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背脂豚骨醤油 に参加中!
前々回の大番【過去記事】でもそうだが、幾度となく当ブログ上でホープ軒本舗の話をしておきながら、レポをUPしたことがなかった。関連記事を書いてはリンク先を外部にする度に気になっていた。まぁ昨年夏の拙ミニコミ新刊『背脂番付』【詳細】でメインとなる記事だったので、まだまだ取扱店が多い中でUPするのが憚られたのだが、今度のグルコミや夏コミ【イベント詳細】でも『背脂番付』は持ち込むし、今後関連する記事が増えそうなので、紹介がてらUPしておきたい。

吉祥寺といえば住みたい町ナンバーワンをずっとキープし続けているらしいが、平日の真昼間でも人が多すぎてちょっと休憩しようにも喫茶店なんて何処も満席だし、周辺道路は万年渋滞、自転車置き場も一杯で放置は利用する店の前ですらスグに撤去される。人が集まれば地代も高いわけで、当然物価も周辺と比べても安くはなく、正直こんな住みづらい町ないと思うのだが、住みたくなる要素としてはやはり、ホープ軒本舗があるからだろう。うん、それ以外考えられない(んなわきゃないって^^;)。
北口出てスグ真っすぐ伸びる商店街、特に女性が多く行き交うサンロードから激狭の路地に入ると、雑居ビルの裏側のような薄暗い空間に浮かび上がるケバケバしい装飾の黄色い看板が目に飛び込んでいる。

外観路地@ホープ軒本舗ホープ軒本舗【食べログ】
★★★★★★★★★★ 俺的Xマルチプライ
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-12【スポットノート】

有名店がなんでこんなところに!?と思われるかもしれないが、街の喧騒から離れ安静を求めるにはこれくらいの立地のほうが寧ろ都合がいい。
そもそもは戦前の貧乏軒という屋台が発祥で、戦後イロイロあるのだが(この辺は本で書いてますが、こことかここ参照)吉祥寺の地での創業は現在の場所ではなくハモニカ横丁にあったらしい。ハモニカ横丁は戦後は闇市だったそうで、今のラーメンよりかなり油ギッシュで臭いも強烈だったらしい。
創業店と比べれば現在の店舗はキレイな飲食店に映ったろうが、黄色字に目が痛くなるような赤い文字、開け放たれた入口に、厨房から外の行列が見えるようカウンターの後ろがガラス張りになっている所など、今日のラーメン店からすれば十分いい意味でのヤサグレ感がある。外の空気を感じながら黙々とラーメンを手繰ると、ちょっとウラブレた背徳感があり、ゾクゾクくる裏社会的魅力にあふれている。
入口@ホープ軒本舗
今もそうかもしれないが、チョイチョイ行ってた20年ほど前は、夜になると行列も出来て、ミラー越しに厨房にいる店員が注文を取ったりしていた。そんなやり取りも雰囲気を盛り立ててくれていた。
訪れたこの日はL字の大きなカウンターに2〜3人点々と座ってる感じ。
店内@ホープ軒本舗
黄色と茶と厨房のステンレスで織りなされた空間はいつ来ても落ち着く。物理的なことを言えばただの丸椅子だし、セも樽や肘掛けがあるわけでも、ましてやフカフカな素材でもなんでもなく、客と肩を寄せ合うような空間なのだけど、それが却って精神的に落ち着くのだ。犬が犬小屋が狭いほど身体にくっついて落ち着くのに似ているのかもしれない。
皆一人客ってのも、立ち食いそば的連帯感というか、なんだか同志に思えてくる。自分とほぼ同時に座った女性なぞは主婦だろうか、買い物袋を下げて入って来ては、慣れたように注文をしてズズッとすすっては足早に帰っていった。くぅ、カッコイイ!
で、そんなんが似合うラーメンはと言いますと。

中華そば(脂多め)¥600(650になったらしい?)!
中華そば脂多め@ホープ軒本舗
脂多めでも元々そんなにギトギトではない。前はよくニンニク入り+50円でお願いしていたが、入れなくても麺にねりこんでいるとも言われる微かなニンニク臭があり、これがなんとも言えず鼻孔をくすぐり、やや甘めでザラッとした舌触りの豚骨ダシと相まって喉に心地いい。同系統やよく似たラーメンを食べても、このザラ感はココ本店でしか味わえない(まぁ大番に近いものがあるのだけどやっぱどこか違う)。作る人が違くとも20年という時が経ようともコレばっかりは変わらず、ホントに食べる毎にホッとさせられる。
中華そばUP@ホープ軒本舗
油は表面に膜を張る程度で背脂は殆ど見受けられないが、脂多めでお願いするとソコソコ散見できる。
やや縮れた中細麺を啜ると適度にスープに脂が乗り、独特のコクがさらに深化。これに茹でモヤシが適度な箸休め的アクセントになるのだが、豚骨醤油と茹でモヤシという発明的黄金タッグはやはりここから始まっているのだろうか。
赤身の硬めのチャーシューも、今日多いトロトロのものとは対極にあり時代に逆行するようだが、しつこくなり過ぎずバランスを保っているし、かえってこういうラーメンには郷愁を感じさせてくれるマストアイテムの役割さえ感じる。

大満足の内に完食(おっ、少し髄が見える)。
中華そば完食@ホープ軒本舗
こうして無我夢中に丼に顔を突っ込んでいると、家に帰ってきたようなホーム感を覚える。学生時代、慣れない環境に身をおくことがあったり、嫌なことがあったりすると、ここでラーメンを啜っては、自分を取り戻した気がしていた。
その感覚は今でも変わらず、擦れた人間になってしまっても、この路地を入ってカウンターに座って一杯啜れば、あの頃の自分に一瞬だけ戻れる気がする。そして、食べたらスッと店を後にすると、また元の環境に戻るのだが、食べる前より前向きになれるというか、気持ちをスッと切り替えられるのだった。
しょっちゅう食べに来る店ではないので、店側としては迷惑な客だろうが、それでもやはり自分にとってはずっとココにあって欲しい店ダントツのナンバーワンだ。
というわけで、誰がなんと言おうと超ウメーっす。最高。ごちそうさまでした。また来ます。

ホープ軒本舗 吉祥寺店 ( 吉祥寺 / ラーメン全般 )
★★★★★5.0
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