本日は、神奈川県藤沢市の湘南台カルチャーセンターで
「ボイスアクト」の講座を開講してきました。

湘南台カルチャーセンターでの講座は、
本来であれば、第2・第4土曜日なんですが、
来月8月の第2土曜日がお盆にあたることから、
本日(第5土曜日)が振替日となったわけです。

今日取り上げたシナリオは、
ややコミカルさのある感動編といった種類。
途中には笑いが込み上げる場所もありながら、
最後には、感動につながっていくというストーリーです。

そのシナリオの中の、とある人物のセリフについて
生徒の皆さんで話し合いました。

話の流れはこうです。
  ・もともと大の仲良しだった3人組。
  ・とあることがきっかけで不仲に。
  ・とあることがきっかけで仲直り。
そのあとの、一人のセリフが、
  『これで、友情・・・復活だね・・・』

さて皆さんがその人物だったら、
このセリフ、どのような言い方をしますか?

  単にストーリーを辿れば、
    仲直りしたんだから、普通の口調で言えばよい。
  でも、そんな簡単に気持ちって切り替わるかな?
  心の中では、どこかまだ、こだわりなり、
    わだかまりがあるのかも。
  セリフの前後にある『・・・』が気になる。

声の演技の場合は、当然、映像が伴いません。
リスナー(聴き手)には、自分たちの声だけで
その状況を伝えないといけません。
『これで、友情・・・復活だね・・・』を
それこそ元気ハツラツで大声で言うのか、
何か奥歯に物が挟まったような言い方をするのかで、
まったく周囲の環境なり、話の状況が変わってきますね。

今日は生徒の皆さんと、いろいろな話し合いをしました。
演出家(ディレクター)として言えば、
一定の方向性なりやってほしい方法はあります。
でもこの講座では、生徒さん自身が感じることを
大切にしていきたいという気持ちがあります。

結果として、生徒の皆さんで合意した演技方法で
声を出していただくこととなりました。

今日の講座の冒頭で声を出した時と各段に違って、

素晴らしい演技をしてくださいました。
それだけ、役柄の気持ちが理解できたということですね。
私としても、ファシリテーションできてよかったと思います。

シナリオを解釈するということは、
その役柄の人生を解釈するということです。
そしてその解釈は、自分の声によって、
現実のものとなります。
とても、繊細で、手間がかかり、大変な作業ですが、
これができることで、ワンステップもツーステップも、
演技の幅が広がることは間違いありません。

次回(8月)以降は、
新しいシナリオにチャレンジしていただきます。
今度は、
自分の実年齢と思いっきり離れた役柄をどう演じるか!

そのためのシナリオを今探しているところです (^^)v