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パロディ

WHAT'S ENTERTAINMENT? That's Entertainment!

Richard Cheese"Weird" Al Yankovicなどの、アメリカの有名パロディ・ミュージシャンを紹介したので、今度は日本の達人を紹介するのが筋だと思う。

というわけで、ある世代では、知名度が一気に跳ね上がると思われるNHK教育のかつての名物番組『ハッチポッチステーション』(日本の教育番組史上最高視聴率を記録)のこれまた名物コーナー、「WHAT'S ENTERTAINMENT?」を紹介したい。
もともとは純然たる子ども向けだったの筈のこの番組は、グッチ裕三の起用とともに、「お母さんを笑わせればつられて子どもも笑う」という方針の下、絶対に子どもには分からない(お母さんでも分かるかどうか不明な)ギャグをたくさん含んだ、一体誰向けなのか分からない、面妖な代物と化していく。その結果、高校生とか大学生とかいい大人とか、明らかに対象外な人たちも含めてメロメロにしてしまったわけだ。
その中でも特に人気だったのが、古き良き洋楽を換骨奪胎しまくったパロディコーナー「WHAT'S ENTERTAINMENT?」だったわけです。
とにもかくにも見てもらいましょう。

デーブ・パープル 『一週間の歌』


元ネタはこれですね。
Deep Purple 『Smoke On The Water』

「Smoke on the water, fire in the sky」と「すご~くつかれ~た~、休んでいんですかい?」のダジャレもさることながら、世界一有名なリフから、童謡にスムーズに入るのも良く思いついたな、と感心するほかない。

これも傑作。
エリックかけブトン 『あの子はだレイラ』


元ネタはこれ
Derek and the Dominos 『Layla』

結局誰だったんでしょうね。話は変わるけど、この曲が好きで子どもに「レイラ」と名づけたがる親は、不倫の歌だ、っていう程度の知識はあるんだろうか?

次は連続で
KISSA 『おなかがへるうた』『おはなしゆびさん』


元ネタはこれですな

しかし歌詞の中にKissと童謡だけでなく、ことわざとか演歌とかたくさんネタを仕込むのはすげえなあ。しかもパペットの完成度も高いし。

ビールトス・メドレー

「I wanna hold your hand」が「アホなこと言うねえ」になるとかサイコーである。
ちなみにメンバーの名前はジョン・ノレン、ジョージ・ハリマスン、リンゴ・オイワケ、ポール・マカロニだそうです。
ジョン・レノンのギター位置の高さを再現するのも芸が細かい。せっかくのマッシュルームカットはサモハン・キンポーにしか見えないが。

Gueen 『いぬのおまわりさん』

最高傑作の呼び名高い。原曲と比べると「life」→「財布」や「Galileo」→「借りれよ」、「easy come」→「ニ時間」など細かすぎるダジャレが分かる。

ロッド・スチュアーデス 『ごんべさんの赤ちゃん』

ひどい。ひどすぎる。

元ネタはこれ


ベイシティ・ドーナッツ 『ふしぎなポケット』


元ネタ

瞬間最大風速のダジャレではこれが一番笑ったかもしれない。
「saturday night」→「正気の沙汰でない」とか、よく思いつくもんだ。

ローリング・スッテンコロリン 『おもちゃのチャチャチャ』


もとネタ

狂ってるとしか言いようがないな。

その他まとめ(上で紹介したのと重複がありますが、かなり単独動画がないのが含まれてます)










あと、この番組が大人向けであることの証拠、というかこぶ平自重しろ。

“Weird Al” Yankovicの超絶替え歌集

パロディという言葉の語源は、ギリシャ語の「para」=「脇に」+「oide」=「頌歌」であり、元は音楽の用語である。
そして小学生が馬鹿な替え歌を歌っているのを見れば分かるように、今でも我々が最初に出会うパロディの形式は歌であることが多いような気がする。
なぜなら、パロディ、つまり元の作品の歪曲した模倣で笑いをとるのには、元の作品がある程度知られている必要があり、そして古くから社会に最も流通しやすい表現形式が歌であり、音楽だからである。
子どもならそれらのパロディの標的となるのは、よく知られた童謡だったりアニメソングだったりするだろうし、大人なら商品としてテレビやラジオや有線放送を通して我々の生活空間を満たしているポップソングであろう。

そして優秀なパロディは、それが何か新しいものを生んでいるかと言われれば首をかしげることもあろうが、とにかく今現在の文化の豊富さを裏付けるものであり、文化の健全さの証であろうとも思われる。

というわけでアメリカポップミュージック界が生んだ偉大なパロディスト、“Weird Al” Yankovicである。
彼は本来はポルカ歌手なのだが、大学在学時にヒット曲『My Sharona』のパロディソング『My を出すと、そちらが受けてしまって、ほぼそちらが本業になってしまった偉大な歌手だ。

まずは“Weird Al”が初めてテレビ局に出たときの模様。
歌は『Another one rides the bus』。邦題は『遅刻に道連れ』。(元ネタの動画は今後、全部下にあるので、そちらを先に見ておきたい人はそちらに)

元ネタはQueenの『Another one bites the dust』。邦題は『地獄に道連れ』

ジョジョのバイツァ・ダストの元ネタでもある。

そして80年代の彼の名声を確立したのが、Michael Jacksonの名曲の替え歌のこの二つ。
『今夜はEat it』

最後はなぜか『Thriller』。
『Fat』

これは、Michael公認でもともとのpvをとったセットを使わせてもらったりTシャツを貸してくれたりといろいろ協力してくれたみたいだ。元歌で「Come on」の部分が「Ham on」になっている部分と効果音が出すぎなところ、あと「影だけで云々」の歌詞がお気に入り。
元ネタと比べると楽しい。
『今夜はBeat it』

