寺本益英の日記

 関西学院大学で日本経済史を担当する寺本益英の身辺雑記です。経済、歴史、お茶、フードシステムの話題を中心に、思い立ったことを綴ります。受講生の質問にも答えます。

2019年度のスケジュール

2019年度は下記のスケジュールで講義を行います。(暫定版)

火曜日
2限 春   学部・日本経済史機。叩檻横娃
2限 秋   学部・日本経済史供 瓠‖膤惘 ζ本経済史A B−204
3限 通年  学部・研究演習機。叩檻械娃機
4限 通年  学部 研究演習供 。叩檻苅娃供

水曜日
教授会、研究科委員会など会議日

木曜日
1限  秋  大学院(M)  経済史A
3限  通年 大学院(M) 研究演習  個人研究室
4限  春  学部・学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 B−301 

金曜日
1限 春 学部 経済の歴史と思想  G−101
2限 秋 学部・研究演習入門  C−404 
3限 秋 学部・経済史B B−204

 なお上記担当科目の各回の講義内容は、下記のシラバスへのリンクを参照し、確認してください。

関西学院大学シラバス検索 


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平成最後の講義準備 (1)

 本日、今年度最後の教授会が行われ、私の大学関係の仕事は全部終了しました。やれやれひと安心と喜びたいところですが、よく考えてみるともう3月半ば、新年度の開始まであと2週間あまりしかありません。新年度の講義準備があまり捗っておらず、焦りを感じています。
 2019年度は4月いっぱいまでは平成、5月 1日からは新元号になります。つまり平成最後、新時代最初の講義に臨むことになり、特別の感慨があります。
 さて2019年度は次の科目を担当します。2018年度と比べると担当コマ数が激増し、かなりハードな1年になりそうです。

1.日本経済史機塀娚愆)、供塀学期) どちらも火曜日2限
 経済学部の開講科目において、特に理論系、政策系の科目は大学に入ってはじめて接するものです。したがってその考え方に慣れるまでは、戸惑いを感じるでしょう。個人的には、関学・経済学部の入試にも政治・経済があれば、高大接続がよりスムーズにゆくと考えますが、今のところそのような制度はありません。
 関学・経済学部のような私立文系大学の場合、高校と大学の接点は歴史科目にあることを、もっと多くの人に認識してほしいと思います。つまり、受験科目の日本史、世界史の基礎の上に、経済学部の経済史系の科目があるのです。
 前置きが長くなりましたが、春学期の日本経済史気任蓮高校日本史→大学日本経済史への接続が無理なく進むよう注意を払います。その際取り上げる事項は、明治から昭和戦前の日本の方向性を決めた重要な出来事に限定し、高校で学んだ日本史と重なるかも知れません。しかし掘り下げ方は、高校とは比較にならないほど深いと思います。出来事を覚えるだけの表面的な歴史ではなく、経済の論理や国際環境、経済を動かしている人々の考え方にまで踏み込んで、様々な出来事がなぜそのような結果になったのかを徹底追求します。
 次に秋学期開講の兇任蓮講演風にいくつかの重要トピックスを取り上げます。これまで私が調べてきた課題の中で、歴史的な重要な出来事や、戦前に整えられた制度が現代経済のルーツとなっていることを明らかにしたり、過去の経済現象を詳しくチェックし、教訓を導くことを目指します。

2.経済の歴史と思想(春学期・金曜日1限
 朝1限、しかも入学したばかりの1年生の必修科目なので気合を入れて臨まなければと思います。3クラスのうちの1コラスの担当ですが、受講者数はb300名を超える予想で、定期試験の採点が恐怖です。
 この科目は日本経済史で強調した高大接続の観点からいうと、高等学校の世界史と直結しています。天川潤次郎先生との共著書『社会経済史講義』をテキストとして使用し、イギリス経済史を中心に、封建制社会から産業革命までの展開をみてゆきます。
 ところでみなさんは、「現代社会の特徴は?」と問われたら、何と回答しますか。身近な日本を想起してもわかるように、独裁者に支配されているわけではなく、民主主義国家です。また経済運営は種々の経済原則や法(ルール)・制度に基づいて行われ、資本主義が定着しています。ここで私たちは、民主主義や資本主義経済を当然と受け止めるべきではありません。前近代的な封建制社会から出発し、長い歴史と様々な試行錯誤を経て整えられてきたことを理解しておくのは極めて大切です。
 現代社会の姿は、一見遠回りのように感じますが、過去と対比することによって、一段と鮮明に浮かび上がってくるものです。私はそこに、歴史研究の最大の魅力を感じています。

2020年春卒業生の就職活動が本格化

 経団連に加盟する企業の2020年春に卒業する学生を対象にした採用説明会が1日に解禁されました。関学生にとっても、本格的に就職活動が始まったことになります。売り手市場で学生に有利な状況であるとはいえ、採用担当者は、学生の意欲や適性をよく見ているはずです。大学生活ではどのようなことに取り組んだか、何を学んだのか、卒業論文ではどのようなことを研究しているのか等々の定番の質問に対応できるよう、1日1日を大切に過ごすことが重要だと思います。また日頃学生と接していると、業界・企業研究が不十分な印象も受けます。自分の関心ある業界・企業の研究に力を入れ、面接の際に志望理由を明確に説明できる能力も身につけておく必要があります。
 ところで経団連が定めたルールでは就活解禁は3月1日からですが、外資系やIT産業では、インターンシップを通して早期選考を行い、すでに内定を得ている学生もいるということです。人材争奪戦が激化し、企業は優秀な学生を少しでも早くおさえておきたいと考えているのが窺えます。
 ここで来春卒業予定の学生はどのような業界への就職を希望しているのかみておきます。3月2日付の『日本経済新聞』によると、(文系・理系の合計で)次のような順位が掲載されていました。
1 素材・化学 
2 情報・インターネットサービス 
3 医薬品・医療関連・化粧品  
4 建設・住宅・不動産  
5 電子・電機   
6 水産・食品 
7 調査・コンサルタント 
8 情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト    
9 銀行  
10 総合商社
 上記の結果は、今現在の人気業界の目安です。みなさんは各業界のトップ企業はどこか、イメージできますか?ただ注意しておきたいのは、この順位は固定化しているわけではなく、10年後には大きく変動しているに違いありません。ちなみに私の学生時代はバブルの絶頂期で、銀行や証券会社へ勤めれば、新入社員のときから親の給料を超えるという評判が立ち、一番の人気業種でした。ところがバブル崩壊によって最もダメージを受けたのは同業界で、1990年代にリストラに遭い、つらい思いをした人も多いのではないかと思います。変化が激しく、不確実な時代ですから、数年先の経済状況は見通すのは困難です。
 大学を卒業しどこの企業に勤めるかは、その後40年の人生を左右する要因であり、重大な決断になります。それだけに学生のみなさんは、自分に最も適した業界・企業を前提に、様々な情報を収集し、業績が安定している(=リスクの高い事業や不採算の事業を行っていない企業、雰囲気がよく働きやすい企業を見つけてほしいと願っています。

