最終巻です。本来出なかったはずの10巻これによって何が起こったかと言いますと1冊丸ごと遭難していないソウナンですか?になってしまったわけです。ひょっとすると詐欺罪かもしれないしJAROに訴えられたら負けてしまうかもしれないわけですよ。
しかしそのリスクを負っても10巻を出すことにしたのはですね、やっぱりほまれっていうある意味ソウナンですか?を成立させるためにぼくたち制作サイドが産み出してしまったモンスター高校生ですよね。コメディではあっても彼女をやっぱり更生させる義理と責任ってもんがあるわけですよ。最終巻10巻は4月6日発売です。
Case.116 foy you1
特殊な状況下では友人関係を維持できても普通の日常に帰ってくると不安を覚えるほまれ。クラスではラノベ主人公の指定席に座り厨二病患者、ご用達の屋上に逃走。このままでは(脳内で)異世界転生者になったり(脳内で)チートに目覚めたりする危機的な状況です。ワシントン大学の調べによると世の中の9割の人々は中高とイケてないグループにいたと言われています。誰しも覚えがある状況でしょう。しかしここはもう無人島ではありません。ボーナスステージなのです。4人の友情は不変でありご褒美やいいことが続いてももういいんじゃないでしょうか。ほまれお疲れ様っていうことです。
Case.117 foy you2
本来最終話だったこの117話目です。これまでほまれは無人島という特殊な力場にいたわけですからサンドイッチ食べてもちょっと違和感を感じますというお話です。
この時ぼくのネームではほまれが飲んでたのはオレンジジュースだったんですがさがら先生のネームでコーヒー牛乳に変更されていました。いやサンドイッチにはオレンジジュースじゃないかな、と担当づてにさがら先生に伝えるもわたしはコーヒー牛乳が合うと思います、とのこと。納得できなかったのでもう一回オレンジジュースにしてほしいんですがと担当づてに伝えてもらうもやはりコーヒー牛乳だと返答が。はあ?絶対オレンジジュースっしょ?とゆずれない思いを伝え絶対オレンジジュースにしてくれと伝えたのですが原稿があがってくるとやっぱりコーヒー牛乳になってました。
しおんの『みんなと遭難できてよかった』というセリフは103話目のほまれと同じなんですけど物語が進行して同じセリフの意味が変わってきこえるっていう展開がすきなのでここでそうしてみました。
Case.118 無人島ジュリエット
この漫画のタイトル案で僕が出したのが最初『そうなん!』でした。ひらがな4文字なんて新しいじゃないですかと担当さんに言うも超よくあるやつだよと認められず。その次に出したのが『無人島ジュリエット』だったはずです。しかし連載の予告ページには『ソウナンですか?』の文字が。このようにぼくの発言力は限りなく弱く薄く深みも強制力もないのです。
Case.119 普通の女子高生になりたい
ほまれが料理が下手っていうあざといドジっコ属性をみせます。しかしなぜでしょう?不思議です。自分の彼女や奥さんが料理上手なら本来うれしいはずです。下手なら嫌なはずです。しかし創作の世界ではだいたいヒロインは料理が下手なのです。不思議です。
Case.120 ほまれ服を買う
さがら先生が私服を描きたいと言っていたと担当さんから伝えられその要望に応える形で私服回です。
担当さんづてに連絡をとるのは漫画制作の現場ではまあ割とよくあることで直接連絡したり打ち合わせしたりはしませんしこれをいうと驚くひとがいるのですが連絡先も知りません。
しかしこれはぼくとさがら先生の仲が悪いとかそういうことではなく対等な立場でやっていくにはこれが一番なのだと出版社は長い経験でそれを知っているからなんじゃないかと思います。たぶん直接やりとりするともめたりする可能性が非常に高いからです。作画と原作が喧嘩してしまって漫画が終わってしまったケースを漫画好きならひとつやふたつぐらい聞いたことがあるはずです。編集さんが間に入ることでそういうリスクを回避し折り合いをつけやすくなります。
まあぼくとさがら先生はたぶん直接打ち合わせでもモメないと思いますけどね。確かにぼくはなぜ117話目でオレンジジュースではなくコーヒー牛乳なんだと思っていますしまだ納得はいってませんがそれはともかくモメないと思いますけどね。
Case.121 学校の生態系
この回はずばりスクールカーストっていうタイトルで作中の生態系っていう部分はカーストと言っていたんですが出版社の方でなるべく本来の意味でないカーストという言葉を使わないでおこうという方向性でいくことに最近なったらしく急に言い換えて掲載することになりました。それをわかっていれば別の話にしたんですが。
この話はネームと原稿でかなり変更点があってぼくのネームではマリはヤンキーだったのに対してさがら先生の原稿ではギャルになっています。大きな変更点でしたがこれはこれでいいかなって思ってます。
Case.122 学校生活も楽じゃない
マリの口調とかパーソナルはさがら先生に任せることにして、この話で明らかになるのはしおんはほまれを保護者目線で見ているということです。何様なのでしょう。無人島では島に比較的適応するむつとアスカですがしおんは普通の高校生としてほまれの対比になるようにしていましたがここではそうではありません。これがお嬢様なのです。この巻で最後なのでしおんは桁はずれのお金持ちっていう感じで遊んで描いています。
Case.123 あの時何があったのか?
