL
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