2018年度 日本経済史供…蟯試験を行いました

 先日1月17日、阪神・淡路大震災の追悼式典が各地で行われ、その様子がテレビのニュースで放映されていました。24年も経た今でもなぜ追悼式典が行われ、またそれが多くのメディアで報道されるのか考えてみました。理由は明らかで、犠牲になった6,434人の方々への鎮魂の意味が込められており、記憶と教訓をいつまでも継承する必要があるからだと思いました。
 また昨年8月15日、平成最後73回目の終戦記念日には、日本武道館において、全国戦没者追悼式が実施されました。これは国を挙げて戦没者に追悼の誠をささげるとともに、悲惨な戦争を厳しく反省し、平和を祈念する意味があります。遡って広島に原爆が投下された8月6日、長崎に原爆が落とされた8月9日にも、同様の重い意味があります。
 上記の事例に象徴されるように、その日が来ると私たちは歴史の重大事件を思い起こし、真剣に向き合い、教訓を導いて同じ失敗を繰り返さないようにと心に誓います。ここに歴史を学ぶことの本質的な意義があると考えます。そしてこのような姿勢は、些細なことを覚えるよりはるかに重要で、教育の場でももっと力を入れて取り上げるべきだと思っています。
 毎年メディアで大きく扱われることはないにしても、私がこの1年の間に日本経済史の講義でお話ししてきたテーマは、それぞれが深い意味を持っており、混迷する日本の将来を考える上で、欠かすことができないものばかりです。受講生のみなさんは、細かい日付までは必要ありませんが、年レベルでは深く心に刻んでおいてほしいという思いです。
 さて本日日本経済史兇猟蟯試験を実施し、下記のような問題を出しました。内容は日露戦争、昭和恐慌、高橋財政に関わるものです。単に事項を暗記するだけでなく、当時の政治・経済・外交を取り巻く環境や政策を深く追求することにより、平成の次の時代の日本を切り開くためのヒントを得る手がかりを与えられたとすれば、講義担当者として望外の喜びです。

【2018年度 日本経済史供…蟯試験問題】

【1】 日露戦争の展開について、次の設問(1)〜(6)の流れに沿って説明しなさい。10点×6=60点

(1) 日清戦争後の東アジア情勢
(2) 義和団事件と北京議定書
(3) 日露協商論と日英同盟論
(4) 高橋是清の尽力による戦費調達
(5) ポーツマス条約と日比谷焼き打ち事件
(6) 日露戦後経営と当時の景気動向

【2】 昭和戦前期の景気動向と経済政策について、次の設問に答えなさい。20点×2=40点

(1) 1929年から30年にかけて浜口雄幸内閣の井上準之助蔵相によって展開された経済政策の要点を整理し、それが深刻な不況につながった理由を説明しな
   さい。  
(2) 犬養毅内閣の高橋是清蔵相は、ケインズ経済学誕生以前にケインズ政策を行ったと言われています。具体的な政策を挙げ、その理由を説明しなさい。

2018年度 関西学院大学寺本ゼミ主催 業界・企業研究セミナー(住友商事) のお知らせ

 昨年からゼミの課外活動として取り組んでいる企業研究セミナー、今年もできるだけ企画したいと思います。様々な業界・企業の活動を知ることは、経済を学ぶ上で最も重要で、有意義なことだと考えています。どのような企業でも、私たちの生活と何らかの形でつながっており、またそれぞれの企業の戦略は、日本経済、世界経済の動向を反映し、影響を受けています。経済を研究することは、企業活動を研究することと置き換えることができるほど、中心的な課題といえます。
 さて今回は本学商学部のご出身で2006年まで住友商事でお勤めになっていた赤井恒夫さんに講師をお引き受けいただき、商社の活動について勉強します。商社と聞いて、みなさんはどのようなイメージを持っているでしょうか。私は何よりも、グローバルな事業展開を行っていること、事業領域が多岐にわたっていることが頭に浮かびます。実際赤井さんも、サウジアラビアや韓国での駐在経験をお持ちです。商社で働くには、駐在する国の言葉、歴史や文化、商習慣、国民性など様々なことを学ばなければいけません。
 事業領域が多岐にわたるという点では、自分に合った仕事を見出せるかもしれません。資源開発やインフラ整備などの大掛かりな事業もあれば、消費者に近い生活密着産業も守備範囲です。色々な部署を経験しながら、最終的に自分の得意分野で活躍できるのが商社勤務の特徴といえます。ちなみに私が商社を志望するなら、やってみたいのは食品(なかでも飲料、特にお茶)、農業です。反対に絶対務まらないのは、情報通信や機械、素材、化学などです。
 秋学期の定期テストが目前に迫っている忙しい時期ですが、それ以上に重要な進路決定(業界の選択)に役立つことは間違いありません。時間調整をして是非出席してください。

業界・企業研究セミナー(住友商事)の概要
・日時:2019年1月8日(火) 15:30〜17:00 
・場所、C号館ー203号教室


住友商事

2019年 元旦

 2019年が始まりました。今年は4月30日までが平成で5月1日から新しい元号にかわります。平成ももうすぐ終わるのかと思うと、何となく寂しい気がします。このブログでも何度かふれましたように、私は1990(平成2)年に大学院に入学し、研究生活を開始しました。当時はまだ機敏な行動が可能で駅の階段も軽く昇り降りできました。しかし30年経った現在では、ちょっした動作をするにも「ヨイショ」と掛け声が必要で、集団行動の際には一番の足手まといになる厄介なオッサンになってしまいました。もう一度30年前に時計の針を戻してやり直したいところですが、どうにもなりません。
 身体能力が衰え、以前のようにパワフルな研究生活を送れなくなったのは残念です。ただ歴史研究は瞬発力より経験が有利に働く場合もあると自身に言い聞かせ、これまで重ねてきたささやかな研究を多少なりともバージョン・アップできる1年になればと願っています。 
 さて「1年の計は元旦にあり」ですから、大まかな研究計画を立ててみました。特別斬新なことを考えているわけではありません。例年通り講義を中心に組み立て、これまで不十分であったところを改善してゆきたいと思います。
 最初に日本経済史ですが、機塀娚愆)には通史を確実におさえておきたいと考えています。明治維新以降第二次世界大戦終了までの近代史の重要事項を、政治・経済・外交面から把握します。いつどのような事件が起こったか、それがどのような影響を与えたか、という基本を明快に整理します。私たちは移動の際、ナビゲーションシステムを利用し、経路を確認します。それと同様に、時代を自由自在に動き回るには、わかりやすいガイドが必要です。受講生にはそのガイドを提供できるよう尽力したいと思います。
 その後供塀学期)では通史の基礎知識を前提に、特定のトピックスを扱い、深く掘り下げながら、教訓を導きます。また過去(戦前)の出来事と現在(昭和・平成)の出来事を比較し、類似点と相違点を検討します。例えば桂太郎内閣と安倍晋三内閣を対照し、長期政権の条件を考えてみたり、大正バブル崩壊と平成バブル崩壊を重ね合わせ、バブルが崩壊すると経済にどのような悪影響が生じるか、またそれを立て直すのがいかに困難であるかを明らかにすることは、様々な経済問題のなかでも、最も優先順位が高いテーマといえます。
 また来年度は春学期に必修科目「経済の歴史と思想」を、秋学期に「経済史B」を担当する予定ですから、封建制社会から近代市民社会の成立を経て、パックス・ブリターニカの時代に至り、アメリカやドイツといった挑戦国の出現で覇権国としての役割を終えるまでのイギリス経済の推移をたどります。これは言うまでもなく経済史研究の一丁目一番地の課題です。もちろん私もかねてから重点的に勉強してきましたが、新しい文献も次々と出版されています。そうした新鮮な研究成果からも学びつつ、イギリス経済史の再構築にチャレンジしたいと意気込んでいます。

