カテゴリ:ラーメン全般 > 背脂

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メシ通の新記事が公開されやした。
関東のとんこつ狂いをとりこにした伝説のラーメン店「もりや」が千葉・松戸で再々スタートを切っていた
で、先日5/30(木)発売となった拙著『街道のグルメ』【書籍詳細ページ】。掲載のお店紹介も兼ねて、豚骨といえばフルーツをブレンドした名店、岡ちゃんの話をUPしておきたい。

最寄り駅は東武東上線のふじみ野駅。駅を出てまっすぐ西へ行って川越街道にぶつかったチョイ南側にある。これまでは夜にしか行ったことがなかったが、初めての昼間訪問。
初訪は02年とメモにあったから相当古い。確か石神本で知ったと記憶している。その後は10年だったか(その間に行ってるかもしれないが)、当ブログにUPしている【過去記事】(サブタイトルが時代を感じさせるね、サッカー全然興味ないけどw)。
外に背脂置いてあったりと、佇まいも含めかなりワイルドでソソられたなぁ〜。で、今回昼間に来てみると、確かに三差路の又の三角形部分に建っている小屋風の存在感はインパクト大だが、看板も今風(?)の筆文字調に新調されていて、ディープさは若干軽減されている。
外観

店正面
岡ちゃんラーメン【食べログ】 ★★★★★★★★★★ 唯一無二! 
所在地:埼玉県富士見市勝瀬1581

しかし、逆に言うとリアルタイムで直すところは手を入れて営業を続けられている現役感がある。
入ると突然カウンターが近い距離にズッと現れて、オヤジさんがヌッと登場する感じも前のまま。
店内
メニューはベースの豚骨スープに、塩・味噌といった味のバリエーションと、チャーシューなどのトッピングの組み合わせで構成されている。
メニュー
価格の数字がかなり消えているがそのままというのが個人店らしくてイイ。価格が消えてない他のメニューから推察すればだいたい値段が知れるというもの。
とりあえず席に付き注文を告げ、一旦外に出てアウトドアなんかで使う大容量のポットから水を注ぐ。これも変わんないなぁ。しっかり冷たいのに驚く。
最初に来た時に厨房に居たのは女性だったが、前の時も今回もこの道何十年と行った風格ある年季の入ったオヤジさん。石神本にも女性が載っていたが、初訪から見ていない。奥さん?娘さん?…邪推は止すとするか。出来るまでの間、オヤジさんと雑談タイム。結構暑い日の真っ昼間、昼営業終了間際とあって他に客の姿はない。まぁそういうタイミングを狙ってきたのだが、事前に本には掲載許可を得ていた。だいぶ前にミニコミ『背脂番付』でも協力いただいていたこともあり、直接、御礼を言いに来たのだった。
これまでかしこまって聞いたことがなかったので新たに知ったのだが、創業はおよそ35年になるという。やはり昭和からかと思ったが、35年前といえば、千駄ヶ谷のホープ軒はもう店舗営業を始めてそこそこ経ったくらいの時期で、背脂のラーメンが認知されていたとはいえ、ここは埼玉。相当センセーショナルなラーメンだったと思う。埼玉では先駆的な存在だったんじゃないかな。しかも果物はいってるし。

で、そのラーメンが来た、とんこつ醤油¥650!
とんこつ醤油
大きなチャーシューと白髪ねぎとゆで卵が乗って650円は安い。前回来た時は600円だったから、その間に消費税増税や仕入れ値の高騰などあったろうに殆ど値上げしていないとは。
まずスープをレンゲで掬うと、これがもうドロッドロ。聞くと店を始めた当初からあまり変わってないというから、ドロ系豚骨魚介とか出てくる全然前にコレを食った人は相当驚いたろうな。で、口に含んだ印象は、やっぱり甘い。背脂とかスープとかの脂の甘さじゃなくて、もっとはっきりした甘さ。
スープUP
ベースは豚骨スープで、そこにパイナップル、りんご、バナナなどを加えていると聞いたことがあるが、バナナ的な甘さが一番前に出ている気がする。オヤジさんに聞くと、具体的な材料は濁されてしまったが。バナナとか果物のドロドロ要素もあるだろうが、やはりベースの豚骨をかなり濃厚に煮出しているようで、そのドロ感が強いように思う。こう書くと甘々でクドいように思われようが、タレも適度にキリッと立っていて、背脂も結構浮いているのにクドさが全く無いというのは流石としか言いようがない。そこは長年の経験と勘でバランスを取っているとオヤジさんはいう。
ラーメンUP
麺は太い平打ち麺で、よく縮れていて、これにドロドロスープがよく絡むし、よく吸うんだ。でも先に言ったようにクドくないから、口中で麺のモッチリ感とスープの甘みが合わさり、岡ちゃんワールドが炸裂する。
チャーシューもトロトロだし、ネギもシャッキシャキで歯ざわりサイコー。箸休め的なアクセントにもなってるし。で、最初に着丼した時に気になった、ネギと卵の間に浮かぶ粉末状の物体。一見して魚粉かと思ったが、「魚粉なんか乗せねーよ」とのこと。食べてみたら風味豊かなゴマだった。前からあったっけ? 聞いてみると前からあったという。2010年の写真には見受けられないが、忘れちゃったのかな。なんにしても、昨今(といってもだいぶ経つが)の魚介ブームなんかに日和らねーぞという気概が感じられる発言に胸打たれましたわ。

