意外と知られていないかもルール


前回に引き続き、Webコミュニティをヒットさせる要因などを考えてみたいと思います。

前回はこちら宗教から学ぶWebコミュニティサイトのヒット要因

またもや2ちゃんねる(以下2ch)の話題です。

昔から2chで出入りして楽しんでた人にとっては当たり前でも、最近2chを使っているような人たちには意外かもしれないルールがあります。

(※まあ、当然で、生まれた時から2chがある世代の人たちが、もう中2とか中3とかになりますからね・・・)

そこから考えてみたいと思います。

徹底した慣れ合い排除


まず、2chの基本的な思想としては、「効率的に情報をやりとりして、蓄積する場所」というものがあると思われます。

2ch元管理人の西村博之氏のブログには、以下のように書かれています。

2ちゃんねるを殺伐とした場所にしたかった理由は、
第3者が見たときに情報価値が高くなるようにという理由です。

パターン1
Aさん「はじめましてこんにちは、わたしは猫の写真を集めたサイトを社内で 作ろうとしてるのですが、サーバ内のHDDの残り容量がわからないので困っています。 会社のサーバ管理者が不在でして、聞く相手もいなくてこまっております。どうしたらよろしいでしょうか? 」

Bさん「dfというコマンドでディスク容量を調べることができます。」


パターン2
Aさん「HDDの残り容量の調べ方を教えれ」
Bさん「df」


上記の1のパターンのとき、Aさん個人の付帯情報という第3者から見ると不要なものがついてきてるので無駄が多くなるのですね。 っていうのを、某携帯大学の会合でもお話したと思うのですが、、、

ほかの日記やブログサイトというのは、個々人のコミュニケーションが目的として サイトが作られてるわけですが、2chの場合は情報を蓄積することを目的としているので、第3者視点を基準にするというのが他のとは違うところな気がします。

心象殺伐@2ch : ひろゆき@オープンSNS

実はこのことは、初期のころからかなり言われています。たとえば2chの「お約束・最低限のルールって?」というところには

他人に迷惑をかけるのはやめようということです。。。

必要以上の馴れ合いは慎しむとか、暴言や第三者を不快にする書き込みはしないとか、悪質な削除要請や自己中心的な発言はひかえるとか、どれもむずかしくないことなんだけどなぁ。

また、一般人の誹謗中傷・私生活情報暴露は禁止します。固定ハンドルさんを叩く行為も、最悪板以外の場所では禁止してます。

2ちゃんねるガイド:基本

とあります。(太字や改行直しは筆者による)

最低限のルールの一番最初に「必要以上の慣れ合いは慎む」というのがあります。これは先ほどのところとも連動しますが、参加者同士が仲良くなると、裏側に文脈ができてしまいます。つまり、あの人が言うからこれは正しいというような属人情報がついたり、この話は前にこういう議論を経て、こういう結論がでているから、もうこれ以上言わなくていいよね、的なものが出来たりしてしまうのです。

ひろゆき氏:
それがたぶん彼らの求めているものであって,ほんわかした雰囲気が好きな人達は,ほんわかした雰囲気の掲示板を作ればいいし,誹謗中傷や罵倒しあうのが楽しいと思う人達は,それで楽しめばいいし。
作っている僕の目的がお金を取ることなら,コントロールする必要があるんですけど,中の人が満足しているなら別にかまわないというポジションを取っているので,そういう意味では全部安定しているという感じに,僕には見えるんですよ。

例えば5人が1年間バイクの話をしているとしますよね? で,そこにそのバイクを好きな人が一人,たまたま入ったとします。5人がめっちゃ仲良くて,赤の他人が一人で入ったら,いきなり会話に参加できるかっていう状態になるじゃないですか。属人情報をなくすと,単にバイクの情報を書けば参加できる,参加しやすいっていうのがあるんですよね。

4Gamer.net -「2ちゃんねる」と「ニコニコ動画」のひろゆき氏が語る,ゲーム・コミュニティ・文化

慣れ合いが増える、つまり裏側の文脈が増えれば増えるほど、情報効率はあがるものの、後々に見た時の情報価値が下がるということかもしれません。

もちろん、これらの話というのは、Webに限らず、どのコミュニティでも一緒です。

たとえば、サークルに入った時に、100人が超仲がいい人たちがいたら、入りづらいですよね。それと同じです。

また、これは都市などでも起きがちなのですが

- 新しい人が一斉に入ってくる
- すごい盛り上がり、活気がでてくる
- その人たちが年をとる
- 老人ばかりの街になって活気がなくなる

という流れもあったりします。老人ばかりの街には若者はすまなくなっていくので、多くの場合、衰退していっちゃいますよね。

会社や組織でもよくある光景です。ベンチャーを立ちあげて、最初は平均年齢25歳とかだったのが、10年後に35歳とかになっちゃうパターンです。

リクルートというのは終身雇用を一切しない、珍しい会社なのですが、人事の人が教えてくれたものとしては

- 離職率◯%というのを人事が目標として持っている
- 離職する人が少なくても多くてもダメなので、調整し続ける

らしいです。なのでリクルートは常に若い人が多い会社ですし、若い人が多いので、若い人にチャンスも回ってくるということです。実際に、30歳-35歳前後くらいでやめる人が多いです。もちろん、残った人たちはリクルート内でえらくなっていくので、ピラミッド型の組織としていい感じに成り立っています。

50年がたっている会社なのに、未だに若いパワーばかりなのは、こういう工夫をしていたりするのですね。

ちょっと話は脱線しましたが、要は常連同士の慣れ合いというのは、コミュニティを衰退させてしまうのですね。

というわけで


いかに慣れ合いを起こさせない設計か、というのはWebコミュニティではとても大事なことなんだと思います。

このあたりは完全に設計であり、また、設計を間違えると、2年後3年後あたりに行き詰まったりするところなので、徹底的に考えたいところですね!

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