これからのWebサービス


いやあ、Web業界が盛り上がっていますね。Webサービスで何かやりたいという人はあと数ヶ月くらいはこの流れが続く気がするので、今のうちにがんばってみるのもオススメかなと思っています。

ところで、僕が最近思っていることとしては、2012年くらいのWebサービスの流行は、「ライフログの入り口か出口のどちらかを担ったもの」になるのではないかと思っています。

そんな話を詳しく説明します。

ライフログとは何か


まず、そもそもライフログとはなんでしょうか。

ライフログとは、僕の定義だと「人生のいろいろなものを記録すること」だと思っています。

たとえば

- 行った場所の記録
- 食べたものの記録
- 考えていることの記録
- 一緒にいた人の記録

などを記録することを指します。

今でも結構流行っていて、先進的な人たちがEvernoteを使ってやっていたりしますね。こんな本も読みましたが、おもしろかったです。


たった一度の人生を記録しなさい


今までは自分のログデータ=ライフログはEvernoteのようなツールに保存することが中心でした。しかしこれからは、保存するだけじゃ飽きたらず、人に公開することが前提になるんじゃないかと思っています。さらに、ライフログを入力する「入り口のWebサービス」と、それを表示する「出口のWebサービス」が2012年には流行するじゃないかと思っています。

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図にするとこんなイメージです。

ライフログによる自己表現


ライフログとは、究極の自己表現といってもいいでしょう。気の利いたことを言わずとも「自分はこういう人間だよ」ということを伝え続けることができるからです。

今読んでいる本、今いる場所、今聴いている音楽・・・すべてが自分とはこういう人だ、というアピールになります。

Facebookがf8で発表したことは、こういうことなのです。Timelineでフィードで共有したことはプロフィールとして貯まっていく、またOpen Graphの変更も今聞いているものや読んでいるものを共有し、その上でその場で再生できたりするというものです。

今まではただタレ流していたこういう自己表現が、まとめることが可能になってきているのです。ライフログと自己表現が同一意味になる、というところがかなりイノベーティブな出来事になるでしょう。

ライフログと自己表現が同一意味になることにより何がおこるか


ライフログと自己表現が同一意味になる、というのはどういう意味があるでしょうか。

簡単に言うと、自分の普段の行動が変わります。

たとえば、普通に食事をする、ということ自体が自己表現になれば、自分一人の食事でも、何を食べるかというのが問題になってきます。ラーメン通という自分を表現したければ、毎日ラーメンをより幅広く食べてアピールしようと思うでしょう。

それが共有されることによって、他の人の行動も変わっていきます。「あの人がラーメン食べているから俺も食べたくなってきた、食べよう」とか「今、この人がマイケル・ジャクソンを聴いているから、私も聴こう」みたいなことになってきます。

余談ですが、僕もライフログをつけはじめて、Twitterに流しているのですが、今聴いている音楽も全部流れるために、聴く音楽まで変わってしまいました。ももクロとかばっかり聴いてたのが「ちょっとサブカルっぽい僕」を演出するために砂原良徳ばっかり聴いたり、とかそういう感じです。

どんなWebサービスを作るべき?


では、今後Webサービスを作る人や、今Webサービスを運営している人たちは何をするべきでしょうか?

結論からいうと、出口を抑えるのは大変です。現状、Facebookが圧倒的に有利です。ライフログのデータを、抽象化してルール化しようとしているのも彼等です。ルールを作って、アプリを作りやすくして、そのかわり出口を抑えるという形なんじゃないかと思っています。Twitterは入り口と出口を結ぶ翻訳機みたいになっているので、今後出口を作るかどうかが注目されます。

で、データを入れる「入り口」ですが、これは無数にあります。

本でいうとブクログとかいいですね。ブクログに投稿をして、本棚がたまっていく。これが自己表現となる。Facebookアプリ対応になっていて、自分のTimelineに読んだ本とかが表示される、などになると素敵かもです。

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今のブクログはこんな感じですが、めっちゃ自己表現ですよね。

CAMPFIREみたいなサイトもマッチしやすいかもしれません。どんなプロジェクトを応援していて、お金まで払っているというのは強烈な自己表現です。

新しいサービスだと、Sumallyとか近いですね。持っているものや欲しいものを登録していく、というのは入り口としてはすごく直球です。

どのサービスを作る時も、それが「ライフログ=自己表現として、何が提供できるか」というのがポイントになるかもしれません。

出口を作るのは不可能か?


さて、先程、出口はFacebookがあるから大変、みたいなことを書きましたが、まだまだ余地はあると思っています。

たとえば、Pixivには「スタックフィード」という機能があります。これが非常に優れているのですね。

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要は、ブックマークをしたり評価をしたりしたら、フィードに表示されるのです。そしてそのフィードを見てブックマークをしたりすると、それも共有されていく。

Pixivはイラストという世界において、入り口も出口も抑えにいっていると考えられます。圧倒的なイラストの数とユーザー数を持っている上に、現実世界とは隔離された、仮想空間でのライフログを抑えにいっているといってもよいでしょう。

今後、おそらくPixiv以外のエンタメ情報をスタックフィードに流せたり、アプリで共有できたりするようにするのではないでしょうか。そうしたらFacebookの実名による空間とはまた別の空間で、大きな存在感を出すことができます。

このようなことができる企業としては、バーチャルグラフを強烈に抑えているGREEやモバゲーも同じ方向で可能になります。

というわけで


という感じかなあ、と思っているんですが、実はPixivに関わらず、多くのサービスが、入り口と出口を備えたサイトだったんですね。

今までの流行は、その「人が入れた情報をメディアとして見せる」というCGMサービスがメインでしたが、これが今後は変わっていくんじゃないかと思っています。

メディアにしなくてもよくて、ログデータにすぎないので、ログデータを集めやすいインターフェイスさえ作ればいい。出口はFacebook一択でいいので、人がいないと成り立たない、というわけでもない、という状態になると思っています。

みんなの就職活動日記という就職サービスがありますが、これも口コミサービスじゃなくて「自分はどんな企業を受けたのか」というログをためて、一言いうだけのサービスとかを作ったりすると、ソーシャル就職サービスのシェアを奪えそう、とか、いろいろとアイデアが出てきます。

というわけで、新サービスを作る人達はめっちゃチャンスかもしれないですよん、、と。