前回結構キツかった記憶があったので、食べ始めた時は重くて食べきれるかと心配したが、完食してみると全然凭れる感じがなく、寧ろ爽やかな気持ちになった。帰りしな、暑いとあってアイスをサービスしてくれた。最後に改めて本の御礼を述べて店を後にした。
店自体の面白さ、そして独特の味わい。個人店ならではよさが凝縮したような1軒で、それをずっとブレずに続けられているというのは、改めてスゲーなと思った。今回の本のコンセプトを体現しているかのようなこちらを掲載できて本当によかったと心底思うのだった。
いやはや、激烈にウマウマウマシ!!! ごちそうさんでした!!

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メシ通のラーメン系譜学で、ついにあのラーメン弁慶に取材することに!!
麺リフト下町の行列店「らーめん弁慶」76歳オーナー“生涯現役”の秘訣(ひけつ)は、自慢の背脂ギタギタこってり味にあった!?
千駄ヶ谷ホープ軒の貸し屋台出身で、堀切に弁慶渋滞を巻き起こし、今でも門前仲町で立ち食いの醍醐味を味わえる弁慶。20年ほどの前のアノ頃、ギタで注文して何とか食べきって腹パンパンだった経験のある方もない方も必読。ラーメンの歴史ここにあり! こういうことがやりたくてメシ通始めたのよ。

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夏新刊、只今全委託先に納品完了しました!
uraita1hyoshiオフセット新刊『裏板橋メシ屋道中記・東地区篇』【詳細ページ】は、ミニコミ専門店やジュンク・書泉といった大型書店の他、遅れていた同人ショップ系の納品も済み、26日移行、店頭や各ネットショップに並びますのでもう少々お待ち下さい【委託先在庫一覧】。

それと、前回チラリと告知しましたが、メシ通の連載「ラーメン系譜学」でラーメンショップの新記事が公開された。

刈部山本メシ通連載『ラーメン系譜学』;真っ赤な看板が目印の「ラーメンショップ」こそ、昭和から続く不死身のロードサイドチェーンだ


というわけで、昨年夏に発行した路線バスを乗り継いで埼玉のラーショを巡った超バカ企画『ラーメンショップ路線バスの旅』【詳細】より、メシ通記事にも写真が1点登場するブログ未UPネタをば。

ライフバスは東上線のふじみ野・鶴瀬・みずほ台の3駅の間を巡る、コミュニティバスのような走り方をしているローカル路線バスだ。
バス車両はかなりガタガタな乗り心地だしICカードは使えないが、公式サイトから運行状況も見れる半端なハイテクぶりも魅力。
運行本数は推して知るべしな状況で、東上線のみずほ台駅〜鶴瀬駅間を往復する路線は1時間1本、10時と15時は1本もない。
この路線、ただ駅間を往復するだけではなくて、市にもなってない村役場や埼玉県所沢市の工場地帯といった陸の孤島を巡る地域住民の貴重な足となっている。
過去に取り上げた、みずほ台駅近くの謎のラーメンショップ101番【過去記事】や、行きつけの超絶ヌルヌル温泉が楽しめる埼玉スポーツセンター【公式サイト】も沿線にあり、さらには工場地帯のハズレにあるチャーシュー力【別支店過去記事】やローカル武蔵野うどんも楽しめるというる路線なのだ。
しかしこれまでスポーツセンター以西は運行ダイヤの関係上なかなか足を踏み入れる勇気がなかったが、路線バスを巡るとあっては、是非とも踏み込んでみたかったのだ。

