憲法を生かす奈良県民の会

日本国憲法は施行70年を迎えた。憲法の歴史は空洞化の歴史。解釈改憲を積み重ね、ついに明文改憲の危機が訪れている。だが、憲法が保障する権利や民主主義はいまだに実現されていない。憲法を暮らしに生かすために、微力ながらがんばります。

11月3日は憲法まつり

 憲法を生かす奈良県民の会などでつくる「なら憲法まつり実行委員会」は11月3日、恒例の憲法まつりを開催する。ことしで13回目を迎えるまつりでは、さまざまな団体・個人が展示やパフォーマンスを持ち寄る。特別企画は「徹底討論~アベ改憲の是非を問う」と題して、9条改憲について賛成、反対に分かれてディベートを行う。また、柿(刀根早生柿)、ミカンなどの販売やポン菓子の無聊配布、9条ねぎの配布も予定する。

 奈良憲法まつりは11月3日、午前10時から午後3時まで、会場はJR奈良駅東口広場。入場無料。17憲法まつり
17憲法まつり2

事態は現実の戦争へすすんでいる

◆異様な選挙

 「北朝鮮の脅威から国を救う」と、特定の国を名指ししてたたかわれた国政選挙は、もはや「平和国家」のものではなかった。

 まず、内政の最重要テーマとして、特定国への非難を取り上げる異様さである。制度、体制はどうであれ、合法的に統治される主権国家に対して、露骨な敵対意思を表すのは、その国に対して無礼であると同時に、同国と正式な国交をむすぶ多くの国々をも侮辱することになる。朝鮮は世界の166ヵ国と国交があり、これは国連加盟の192ヵ国・地域の90%近くになる。朝鮮を批判するのは、これらの国々が「誤った外交」をしているというに等しく、わが国は世界中を敵に回すことになる。その自覚が全くないまま、「北朝鮮の脅威」は当然のことと受け止められながら選挙はすすんだ。

 しかも、この国の政権は朝鮮との対話をはじめ外交努力を全く行わず、ミサイル飛来の恐怖だけを国民に押し付けた。この間、朝鮮はわが国を攻撃するという意思は全く示しておらず、米国追従の妄想は大きな惨劇を生むという警告をしただけである。そのなかで、わが国に対して弾道ミサイル、ロケットの試射による被害があるとすれば、誤射や事故、付属物の落下など偶発的に起きる被害である。そのような被害を防ぐためには、一義的にはミサイル試射に関する安全協定を結ぶことである。ミサイル発射は行わない、訓練が必要であればわが国領空から軌道を外す、事前通告する、核開発をやめ弾頭に核は搭載しない、など国民保護のための具体的な項目を要求するべきである。

◆昭和史の既視感

 しかし、わが政権は「もはや対話の時期ではない」と、外交努力を放棄した。このような行為は、まさに既視感を呼び起こさざるをえない。あの、第1次近衛内閣が1938年に発した声明「爾来、国民政府を相手にせず」という態度と寸分違わないのではないか。日中戦争の開戦から1年あまり、一定の講和条件を切り拓くため、対中交渉を進めてきた日本帝国政府は、蒋介石政権と条件が折り合わず、交渉を決裂させる。そのさい、これ以上、蒋介石を相手にしないと声明したのが、近衛1次声明である。

 このような帝国政府のとった態度は、対中戦争をあおるマスコミとそれに乗せられた国民世論、大陸での軍事展開を望む軍部と、兵器増産の設備投資を無駄にしたくない財界の思惑、などなどを背景にしていた。だが、後で見るとこの軽率な態度表明が、中国内の抗日戦線に火をつけ、背後にいるソ連や西欧連合国の敵愾心をあおり、日中戦争のドロ沼化、太平洋戦争への必死の跳躍という、苛烈をきわめた惨劇への結節点となったのである。

 安倍の態度は「金正恩、相手にせず」というのも同じで、図らずも当時、祖父が仕えた政権の軽率を80年後にリバイバル(再演)しているのだ。

第一次近衛声明

1938(昭和13年)1月16近衛文麿首相はトラウトマン工作に基づいた和平案提示に対し、蒋介石率いる国民政府が応じないことを原因として、交渉打ち切りの声明を発表した。近衛は声明の中で「国民政府を対手とせず」と述べ、同時に川越茂駐華大使に帰国命令を発した。これに対し国民政府側も許世英駐日大使の本国召還を決定した(1月20に帰国)。これにより両国間の外交関係は断絶、日本政府は国民政府との話し合いを自ら放棄し、戦争終結の手がかりを失うことになった。







◆法整備を飛び越え

 ところで、安倍は選挙中、「もはや改憲は必要でなくなった」と発言したという。つまり、安保法制が成立し、集団的自衛権が行使できれば米国の軍事要請に対していつでも応じることができるようになってからは、米国からの催促がこなくなったというのが理由だ。しかし、これをあえて深読みすれば、すでに米国は朝鮮半島に対して何らかの軍事行動を決断しているという見方ができる。この情報が何らか  

