東京ラーメン系譜学表紙WEB●11/22(金)辰巳出版よりいよいよ発売します!!
『東京ラーメン系譜学』
144P ¥1500+税 【詳細ページ】

【Amazon】他ネット通販、書店にて販売
…リクルート・ホットペッパーグルメWEB「メシ通」での、ラーメン界のレジェンドたちにインタビューをする拙連載「ラーメン系譜学」【連載記事一覧】が書籍となりました。
会話形式を完全リライト。新規5店、初出しとなる写真も追加しています。
【特典冊子】:タコシェでは特典冊子が付きます。また11/24文学フリマ12/30冬コミで限定本として頒布します
というわけで、今回新規取材したお店の中から一つ食レポをUPしておきますか。

香月は以前、渋谷の道玄坂にあった店などに行ったことはあったが、恵比寿の店舗は結局未訪に終わった。
今回の取材で、道玄坂店のあったその時期の支店はFCだったことが分かったが、正直味のことは殆ど覚えてない。
出身の勝@篠崎【過去記事】や大慶@阿佐ヶ谷【過去記事:こちらに移転前とあるが移転ではなく阿佐ヶ谷駅近くにもう1店舗出した形でした】、ラーメン囃子もそうだったかな。それと、足立区で一世を風靡した涌井とその出身店(ましこ亭とかえるびすとか燿とか國東とか嵐【過去記事】とか)で、香月タイプのラーメンは食べているので、その印象が強い。
あっさりめの透明度のある豚骨醤油スープにうっすら背脂が乗っかるタイプで、かすかに魚介も香るものもあるって感じ。
一時期、「こっさり」なんて形容されたようなラーメンで、ガッツリという程でなくとも、ある程度の満足度が得られ、食べやすくも多少は背脂を摂取したい時は重宝した。ホントもう2000年くらいまでは香月系統のラーメンがイコール有名店ってくらい。最初の石神本もコレ系ばっかだったしね。

その大元となる香月が、六本木に復活して一時話題となった。
行こうと思っていて、今年春のおもしろ同人誌バザールが六本木だったので帰りに寄ろうとして調べたところ、閉店していたことを知った。
詳しい経緯は本に譲るが、新生香月は今は池尻大橋店が本店となっている。
山手通り三角州
場所は大橋JCTの目黒天空庭園の東側、山手通りとJCTへ向かう道路に挟まれた三角州の突端。ホント、都心も都心という風景。

入口
らーめん香月 池尻大橋店【食べログ】 ※今回は特別バージョンなので★は保留 
所在地:東京都目黒区大橋1-2-50 公式サイト:http://kazuki-gr.co.jp/

店内はキレイで広々とした印象。ステンレスの厨房が眩しい。
店内
本を読んでもらえれば分かるけど、この清潔感こそ穴見イズムであり、香月の成長の大きな要因となった。
自分を迎え入れてくださったのは、穴見さん本人と現スタッフの皆さん。
スタッフ
既に創始者である穴見さんは引退されているが(六本木店立ち上げの際に味の指導をしている)、特別に厨房に立って一杯作ってくれた。
穴見さん調理
その立ち居振る舞いは流れるように軽やか、かつ湯切りなど随所でダイナミックで、全くブランクを感じさせず、今でも現役感が半端ない。まぁラーメンは仕込みがなんぼだから、やるとなったら朝からだし、体のこと考えればそんな無茶は言えません。

というわけで、醤油らーめん穴見スペシャル¥850(ちゃんとお代払ってるよ〜)!
ラーメン
細かな背脂が浮き、その隙間から黒いスープが窺える。これぞ香月スタイルという一杯。
ラーメンUP
ただ、当時はスープはもうちょっと明るい色だった記憶がある。涌井やその出身店の印象でそう思い込んでるだけかもしれないが、恵比寿の頃よりは動物系のダシは控えめな様子。
背脂UP
ただ、現在の店長は和食出身のようで、じんわり炊き出したスープに、背脂によるコクが相まって、香月タイプには違いないものの、これはこれの味になっていると思う。
麺UP
細いストレートめの麺はそう多くなく、スルッと食べられてしまう。洗面器のような底の浅くて表面積の大きい丼に麺が泳ぐ姿を見ると、あぁ香月系のラーメンだなと自覚させられる。
硬め濃いめ多め
この日はノーマルで頂いたが、麺の硬さや背脂量も調節可能。
チャーシューはもっと大ぶりで薄かった記憶があるが、これは完全に涌井系の影響。

気づけば瞬殺とばかりに完食。
こういうラーメンから今日に繋がるようなラーメンブームが始まったんだなと思うと、実に感慨深い一杯。欲を言えば穴見さんが現場に立って仕込みから作ったラーメンを食べたいが、まぁそういうのはその時代に食べたから美味しかったし、味も人も時代とともにあるものやね。ともあれ、令和の時代になっても食べられることに感謝しなくてはならない。
今回、書籍化という機会をもらえたことで、こういう貴重な体験ができた。本当に穴見さん並びに現香月スタッフの皆さんには感謝しかない。
ごちそうさまでした。

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