埼スポ脇から、バスは林の中を進む。林を抜けると、鉄塔だけが目立つ抜けた空の奥にラブホやタンクが見えるくらいの、どこか殺伐とした風景が広がる。ローソンの食品工場などを巡りバスはぐるっと鶴瀬駅へ向かう道に入り、三芳中学校停で下車する。
道路沿い
バス停を降りると、年季の入った看板建築らしき建物の脇にラーショ看板が見えてきた。
正面
ラーメンショップ三芳店【食べログ】
★★★★★★★★★★ これぞラーショの魅力!
所在地:埼玉県入間郡三芳町大字北永井361-10

バス通りにはあるものの、幹線道路からは入った場所にあり、地元民でもなければ車では気づかない気もする。
正面に回り込んでみると、駐車場は広く取られているのがわかる。ポツンと佇む感じはどこかプレハブチックだが、リニューアルしたのか建物も看板も真新しく、遠くからでも目立つようにはなっている。ラーショはやっぱPの文字が目を引かないとね。

店内も壁紙が真新しそうな明るさで、通りに面して横長の作りながら、テーブル席メインで、ファミリー向けだろうか。長ーく伸びたカウンターはラーショにしては厨房との仕切りが高い。その上にメニューがズラリと並んでいる。
店内
なかなかバリエーション豊富。さて、折角なのでここならではっぽいメニューにトライするとしますか。
厨房には若そうなお兄さん一人で、作ってる様子が伺えないが、音と時間からするに、結構丁寧に作ってくれてそう。

で、やってきました、岩のりラーメン¥780+メンマ丼¥270!
ラーショといえばネギ丼も名物だが、メンマって珍しいでしょ。
岩のりラーメン+メンマ丼
脂多めで。これまでの経験上、ラーショはデフォでの背脂が多くとも殆ど無くても、多めコールしても大したことなかったので、ここでも何の気なしに頼んでみたのだが。
岩のりラーメン
…な、何なんだこの背脂は!? 丼の中背脂だらけじゃないっすか!!!
以前『背脂番付』【詳細】という本を出したが、そこでの横綱級だよ。いや一秀【過去記事】のピーク時の特製をも凌いで、都内某燕三条系の背脂テラ盛りより多いかも。背脂番付の時知ってれば載せてたよ。
背脂UP
で、肝心の味だが、これがイイ意味でサッパリ分からない。何がイイ意味かっていうと、スープが判別出来ず、脂と麺を摂取してる感じなんだけど、ほのかにニンニク臭があり、訳わかんない直感的な旨さに満ち満ちている。見えないがスープも出汁が出て悪くなさそう。透明油層に固形の大きめの背脂粒がアステロイドベルト状態で、そこに岩のりとワカメと輪切りの青ネギが混ざって、正しくカオスの上に成立している一杯。
麺は中細でもちっとしつつもへばらない。もう脂を掬い上げる装置と化してる。
メンマ丼
メンマ丼は案の定、ネギチャーシュー丼のメンマ版。ほぐしチャーシュー入り。ご飯も量は少ないが(今回に限っては助かった!)、単体で食べるメンマが超コリコリで味付けも水っけも控えめで、基本メンマ苦手ながらこれはクセになる。

後半完全にグロッキー状態になりつつも完食。結局、岩海苔は背脂に混ざり込んでよく分らなったが、塩味が背脂の甘みとバランス取ってくれた気がする。
いや〜、ここまで食べるのがシンドイのは久々かも。これはこれの味だったが、今度はノーコールでこちらのスープを堪能したい。まだまだラーメンショップ、何があるか分からない。ナメんなよ!というメッセージを頂いた気がした。
いやはや、こんな恐るべき一杯が待ち構えていたとは。ラーショ旅も先入観や前評価に惑わされず、どんどん開拓を続けていかないとね。
というわけで、これはこれでウマシ! 唯一無二。ごちそうさまでした!!!