創作上のしわ寄せを食らってしまった不幸なふたり累と宗二ですがパパもなかなかにしわ寄せを食らってしまっていて作中かなり強引で間抜けな動きをさせられます。本来なら無人島生活には絡まず立派な人物として10巻で初めて出したかったんですが。
Case.124 変わらず腐って
むつが腐女子という設定は島ではそんなに出せなかったのでここで全開に。オタ友との友情が微笑ましいですね。3人のしゃべりが似ていてふたりの個性がわかりにくいかな、とも思えるのですが最終巻なんでかき分けの余裕がありませんでした。りえのじとおじゃまるかなりいいキャラだと思うんですけど。
りえのじがBLコミックスを学校で読むための偽コミックカバーですがぼくのネームでは宇宙兄弟でした。モーニングの至宝ともいえる素晴らしい漫画をなんてことにああ、恐ろしい。しかし原稿では見えざる力が働いて山賊ダイアリーのカバーを使うことに。正しい判断です。
劇中でてくる愛剣調教4というコミックスのカバーですがギリギリまで*にバラを一輪挿ししている絵だったのですがこれも見えざる力が働いて消えてしまいました。正しい判断です。
Case.125話目 2学期は忙しくて
文化祭〜冬の話です。むつが水面下でいろいろ動きます。雪と冬服を見るとこの物語の時間が進んでしまったんだなと思います。
Case.126話目 あれから一年
4人がいた無人島は特に作中言及してませんが日本の領海内の島で持ち主がいるわけです。実際売りに出されている無人島は多々あります。無人島の固定資産税がどのくらいかわかりませんが無人島なんだからそんなに高くはないんじゃないかと思います。九条家のクルーザーはYAMAHAの2億円のやつを参考にしてほしいとお願いしました。
Case.127話目 勝負だ相棒!
最終話のネームを描き上げていたんですがまた担当さんづてにさがら先生が最後にまたおばかで下品な話が描きたいと伝えられ。またって何だ?いつのどの話がおばかで下品なのだ!?ぼくはいつも真剣だ!ということでまたの話です。この話を最終話の後に描いて差し込むことにしました。犠牲者はまたアスカ。
島ではほまれとの関係はむつとは先生と生徒、しおんとは主従関係、あすかとは相棒っていう感じで描いていたのでサブタイの相棒っていうのはもちろんアスカのことです。
Case.128話目 ケ・セラ・セラ
最終話は大きなネタは置かずにバーベキューしたり海で遊んだり将来のことを話したりします。珍しくほまれが自分の考えをしゃべったりもします。
サブタイのケ・セラ・セラは登場キャラ勢ぞろいの最終回のこの場にほまれのママはいませんが母が将来のことを思う子供に聞かせてあげる歌としてふさわしいと思うのでラジオで流れていることにしました。
また遭難?という場面で4人の見開きです。これまでの物語が4人にまだ息づいていると絵で表現されていて素晴らしいと思います。ぼくも胸にくるものがありました。つたない僕の原作をここまでのものにしていただいたさがら先生に本当に感謝です。
そんな感じでふざけて始めた各話解説でしたがこれでしめさせていただきます。全部読んでくれた皆様ありがとうございます。ソウナンですか?をこれから読む方も読み直される方もこの解説は残しておきますので(ちょこちょこ直したり書き足したりすると思います)お暇な時があれば読んでみてくださいませ。
岡本健太郎
しかしそのリスクを負っても10巻を出すことにしたのはですね、やっぱりほまれっていうある意味ソウナンですか?を成立させるためにぼくたち制作サイドが産み出してしまったモンスター高校生ですよね。コメディではあっても彼女をやっぱり更生させる義理と責任ってもんがあるわけですよ。最終巻10巻は4月6日発売です。
Case.116 foy you1
特殊な状況下では友人関係を維持できても普通の日常に帰ってくると不安を覚えるほまれ。クラスではラノベ主人公の指定席に座り厨二病患者、ご用達の屋上に逃走。このままでは(脳内で)異世界転生者になったり(脳内で)チートに目覚めたりする危機的な状況です。ワシントン大学の調べによると世の中の9割の人々は中高とイケてないグループにいたと言われています。誰しも覚えがある状況でしょう。しかしここはもう無人島ではありません。ボーナスステージなのです。4人の友情は不変でありご褒美やいいことが続いてももういいんじゃないでしょうか。ほまれお疲れ様っていうことです。
