2007年01月28日

第二話 人斬り

真田は桂からの手紙に記された長屋の陰で木下を待っていた。


数分後、腰に刀を帯びた3人の男が横並びでやって来た。
両端の男はどちらも30前後で手には提灯や小包をぶら下げていた。
真ん中の50過ぎの男が木下で間違いない。


真田は3人が横切った瞬間刀を抜刀し、背後から提灯を持った男を切り捨てた。真田に気づき小包を手にしていた男は小包を手放し抜刀しようとしたが、その隙もなく頸動脈を切断され、真田に返り血を浴びせた。
「な、なにもんだ!」
木下は焦りを見せながら言った。
対称的に真田は木下の眼を強く睨みながら冷静に言った。
「あんたが木下周一か。私怨はないがここで死んでもらう。」

木下はがむしゃらに斬りかかってきたが、真田は鍔元で刀をさばき、脇腹を斬り、心臓に突きを入れた。


その後真田は死体を後片付け役に任せ、用意していた羽織物を身につけ何もなかったように帰っていった。




翌日―
報酬を受け取るため京都の長州藩邸である小さな料亭を訪ねた。
物騒な京都では長州の人間が大きな屋敷でどうどうとしているのは危険であった。
やがて真田は京都の長州の責任者である篠田 幸四郎の部屋の前にやってきた。すると中からちょうど用事が終わったように真田と歳、体型が似た男が出てきた。違いといえば真田は中途半端な髪の長さ、肌の色、目の大きさだが、この男は長髪、色白。眉毛は真田同様たくましいが大きな目をしている。
二人の間には会話も何もなかったが、真田は言葉で表せない異様な気を感じた。

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