2018年の研究生活を振り返って

 2018年もあっという間に日が経ち、平成最後の大晦日を迎えました。1年を顧みてまず印象深いのは、「身体に危険が及ぶ」という警告つきの猛暑に苦しんだこと、大型台風が直撃し、事務室の閉鎖で大学へ行けなかったり、滅多に経験のない停電に遭遇し、不自由な思いをしたことです。どれだけ技術が進んでも、自然の猛威はコントロールできず、人間の無力さをひしひしと感した年でした。
 研究生活は大した実績を残せませんでしたが、今年は明治150年、平成30年が頭から離れず、授業でも強調するようにしました。明治・大正・昭和・平成の重要事項を、政治・経済・外交にテーマ分類し、年表形式でとりまとめる作業を行いました。いくらやってもキリのない仕事ですが、新聞記事で目にとまったり、学生から質問を受けた事項を調べ、その都度記録に留めるようにしてゆきました。必要に応じていつでも利用できる講義ノートの作成に、大変役立ちました。
 少人数のゼミでは、ホットなトピックスの解説を徹底しました。安倍政権の動向(森友・加計問題、消費税増税問題、外国人労働者受け入れ問題など)、米中の熾烈な覇権争い、北朝鮮問題などを追いました。国内的には政治の劣化を痛切に感じました。特に財務省の公文書改竄は言語道断であり、誰も政治責任を負わないことに唖然とするほかありませんでした。世界的には自国ファースト主義の台頭で国際協調主義の崩壊が止まらなくなっていることに危機感を覚えると訴えました。最近の世界の株価はジェットコースターのように乱高下し、経済を混乱させています。各国の首脳には、民主主義、自由貿易、世界平和、多国間の話し合いによる合意といった、望ましい社会を実現するための理念を再確認してもらいたいものです。
 ゼミの課外活動では例年にない新しい取組を行いました。それは企業研究セミナーの実施です。まず2月には、山本金属製作所とクリエイションコア東大阪を見学し、6月から7月にかけて関西電力、大阪ガス、竹中工務店からゲスト・スピーカーをお招きし、具体的な業務内容や、仕事のやりがいとご苦労などナマのお話をお聞きしました。ホームページや企業案内のパンフレットからはわからない貴重な情報が得られ、企業研究への関心が一段と高まったように思います。まだまだ未熟ですが、こうした経験を重ね、オーラルヒストリーの手法を身につけたいと考えています。
 さて来年度は担当コマ数がずいぶん増える予定で、忙しくなりそうです。これまで手掛けてきた課題をさらに深く掘り下げることは当然ですが、講演を依頼されたり、熱心な学生から質問を受けたテーマに関しては、たとえ未開拓の分野であっても、ある程度説明できるようにしなければいけません。授業や講演を聞いてくださる方の役に立ち、少しでも喜んでいただけるよう研鑽を重ねなければと、決意を新たにしています。

2018年度 日本経済史供…蟯試験対策  

 日本経済史兇旅峙舛呂△硲渦鵑鮖弔垢世韻箸覆蠅泙靴拭D蟯試験は、2019年1月22日(火)の第2限に行います。
 年度はじめから指摘してきたように、今年は明治150年、平成30年に当たります。節目の年であるからこそ、これまで(授業の守備範囲で言うと戦前)の日本の歩みを見つめ直し、様々な角度から評価することが大切であると強調してきました。受講生のみなさんには、講義で取り上げたテーマをさらに掘り下げ、教訓を導き、今後の日本は政治・経済・外交面でどのような道を進むべきか、提言できる能力を育ててほしいと願っています。
 さてずいぶん遅くなりましたが、試験問題の予告を行います。今回の試験範囲は極めて限定的で、日露戦争、昭和恐慌、高橋財政からの出題です。あらかじめ解答を準備し、高得点を目指してください。

 テーマ1 日露戦争
 現時点で首相在任期間が最長の桂太郎はどのような時代を生きたのか、詳しく知っておく必要があります。それは明治末年、日本が国際社会での存在感を高めてゆく、日露戦争前後の時期でした。
 主要な論点は、日清戦争後の東アジア情勢、義和団事件と北京議定書、日露協商論と日英同盟論、高橋是清はどのように戦費調達を行ったか、ポーツマス条約と日比谷焼き打ち事件、日露戦後経営と景気動向などです。

 テーマ2 昭和恐慌
 戦前のわが国の景気循環を振り返るとき、最も深刻な不況に陥ったのは昭和恐慌です。その背景を様々な角度から整理しておきましょう。重要なポイントはまず、大正バブル崩壊後の日本経済がどのような問題を抱えていたかを説明できることです。その上で、1929年から30年にかけて、浜口雄幸民政党内閣はどのような政策を打ち出し、日本経済はどのような状況になったかを分析してみましょう。民政党内閣の政策が、「暴風雨に向かって雨戸を開け放った」と評価される理由を明確に述べてください。

 テーマ3 高橋財政
 私がもし入門向けのマクロ経済学の講義を担当するなら、高橋財政と関連付けて説明すると思います。なぜならマクロ経済学の基本であるケインズ経済学のエッセンスが盛り込まれているからです。高橋是清は昭和恐慌で深刻なダメージを受けた日本経済をどのような政策を用いて立て直したか、確実に説明できるようにしておいてください。

単身高齢者の増加が引き起こす社会問題

 今日から11月です。今年も残り2ヶ月かと思うと、焦りを感じます。猛暑がウソのようで、朝夕はずいぶん冷え込んできました。乗り物には、ゆるい暖房が入っているようです。少し前までは暑すぎで行動が億劫でしたが、これからは寒すぎて動きづらくなってゆきます。ちょうど過ごしやすい季節は本当に短くなりました。
 さて本日は、単身高齢者の増加が引き起こす社会問題について考えてみます。 現在、ほとんどの日本人は病院で亡くなっています。病院死の比率は2005年には82%、最近はやや下がって75%くらいです。それでも4人のうち3人は病院で亡くなる計算です。こうした状況をふまえ厚生労働省は膨張を続ける医療費削減のため、自宅で亡くなる「在宅死」の比率を高める政策を打ち出しています。それが春学期の「医療をめぐる諸問題」でも取り上げられた地域包括ケアシステムです。これは住み慣れた地域で医療・介護・生活支援を一体的に提供する方式です。ただしこのように「病院や介護施設」から「在宅医療・在宅介護」へのシフトを目指すのであれば、家族の支援は不可欠でしょう。身の回りの世話や買物などを気軽に頼めるのは家族しかいません。家族のいない単身高齢者はたちまち行き詰まってしまいます。
 これまで日本人は人生のエンディングをどのように迎えていたのでしょうか。基本的に家族が介護・看取りの中心的な役割を果たしてきたといえます。高度医療技術がなかった時代でも、家族に見守られて息を引き取り、安らかな死を迎えることができました。
 病院死が一般化した現代社会においては看取り文化が廃れています。地域包括ケアシステムが円滑に機能せず、単身高齢者が急増する時代を迎え、安心して死ぬことが難しくなっているのです。誰にも看取られず、何ヶ月も経ってから死んでいることに気づく「孤独死」の増加も懸念されます。
 単身高齢者であっても元気で動けるうちはいいのですが、介護や看護が必要になったとき誰に頼ればよいのでしょうか。仮に介護、看護はヘルパーさんや看護師さんに来てもらうにしても、亡くなったときに誰が葬儀を行い、誰が墓参りをするのでしょうか。これまで人生の終末期から死後までの手続きや作業は家族や子孫が責任を持つべきとされてきました。しかし伝統的家族形態が崩壊し住宅事情やライフスタイルの多様化が進み、これらを家族や子孫だけでは担えない状況が生まれています。死亡年齢の高齢化とともに、担い手となるはずの子供や兄弟も高齢化し、経済的にも肉体的にも支えきれないという事態が起こっています。
 アベノミクス「3本の矢」でこうした問題は解決できません。社会的に弱い立場にある人々を救う社会政策の実施も重要な課題だと思います。

