ブログネタ
東京のラーメン屋さん に参加中!
ヒトと銀座に行くことになって、ツレのリクエストはシンプルな醤油ラーメン。銀座にはいくつか老舗のラーメン屋があり、中本【参照ブログ】の営業時間には間に合いそうにないし、萬福【ぐるなび】は昔いったのだが、あまり印象に残っていない(おいしかったとは思うが)。
自分が未食というのもあって、兼ねてより気になっていた共楽へ行くことにした。一種バクチではあったが、結果周囲の評判を信じて正解だった。

萬福は当時リニューアルしたばかり。老舗というイメージより、レトロ調に作られた新店といった佇まいながら、沢山の従業員がキビキビと仕事をこなしていて、小気味いい感じだったのは覚えている。
街並み@共楽この時、共楽も前を通っているのだが、間口が狭く、ややディープな雰囲気で、ダークで気合の入った老舗といった重厚感があった。今にして思えばそれほどでもないのだが、まだ当時は若くてビビっちゃってたのだ。
気づかなければ通りすぎてしまいそうな、細長い雑居ビルの1Fのこれまた隅っこに暖簾がはためいている。それよりも足元の黄色い看板のほうが目立つか。
数年前だったか、一時休業とか不定休が多いとか聞いていて不安だったが、無事営業していて、まずは一安心。

入口@共楽共楽【食べログ】
★★★★★ 5.0 全てが満点!
所在地:東京都中央区銀座2-10-12【ワイワイマップ】
参照:小野カズヒロ食のプロがプロデュースする「うまいもん」WEB

店内はカウンターが伸び、奥にワンクッションあってちょっとクネッている。そこに先客の男性一人。壁紙で綺麗にリニューアルされているようで、老舗らしい歳月を物語る枯れた部分は見受けられないが、シンプルすぎるというか、こう言ってよければ質素な内装に、整理整頓され手入れの行き届いた厨房と、キチンとしたムダのない店内は一朝一夕にはいかない空気は感じられる。
といっても緊張感はなく気の置けない雰囲気で、入ってすぐ右手に券売機があるのだが、女将さんがすかさずやってきて、まずは席に促す。実は隠し扉のようなテーブル席があって、そちらを勧められるが、隔たった誰もいないところにポツンといるより厨房の様子やノイズを感じたかったので、カウンターへ。そして注文をとってお代を渡すと、女将さん自ら券売機に赴き食券を買ってくれる。後から来た常連っぽいオッサンも、一人なのにオモムロにテーブル席へ消えては、当たり前のように女将さんにお代を渡している。余程の混雑時でもないと、客が食券を買うことはないのかな。
この女将さん、とにかく気遣いで、ラーメンを待っている間も、店の前を人が通る度に「いらっしゃいませ〜」「どうぞ〜」と声かけしている。コレがFCなんかでよくある若い店員がただ威勢がいいだけで闇雲にデカい声で連呼しているとウザいだけなのだが、BGMもなにもない店内では、適度なノイズとなって、店の和やかな空気を演出している。ご主人は黙々と調理をしている。でもガンコオヤジ的な気は吐いてなく、黙っていても物腰の柔らかさを感じる。和食の料理人的な物腰を感じさせる。

で、やってきました、中華そば¥700!
中華そば@共楽
見た目、典型的なさっぱり醤油ラーメンに思うが、レンゲで表面覆うラードを破ってスープを掬おうとして驚いた。ブワッっと乾物魚介の風味が鼻に一気に突き刺さるのだ。煮干と鰹だろうか、アッサリと呼ぶのがはばかられる程、臭いだけでその濃厚さが知れる。飲んでみると、エグくなる一歩前くらいブンと魚介が効いている。といっても伊藤【過去記事】のソレとも、当然とんこつ魚介の節粉とも全然ちがう、出汁としてカッチリ取った魚の味わいがバッチシ前に来るのだ。それに、これだけではコクが弱いところだが、鶏がらと豚骨だろう、動物系も下支えしていて、オマケにラードがかなり厚い層をなしているから、相当に満足感がある。
麺はやや太めの、断面の丸いもの。意外と低加水で、ポックリと小気味いい食感が、スープの勢いに負けず、かつしっかりと味がしみるつくりになっている。
チャーシューもバラではなく、薄めながら赤みのしっかりとした旨みが感じられるもので、メンマも味付けがほとんどなくスープを邪魔していない。醤油ダレが甘ったるくなく、キリっとしていつつも適度なタマリ具合とネギのシャキッとした甘辛さとでグイグイ食わせ、無心のまま一気に完食してしまった。

いや〜、これはスゴイ。典型的な醤油ラーメンの体でここまで満足感と素材感が感じられるとは。
でもよく考えてみれば、今日まで残っている醤油ラーメンの名店は得てしてアッサリはしていないものだ。荻窪の春木屋【公式】で初めて食べた時も同じような感慨を覚えたものだ。
自分の店でも感じることなのだが、〇〇とはこうあるべきだ…みたいな共通の観念って、ある一定の世代には共有されているのだけど、実際は得てして違っている。喫茶店といえば、昭和のイメージで、革張りの椅子で「ホット」なんて頼むと自然とすぐに出てくるものらしいが、実際にそんな店は絶滅危惧種で、今でも残っているその手の喫茶店は余程の個性派か、他で味わえない味などそれなりの理由があるはずだ。もう殆どの人は日常生活の中で利用しないのに、イメージだけは昔のまま固着している。昔ながらのあっさり醤油ラーメンもそうで、特に年配層に求められてそうでいても、実際はニーズがないのだ。あったらもっと店があるはずだ。それでも残っている店は、こうしてしっかりとした味づくりがなされている。
調べていたら、ご主人は三代目とかいったかな、初代からこんなに魚介が効いていたのだろうか。というのも、年配の人で、最近のラーメンは魚臭くて…という意見をよく耳にするのだが、これは比しても劣らぬ程魚臭いぞと。春木屋がそうであるように、時代に応じて微妙にチューニングを変えているのだろうか。それと、まるで旭川ラーメンのような表面のラードだが、夏でもこれだけ膜を張るのだろうか。店の雰囲気からするに、季節によって調整している気がしてならない。接客だけじゃない、そうした心遣いこそ、ラーメン屋のような業種でのサービスじゃないか。それがこの店には徹底されている気がしたのだ。
ラーメンの、いい意味でザッパな部分をも含め、淡麗系とは違う洗練された一杯。本当に感服しやした。今度は名物のワンタンメンかなぁ。いやはや参った。ウマイぃぃ!!!ごちそうさまでした〜

共楽 ( 東銀座 / 醤油ラーメン )
★★★★★5.0
powered by livedoor グルメ

←1日1回クリックしてくれたらHAPPY直前!