Case.117 foy you2
本来最終話だったこの117話目です。これまでほまれは無人島という特殊な力場にいたわけですからサンドイッチ食べてもちょっと違和感を感じますというお話です。
この時ぼくのネームではほまれが飲んでたのはオレンジジュースだったんですがさがら先生のネームでコーヒー牛乳に変更されていました。いやサンドイッチにはオレンジジュースじゃないかな、と担当づてにさがら先生に伝えるもわたしはコーヒー牛乳が合うと思います、とのこと。納得できなかったのでもう一回オレンジジュースにしてほしいんですがと担当づてに伝えてもらうもやはりコーヒー牛乳だと返答が。はあ?絶対オレンジジュースっしょ?とゆずれない思いを伝え絶対オレンジジュースにしてくれと伝えたのですが原稿があがってくるとやっぱりコーヒー牛乳になってました。
しおんの『みんなと遭難できてよかった』というセリフは103話目のほまれと同じなんですけど物語が進行して同じセリフの意味が変わってきこえるっていう展開がすきなのでここでそうしてみました。
Case.118 無人島ジュリエット
この漫画のタイトル案で僕が出したのが最初『そうなん!』でした。ひらがな4文字なんて新しいじゃないですかと担当さんに言うも超よくあるやつだよと認められず。その次に出したのが『無人島ジュリエット』だったはずです。しかし連載の予告ページには『ソウナンですか?』の文字が。このようにぼくの発言力は限りなく弱く薄く深みも強制力もないのです。
Case.119 普通の女子高生になりたい
ほまれが料理が下手っていうあざといドジっコ属性をみせます。しかしなぜでしょう?不思議です。自分の彼女や奥さんが料理上手なら本来うれしいはずです。下手なら嫌なはずです。しかし創作の世界ではだいたいヒロインは料理が下手なのです。不思議です。
Case.120 ほまれ服を買う
さがら先生が私服を描きたいと言っていたと担当さんから伝えられその要望に応える形で私服回です。
担当さんづてに連絡をとるのは漫画制作の現場ではまあ割とよくあることで直接連絡したり打ち合わせしたりはしませんしこれをいうと驚くひとがいるのですが連絡先も知りません。
しかしこれはぼくとさがら先生の仲が悪いとかそういうことではなく対等な立場でやっていくにはこれが一番なのだと出版社は長い経験でそれを知っているからなんじゃないかと思います。たぶん直接やりとりするともめたりする可能性が非常に高いからです。作画と原作が喧嘩してしまって漫画が終わってしまったケースを漫画好きならひとつやふたつぐらい聞いたことがあるはずです。編集さんが間に入ることでそういうリスクを回避し折り合いをつけやすくなります。
まあぼくとさがら先生はたぶん直接打ち合わせでもモメないと思いますけどね。確かにぼくはなぜ117話目でオレンジジュースではなくコーヒー牛乳なんだと思っていますしまだ納得はいってませんがそれはともかくモメないと思いますけどね。
Case.121 学校の生態系
この回はずばりスクールカーストっていうタイトルで作中の生態系っていう部分はカーストと言っていたんですが出版社の方でなるべく本来の意味でないカーストという言葉を使わないでおこうという方向性でいくことに最近なったらしく急に言い換えて掲載することになりました。それをわかっていれば別の話にしたんですが。
この話はネームと原稿でかなり変更点があってぼくのネームではマリはヤンキーだったのに対してさがら先生の原稿ではギャルになっています。大きな変更点でしたがこれはこれでいいかなって思ってます。
Case.122 学校生活も楽じゃない
マリの口調とかパーソナルはさがら先生に任せることにして、この話で明らかになるのはしおんはほまれを保護者目線で見ているということです。何様なのでしょう。無人島では島に比較的適応するむつとアスカですがしおんは普通の高校生としてほまれの対比になるようにしていましたがここではそうではありません。これがお嬢様なのです。この巻で最後なのでしおんは桁はずれのお金持ちっていう感じで遊んで描いています。
Case.123 あの時何があったのか?
