政治分析

2018年08月14日

正論が通らないという危機

米プリンストン大学の清滝信宏教授が日経のインタビューにおいて、日本の財政の持続可能性について問われ、「かなり危ない。財政破綻に備えた緊急時の対応計画を作り、国民の合意を取り付けるべきだ」という回答をしています。まったくの正論なのですが、未だに与党内では「低金利なのだから、もっと財政出動をするべきだ」という意見がまかり通っています。

私の持論は、「財政を持続可能にするためには、定年を一気に70~75歳に引き上げると同時に、社会保障費の歳出見直しに取り組む必要がある」というものです。本来であれば好景気の時にこそ、財政再建に着手すべきなのですが、この5年あまりで却って財政が膨張しているのは、政治が責任を果たしていない証左であるといえるでしょう。

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2018年06月20日

IR法案は愚の骨頂

国会議員のみなさんは、本当に日本で統合型リゾートが成功すると考えているのでしょうか?少しでもマーケティングをすれば、日本では上手くいかないことはわかりきっているはずです。ちなみに、一部野党の「ギャンブル依存症が増える」という反対理由も的外れです。失敗するのが見えているから、反対すべきなのです。

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2018年06月18日

先送り体質の将来

日本が思考停止に陥り先送りになっているのは、原発の扱いだけではありません。少子化問題でも、財政健全化でも、社会保障改革でも、成長戦略でも、先送り体質が慢性化しています。なぜ先送りされてしまうのかというと、政治にとって優先されるのは、ある程度の成果が20 年先、30年先に表れる政策よりも、目先の選挙で投票してもらえる政策を実行することだからです。このままでは、遅かれ早かれ、日本の国難は必ずやってくることになるでしょう。

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2018年06月12日

G7の機能不全

米朝首脳会談に関する報道であまりクローズアップされていませんが、1人の愚かな人物によってG7が機能不全に陥ってしまいました。この写真がすべてを表しているように思われます。

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2018年05月10日

地政学的リスクが拡大

地政学的なニュースでは、『米国のイラン核合意離脱』はおそらく今年最大のものになるだろうと思います。このままでは「ロシア、イラン、トルコの三国枢軸が中東で勢力を拡大」「サウジアラビアが核保有を宣言」「イスラエル・サウジアラビアとイランの開戦」といった流れになるのではと懸念しております。国際協調によって何とかこの流れを引き戻してもらいたいところです。

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2017年05月18日

安倍首相が歴史に名を残すには

私も一人の国民として2020年の東京オリンピックは是非とも成功させてほしいのですが、その後の日本には厳しい道のりが待ち受けているので、浮れている余裕はないように思われます。このままでは、国民の暮らしや老後を守る社会保障費が賄いきれなくなり、現行の社会システムが危機に陥ってしまうからです。

日本は高齢化の進展により、今現在でも年金や医療、介護にかかる費用が増え続けています。さらには、1947年~49年生まれの団塊の世代がすべて75歳を迎える2025年以降、社会保障費の増加が加速することが避けられない情勢となっています。とりわけ医療費と介護費の伸びが大きく、厚生労働省の試算によれば、健康保険が負担する医療費は2015年度の39.5兆円から2025年度には54兆円に、介護費は10.5兆円から19.8兆円に増えるということです。厚生労働省の保守的な試算ですから、実際には医療や介護にかかる費用はもっと膨らむことになることも想定しなければならないでしょう。

この続きは、5月18日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※連載コラムのタイトルは編集者の意向で変わるケースがございます。ご了承ください。


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2017年04月25日

欧州の政治リスクが後退したわけとは

フランス大統領選の第1回目の投票では、中道系独立候補のエマニュエル・マクロン前経済相と国民戦線のルペン党首が決選投票に進む結果となりました。直前の世論調査によれば、マクロン氏がルペン氏を逆転して僅差でトップに立ちましたが、実際の投票も同じような結果となっています。

少し前の3月に行われたオランダ下院選挙では、与党である自由民主党が第1党を維持し、極右政党の自由党に競り勝ちました。「自由党が第1党に躍進する勢い」という事前の世論調査もあっただけに、このときは「やっぱり欧米の選挙では世論調査があまり当てにならない」ということが証明されていたわけです。

