テレビが好きで、一日中でも見ていられる質だ。
ヒストリー・チャンネルとかディスカバリー・チャンネルとかアニマル・プラネットとか、スカパーの専門チャンネルを何となく見続けて、ほう、とか、ふむ、とか言っているうちに一日が過ぎているのが理想だ。
しかし、日本のテレビはまだ多チャンネル時代の可能性を開拓し尽くしてはいない。全然いない。
もっと、何だかわけの分からないものを一日中垂れ流しているチャンネルがあってもいいはずだ。昔はできなかったニッチな商売が、コストの低下とともに可能になる「ロングテイル現象」がここでも効いてきていいはずだ。
テレビ放送じゃなくても、ニコニコ動画のサーヴィス上とかで、何とか実現してくれないものか。

そう言うことを考えるとき、わたしの頭の中で浮かび上がるそんなチャンネルのモデルとなっているのが、今回紹介する『TV's TV』だ。
これは1987年3月13日の深夜25:55から29:55まで4時間にわたってフジテレビで放映された深夜番組である。ただ百個の、実験的な映像作品、CM、日本や海外のゲーム紹介、環境映像、音楽のpvなどを、脈絡があるのかないのか分からないママ垂れ流すだけの番組だ。途中に、どれだけテレビ中毒になっているかの診断映像が挿入される。そこに宮沢彰夫が出てたりして面白いが、その他にもこの番組に関わったスタッフ達は、後に様々な仕事で有名になる、意欲にあふれた若手達だった。
CGを担当した岩井俊雄は、後に『ウゴウゴルーガ』を作る。この番組で作ったCGが後に「テレビくん」の原型になる。
制作プロデューサーの石原恒和は後に『ポケットモンスター』をプロデュースし、その後のブームの仕掛け人となっていく。
音楽を担当した松浦雅也は『パラッパラッパー』で音楽ゲームの基礎を培った。
また同じく音楽を担当したEXPOの片割れ松前公高は『おしりかじり虫』を大ヒットさせ、さらにEXPOとしてアニメ『キルミーベイベー』の音楽を担当した。アニメは見ていないが、主題歌はニコニコで見て「なるほどな」と思った。何が「なるほどな」なのだ。

まあともかく、こういうわけの分からないものばかり垂れ流しているチャンネルが欲しいのだ。それを惚けた表情で涎を垂らしながら、一日中見つめていたいのだよ。

分かっておくれよ……

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