なんで、また・・・。
そういえば、似たようなことがあった。これまた近所のイオンなんだけど、同じ店舗内にスガキヤが2つあった。
ところで、スガキヤって知ってますか?
愛知県民は必ず知ってるけど、ラーメン屋の名前です。県外の人には、インスタントラーメンかなんかをつくってるメーカーくらいにしか認識されてないかもしれないけど、とりあえず愛知県ではとてもポピュラーなラーメン屋だ。どれほどポピュラーかというと、私は小学校くらいまで「スガキヤ」が固有名詞だということに気が付かなかったほどだ。デパートとかの食堂を総称して「スガキヤ」というんだと思っていた。それぐらいたくさんあるし、安いのでみんなよく利用する。味はどうかというと、それは人による。しかし、あれを100杯以上食べた人は必ず病み付きになる。そんな独特な風味だ。だから、かなりの愛知県民はすでにスガキヤの虜になっている可能性があり、実際、愛知県を出た者の多くが禁断症状を訴えている。そんな、スガキヤだから同じ店舗の一階と二階にそれぞれ一つずつ営業していても、誰も文句は言わなかったのだが、ようやく最近一つに統合された。経営者が「あれっ?2つあるじゃん!?」とでも言ったんだろうか。
そして、今回のauショップ。これのせいで頭の中の地図がグニャッと曲がった気がする。2つのauショップを‘同一視’してしまうのだ。
人は、自分の頭の中に地図をつくる。それで、今、自分が地図上のどこにいるのかを確認しながら生活している。周りの建物とかを頼りに位置を確認するんだろう。ところが、団地みたいに似たような建物が連なっているところでは、ときどき、「あれ?ここどこだ?」ということになる。知ってのとおり、auショップはみんな全く同じつくりだから、めちゃくちゃまぎらわしい。おかげで、二軒目のauショップの前を通るたび、一軒目との間にあった建物が、その空間ごと消えうせたような不思議な感覚に陥る。
しかし、心配なのは、最近オセロに凝っているせいだろうか、上の写真にある2つのauショップに挟まれた普通の店までauショップになってしまうんじゃないか、ということだ。仮に、この恐れが現実のものとなれば、さらなる恐怖が我々を襲うこととなる。たぶん、新型インフルエンザよりすごい勢いで日本中にauショップが広まるであろう。万が一、角を取られたら終わりだ。してみると、日本の角ってどこだろう?・・・沖縄?沖縄と国後がauショップに占領されたら、もう取り戻すことはできまい。一億総auかも。でも、周りがみんなauショップになった時、私は何を思うんであろうか。はたして、ありのままの自分であり続けることができるのか。案外、穏やかな気持ちでauショップとしての人生を選択するのかもしれない。さくらももこ作「神のちから」の一遍「西山がいる」で、自分以外の全世界が西山と化したときの前野のように。
