11月22日、二人で愛知県豊田市小原町の四季桜を見に行く。
文字通り、四季桜は春だけでなく紅葉の季節にも咲く種類である。
紅葉と桜が同じ時期に見られるというので、小原町の観光資源となっている。
町はずれの川見(せんみ)が一番のポイントである。
桜の花びらはソメイヨシノの半分くらいかな、小ぶりである。
写真はほぼ満開に近い。紅葉も真っ盛り、初冬の青空に雲もなく、満喫できた。

DSC00744


この山の中に散策路があり桜と紅葉をめでながら歩いた。

このポイントからやや名古屋寄りに杉田久所の句碑がある。毎年、四季桜の見物の折に訪ねている。

「谺して山ほととぎすほしいまゝ」と言う句で有名な杉田久女はこの地の杉田宇内の元に嫁いだ。
その縁でここに句碑がある。

紅葉の奥が長屋門である。

DSC00755


長屋門は常に開かれ入る事が出来るようになっている。

長屋門をくぐって入ると久女夫婦の写真などを見る事が出来る。

DSC00758




長屋門の奥に住居が残っている。

DSC00763




なんの説明もないのでわからないがこの建物に久女は住んでいたのだろうか。

この建物の奥に句碑や長女の石昌子の慰霊碑がたっている。


DSC00761


句碑は

「灌沐の浄法身を拝しけり」という句で、虚子の揮毫といわれる文字で刻まれている。

灌沐:かんもく。仏生会で甘茶を注いでお参りすること

浄法身:(じょうほっしん)=身体を心理としているもの、すなわちお釈迦様

この句について虚子は

「只、灌仏の仏を拝んだというだけことであるが、それを「浄法身」といい、
「拝し
ける」という処に作者のその仏に対するあこがれの強い情が出ている」
と評している。(坂本宮尾)

いつ来ても句碑の建っている敷地は湿っぽく濡れている。
「ホトトギス」に投稿し評価されていたが、ある時期から虚子に無視され果ては
破門されたという久女の決して幸せではない人生を実感させる雰囲気である。

ただ敷地を覆うように咲く四季桜と紅葉は彼女を慰めるかのように美しかった。

DSC00762