この続きは、4月24日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※連載コラムのタイトルは編集者の意向で変わるケースがございます。ご了承ください。


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2017年03月30日

英国のEU離脱は失敗する

いよいよ英国がEUに離脱を通知し、原則2年間の交渉が始まります。スケジュール通りになれば、英国は2019年3月末にもEUを離脱するといわれています。英国のメイ首相は最近、「2年以内に交渉を終えることができると楽観している」と述べましたが、本当にそのようになるのでしょうか。

私はそのようになるはずがないと考えています。現実を直視すればするほど、交渉期間はわずか2年しかないという苦境が浮き彫りになってくるからです。まず真っ先に、英国はEUとの新しい貿易協定を結ぶ必要に迫られていますが、それ以前に、現在EUが英国に適用している農業や環境などの規制を英国独自の規制に作り替えなければ、EUとの新しい貿易協定を結ぶための交渉さえ始めることができないのです。

この続きは、3月30日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

※連載コラムのタイトルは編集者の意向で変わるケースがございます。ご了承ください。


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2016年10月06日

2017年、欧州は本当の正念場を迎える

欧州では今なお、極右政党や急進左派政党の躍進が続いています。フランスの「国民戦線」やスペインの「ポデモス」などは既存の二大政党制をすでに揺るがしていますし、ドイツの「ドイツのための選択肢」やイタリアの「五つ星運動」、英国の「独立党」なども勢力を伸ばしてきています。欧州経済の長期低迷や失業率の高さは、移民や難民を排斥する運動と結び付き、とりわけ極右政党にとって強い追い風として吹いています。

私は2017年が欧州の政治的なリスクの正念場になると考えています。4月~5月にフランスの大統領選挙、6月にはフランスの国民議会選挙、9月にはドイツの連邦議会選挙と、欧州統合を推進してきた二大国の選挙結果が、政治的なリスクとして非常に心配されているからです。

中東からの難民流入がコントロールできないうえに、これからもテロが繰り返し起こるようなことがあれば、フランスやドイツの国民には極右政党や極右政党候補者に投票する人々が増えてくるでしょう。そのようなことになれば、EUまたはユーロ圏の崩壊というシナリオが現実的になってくるというわけなのです。

フランスで4月~5月に行われる大統領選挙は・・・

この続きは、10月6日更新の『中原圭介の未来予想図』でどうぞ。

(お知らせ)
10月15日(土)に、『投資戦略フェア2016大阪』で講演会を行います。興味がございましたら、こちらからどうぞ


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2015年11月24日

フォルクス・ワーゲンの不正問題が明るみに出た本当の理由とは

「フォルクス・ワーゲンの不正問題が明るみに出た本当の理由とは」についてですが、あくまでこれは私の推測の域ですが、米国が中国に擦り寄る欧州にダメージを与えるために、以前から把握していた事実を公表したのだと考えています。中国が米国の覇権に挑戦する姿勢を強めつつある状況下において、欧州各国が米国の制止を聞かずにAIIBにこぞって参加したことへの報復ともいえるかもしれません。

EUはすでに2年も前から、フォルクス・ワーゲンの不正に関する事実を掴んでいたといわれています。それを敢えて公表しなかったのは、欧州経済を引っ張るドイツ経済を支えるためです。米国も1年前くらいにはフォルクス・ワーゲンの不正を把握していたと考えられますが、米国が何故それを黙認していたのかは定かではありません。ただし、何故あのタイミングで米国が不正の公表に踏み切ったのかは、容易に想像がつきます。

米国の世界戦略では、TPPを完成させた後に、・・・

この続きは、11月15日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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2015年11月20日

欧州リスクの高まりが広がっていく理由とは

「欧州リスクの高まりが広がっていく理由とは」については、先日のポーランドの総選挙において、反緊縮を掲げる野党「法と正義」が勝利したことが大きな意味を持っているといえるでしょう。この選挙の結果は、ポーランドで構造改革が後退することを決定的にし、ユーロは導入していないものの、欧州の政治経済の新たなリスクとなりうるからです。