心のふるさと 〜なぜ墓じまいなのか〜 (尼崎市立小田公民館地域現代学講座) 

 今日は尼崎市の小田公民館へ出向き、「心のふるさと 〜なぜ墓じまいなのか〜」というテーマで講演を行いました。3回シリーズで私の担当は最終回になります。ちなみに3回の共通テーマは、「墓じまい 弔われるものと弔うものの行方」です。
 市民講座ではいつも政治・経済のテーマを扱うことが多く、私にとっては初チャレンジのトピックスになりました。ただ「墓じまい」という言葉はよく耳にしていた上、少子化、高齢化の進展でお墓の維持管理が難しくなっていることは、直感的にわかっていました。私自身も、生活の拠点が西宮でお墓は三重の伊賀市にあるため、そう簡単にお墓参りができません。将来的にお墓をどうするか、自分に差し迫った切実な問題ととらえ、文献や新聞記事に当たりまとめました。報告の骨子は次のとおりです。
 これまで日本の葬儀や墓は檀家制度のもとで行われ、死者を弔う主役は家族や親族でした。しかし近年経済環境が大きく変わり、少子化の進行が著しく、自立生活が困難な単身高齢者も増加し続けています。その結果、介護・看護、看取りから葬儀、墓の管理に至るまでの過程の引き受け手がいなくなってしまったことを指摘しました。。
 そこでまず、そのような事態の引き金となった伝統的な(昔ながらの)家族形態崩壊の要因を明らかにしました。その後このような社会が抱える様々な課題を洗い出し、もはや家族と親族だけで解決するのは困難で、社会全体で対策を立てる必要があることを述べました。
 さらにこうした状況変化とともに、葬儀のスタイルの簡素化が進み、墓事情においては、墓じまいの件数が増えていることを論じました。また墓じまい後の遺骨の行方が多様化していることにも言及しました。そして最後に日本人にとっての弔いの意味について、私なりの考えを示しました。
 日本では古くから故人を丁重に弔ってきたといえます。 葬儀・告別式では遺族が家族と過ごした日々を思い出しつつ、死を心の中で受け止め、参列者は、遺族に慰めの言葉を寄せ、ひとりひとりが焼香したり献花を行い、故人に最後の別れを告げます。
 火葬の後には、「骨拾い」が行われます。親族が集まり、故人の骨を拾い集め、骨壺に入れる習慣も日本の特徴的な葬送儀礼だと思います。「骨」は生命活動の完了を象徴するものといえます。
 そしてお墓は遺族が故人と向き合うための場所であり、心のふるさとなのです。
 こうした日本人の高い精神性に裏付けられた葬送儀礼が衰退の危機にあるのは大変残念です。繰り返しになりますが、介護・看護、看取り、葬儀、お墓の維持という人生の最終局面で直面する問題を家族や親族で支えきれなくなった現代社会においては、社会全体で支える仕組みの構築が不可欠です。

TOPIX Core30 構成企業リンク集 (2017年10月現在)

 2014年5月12日の記事でTOPIX Core30 構成企業を紹介しましたが、その後多少入れ替わりがありましたので、最新情報に更新します。
 以前(2013年10月)と比較すると、5401新日鉄住金、6301小松製作所、8604野村ホールデイングス、8801三井不動産が除外され、6861キーエンス、6981村田製作所、7974任天堂、9022東海旅客鉄道が採用されました。
 私がしばしばTOPIX Core30企業を取り上げるのは、日本を代表する企業であり、新たな事業展開や業績が新聞・経済雑誌等において頻繁に報じられるからです。つまりこれらの企業が日本経済に与える影響は強く、経済動向を把握すうる上で極めて有益だと思います。
 また就職を意識し始めている3年生のみなさんには、企業選びのひとつの目安にしてほしいものです。業務内容をよく研究し、自分のやりたい仕事と合致すれば、チャレンジする価値はあると考えています。

TOPIX Core30企業一覧 (2017年10月現在)
1  2914  日本たばこ産業
2  3382  セブン&アイ・ホールディングス
3  4063  信越化学工業
4  4502  武田薬品工業
5  4503  アステラス製薬
6  6501  日立製作所
7  6752  パナソニック
8  6758  ソニー
9  6861  キーエンス
10 6981 村田製作所
11  6902  デンソー
12  6954  ファナック
13 7201  日産自動車
14  7203  トヨタ自動車
15  7267  本田技研工業
16  7751  キヤノン
17 7974  任天堂
18  8031  三井物産
19  8058  三菱商事
20  8306  三菱UFJフィナンシャル・グループ
21  8316  三井住友フィナンシャルグループ
22  8411  みずほフィナンシャルグループ
23  8766  東京海上ホールディングス
24  8802  三菱地所
25  9020  東日本旅客鉄道(JR東日本
26  9022  東海旅客鉄道(JR東海)
27  9432  日本電信電話(NTT)
28  9433  KDDI
29  9437  NTTドコモ
30  9984  ソフトバンク

歴代首相の在職日数 ベスト5

 安倍晋三首相が3選を果たしました。ここで注目されるのは首相としての在職日数です。安倍首相の在職日数は2期目が終わる今日9月30日で2,471日になります。これは歴代5位の長さです。
 次に示すのは2018年9月30日時点での歴代首相在職日数ランキングベスト5です。
 1.桂太郎    2,886日
 2.佐藤栄作  2,798日
 3.伊藤博文  2,720日
 4.吉田茂    2,616日
 5.安倍晋三  2.471日 
 ブログをご覧いただいているみなさんは、このランキングをご存じだったでしょうか。現行制度のもとで一番長く首相の座にいたのは桂太郎です。
 講義の際いつも強調していますが、近代史を要領よく把握するコツは、内閣を軸に、政治、経済、外交においてどのような出来事が起こったかを確認することです。上記首相の時代について、日本史の教科書ではどのような出来事が取り上げられているか見直すのは、興味深い作業です。
 さて桂太郎内閣は3次にわたって組閣しました。第1次(1901年6月2日〜1906年1月7日)の主な出来事は、1902(明治35)年の日英同盟締結、1904(明治37)年〜05(同38)年にかけての日露戦争です。
 第2次(1908年7月14日〜1911年8月30日)については、1910(明治43)年の大逆事件および韓国併合が有名です。さらに翌1911(明治44)年には関税自主権の回復を果たし、工場法が公布されました。

