はじめに


「これからインターネットでは「EC」が本格的に来る!」というのを最近思っています。こういうと、15年前からあるじゃんとか、もうAmazonとか楽天で、とっくに普及していると思われるかもしれません。

そして僕も、このあたりに関しては非常に感覚が鈍いので

「ECなんてAmazonや楽天によってもう終わっていて、これから参入しても無理でしょう。いけるとしたらYahoo!ショッピングくらいじゃないの?」

みたいに思っていました。

しかし、最近これが全然違うなーと思ってきているのですね。むしろECはこれからようやく発達していくんじゃないかと思ってきました。

ECはこれから?


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僕は今まで、こういう認識でした。「ものを売る」という行為が、リアルな小売から、ECにどんどん置き換わっているというイメージです。

つまり、「ECのほうが便利だし、ECで買えるようになってきたら、ほとんどのものがインターネットで買うよね。みんなのリテラシーがあがって、サイトが便利になってくればどんどん割合が増えるだけで、今は単なる過渡期だよね」と思ってたわけです。

有名な話ですが、小売全体でいうと、EC化というものはまだまだこれからという感じです。

「平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査)の結果公表について(調査結果要旨)

によると、

日本の BtoC EC 市場規模は、8.5 兆円となり、前年比 8.6%増となりました。また、EC の浸透を示す指標である EC 化率(※)についても、約 2.8%、前年比約 0.3 ポイント増と上昇しています。
※ BtoC EC における EC化率は、小売業・サービス業における値を指す。

なのですね。一覧にすると

2007年・・・市場規模5.3兆円 / EC化率1.5%
2008年・・・市場規模6.1兆円 / EC化率1.8%
2009年・・・市場規模6.7兆円 / EC化率2.1%
2010年・・・市場規模7.8兆円 / EC化率2.5%
2011年・・・市場規模8.5兆円 / EC化率2.8%

ということで、EC化されている率は2.8%なので、今後伸びていく余地はたくさんあります。

といいつつも、冒頭に書いたように「ユーザーは増えるかもしれないけど、あとは規模の問題なので、商品数を集めることが重要なECでは、拡大し続けるAmazonや楽天には勝てないんじゃないの?」と思っていたのですね。ザッポスのように、顧客対応を磨きあげることで価値を出すなどはあるかもしれませんが、それも結局Amazonに買収されていますし。ZOZO TOWNのような特化したECはこれから増えるのは確実ですが、それも結局品揃え勝負になっちゃうので、ベンチャーなどが食い込む余地はないわよね、と思っていました。

しかし、なんかそれが間違えじゃないかという気がしてきています。

どういうことよ?


今までのECというのはリアルな小売を、インターネットで注文できて、宅配できる、というものだと思っていたのですが、実は以下みたいな感じじゃないかと思い始めたのですね。

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世の中の商品には3種類あって

- リアルで買ったほうがいい
- リアルでもネットでもいい
- ネットのほうがいい

であり、リアルでもネットでもいい、というものが今のECの中心なのではないかと。

(読むと当たり前じゃんと思うかもしれないですが、きちんと体系だって理解したのがここ最近だったのです、すいませんすいません)

リアルで買った方がいいものというのは何かというと、体験系などが上げられます。たとえば、店員さんの対応も価値の一つだったりする、高級なものとか。たとえ買うものが決まってたとしても、エルメスを買う時に、専門店と楽天の激安ショップで買うのとは、結構違います。その体験にお金を払いたいと思うか、その体験はいらないからECで安く買うかは人によって違うのですが、体験を重視する人も多くいるわけです。

一方で、リアルでもネットでもいいもの。これは指名買いが中心です。意思決定が気軽な日用品から、買いたいものが決まっている家電や電子機器、書籍やDVDなどはここでしょう。人によっては服や靴などもも、どちらでもいいかもしれません。(余談ですが、ザッポスなどでは靴を大量に買って、ためし履きをしたあとに、返送できる仕組みになっているので、店頭でためし履きをするという体験もECで実現しています)

そして、最後にネットならではのもの。これが今後の伸びのポイントとなってくると思います。

ネットならではのものとは?