「法と正義」は中東からの難民の受け入れだけでなく、欧州統合に関しても懐疑的であり、EUが今後の政策を実行するにあたり、大きな障害になってくる可能性が高いと考えられます。これまでの構造改革や財政再建を改めて、年金制度の拡充、法人税および付加価値税の減税など、バラマキ型の経済政策を実行するというのですから、第2のギリシャを生みかねない状況をつくりだしているといえるのかもしれません。

加えて欧州政治のリスクを大いに高めるきっかけになるかもしれないのが、昨日フランスで起こったイスラム過激派による大規模なテロです。・・・

この続きは、11月15日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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2015年11月18日

消費増税が再延期になる理由とは

「消費増税が再延期になる理由とは」についてですが、安保法案を強行採決した時点から、安倍首相の頭の中では来年の参議院選挙が最重要事項となっています。それは安倍首相の悲願が、参議院選挙に大勝して、堂々と憲法改正を行うということだからです。

目下のところ、安倍首相が参議院選挙で争点にしようとしている公約は、「消費増税の再延期」がいちばん有力であると思われます。この公約の本質は、国民の視線を「安保法制」や「憲法改正」から逸らさせるだけでなく、野党も反対できないずる賢い代物であります。今の内紛が絶えない体たらくな野党では、この公約を出されたら勝てる術はなくなるでしょう。

だからこそ、安倍首相と黒田総裁のあいだでは、・・・

この続きは、11月15日配信の『経済展望レポート』でご覧になれます。

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2015年10月13日

ロシアは世界平和を望んでいない

ロシアがシリアの内戦に介入し、中東情勢が混迷を深めてきました。ロシアが本当は何を考えているのかについては、拙書『石油とマネーの新・世界覇権図』(2015年8月出版)の148~150ページに適当な文章がありましたので、まずはその中の文章を一部引用し、少し補足を加えたいと思います。

(以下、『石油とマネーの新・世界覇権図』より引用)

最近のロシアの行動を見ていると、あえて平和を望む世界の流れに逆らい、エネルギー価格高騰につながる地政学的事件を引き起こそうとしているように思われます。

2015年4月から5月にかけてアメリカ・ニューヨークの国連本部で行われた、核兵器不拡散条約(NPT)の再検討会議でも、ロシアは冷戦終結以降に進められていた核軍縮の流れを無視して、核兵器削減の確約を拒否しました。

核兵器不拡散条約は、核兵器の拡散防止と核の平和利用を目的として1970年に発効したもので、5年ごとに実行状況が確認されています。

今回の再検討会議では、議論の結果をまとめた最終文書を採択できず、会議は決裂したまま終了となりました。直接の原因は、「中東を非核地域とする」という構想について、西欧諸国と中東諸国が対立したためとされますが、同じ席ではロシアも求められた核兵器削減要求を無視したのです。

プーチン大統領はロシア国営テレビ局が放映したドキュメンタリー番組の中で、「クリミア半島編入の際、必要があれば核兵器部隊に戦闘態勢を取らせる用意があった」と述べています。

アメリカ国務省は2015年1月「わが国が大陸間弾道ミサイル(ICBM)などに配備された戦略核弾頭の数を、1年前の1688発から1642発へと減らす一方、ロシアは1400発から1643発と、2割近くも増やしている」という調査結果を発表しています。ロシア政府は2015年3月、戦車や戦闘機など重火器の保有数を定める「欧州通常戦力(CFE)条約」からの離脱を宣言し、「中距離核戦力(INF)廃棄条約」に違反する形で新型ミサイルの開発を続けているとされます。

ロシアは2007年、イランから8億ドルでミサイルS300を受注したものの、対イラン制裁中であり、アメリカとイスラエルが強く反対したため、当時のメドベージェフ大統領が契約を履行しなかったという経緯があります。ところが2015年に入ってから、プーチン大統領が、一度は止めたイランへのミサイル輸出を再開する命令にサインしたりしています。

これはもうアメリカとサウジアラビアへのあてつけと言うしかありません。シーア派の大国イランにミサイルを持たせて、スンニ派のサウジアラビア、そしてイスラエルあたりを刺激したいと思っているのです。イスラエルがイランを空爆でもしてくれたら大喜びで、むしろ中東で大きな戦争が起こることを望んでいる節があります。