2018年度 秋学期が始まりました

 定期試験期間中から8月いっぱいは「命に危険が及ぶ」という警告つきの猛暑が続き、9月はじめには、関西国際空港に大きなダメージを与えた大型台風が到来しました。夏休み期間中ほぼ毎日、ニュースや報道番組の最初で異常気象とそれにともなう被害が取り上げられていました。これまでにない経験です。
 さて21日より2018年度の秋学期が始まりました。猛暑のせいにしてはいけませんが、この夏休みはあまりの暑さに参ってしまい、仕事が捗りませんでした。ようやくしのぎやすくなり、講義もスタートしましたので、気持ちを引き締めてがんばらなければと思っています。
 今学期は春学期と比べると担当コマ数が少なく、ゼミ3つと講義科目(日本経済史供砲侶廝乾灰泙鮗け持ちます。すべてが小規模講義ですから、受講生と緊密なやりとりをしながら進めてゆこうと考えています。各科目の具体的目標は次のとおりです。
 研究演習
 以前と異なり、現行のシステムでは卒業論文を書かずに卒業資格を得ることができます。しかしゼミを履修した以上、私は4年間の学びの集大成として、卒業論文を作成して卒業してほしいと願っています。自分の関心あるテーマを選び、これまでに履修した科目の知識や分析手法を用いて研究の実績を残すことは大変有意義だと思います。できるだけ多くの文献に当たり、構想を練り、説得力ある文章を書くことは、社会に出た後も一番求められる能力だと思います。その能力を磨くため、ゼミ生と個別に相談しながら論文完成を目指したいものです。あと3ヶ月が踏ん張りどころです。
 研究演習
 当面は11月10日(土)に開催されるインゼミ大会の準備に専念します。私たちは3つの課題に取り組んでいますが、前述の卒業論文とは異なり、グループ作業が重視されます。この際ひとりの人にしわ寄せがゆき、全部調べてストーリーを作るというのでは、ゼミとして参加する意味はありません。役割分担を明確にし、誰が、何について、いつまでに調べ報告するかを決めて作業を進めてゆきます。最終的に報告資料をまとめますが、その内容に関しては、携わったメンバー全員が説明できるようになってほしいものです。
 インゼミ大会を無事乗り切った後は、そろそろ卒業論文の準備を始めてもらいます。提出までにまだ1年余りありますが、就職活動など、日々の生活は結構忙しいものです。落ち着いて時間をかけられるときに、図書館で文献をさがしたり、論文の組み立てを考えておきましょう。毎日少しずつ着実に書き進めてゆくことが大切です。
 研究演習入門
 新しく約20名のゼミ生を迎え、スタートしました。珍しく中国人の留学生も在籍しています。初回の授業では、自己紹介と経済で関心あるテーマについて述べてもらいました。関心あるテーマは多岐にわたりますが、日ごろニュースで話題になっているテーマが多く見受けられました。社会保障の持続可能性、台風、地震など自然災害と経済の問題、それに関連して日本経済がインバウンド消費の依存度を高めていることの是非、米中の経済戦争と覇権争いなどです。また歴史では、高度成長のメカニズム、東京オリンピック、バブルの発生と崩壊などが挙がりました。これら全部を詳細に説明するには膨大な時間を要しますが、まずは様々な経済問題に関心を持ってもらうことを主眼に、ポイントをおさえ、要領よく解説してゆこうと思います。
 日本経済史 
 春学期に単位を取得済みの学生が対象です。時期は日露戦争から第二次世界大戦期を扱います。その際基本的には、内閣の変遷を軸に経過をたどります。加えて経済政策と景気動向、政治の動き、日本を取り巻く国際環境と外交政策も掘り下げます。
 最初に取り上げるのは日露戦争、日露戦争といえば桂太郎内閣です。安倍首相の3選で首相在任日数に注目が集まっていますが、歴代1位が桂太郎内閣です。朝鮮をめぐるロシアとの攻防、日英同盟の締結、高橋是清の奮闘による戦費調達のエピソードなど、重要なトピックスが満載の時期です。明治維新以来「不羈独立」をスローガンに国づくりを進め、わが国が国際社会の中で存在感を高めてゆく過程を詳細に跡づけてゆくつもりです。

政策論争を期待したい自民党総裁選

 本日夏の全国高校野球第100回記念大会の決勝が行われ、北大阪代表の大阪桐蔭高校が秋田代表の金足農業に13対2の大差をつけて勝ち、史上初となる2回目の春夏連覇を果たしました。すごいことです。大阪桐蔭はこれまでに何人もプロで活躍する選手を輩出してきた名門校ですから、有利な試合運びができると想像していました。しかし心情的には金足農業に勝たせてやりたいという気持ちでした。今大会は見ごたえのある好ゲームが多く、ドキドキしながらテレビ観戦をしていましたが、今日で全日程が終わり寂しくなりました。高校野球の終了に合わせ、季節は急に秋らしくなります。
 さて今日の重要な話題は、自民党総裁選の日程が発表されたことです。告示は2018年9月7日、投開票は9月20日と決定しました。3選がかかる安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長との対決が軸となりそうです。前回2015年の選挙では、安倍首相が無投票で再選されたため、候補者が争う本格的な総裁選は2012年以来6年ぶりとなります。
 なお総裁選は、国会議員票(405票)と、同数の地方票(405票)の計810票で争われます。新総裁の任期は2021年9月までです。ちなみに来年(2019年)は統一地方選と参院選が行われるため、選挙の顔として総裁は重要な責任を担うことになります。
 現時すで両有力候補による政策討論会などは全く行われていませんいが、細田派、麻生派、岸田派、二階派、石原派、それに竹下派の衆議院議員が安倍首相への支持を表明しています。石破氏は8月10日に総裁選への立候補を表明していますが、安倍首相は依然として正式に態度を示していません。にもかかわらず首相はすでに国会議員票の7割を固めるという不思議な現象が起こっています。
 合わせて注目したいのは民意です。2018年8月に行われたNHKの世論調査によると、安倍内閣の支持率は41%、不支持率も41%で拮抗していました。自民党総裁選は自民党内の選挙とはいえ、日本のトップである総理大臣を決める選挙です。国民の代表である国会議員の投票行動が民意と大きく乖離している状況に、違和感を覚えます。ここに派閥の力学や人事への思惑が強く作用しているからでしょうか。
 私たちが期待するのは政策論争です。憲法、経済・社会保障、外交・安全保障など重要テーマに関し、どのような設計図を描くのか、わかりやすい言葉で国民に示し、判断材料を提供することが総理大臣候補の責務ではないかと思います。
 いまひとつ見過ごすことのできない論点は、アベノミクスの評価です。予算は膨張の一途をたどり、2019年度予算の概算要求水準は、100兆円を超える見込みです。2020年度 までにプライマリーバランスを黒字化するという国際公約も、達成が困難な状況ですが、財政再建は最も優先順位が高いテーマといっても過言ではありません。
  一方2013年4月から始まった大規模な金融緩和についても、前年比2%の物価上昇目標は達成されないままです。このところ、経済には低金利の副作用が生じてきています。これまでの金融緩和政策は軌道修正すべきではないでしょうか。
 今回の総裁選を契機に、財政・金融の両面でアベノミクスを総括し、今後どのような政策を展開するのかを明らかにしてほしいと思います。

2018年度 日本経済史機 定期試験を行いました

 本日、3つめの担当科目日本経済史気 定期試験を行いました。昨日埼玉県熊谷市では国内の観測史上最高を5年ぶりに更新する41.1度を記録したそうですが、ここ西宮の暑さも普通ではありません。試験会場まで行くだけでも汗だくです。
 ただ学生は試験の日程がほぼ終わり、ほっとしているのではないかと思います。私の採点はまだまだ終わりそうにありませんが、たとえ1枚でもという気持ちで、がんばらなければと思います。
 さて本日の日本経済史気 定期試験では、下記のような問題を出しました。途中退席者も少なく、比較的よくできているのではないかと期待しています。

【2018年度 日本経済史機…蟯試験問題】

1. 元号は特定の年代に付けられる称号のことですが、私たちは元号によってそれぞれの時代の姿をイメージしています。このことをふまえ、以下の(1)〜(3)の設問に答えなさい。20×3=60点

(1) 明治維新に際し新政府は、中央集権国家の建設と、富国強兵・殖産興業をスローガンとします。この目標を実現するため、具体的にどのような施策が行われたか説明しなさい。

