「キュレーションメディア」というものがあります。キュレーションメディアとは、ネット上の情報を集めて、まとめて、再編集することで、新しいコンテンツを生み出す、というものです。
キュレーションメディアというものが流行り始めたのは、記憶をたどると、2005年〜2008年くらいにブロガーの人たちが、自分たちで「何とかな記事まとめ」みたいなものを出し始めて、盛り上がったところに、時を同じくして2chまとめが出てたりしたところからでした。そこで「まとめるとバズる」という感覚があったところに決定打を出したのが、2009年に出たNAVERまとめだったりしたわけです。
そして、そのあとには、スマホ時代のキュレーションサイトというものが流行り始めて、その最先端にMERY、iemoが来て同時にDeNAに買収されたりして、盛り上がりまくったという流れです。
このような、キュレーションメディアがたくさんでている状態ですが、どういうキュレーションメディアなら負けないのか?というのを、最近考えていたのですが、それをまとめてみます。
キュレーションメディアの構造
まず、そもそもキュレーションメディアの構造とはどういうものか?です。
キュレーションメディアの本質は、以下の3点になるのではないかと思いました
- コンテンツの元ネタ
- コンテンツの加工
- コンテンツの流通
まず、「コンテンツの元ネタ」とは何でしょうか。これは、それは2chまとめだったら2ch、TogetterだったらTwitter、NAVERまとめだったら各サイトやブログ、Twitterなどの組み合わせ、だったりします。
そして、コンテンツの加工とは、コンテンツの元ネタを加工することです。編集ともいいますが、加工のほうが近いのかしらと思っています。いわゆる、ここが「キュレーション」しているというところですね。
ここでのポイントは
- 読みやすくまとめる
というだけではなくて
- TwitterやFacebookなどで流通しやすいように加工する
というポイントもあります。2chのスレッドそのものはバズらないですが、2chまとめサイトはTwitterとかで話題になるよね、みたいな話です。
そして、コンテンツの流通。これはまさに上記に書いたように、FacebookやTwitterなどでのSNSや、スマートニュース、Gunosyなどのニュースサイトに、どうやって流通させるかというところです。この先にユーザーがいるわけですがキュレーションメディアそのもので、ユーザーを保有するのが難しくなっている今、いかに流通させるのかはユーザー数を拡大するために重要です。
どうやれば負けないの?
では、どうやれば負けないのか?というところですが、結論からいうと、コンテンツの元ネタの部分で勝負する、というのが今のところいいのかなと思っています。そして、コンテンツの元ネタを抑えるのを障壁にするのがいいんじゃないか。
たとえば、iemoなどは、不動産業界の人たちが投稿してたりしますが、その事業者さんたちと適切にリレーションを作っています。MERYもECサイトときちんと組んでいるわけですね。
また、書き起こしサイトのログミーも近いです。ログミー自体は、「コンテンツの加工」が、書き起こしという、極めて真似しやすい形なのですが、「コンテンツの元ネタ」がアライアンスを組んでいるところが強みです。つまり、書き起こしたいと思っても、各イベント会社や企業、テレビ番組と契約を結ばないといけないので、手間がかかります。すぐになんとかできるレベルではなくなっているのがポイントですね。
これが2chまとめやTwitterだと、なかなか難しいのです。キュレーションの編集力の勝負になってしまう。誰でも元ネタがあるので、ライバルが出やすくなってしまうのですね。Togetterのように、システムを提供するプラットフォームになるか、市況かぶ全力2階建のように、バーティカルで切って、おもしろく編集できてメディアブランドを作っていくか・・・などになってきます。
コンテンツの流通のところも、スマートニュースやGunosyとアライアンスを組む、などの方法も
考えられますが、ここは動きが早いので、長い間の強みにはならないというのはあります。もちろん、ちゃんとやるべきなんですが、他もやってくるので、あまり差にはならないなと。
まとめると、
- キュレーションメディアで負けないためには、コンテンツの元ネタを抑えるのが重要
- コンテンツの元ネタは、営業やアライアンスなど、障壁が高く、積み上げられるものがいい
というのが僕の中の結論です。
アンサーの例
上記から、キュレーションメディアでは、いかにコンテンツの元ネタを確保するのか?が重要だなと思っています。
元ネタの確保としては
- 営業などでとにかく事業者を増やす
がもっとも効果的だと思うのですが、他の方法としては
- 自分たちしか使えないコンテンツを自分たちで作る
もあるかなと思っています。
で、弊社では「アンサー」というサービスをやっていたりして、これを活用しようと考えました。
アンサーは、なんでも投稿できるコミュニティなんですが、2chの1/3くらいの投稿が1日にあります、たしか。ただ、そこで投稿する人や、アンサーをDLして見る人というのは、やはり限られてしまうわけです。
そこで、「アンサー劇場」というものをリリースしました。
これは、アンサーの元ネタを使って、メディアを作るという方法なのですが、なかなかにおもしろいのですね・・・。
ほとんどの人は気づかないかもしれないのですが、2chまとめを意識していたりもします。
これだと
- コンテンツの元ネタは自分たちのサービス内のものを使える
- コンテンツの加工を自分たちでして、広げられる
というので、他から真似されづらいものができるかなーと思っていたりします。
というわけで
以上、キュレーションメディアで負けない方法を書いて説明しているふりをしながら、さりげなくアンサー劇場のPRをするという記事でした。
みんな〜!みてみてね〜!