対症療法(たいしょうりょうほう)とは病気の症状に対して直接働きかける治療法である。例えば、はれ物ができたとしよう。対症療法では、はれ物の表面に薬をつけたり、はれ物を切り取ったりする。表面にあらわれた症状に対して働きかけるのである。
 これに対し、症状にはこだわらず、病気の原因を取りのぞいて治そうとするのが原因療法である。

 医学用語として「対症療法」を聞いた人はあまりいないと思う。いっぽう、政治の分野で聞いた人は少なくないと思う。たとえば、財政赤字の問題があったとする。そのとき、赤字の原因にせまり根本的に対策を立てるのではなく、増税や値上げなど一時的な対策をとろうとすることに対し、「それは対症療法にしか過ぎない」といって批判するのである。「一時的な対策で、真の解決になっていない」ということである。対症療法といわれるのは不名誉なことなのである。

 医療の話に戻るが、われわれが日常的に受ける病気の治療法、すなわち、現代医学の手法は対症療法である。たとえば、ガンになったとしよう。病院にいって医者にみてもらうが、医者はガンをみつけ、何々ガンと病名をつける。さて、治療であるが、ガンに放射線をあてたり、手術して切り取ったりする。これがまさに対症療法である。ところが、これが批判を受けている。切り取っても体質を変えないかぎり、またどこかにガンが出てくる可能性が十分にある。そのため、根元的治療ではないと批判されているのである。

 食養法のガン患者のあつかい方は現代医学と逆である。普通、食事を変えさせたり、断食・少食療法を使ったりする。外からガン細胞に働きかけるのではなく、自然治癒力をつけさせ、その力によってガン細胞を消そうとする。体のなかの働きにまかせるのである。まさに、病気の原因を取りのぞこうとする原因療法である。

 現代医学は対症療法だと批判されているが、その世話にならない人はない。対症療法は必要なものである。しかし、限界も明らかである。われわれは現代医学に無いものねだりをしても仕方がない。自分の体を守るために、食養法・自然医学などの原因療法を知るべきである。