(2) 大正期は大正デモクラシーに象徴されるように、社会に自由主義的傾向が高まった時期でした。当時の社会にどのような変化がみられたか。具体的な事例(出来事)を挙げて述べなさい。

(3) 第一次世界大戦終了後から1930年代半ばにかけて、軍部の台頭が目覚ましく、次第に国際社会における孤立が鮮明になってゆきます。その背景について、経済(景気)動向と外交政策の移り変わりに注目して論じなさい。

2. 次の(1)〜(3)の設問から、1問を選択して解答しなさい。20点

(1) 大日本帝国憲法の特色を明らかにし、明治政府はどのような国づくりを目指したか論じなさい。同時に大日本帝国憲法における天皇の地位の解釈をめぐる神権学派と立憲学派論争についても言及しなさい。

(2) 第一次企業勃興期には、綿紡績業と生糸製糸業が重要な役割を果たしました。両産業の発展の要因について、当時の経済環境にも留意して説明しなさい。

(3) 壬午事変、甲申事変、東学党の乱を経て日清戦争開戦に至るまでの経過を説明しなさい。

3. 次の(1)〜(3)の設問から、1問を選択して解答しなさい。20点

(1) 明治十四年の政変の経過と歴史的な意義について述べなさい。

(2) 旧幕府が欧米諸国と結んだ不平等条約は、明治期の日本にどのような悪影響を与えたか説明しなさい。またその不平等条約は、いつ、誰の手によって改正されかに関してもふれなさい。

(3) 1897(明治30)年の金本位制導入が、その後の日本経済にどのような影響を与えたかについて論じなさ

2018年度 経済史B  定期試験を行いました

 昨日に続き、2日連続で担当科目の定期試験を行いました。今日の科目は経済史Bです。久しぶりに第5別館の大教室に行きました。
 問題は下記のように、事前にお知らせしてあったとおりの出題です。この講義は板書を中心に進めてきましたので、ノートの内容がきちんとおさえられているかが鍵です。またある程度の詳しさも重要で、答案は1行1分を目安に、全問で70行くらい書いてほしいものです。
 試験を受けるのは決して楽ではありませんが、講義内容を定着させ、自分の頭に確実に刻むには、一番効果的な方法だと思います。試験がなければ聞き流すだけで、頭に定着することはありません。経済の知識を自分のものにするのに不可欠と考えて突破してください。

【2018年度 経済史B 定期試験問題】

1. 最近経済のグローバル化が顕著になっています。このことをふまえ、次の(1)〜(3)の設問に答えなさい。8×3=24点

(1) グローバル化進展の背景を説明しなさい。

(2) 経済のグローバル化のメリットについて論じなさい。

(3) 経済のグローバル化の進展にともない、今後日本経済が克服しなければならない課題について説明しなさい。

2. 国民国家の要素のひとつに領土が挙げられます。この領土をめぐっては、わが国も難しい問題を抱えています。尖閣、竹島、北方領土のうちから1つ選び、日本の主張と相手国の主張を対比しつつ、どのような論争が行われているか説明しなさい。16点

3. パックス・ブリターニカに関する次の(1)、(2)の設問から、2問選択して解答しなさい。20×2=40点

(1) 穀物法論争、ピール首相の税制改革を経て、1860年の英仏通商条約の締結に至るまでの経過を説明し、イギリス主導の自由貿易体制がイギリスならびに世界経済に与えた影響について述べなさい。

(2) 金本位制の自動調整メカニズムにふれながら、パックス・ブリターニカの時代にこの制度が順調に機能した要因を説明しなさい。しかしそれが戦間期に至って機能不全に陥り、1930年代はじめに崩壊することになった原因を述べなさい。

4. 次の(1)〜(6)の事項より、2つ選択して解答しなさい。10×2=20点

(1) プロト工業化                  (2) プロテスタンティズムの倫理  

(3) イギリスにおける鉄道建設の経済効果  (4) ミュール紡績機の特長

(5) イギリス産業革命のひずみ          (6) イギリスの対インド投資の経済効果

2018年度 学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 定期試験を行いました

 関西学院大学では今週16日から春学期の定期試験が始まりました。それにしても今年の暑さは異常で、40度を記録するところも出ているようです。酷暑のなか、何科目も試験を受けなければいけない学生は大変です。特に試験当日はよいコンディションで臨めるよう気をつけてください。私も今回は約 400枚の採点があります。注意力のいる仕事ですが、ミスのないよう1枚1枚を丁寧にみてゆくつもりです。
 さて本日、学際トピックス「医療をめぐる諸問題」の定期試験を行い、次のような問題を出しました。予告どおりの出題です。講義内容に即した内容になっているか、ある程度詳しく書けているかどうかが採点のポイントです。

【2018年度 医療をめぐる諸問題 定期試験問題】

1. 日本の医療制度について次の(1)〜(3)の設問に答えなさい。15×3=45点
(1) 日本は世界最高レベルの長寿国になっていますが、それを可能にした制度的な要因を指摘しなさい。(項目を列挙するだけでなく、簡単な説明を加えなさい。)
(2) しかし(1)で指摘した要因にはデメリット(問題点)もあります。どのようなことが問題になっているか説明しなさい。
(3) 国民医療費は経済成長を上回るスピードで増大しています。これを節減するための方策について述べなさい。(項目を列挙するだけでなく、簡単な説明を加えなさい。)

2. 今後の日本では、一段と高齢化が進むと考えられます。このことをふまえ、次の(1)、(2)の設問に答えなさい。15×2=30点
(1) 高齢者の特徴、および高齢者が抱える不安に注目し、今後の日本社会が直面すると思われる問題点を指摘しなさい。
(2) (1)に対する解決策として、地域包括ケアシステムが提唱されています。この制度の概要について述べなさい。

3. 講義で取り上げられた安楽死または延命治療の取りやめにかかわる事件の概要を述べ、裁判所がどのような判断を示したかについて説明しなさい。15点

4. 次の(1)〜(4)の設問から1問選択して解答しなさい。10点
(1) 遺伝子治療の生命倫理的問題について論じなさい。
(2) あなたが大規模な震災に遭遇した場合、直後に留意しなければならないことは何ですか。またその後の治療の段階では、どのようなことに気をつけなければいけませんか。
(3) 良医を育成するため、医学部の学生と教員は、それぞれどのような点に留意しなければならないか述べなさい。
(4) 講義内容を念頭に置いて、「親切で信頼される病院」の条件を述べなさい。

2018年度 学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 定期試験対策

 兵庫医科大学との連携講座、 「医療をめぐる諸問題」は医療問題を実に様々な視点から分析してきました。ひとつの見方は、歴史、現状、将来展望(改革)という時間軸に沿ったものです。歴史的にみると、日本の医療制度は多くのすぐれた点を有しており、そのおかげで私たちは世界屈指の長寿国を実現できたといえます。
 しかしこの恵まれた制度が将来にわたっても持続可能かというと、決して楽観はできません。高齢化の進行もあり、医療費は増加の一途をたどっており、大胆な改革を行わなければ維持しきれないことを学びました。
 取り上げられたテーマに目を転じると、病院経営、先端医療、救急医療・災害医療、医師の倫理や医学教育論、医療と法など、広範囲に及んでいます。
 この講座の強みは、顕著な実績をあげていらっしゃる先生方が全力投球で担当してくださったことです。既存のテキストにはないオリジナルの内容を盛り込み、毎回充実したお話しをお聞きできたのがよかったと思います。
 さてこの科目の定期試験は、2018年7月19日(木)の第4限に実施します。講義内容を定着させ、より深い研究につなげてゆくためにも、下記のテーマについて、しっかり見直しておいてください。