『BAD』


その他に、元pvのセットを使わせたミュージシャンにNirvanaがいる。Kurt Cobainはこの替え歌の許可を求められたところ、『Eat it』や『Fat』みたいな食べ物に関する替え歌か? と訊いて、それにAlが「いや、あんたの歌詞がさっぱり意味わからんので、それを茶化そうかなと…」と正直に話したら、「じゃ、いいや」と答えたということ。らしくていいエピソードである。
『Smells like Nirvana』

素晴らしいの一言だ。
『Smells like teen spirit』



続いて、バカだなあと笑ったものを。
『Like a surgeon』

元ネタはもちろんMadonnaの『Like a virgin』。

ライオンは引きつがなくてもいいだろうが。

続いてはラップを。
『Couch Potato』

テレビネタをこれでもかとぶち込んだ秀作。
元ネタはEminemの『Lose Yourself』。

pvは作ろうとしたけど、Eminem側の許可が下りなかったんだって。なんでも「マネージャー(Rosenberg)からもらった返答はこうだ。Eminemが言うには、パロディをアルバムに収めるのは問題ないが、ビデオは彼があま り重要なヒップホップ・アーティストではないという印象を人々に与える可能性があり、これまでの業績を損なう怖れがあるというものだった」だそうだ。ケツの穴の小さい男だなあ。
ちなみに、Alはレーシック手術を受けて眼鏡と変な髪形を止めてから、急にイケメンになりました。

“Weird Al”のその他の作風。
・ポルカ化
元がポルカ歌手なので、なんでもポルカ風にすることが出来る。ポルカはかなりダサいイメージなので、日本で言うなら、どんな歌でも音頭にしてしまうという感じか。

『Bohemian Polka』。映像は元のpvを加速したもの。

二代目と三代目の和約歌詞が混在しているが、一生懸命考えてある。三代目は二代目を越えようとして空回りしてるし、なんか邪魔なのも増えてきてるけど。
元ネタはもちろん『Bohemian Rhapsody』。


パスティーシュ(作風の模倣)。
こちらは替え歌ではなく、作風を模倣した作品。本当に器用で尊敬しちゃうな。

DEVO風の作品。

DEVOのいろいろなpvを満遍なくとりいれてるし、DEVOの思想もコンパクトに表現している良作。

Sparks風の作品

真似しちゃだめですよ。

Rage Against The Machine風の作品(直接的な元ネタがあるのかもしれないけど知らない)
『I'll sue ya』

訴訟社会を皮肉った楽しい曲。

『Don't Download This Song』。『We are the world』のスタイルを模倣した曲。

ちなみに公式サイトでダウンロードできます。しかしひどい歌だな。素晴らしい。
(2012年12月27日追記:なんで気がつかなかったんだろ。このアニメーションBill Plymptonじゃん!)

おまけ。これを聞けば『STAR WARS Episode 1』は見なくてもいいような気がする。


パロディストならRechard Cheesedokakaも忘れずに。
そのうちグッチ祐三のまとめも作りたいなあ(作りました)。

Richard Cheese and Lounge Against the Machine(笑)

皆の衆はラウンジ・ミュージックという物を御存じか?
簡単に言うと、読んで字のごとく、ホテルのラウンジで掛かっているような、人の会話を邪魔しない音楽のことである。
無理やり難しく言うと、ブライアン・イーノが前衛の果てに編み出した「聴いてもいいし聴かなくてもいい音楽」アンビエント・ミュージック(環境音楽)をなんの思想的困難もなく実現してしまうすごい音楽なのだ。
そのラウンジ・ミュージックの巨匠がRichard cheeseと彼ひきいるLounge Against the Machineというどこかで聞いたことような名前のラウンジ集団なのである。
彼はどんな聞き捨てならない音楽も聞き捨てられる音楽にすることにより、モッタイナイ精神を撃破して消費を加速させる魂胆なのではないだろうかとさっき思いついたばかりだ。
というわけで、彼のお手並み拝見と行こうではないか。
まずは女性にささげる定番曲Nirvanaから『Rape Me』
before

after


つづいてすばらしき人間賛歌Slipknotから『People Equal Shit』
before

「叫べ東京」って言ってますけど、そこは残念ながら千葉ですよ。
after


お次は大阪で「トーキョー!」と絶叫してしまったこともあるGuns N' Rosesの『Welcome To The Jungle』
before

after

普通にいい曲になってしまっとる。

続いて熱烈なラブソング Nine Inch Nailsの『Closer』
before(youtubeはこの程度の物に年齢制限が掛けているのでニコニコで)

after

もとの曲が思い出せなくなるな。

続いてMichael Jacksonの名曲『Beat it』
知らない人はいないと思うけどbefore

after

そんなもの子どもに歌わせるんじゃありません。

お次は古いキリスト教の伝統を持つアルメニア移民の神や社会への怒りをジャンル不明の演奏で歌いあげるSystem Of A Downの『Chop Suey』
before

after(謎のアニメ付き)


続いて「Shut up!」と絶叫するのが印象的なLinkin Parkの『One Step Closer』
before

after

本当にShut upさせちゃったよ、力技で。
というわけでグッナイ!

ちょっと待て、そういや動いてるチーズが一つもなかった。
というわけでおまけとしてスターウォーズから『Imperial March』

親父ギャグ(笑)
Aperitif for Destruction (Dig)Aperitif for Destruction (Dig)
アーティスト:Richard Cheese
Surfdog Records Ada(2005-05-24)
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Sunny Side of the Moon: The Best of Richard CheeseSunny Side of the Moon: The Best of Richard Cheese
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