地盤液状化のテーマの研究会にて液状化地盤は液体か固体のどっち、建築便248

2024.09.08 地盤液状化のテーマの研究会にて液状化地盤は液体か固体のどっち、248
  金沢にて地震防災研究会に出席。研究会主催者とは友人の関係であるので、テーマによって時折参加している。今回は、液状化がテーマでした。会では、液状化の研究の経過説明の後に、「液状化の泥水zは液体か固体か」というショッキングな問いかけもあり、会場はざわめきました。それで、答えは「液体でなく固体」、と。しかし一般には、報道も市民も「液体」をイメージし、時には専門家もそのイメージに浸っているのが実状である。理由は誰でもイメージ出来て分かりいいからである。
 ではなぜそういうQが出されたのか。実は液状化の現象はまるで分っておらず、今までの液状化対策工も不十分とのことを力説したかったからである。確かに、対策工となると、液状化した水を排水することで液状化の領域拡大を防ぎかつ鎮静化させるのであるが、実際には排水用多孔で目づまりを起こし、鎮静化もさることながら、液状化域の拡大さらに噴出水(噴砂)も生起する。
 ならばどうする。液状化地層の個体性状を活かして、杭の機能を高めるのがよいとされている。実は液状化土は群杭の中をすり抜けていかないので、杭は周辺土の耐力を当てにできることになる。すなわち、土は、水中に孤立無援で自立しているのではなく、土に支えられているのである。ならば、液状化土を拘束するがごとく杭配置を行うなら、地盤耐力が期待できるということになり、吸水杭を使わず、固化剤地盤改良せず、は可能となる。
 しかしながら、土木系においてもこの種の論理は未だ少数派であり、大勢を覆すほどではない。地道に支持者をえていくことになろう。

能登半島地震2024で輪島のビル倒壊を見ました、建築便り247

2024.07.02 能登半島地震2024で輪島のビル倒壊を見ました、247
 能登半島輪島まで出かけ、被災地を視察しました。ここでは、輪島の五島ビル(rc7f)倒壊について簡単に述べてみます。
▲転倒のメカ推論;設計は地下1階地上7階で設計。竣工幾年何後に、何らかの都合で地下室を土砂で埋めたために地下室が 5t 程の積載荷重となって杭に何等らかの影響を与え、地震時に杭が損傷。地下室のある側が沈下。そして建物が倒壊。結果的に、杭がフーチングから抜けたようにみえる。抜けたから転倒ではなく、沈下したから転倒。 
▲諸条件;・基礎梁が破損、・液状化の痕跡はなし(深部で液状化発生かは不明)。電柱傾斜・沈下なし、噴砂なし、表層付近に粘土層あり。・地盤情報:水位4m深、30m深に2m厚さの支持層。支持層の上および下には軟弱層が続く。N値は一桁数

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