ネットならではの物とはなにでしょうか?

まず、ネットでしか手にはいらないもの。

デジカメ系のケース買う時に、僕は以下のサイトをよく使います。

Camera People STORE

これを買ったのですが、気に入っています。この店でしか手にはいらないんですよね。

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帆布バッグインバッグ(全4色)

これはカメラショップいっても手にはいらないのでネットならではです。

また、有名なところでは、ほぼ日などもそうですよね。ほぼ日とは、糸井重里さんがやっている有名なサイトですが、主な収益源は、手帳やタオルなどの、ECです。

「ほぼ日(にち)」は、表面的には新聞形式のウェブメディアだ。しかし、ビジネスとして見たとき、ほぼ日はおそらく日本で最も高収益率の事業でもある。利益の源泉は、あっさり言ってしまえば、物販である。しかも売れている商品といえば、手帳に腹巻き、土鍋……。何の変哲もない生活用品ばかり。

「ほぼ日」は売れ筋を”考えない” | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

糸井重里さんは 1988年に「ほしいものが、ほしいわ。」という、あまりに秀逸なキャッチコピーを生み出していましたが、まさにそういうものを提供しています。

もちろん、単にすごいニーズがあるものをつくっているというだけではなく、その製品ができるまでのストーリーや、どう考えてつくっているかなどをネットメディア上で公開することで、信頼や共感を得て売れているという点も見逃せません。つまり、インターネットでしかなりえない形式でものを売っているのです。

最近話題の「クラウドファンディング」と呼ばれるものも似た形です。これは、「こういうことをするから、みんなで少額づつ出資してね!できたら何か還元するよ!」という形式なのですが、今では「こういう製品を作りたいので、3000万出資してください。1万円出してくれたら、出来た製品を送りますよ」という使い方が多くされています。

海外では「Kickstarter」というサイトがありますがまさに、みんなが欲しいと思っているようなガジェットを提案して、お金が集まったら実際に作り、販売する、という流れができあがっています。

これもインターネットならではですよね。

日本でも「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」というサイトがあり、盛り上がっているようです。

たとえば、iPhoneの写真をポラロイドのする製品などが掲載されており、500万以上を集めています。

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【IMPOSSIBLE INSTANT LAB】iPhoneの写真をポラロイドに

このプロジェクトに賛同した!応援したい!という人も多いと思うのですが、一方で、15000円を投資すると、定価25,000円で発売予定の製品1台がもらえるという点で、購入に近い形で払っている人も結構な数がいると思うのですね。

こういうのも、非常にインターネット的だなあ、と思っています。

あとは、STORES.jpさんというのがオンラインストアをすぐに作れるサービスを提供しているのですが、ここでも駆け出しのデザイナーさんが、オリジナルの洋服を売ったりしているのが多いと聞いております。お店は出せるほどの知名度はないけど、尖ったデザインでスゴイものを売ってたりするとかは、インターネットならではです。

能面を売っているお店とかあって、すげーなと思っています。

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能面 — 寺井一佑

ああ、そういえば3Dプリンタとかもそうですよね。

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僕のアイコンのイヤホンジャックとかも作れちゃうわけです。スゴイ。ほしい。

大量に売れるはずない製品ですが、100個くらいなら売れるかもしれない、みたいなものがどんどんと出てくるのではないかと。

というわけで


このように、インターネットならではのECというものが、始まりだしたのが、最近だと思うのですよね。

自分でまとめてみると、当たり前すぎて何言っているんだと思ったりもするわけですが、ビジネスとして考えた時に、ECって市場がまだ莫大にあって、ほとんど手つかずじゃないかと思うのですよね。

オリジナルのネットショップから、クラウドファンディング、3Dプリンタと、多くの人が参入していますが、市場として成長していくのはこれからなので、とても楽しみです。

いろいろなチャンスがありそうですね!