そもそもはガイナックス所属だった2白犬と泥犬の2人のアニメーターによるユニットで、OAD『獄・さよなら絶望先生』でシャフト作品に初参加してからは、多くのシャフト作品の重要な要素になっている。
ただ、私の印象に強く残っているのは、実はシャフト作品ではなく、彼らの古巣GAINAXの作品『天元突破グレンラガン』の1シーンだ。
本来のグレンラガンの絵柄とは全く違う、まるで水野純子とかみたいな女の子の妄想世界の具現化のような絵が動きはじめたのだ。ある時期の女の子の描く絵が多くそうであるように、キャラクターはどこか人形じみていて、そこが不安で危うい感じがした。古い話ですまないが、何だかうる星やつらの映画第一作『オンリー・ユー』の冒頭シーンを思い出した。
それがイヌカレーとの出会いだ。
その後はシャフト作品での活躍が多くなり、それらの作品を私は一生懸命追いかけていたわけではないので、あまり多くは語れない。だが、今回の『まどか☆マギカ』での彼らの作品への関わりは、非常に重要かつ、ほぼ完ぺきな仕事であり、アニメの成功に大きな貢献をしたと言えるだろう。素人研究者が続出した、人口文字や細かい絵遊びには恐れ入った。これでドイツ文学を専攻する人が多くなってくれれば、それはとってもうれしいなって。
まあ、絵について文字ばかりで語っても仕方がないので、一つだけ動画を張っておこう。
彼らのデビュー作。坂本真綾『ユニバース』