衆院解散選挙は戦前から既に離合集散が始まっていて、戦後の混乱が予想される。新聞をにぎわしているのは誰が離党したとかどこの党とどこの党が選挙協力をするとかしないとか、結局政局の話ばかりだ。維新に対してみんなの党が政策の違いを理由に選挙協力を拒むというニュースくらいが政策に基づく動きだろうか。そんな中で、有権者としていくつか考えておきたい事がある。
それは「国の成長」についてのことだ。日本の名目GDPは1990年代の半ばをピークに下がっており、実質では良くて停滞、2000年代の半ばからはこちらも下がっている。一人当たりGDPも同じで、日本の成長は四半世紀は停滞したままなのだ。この原因は色々指摘されるだろうが、僕の理解では大きく二つあると思う。

一つは人口の減少である。少子高齢化の影響によって、今や毎年数十万人単位で人口は減少している。GDPは一人当たりGDP×人口であるのだから、一人当たりGDPが一定であれば人口が減少すればGDPも減少する。人口が減るというのは、ヨーロッパ諸国では当たり前の社会問題であり、その問題を「移民」によって解決してきた。

 この人口問題について、どの様な施策で解決に導くのかについて、有効な手段をあまり聞いた事がない。子育て支援とかいう政策は二十年後には成果が出るかもしれないが、そんなに待てる時間はないのだ。必要なのは毎年数十万人減少している人口を、直ぐに補うことだ。これは既にヨーロッパでもその効果が実証されている移民政策を実行するしかないと思う。

もう一つの問題は生産性の問題だ。各産業の生産性の国際比較で、日本は製造業では世界トップレベルだが、サービス業や物流では世界でも悪い方だ。サービス業では製造業と違って機械化やマニュアル化が均質には進んでないため、生産性の高い企業と低い企業が混在している。成長の高いサービス企業は概ねマニュアル化や機械化、IT化の程度が高い。

それをイノベーションといったりするが、それよりもそういう効率化による競争がそれぞれのサービス業を取り巻く規制で制限されているケースが多いというのが問題だろう。例えば、放送などは今の様なインフラが国内はおろか国境さえも簡単に越える時代に、県域での許認可が必要であるというのは時代遅れであろう。QBハウスが創業する時に、保健所による衛生上の規制で開店条件がなかなか整わなかったそうだ。

この二つの問題の中で、後者の「規制緩和」というのはどの政党や政治家も主張するが、前者の「移民政策」についてはなかなか発言しない。僕の考えるベストは直近から3年くらいまでは規制緩和によって生産性を改善する事で経済を維持して、その間に移民制度を整備して施行し人口を維持あるいは増加させるというものだが、このことに触れる政治家はなかなか見当たらない。