の形で伝えられたため、安倍は選挙を急いだという観測もある。改憲という法整備を待てないぐらい事態は進行しているのだ。年明け早々には、米軍の「先制攻撃」が計画されている。自衛隊がその作戦に合流するにはもはや時間はない。改憲で自衛隊を明記などまどろっこしいことをやっている暇があれば、行動計画の立案だ、具体的な戦闘行為の準備だ、という段階に突入しているのかもしれない。

 

 ジャーナリストの田原総一朗氏は13日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し、集団的自衛権の行使を可能にするための憲法改正の必要性について、安倍晋三首相が昨年、「全くなくなった」と語っていたことを明らかにした。首相は、米国が従来求めていた集団的自衛権の行使について、安全保障関連法の成立で可能となったことで、「米側からの要請がなくなったためだ」と説明したという。(2017/10/13THE PAGE)

◆反戦の統一戦線へ

 となれば、私たちは具体的に反戦争の共同戦線をつくり、それこそ「命がけ」での運動構築が最大の課題となる。今回、投票先を立憲、共産、社民にした人は投票者数の30%(有権者における絶対得票率は16%)、それに投票に行かなかった人を合わせると
有権者の62%になる。もちろん、自公希維など改憲政党に投票した人の中にも、反戦の思いは一定あるだろう。だが、多くの人々は近々にも戦争が始まるとの緊迫感はない。われわれにも、まずは改憲との対決という構えがある。それは、それで備えることは大切だが、事態はいきなり偶発戦争というケースも想定しなければならない。その偶発が、たとえば後方支援に徹していた自衛隊員が、矢面に立たされるかたちで訪れるかもしれない。突然の若い隊員の犠牲という悲劇が起きても、あくまで「戦争反対」を貫いていく構えがわれわれに問われている。

衆院党派別得票数・率(比例代表)

【時事通信社調べ】(選管確定)
党派名    得  票  数   得票率
自 民 18,555,717  33.2
希 望  9,677,524  17.3
公 明  6,977,712  12.5
共 産  4,404,081   7.8
立 憲 11,084,890  19.8
維 新  3,387,097   6.0
社 民    941,324   1.6
日 こ     85,552   0.1
大 地    226,552   0.4
幸 福    292,084   0.5
支 持    125,019   0.2
諸 派          -     -
無所属          -     -
合 計 55,757,552 100.0

 戦争が始まれば、富裕層は国外に逃れる。海外に出ても、生活し活動する資金と拠点を彼らはもっている。国内に残り、戦争に動員されるのは労働者、市民だ。戦争という政治の延長、経済の効果のために庶民が駆り出される。それは、原発で汚染された国土でも、それが企業の利益になる限り、彼らは汚染された地での労働を強制するのと同じだ。資本は戦争で死なないし、原発でも汚染されない。



戦争あかん!宇陀地区ネットワークが2017公開講座

宇陀の市民団体などでつくる「戦争あかん!宇陀地区ネットワーク」は6月11日(日)、市内で公開講座「子どもの貧困~私たちにできることは?」を開く。講師は大阪子どもの貧困アクション・CPAO代表の徳丸ゆき子さん。会場は宇陀市農林会館。当日は13時30分受付、14時開会。参加カンパ500円。

 徳丸ゆき子さんは、活動の拠点である大阪市生野区で週4回「子ども食堂」を運営し、しんどい状況におかれている子どもをサポートする傍ら、各地の運動をつなぎネットワークをつくろうと全国を飛び回っている。都会の子どもと農山村の結びつきにも関心をもっておられ、今回の講座が実現した。

 

今や、わが国の子どもの貧困率は16%を超え、先進国では最悪の状態。とりわけ母子家庭など片親世帯では55%が貧困層にあり、親の貧困が子に伝播する「負の連鎖」が深刻になっている。もともと、わが国の社会保障は現役世代に対しては手薄であり、子どもの貧困に対する行政の施策は遅れている。授業料無償化や奨学金制度など教育施策の改善も進んでいない。

 

このような中、未来を担う子どもの問題は大人共通の責任だという危機意識から、「子ども食堂」や「無料塾」の運動が市民の手でとりくまれている。NPO法人「CPAO(シーパオ)」もその一つだ。

 

もはや、待ったなしの子どもの貧困に対して、農山村でも、高齢者でもできることはあるはずだ。そのヒントを徳丸さんの活動経験から学び取ろうという企画だ。

宇陀ネット公開講座2017
宇陀ネット公開講座裏面

ギャラリー
  • 11月3日は憲法まつり
  • 11月3日は憲法まつり
  • 戦争あかん!宇陀地区ネットワークが2017公開講座
  • 戦争あかん!宇陀地区ネットワークが2017公開講座
  • きわめて危険、駆けつけ警護
  • きわめて危険、駆けつけ警護
  • きわめて危険、駆けつけ警護
  • 宇陀ネット「貧困をなくす選択」に60人
  • 平和こそ!天理が学習会