創作上のしわ寄せを食らってしまった不幸なふたり累と宗二ですがパパもなかなかにしわ寄せを食らってしまっていて作中かなり強引で間抜けな動きをさせられます。本来なら無人島生活には絡まず立派な人物として10巻で初めて出したかったんですが。
Case.124 変わらず腐って
むつが腐女子という設定は島ではそんなに出せなかったのでここで全開に。オタ友との友情が微笑ましいですね。3人のしゃべりが似ていてふたりの個性がわかりにくいかな、とも思えるのですが最終巻なんでかき分けの余裕がありませんでした。りえのじとおじゃまるかなりいいキャラだと思うんですけど。
りえのじがBLコミックスを学校で読むための偽コミックカバーですがぼくのネームでは宇宙兄弟でした。モーニングの至宝ともいえる素晴らしい漫画をなんてことにああ、恐ろしい。しかし原稿では見えざる力が働いて山賊ダイアリーのカバーを使うことに。正しい判断です。
劇中でてくる愛剣調教4というコミックスのカバーですがギリギリまで*にバラを一輪挿ししている絵だったのですがこれも見えざる力が働いて消えてしまいました。正しい判断です。
Case.125話目 2学期は忙しくて
文化祭〜冬の話です。むつが水面下でいろいろ動きます。雪と冬服を見るとこの物語の時間が進んでしまったんだなと思います。
Case.126話目 あれから一年
4人がいた無人島は特に作中言及してませんが日本の領海内の島で持ち主がいるわけです。実際売りに出されている無人島は多々あります。無人島の固定資産税がどのくらいかわかりませんが無人島なんだからそんなに高くはないんじゃないかと思います。九条家のクルーザーはYAMAHAの2億円のやつを参考にしてほしいとお願いしました。
Case.127話目 勝負だ相棒!
最終話のネームを描き上げていたんですがまた担当さんづてにさがら先生が最後にまたおばかで下品な話が描きたいと伝えられ。またって何だ?いつのどの話がおばかで下品なのだ!?ぼくはいつも真剣だ!ということでまたの話です。この話を最終話の後に描いて差し込むことにしました。犠牲者はまたアスカ。
島ではほまれとの関係はむつとは先生と生徒、しおんとは主従関係、あすかとは相棒っていう感じで描いていたのでサブタイの相棒っていうのはもちろんアスカのことです。
Case.128話目 ケ・セラ・セラ
最終話は大きなネタは置かずにバーベキューしたり海で遊んだり将来のことを話したりします。珍しくほまれが自分の考えをしゃべったりもします。
サブタイのケ・セラ・セラは登場キャラ勢ぞろいの最終回のこの場にほまれのママはいませんが母が将来のことを思う子供に聞かせてあげる歌としてふさわしいと思うのでラジオで流れていることにしました。
また遭難?という場面で4人の見開きです。これまでの物語が4人にまだ息づいていると絵で表現されていて素晴らしいと思います。ぼくも胸にくるものがありました。つたない僕の原作をここまでのものにしていただいたさがら先生に本当に感謝です。
そんな感じでふざけて始めた各話解説でしたがこれでしめさせていただきます。全部読んでくれた皆様ありがとうございます。ソウナンですか?をこれから読む方も読み直される方もこの解説は残しておきますので(ちょこちょこ直したり書き足したりすると思います)お暇な時があれば読んでみてくださいませ。
岡本健太郎