2008年04月28日

『プライド』終えて呆然の日々 5

一条ゆかり原作の『プライド』の撮影が終わって数日経ち、打ち上げも一昨日済んで、やっとボーゼンの日々から社会復帰しつつあります。

今回、何が大変だったって、僕の映画史上始まって以来、メインの舞台の高級クラブが総鏡張りだという厄介さ!壁も鏡、柱も鏡、天井も鏡で巨大なシャンデリアも下がっている。I腰助監督曰く「万華鏡の中で撮影しているようですね」。コチトラは鏡に囲まれた四六のガマのごとく、たらーりとあぶら汗を流すのであります。
中央には女装の渡辺大くんが弾くグランドピアノ!これにもライトが映り込んでしまうのです。

鏡に映っている鏡の、それに映っている鏡の鏡に映っているスタッフの頭は誰だ!手を上げろ!あ、オレだ・・・なんてこともしょっちゅうです。

このクラブのママは高島礼子さんで、主役のステファニーはここで歌手として働き、ひかりちゃんはホステスとしてアルバイトしているのですが、敵同士の二人が素晴らしいデュエットを披露するシーンもあるんです。

大きいクラブなんですが、出っ張った柱とピアノの間は1メートルしかありません。そこにレールを敷き、ピーウィードリーを走らせます。振り落とされないよう、ピアノに膝をぶつけないよう、体のバランスをうまくとってパーンしなければなりません。カメラが上下することもしばしば。そのときはしゃがんだ姿勢からじわじわと立ち上がり、背伸びまでします。金子監督は容易に妥協しませんから、何回でもやり直し。コチトラは筋肉体操スクワットです。来年は60ですよ。

クランクアップも、このクラブでした。4時に開店営業ですから、すばやく片付けて軽く乾杯。その片付ける間、僕はソファで倒れていました。
このまま家に帰ったら、3日は起き上がれない。温泉に直行しよう!というわけで箱根湯本の旅館に行きました、ロマンスカーに乗って。
すると、その旅館のロビーにグランドピアノがあって、所狭しと小さな椅子が並べてあり、すでに座っているお客さんもいます。仲居さんに聞くと、今晩、オペラのコンサートがあるんだそうです。食事終わってから聞きに行きましたが、オペラ映画の最後にナントいう偶然でしょう。しかもこのプリマダンナ、撮影でお借りした昭和音大出身!1500万の撮影料を要求しているF歌劇団の団員!

温泉に入って、布団の上でうつらうつらしているとすぐ夢を見ます。夢の中でまだ撮影をやっています。家に帰って目を瞑ると、また撮影の夢です。鏡の間を、ロングドレスに身を包んだステファニーとひかりちゃんが歩いてきます。ウーーー、鏡にバレものは映ってないか?しかし、ひかりちゃんは3日前にNHKのロケに行ったんじゃなかったっけ?なんて考えながら・・・。
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