スマホ×CGMはどうするべきだろ


この前、

投稿サービスを考えるとき、「文字を極力使わない」のが今後の主流になる?

こんな記事を書きました。するとTwitterで鋭い指摘が。



この点、すごい悩ましくて、答えがでていないんですが、答えがでていない前提で書いてみます。

現状の問題点


スマホアプリでCGMをやる際には今は非常に問題があります。CGMとは、簡単にいうとユーザーさんの投稿によって成り立つサービス、という意味で使っています。

それは「SEOを活用しづらい」ということです。

たとえば、クックパッドや@cosmeなどのCGMサイトは、ユーザーが投稿してくれる→コンテンツ量が、コストをかけずに大量に集まる→それが検索エンジンにひっかかる→ユーザー数が大量に集まる

という正のフィードバックによってサイトが拡大していきます。Yahoo!知恵袋を代表とするQ&Aとかはまさにそのパターンで、検索エンジンでガンガンとひっかかっていくわけです。

検索エンジンでの集客がメインの、この勝負ですと「コンテンツ量がとにかく多いほうがいい」という形になってきます。

ある意味、質よりも量のほうが戦略的に勝てるルールになっているわけですね。なので、量を集めるためにはコストをかけて編集コンテンツをかけるより、CGMによるユーザー投稿を集めるほうが勝ちやすいということになります。

クックパッドがこれほどのサイトになったのは、まさにそういうルールに則っているからではないかと思っています。最近だと、NAVERまとめなどはほぼ無敵に近い形になっており、このルールの元で、考えうる限り最高の結果を出しているのではないかと思っています。

(※逆にnanapiが辛い戦いになってしまっているのは、「CGMでコンテンツを集める仕組みやや状況を作れない」→「コンテンツを集めるためにクラウドソーシングを使う」→「コストがかかるため、ある程度の質を担保しないといけない」→「絶妙なコストで質を担保するために、かなりの労力を使う」→「コストも質も中途半端」→「スケールしづらい」ということなのではないかと思っています。ユニークユーザーが今1800-1900万程度なのですが、完全にnanapiのメンバーによる努力による結果であり、仕組みの勝利とはいえません。 / 上記の意味では、nanapiは途中まではCGMだったものの、クラウドソーシングを使い始めてから、一般メディアの創り方にやや近いサービスになってきています。)

前提条件が変わってきている


しかし、この前提は、パソコンから良質なコンテンツを投稿するからこそ成り立つというものでもあります。つまりは読んで参考になるコンテンツならなりうるということです。

今後、主戦場がスマホアプリになり、投稿されるコンテンツがライトなものになるとしたらどうなるか。たとえばレシピサイトも、テキストでかかれていたりしなければ、コンテンツとしてGoogleには評価されにくくなります。(被リンクが超集まっていれば話は別だと思いますが)

もちろん、インターフェイスで、投稿のハードルを下げて、ストレスなく良質なコンテンツを生み出すというのは不可能ではないとも思っています。たとえば、海外ではsnapguideという素晴らしいレシピやハウツーを投稿するアプリがあるのですが、インターフェイスのおかげで、ストレスなく質が高いものを投稿しやすい。とはいえ、どうしてもテキスト入力という面ではパソコンにはかなわないのですね。

現状の検索エンジンはあくまでテキストを主体とした設計になっているため、ビジュアルで良質なものを作っても評価(=検索結果の上位に表示)がされにくくなってしまっています。

iQONの例


僕がスゴイなと思っているアプリの一つに、iQONというものがありますが、これはユーザーがコーディネートをさくさくと作れて投稿できるものです。

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そのコーディネートをみんながみて、服を買う参考になったりするわけです。ユーザー投稿、CGMを活用しつつ、スマホの体験をベースにして設計されており、雑誌や本などと全く違う価値を生み出しているわけです。

しかし、iQONは今のところ集客装置を作れていません。一日の投稿数が3000を超えているわけで、2011年くらいのクックパッドの1日の投稿数が500件だったことを考えると、ユーザー投稿を集める点では、かなり成功していると言えるでしょう(投稿の難易度やジャンルの違いはもちろんあるにせよ)。にも関わらず、SEOなどでヒットさせるのが難しい性質なので、集客として自動的に回るようにはなっていないのではないかと思われます。

これはスマホアプリ全体に言えることで、スマホならではの投稿主体サービスを作ると、検索エンジンに頼った集客を考えるのはなかなか難しいという状況です。

考えられる未来


考えられる未来としてはいくつか考えてみました。

・「文字入力が、音声入力などの精度の向上によって楽になり、自動的にこの問題が解決される」

音声認識で投稿するというのがもっと一般的になるというものです。これによって、いわゆるテキスト化されたコンテンツをスマホで劇的に投稿しやすくなることで、今のGoogleの検索にもひっかかるコンテンツを用意することができる、というものです。

すでにFacebookやTwitterの投稿を音声でやる人もいますし(僕もたまにする)、精度もかなりよくなっているのでありえなくはありません。一方で、ここ2-3年で劇的にシフトするかどうかは疑問が残ります。

・Googleがビジュアルの検索やアプリならではの投稿を探しやすくする

かなりありそうですが、得意不得意でいうと不得意なのではないかと思っています。一時期、Flashでのサイトが増えた時に、その内容をどう探すのか?という話がでてたときにも、同じ問題がありましたが、あまり解決された記憶はありません。

一方で、Googleの動画検索は、動画の中の音声を拾ってテキスト化してそこから探せる・・・というのは可能なので、動画や音声を機械的にテキスト化できる、、といった種別のものではありうるかも?

・あらたな集客導線を発明する

検索での流入は今ではかなり主流とはいえ、検索というのはPC時代に流行した手法で、スマホでは全く別の探し方をするかもね?という考え方です。

実際、Gunosyを使う、Twitterで友達が紹介したものをみる、LINEで友達から紹介される、というものも増えてきている気がするので、そういう意味では検索エンジンに頼らない集客を考えるというのはありかもです。

というわけで


このあたりを考えて、じゃあサービス提供側はどうするべきか?というところですが、結局のところ

- 未来はわからないので常に変化に対応できるようにしておく
- 確実にスマートフォンデバイスでのCGMサイトは成り立つと信じて先行投資をしていく

というところじゃないかなーと思っています。クックパッドや価格.comも最初から利益があがってたわけではないですしね。