平和に背を向けてナショナリズムに走るロシアは、他の西欧諸国から見れば完全に異質な国に戻ってしまいました。

しかしこうした虚勢も、経済の弱体化の下ではいつまでも続けられません。結局は新冷戦も、かつての冷戦と同じように、ロシアが経済的に疲弊することで終わることになるでしょう。

(以上、引用終わり)

多くのメディアでは、ロシアのシリアへの軍事介入は欧米の経済制裁に譲歩を迫るためと解説していますが、私はそれがすべて正しいとは考えておりません。ロシアにとって、たとえ欧米の譲歩が得られなかったとしても、中東地域での地政学的リスクが高まれば目標は半ば達成したことになるからです。

要するに、ロシアの最重要な目標は原油価格を上昇させることにあり、中東地域で争いが長く続いてくれたほうが好ましいわけです。最終的には、中東地域で大きな戦争が起こり、産油各国の原油生産設備が破壊される状況を望んでいるのかもしれません。

ロシアによるシリアでの空爆を認めたオバマ大統領が、そのようなロシアの意図を読めなかったのは、本当に残念でなりません。

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2015年07月21日

安保関連法案の本質とは

私はこのブログやその他の連載において、いつもは経済や金融、グローバル人材などに関する記事を書いておりますが、今回に限っては、この国の行く末を憂える国民の一人として、「安保関連法案の本質」についてはっきりと申し上げたいと思います。

まずは、安倍首相の安保関連法案に関する説明では、
「違憲ではない」
「自衛隊のリスクは高まらない」
「戦争の抑止力が高まる」

ということですが、これらが全部ウソなのは、普通の教養をお持ちの方にはすぐにわかることです。国民の反対が多いのは、まさに日本人全体の教養のレベルが高いということなのです。

そのことは、これまで政治に関心がなかった10代~20代の若い世代が強く反発していることでも、十分に納得できることでしょう。彼らは学校教育で憲法について学んできたばかりなので、安保関連法案が憲法違反であることを、私たちの世代よりも強く意識することができるのです。国会での首相のデタラメな答弁を見るまでもないわけです。

それでは、ここまで国民の反対が多い「安保関連法案の本質」は、いったいどこにあるというのでしょうか。

この続きは、7月20日更新の『中原圭介の未来予想図』でご覧になれます。

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2013年10月09日

債務上限問題の結末

アメリカの連邦債務の上限引き上げ問題が、オバマ政権・民主党と共和党との政局の駆け引きに使われ、混迷を深めています。

ルー財務長官によれば、債務上限を引き上げなければ、10月17日に政府の手元資金がほぼ底をつき、事実上の債務不履行(デフォルト)に陥る恐れがあるということです。議会の中立機関である議会予算局でも、緊急措置を講じたとしても10月22日~31日に限界が来るという見通しを示しています。

政府機関が一部閉鎖される事態になっても、議会では民主・共和両党が互いを非難しあう状態が続いています。オバマ大統領がアジア歴訪を取りやめたというのに、今のところ何の進展も見られていません。

CNNの世論調査では、「今回の問題は誰に責任があるのか」(複数回答可)という質問に対して、共和党が63%、民主党が57%、オバマ大統領が53%と、政治への信認が著しく低下している事態を表しています。

実は与野党対立で財政が窮地に追い込まれるのは、今年ですでに3回目になります。アメリカ国民には「もういい加減にしろ」という風潮が定着しています。

仮に債務不履行を起こし、世界の金融市場が大暴落するようなことがあれば、アメリカ議会は自国民だけでなく世界中から非難されることは間違いありません。それだけでなく、アメリカ国民が全議員に対して辞職するよう迫る大運動が起こってもおかしくないでしょう。

金融市場と世論の圧力に逆らうことはできず、結局は妥協案として、債務上限の引き上げが決定されるでしょう。要は「いつ決まるのか」であり、決まった途端に円高が止まり、株価がある程度は再上昇することが予想されます。

もちろん、債務上限額の引き上げは過去の事例よりは小幅なものにとどまるでしょう。近い将来を考えると、決して楽観できない状況が続くのです。

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レポート配信履歴
7/13・7/30

8/14

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