テーマ1 日本の医療制度をめぐって
(1) 日本が世界屈指の長寿国を実現できた要因は何か。医療制度に注目し、とりまとめておきましょう。
(2) 高齢化の進展もあり、わが国の恵まれた制度のデメリット(問題点)も指摘されています。何が問題になっていますか。
(3) 経済成長を上回るスピードで増大する国民医療費の節減も緊急の課題です。どのような方策が考えられるか整理しておいてください。 

テーマ2 高齢社会の進行
 高齢者の特徴、および高齢者が抱える不安に注目し、今後の日本社会が直面すると思われる問題点が述べられるようにしておいてください。
 またこの問題を解決するため、地域包括ケアシステムが提唱されています。このシステムの概要もまとめておいてください。

テーマ3 医療と法 
 講義で取り上げられた安楽死と延命治療の取りやめにかかわる事件の概要をまとめ、これらに対し、裁判所がどのような判断を示したか、説明できるようにしておいてください。

テーマ4 救急医療・災害医療
 両者の概要、留意すべきポイントについて、小谷先生の資料を復習しておきましょう。

テーマ5 病院の経営について
(1) 民間病院と比較した公立病院の特色を明らかにし、経営上の課題、およびその解決策について論じられるようにしておいてください。 ← ※ 7月5日、大雨で前田先生の2回目の講義が休講となり、その分の補講は行いません。したがってこのテーマは定期試験範囲から除外します。(7月8日追記)
(2) 講義内容をふまえ、「親切で信頼される病院」を目指す取り組みについて、まとめておいてください。

テーマ6 医学教育論
 良医を育成するため、医学部の学生と教員は、それぞれどのような点に留意しなければいけないでしょうか。兵庫医科大学における取組を事例に、述べられるようにしておいてください。

テーマ7 先端医療をめぐって
(1) 遺伝子診断のメリットと問題点について。
(2) 遺伝子治療の生命倫理的問題について。

2018年度 関西学院大学寺本ゼミ主催 業界・企業研究セミナー(竹中工務店) のお知らせ

 思い返してみると、私は学生時代を含め、30年以上関西学院大学(上ヶ原キャンパス)で過ごしてきました。この間にいくつかの新しい学部がつくられ、キャンパスの様子もどんどん変わってゆきました。
 学会等で他大学を訪れる機会も多く、つい校舎の比較をしてしまうのですが、関学の校舎が一番快適だと感じます。これは学生時代からずっと思っていたことで、学生時代は教室と図書館で、教員になってからは研究室で仕事をするのが最も捗ります。おそらくこの30年間、自宅で過ごした時間よりも、上ヶ原キャンパスで過ごした時間のほうが長いのではないかと思います。
 この恵まれた校舎の施工・設計は、今回のゲスト・スピーカーをお引き受けくださった鎌田和政さんがお勤めになっていた竹中工務店です。同社は1610(慶長15)年創業の老舗企業で、実に400年を超える歴史を誇ります。またあらためて述べるまでもなく、鹿島建設、大林組、清水建設、大成建設と並ぶ日本を代表するゼネコンです。
 今回のセミナーは、竹中工務店を事例に、ゼネコン業界について学びます。ゼネコンというと、建築設計に象徴される技術職のイメージが強いかも知れませんが、都市開発、海外展開、資材調達、労務管理など、事務系の仕事も重要であり、経済学部の学生が活躍する余地は十分あります。
 鎌田さんは40年を超えるキャリアのなかで様々な部署をご経験になり、多くの建築作品や都市開発を手掛けてこられました。またブラジルに駐在されていたこともあります。この間様々な困難もあったと思われますが、それを乗り越えて、建物が完成したり、満足のゆく街づくりができてときの喜びは一入だったに違いありません。
 今回のセミナーでは、建設業界の事情にとどまらず、仕事のやりがいや社会貢献についてもお話しいただきます。これから社会で活躍するみなさんの確かな道しるべになることを願ってやみません。

業界・企業研究セミナー(竹中工務店)の概要
・日時:2018年7月3日(火) 15:30〜17:00 
・場所、C号館ー101号教室


竹中工務店

2018年度 経済史B 定期試験対策

 経済史Bは昨年に続き2年目の担当ですが、昨年よりやや「進化」させたつもりです。もちろんパックス・ブリターニカの構造がメインテーマですが、国際関係や世界経済を分析する視点の提示を加えました。さらに領土、国民、政府、主権といった国民国家の要素、国力の決定要因についても解説しました。2018年7月20日(金)の第2限に実施する定期試験は、これらの範囲も含めて出題します。事前学習のポイントは、下記の」とおりです。

テーマ1 経済のグローバル化
 経済のグローバル化について、その定義、背景、段階、メリットと課題について、確認しておきましょう。

テーマ2 日本の領土問題
 日本の抱える領土問題に関し、尖閣、竹島、北方領土について説明できるようにしておいてください。特にその歴史的経緯、日本の主張と相手国の主張の違いを明確にしておいてください。

テーマ3 イギリス産業革命の展開(前提も含む)、
 イギリス産業革命の展開に関しては、用語・事項の簡単な説明の形式で問います。次のテーマについて、コンパクトに整理しておいてください。
(1) プロト工業化 
(2) プロテスタンティズムの倫理  
(3) 三角貿易
(4) イギリスにおける鉄道建設の経済効果
(5) 綿紡績業の発展について。特にミュール紡績機の特長は?
(6) イギリス産業革命のひずみ      

テーマ4 パックス・ブリターニカの構造
(1) 自由貿易体制
 そもそも自由貿易体制はなぜ世界共通の価値観として受け入れられてきたのでしょうか。その経過をたどると、19世紀前半のイギリスにおける穀物法論争に始まり、ピール首相による財政改革を経て、1860年の英仏通商条約の締結で全世界に定着していったと考えられます。以上の経過をあとづけられるようにしておいてください。
(2) 金本位制と基軸通貨ポンド
 パックス・ブリターニカを金融面で支えていたのは、基軸通貨ポンドです。一般に基軸通貨は、どのような特徴があり、どのような役割を果たしていますか?
 一方パックス・ブリターニカの時代、金本位制はその自動調整メカニズムで順調に機能していました。しかし戦間期に至って異変が起こり、やがて金本位制は崩壊することになります。その原因に関しても、解説できるようにしておきましょう。
(3) 植民地インド
 S.Bソウルの多角的決済システムの図で示した世界の資金の流れを理解し、イギリス帝国主義のインド支配のメカニズムを明らかにしておきましょう。その際、対インド投資や、インドの貿易動向にも注目してください。
、(4) パックス・ブリターニカの構造変化
 覇権国は永遠に続くわけではなく、その地位を狙う国の挑戦を受けるのが宿命です。1870年代に至ると、アメリカやドイツの挑戦を受け、イギリスの経済力にかげりが見え始めます。イギリスの競争力低下の要因をとりまとめておきましょう。

2018年度 日本経済史機…蟯試験対策

あらためて述べるまでもなく、今年は明治150年、平成30年の節目の年です。一般的に「歴史離れ」を起こしていると言われている若い世代の受講生に、近代史を学び歴史からの教訓を導く重要性を伝えなければと、力が入りました。ある受講生には、張り切って声が大きすぎる、窓ガラスが割れそうだと言われました。図星の指摘に赤面するほかありませんでした。。
 講義は例年とは少しスタイルを変え、まず戦前期の日本の歩みを重要トピックスを中心にみて流れをつかみ、その後明治期(日清戦争まで)を詳しく取り上げました。
 最近「高大接続」が重視されていますが、経済学部において、高校での学びが大学での学びに最もスムーズにつながるのが、歴史分野だと思います。高校で学んだことを基礎に、大学らしいより深い内容に踏み込むことを、この講義のコンセプトにしたつもりです。
 さてこの科目の定期試験は、2018年7月24日(火)の第2限に行います。配付資料と板書をもとに、次の事項をしっかり復習しておいてください。