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前回、告知させてもらった自著ですが、
5/31(木)19時〜 トークイベント@書泉グランデ
裏町メシ屋表紙『東京「裏町メシ屋」探訪記』
光文社知恵の森文庫 ¥820+税【Amazon】

発行記念として開催します。

お相手頂くのは、『愛しの街場中華』『名門高校青春グルメ』の著者、鈴木隆祐さん。
本著で紹介しきれなかったお店や風景の話をさせて貰う予定です。質疑応答も時間大きく取れそうなので、御暇ございましたら是非ご参加下さい。

場所:書泉グランデ7F イベントスペース

入場無料:要参加券(書泉グランデ1Fにて配付中。書泉へ電話・メールで当日交換もOK)
詳しくは【書泉イベントページまで】
というわけで、bayfmの金つぶ【詳細記事】で拙著について触れてもらったこともあり、その帰りに寄った話をUPしておこう。

せっかく幕張まで来たんでこの辺で食べて帰りたい。しかし、幕張でずっとの宿題だった元祖大王SL【食べログ】はとっくに閉店していた。
高層ビルが並ぶような臨海部の街って行きたいタイプの店が全然ないのは重々承知。ならばと帰り道で寄れそうなところを調べてみたら、西船橋で乗り換えることが判明。
西船といえばラーメンZ【過去記事】! しかしこちらも閉店している。となれば、確かこの界隈で独自に展開しているラーショがあったはず。

西船で南口に降りる。目の前に喫茶グレース【食べログ】を発見。営業時間外だが船橋の店【過去記事】は閉店したんだよな、なんて思いながら歩みを進めると、飲食店が数軒建ち並ぶ一角に、かいざんを発見した。
外観
あぁ、隣の焼き鳥屋のほうが佇まい的に惹かれるのだけど、腹が減っていてガッツリ食いたいので泣く泣く断念。
正面
かいざん 西船橋店【食べログ】
★★★☆ 3.7
所在地:千葉県船橋市印内町599-3

かいざんは西船以外に東船橋や新小岩にもある。谷津が本店らしい。元々はニューラーメンショップを名乗っていたようだが、なるほど駅前店舗なのにロードサイド店チックなド派手さがある。
店内
入ると中待ちが数人いる! ラーショ系で待ちは昔の戸田ドモン以来かも。本当に地元人気店なんだな。
暫くすると威勢のいい店員が空いた席へ案内してくれる。
卓上
卓上にゆで卵がカゴに入って置いてあるのもソレっぽい。

そんなんを眺めていると、ラーメンネギ丼付¥850の登場!
ラーメンネギ丼付
う〜ん、まさしくラーショな見た目。まずはラーメンから。
ラーメン
脂多めにして正解。やや白濁したスープに背脂が満遍なく浮かぶ。デフォだったら余り背脂が感じられなかったことだろう。
背脂
スープをずずっといかせてもらうと、確かに豚骨を炊いたまろやかさが感じられるが、タレもそんなにキツくないこともあって、やや薄めというか物足りなさは否めない。
麺も中細というか、プリッとした至ってフツーのラーショタイプ。デフォでもやや硬めなのは、昨今のお客さんの好みに合わせてか。
ラーショ定番の短冊に切られたネギとブリブリのチャーシューはここでも健在。ネギの油はやや強めながらタレの味付けはそこまで強くなく、背脂とのコンビネーションを楽しんだ。

ネギ丼はザーサイが付いてるのがニクい。
ネギ丼
ご飯は柔らかめでコメのコンディションがイイ! 海苔が敷かれてて、ネギ丼はちょっとヒットだなぁ。

ラーメンのスープとネギ丼のご飯を交互に食べて完食。
かいざんならではの特徴は取り立てて感じられなかったが、期待しすぎたか。スープの濃さはブレる部分あるので、こればかりは初見では判断しかねる。これは本店行くしかないか。でもまぁこれだけ混めば、これくらいの濃度にしないと捌けないかな。
というわけで、ラーショなラーメンを食べたくなった時は駅前で重宝するかも。いわゆるラーショとして美味しく頂いた。ごちそうさまでした。

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先日、メシ通での自連載「ラーメン系譜学」の新記事がUPされました!
千駄ヶ谷の生ける伝説「ホープ軒」、元祖・背脂こってりラーメン誕生の秘密に迫る

吉祥寺ホープ軒の貸し屋台から一躍一時代を築き、香月や弁慶を排出した牛久保氏にインタビューしてきました。

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