こちらも気がつけば、8月に訪れてからすこし時間が経ってしまいましたので、忘れないうちにということで。

といいつつ、いつものように写真で始めてみても、ふつうの木造住宅の階段みたいに見えてしまっているところも多いですの、まずは百段階段についてさらり説明でも。

場所については、JR目黒駅の西側に目黒雅叙園なる「昭和の竜宮城」ともよばれている内装の宿泊、結婚式場などがある施設があるのですが、そこの施設内に百段階段はあるのですよ。
なぜ竜宮城と呼ばれているのかは、今回は雅叙園内の写真はのせませんので、実際に行ってみて感じるのが一番いいかもです。

ただ、実際のところ、百段階段というのは、通称で、目黒雅叙園の敷地内には大きなビルと古くからある木造建築が混在しており、今回の百段階段は、その木造建築の中にある階段のことをいうらしいのですよ。
しかも、この木造建築の建っている場所が、目黒駅から目黒川へと下っているあの高低差の半端ない傾斜地(高低差具合などは、富士見坂(目黒区三田2あたり)の記事がわかりやすいかもですね。)にあり、建物内には趣の違う内装の7部屋が階段状に坂上から坂下に配置されていて、それらの部屋を99段の長い階段廊下が繋いでいるという構造をしているそうなのですよ。(俯瞰できる場所がなかったので、わかりやすい写真はありませんが。)
そして、当日は、普段は建物内に入ることができないのですが、その7つの部屋に展示物が置かれてイベント(しかも、撮影もOK)がやっていたおかげで、階段も見学できたというわけなのです。

目黒雅叙園の百段階段をぶらり1
写真1

そんな感じで、説明はそこそこにして、さっそく百段階段の様子など。(写真1)
まず建物内に入ると、まずやってくる坂下あたりにあたる場所で階段の足元をみると、写真1のような感じで番号がふってありました。
なのでこれが100まで続くということになるのですかね。

目黒雅叙園の百段階段をぶらり2
写真2

次は、6段目あたり(番号振ってくれていると説明しやすいですね、笑)までやってきて坂上方向を見てみました。(写真2)
とにかく、ここからみるとどこかの温泉旅館の通路のように見えたりもしなくはないですが、こんな感じで、階段がなんと一直線で坂上まで繋がっていたのですよ。

目黒雅叙園の百段階段をぶらり3
写真3

次はもうすこし階段を上り、25段目あたりから、坂下方向を眺めてみたものです。(写真3)
おそらくこのあたりで、建物2階半くらいの高低差はあったと思います。

目黒雅叙園の百段階段をぶらり4
写真4

せっかくなので、7つの部屋のうちのひとつを紹介。(写真4)
たしか、これはいちばん坂下側にある部屋で、「十畝の間」なる部屋だったと思います。
目黒雅叙園のパンフレットから抜粋させてもらうとですね、『天井には前室に八面、本間に一五面、合計二三面の襖仕立ての鏡面に荒木十畝による四季の花鳥画が描かれています。黒漆の螺鈿細工が随所に見られる重厚な造りの部屋です。』とのこと。
ちなみに、散歩当日は、「和のあかり×百段階段」なるイベントが催されていて、各部屋にはアートな照明(器具)がたくさん展示されており、写真4でも右と左に照明作品が置かれていました。
ただ今回はイベントレポートではないので、これ以上はあまりふれません。(汗)

目黒雅叙園の百段階段をぶらり5
写真5

こちらは、頂上の部屋から2つめの部屋(清方の間)の壁に描かれていた「目黒名所風景図 行人坂」です。(写真5)
美人画の大家、鏑木清方さんによるものだそうです。
行人坂といえば、目黒雅叙園そばの坂道ということで、おもわずぱちりと。(まわりは暗くて、さらに手持ち撮影だったのでわかりにくいですが。。)

目黒雅叙園の百段階段をぶらり6
写真6

そんなわけでいっきに坂上というか階段の頂上ちかくの92段目までやってきて、坂上方向を見てみました。(写真6)
とにかく、当日は、イベント中だったこともあり、この写真のように人のいないタイミングをみつけるのがとにかくたいへんだったのですよ。
写真6でいえば、撮影中に階段上の右側にある部屋(頂上の間)から人がでてくることが何度もありましたかね。。
あとは、階段をふくめて、この百段階段のある建物は、1935年(昭和10年)に建てられたものらしいのですが、さすがに国の登録有形文化財に指定されていることもあり、手入れはかなり行き届いていて良い感じでした。

目黒雅叙園の百段階段をぶらり7
写真7

そして、記念に階段の頂上にて。(写真7)
99段しかないのに100段階段とはどうしてなの?なんてことは考えないようにしておきますかね。(汗)

目黒雅叙園の百段階段をぶらり8
写真8

最後は、階段頂上からの眺めです。(写真8)
途中、長めの踊り場があるので、下の方は見えませんでしたけどね。

目黒雅叙園の百段階段をぶらり9
写真9

こちらはおまけです。(写真9)
どこの踊り場だったのかは忘れましたが(たぶん写真8の下のほうに見えていたものかも?)、窓から光がけっこう差し込んでいて、窓枠の形も面白かったので、思わずぱちりと。
窓枠をすこしいじるだけでも、今の既成窓にはない違ったイメージになるのだなあとしみじみ、そしてこの窓のあかりのおかげで、百段階段も活きてくるのだなあと思ってみたり。

ということで、これ以上の百段階段の各部屋などのことについては、公式サイトにおまかせして、今回はこんな感じです。

住所
目黒区下目黒1-8-1