テーマ1 元号と時代のイメージ
 元号は特定の年代に付けられる称号のことです。講義の最初のほうで学生に、明治、大正、昭和戦前という時代に対し、どのようねイメージを持っているか尋ねました。そのことに関する出題です。
(1)  明治維新に際し新政府は、中央集権国家の建設と、富国強兵・殖産興業を重要な国家目標としました。これらを実現するため、具体的にどのような施策が行われたでしょうか。簡潔に整理しておいてください。
(2) 大正期は有司専制の明治期に比べると、社会に自由主義的傾向が高まります。時代を特徴づける言葉は、「大正デモクラシー」でしょう。大正期の社会にどのような変化がみられたか、具体的な事例(出来事)を挙げて説明できるようにしておいてください。
(3) 第一次世界大戦終了後から1930年代半ばにかけて、軍部の台頭が目覚ましくなってゆきます。その背景にあるのは、1920年代から30年代はじめにかけての深刻な経済不況でした。国民はその原因を、政治家や財閥など、支配階層の無能のためだと考え、軍部に期待をかけたのです。軍部は行き詰まりを打開しようと中国への勢力拡大を目指しますが、ルールを無視した暴走が目立ち、国際社会から孤立してゆきます。この間の事情を、経済と政治・外交の面からとりまとめておいてください。

テーマ2 経済史
(1) 第一次企業勃興期における経済発展の要因を、綿紡績業、生糸製糸業、鉄道業を軸にまとめておきましょう。
(2) 日清戦争前後のブームについて、説明できるようにしておいてください。
(3) 1897(明治30)年の金本位制導入が、その後の日本経済にどのような影響を与えましたか。貿易、物価、賃金の動向に注目して整理しておきましょう。

テーマ3 政治・外交史
(1) 明治十四年の政変
 自由民権運動が展開するなかで、明治十四年の政変が起こります。この事件の経過と歴史的な意義について整理しておいてください。
(2) 大日本帝国憲法をめぐって
 大日本帝国憲法は戦前期日本の「国のかたち」を規定したといえます。その特色をいくつか挙げられるようにしておきましょう。さらに天皇の地位の解釈をめぐる神権学派と立憲学派論争についても説明できるようにしておいてください。
(3) 条約改正問題
 旧幕府が欧米諸国と結んだ不平等条約は、国家の独立と富国強兵を目指す明治期の日本に悪影響を与えていました。特に何がどのような問題だったのでしょうか。またこの問題はいつ、誰の手によって解決されたのでしょうか。

※ 配付資料 「豊かさ幸福からみた近代日本」  手もとにない人は下記よりダウンロードしてください。

豊かさ幸福からみた近代日本

2018年度 関西学院大学寺本ゼミ主催 業界・企業研究セミナー(大阪ガス) のお知らせ

 6月18日月曜日の朝起こった大阪北部地震には、本当に驚きました。私の住む西宮市では大きな被害は出ていませんが、震源地に近い高槻市あたりは、家屋やライフラインに甚大な影響が及びました。
 ライフラインでは、電気に比べ、ガスや水道の復旧が遅れました。それだけ修繕に手間がかかるということでしょう。それにしてもガスがストップすると色々困ったことが出てきます。何といっても調理ができず、お風呂に入れないのがつらいです。私も阪神大震災のときに、長期間ガスがストップし、高槻市のみなさんと同じ不自由な経験をした覚えがあります。
 私たちはふだん、当たり前に思ってライフラインを利用してしますが、災害などで突然利用できなくなると、慌てふためくばかりで何もできません。今回の地震を教訓に、ライフラインと私たちの生活のかかわりを再点検し、非常時にどう備えるかも考えておく必要があると痛感しました。
 さて今回のセミナーは、大阪ガスから担当者をお招きし、ガス事業について学びます。まず大切なのは、私たちの生活のどういった場面でガスが利用されているか、再確認することです。その上で、他のエネルギーと比較したガスの長所、短所を明らかにすることも、看過できない視点です。
 また2017(平成29)年4月より、都市ガスの小売全面自由化がスタートしました。電力と同様、私たち消費者はガス会社を選べる時代を迎えたのです。各社は熾烈なサービス競争を繰り広げることになりますが、大阪ガスはどのような戦略で他社との差別化をはかっているか、お聞きしたいと思いました。
 最後に私たち文系出身者が働くとしたら、どのような仕事ができるのか、さらに大阪ガスはどのような人材を求めているのかといった点にも興味があります。

業界・企業研究セミナー(大阪ガス)の概要
・日時:2018年6月26日(火) 15:30〜17:00 
・場所、C号館ー101号教室


大阪ガス

業界・企業研究セミナー(関西電力) を実施しました

 本日関西電力より人事担当者をお招きし、業界・企業研究セミナーを実施しました。この種のセミナーは、経済活動の実際を知る効果とともに、学生の将来設計を立てる際の指針を提供することにもつながり、一石二鳥の役割を果たしています。
 ここでセミナーを聞いて印象に残った点をいくつかご紹介します。まず冒頭で、エネルギーに関する最新ニュースのご紹介がありました。自分の関心ある業界についてのホットなトピックスに絶えず注意を払ってほしいというメッセージと受け止めました。これは私の授業でいつも強調していますが、新聞記事検索システムの活用に尽きます。関学の恵まれた環境を生かし、日頃から企業の動きをおさえておくことが大切です。ちなみに日経テレコンで「関西電力」と入力すると、2万9,000以上の記事がヒットします。これほど話題にのぼることが多い企業ということです。
 その後電力事業をめぐって詳細なご説明がありました。特に重要なのは、電力業界でも厳しい競争が始まっているということです。これまで電気は必ず地域の電力会社(この辺なら関西電力)から買うことになっていました。それが自由化が進み、今では私たちは自由に電力会社を選べるようになったのです。
 ここで電力小売自由化の歴史を振り返っておきます。電力小売自由化がスタートしたのは2000(平成12)年3月のことです。このときは「特別高圧」から出発し、大規模工場やデパート、大型のオフィスビルにかぎり、自由に電力会社が選べるようになりました。そのあと2004(平成16)年4月・翌年4月には、「高圧」へと範囲が拡大され、中小規模の工場やビルが自由化の対象となりました。
 そして2016(平成28)年4月からは、「低圧」区分の一般家庭へと自由化が広がります。つまり私たち消費者が自分のライフスタイルや価値観に応じて電力会社を選別できるエネルギー戦国時代が到来したのです。各社は、価格や付加価値(サービス)で激しく競うようになりました。
 では私たちが電力会社を選ぶ基準は何でしょうか。何よりも重要なのは安定供給ができる技術力です。例えば雷が落ちたり地震が起こり電気が止まってしまうと、私たちの生活は立ちゆきません。電力会社には災害にも耐えられる確かな技術力が求められます。一方付加価値(サービス)に関しては、家計管理や老人の見守りなど、各社が多様なアイディアを出しています。
 さらに電柱に防犯カメラを設置したり、少子化で国内市場が縮小する中海外(特に東南なジア)で発電所を建設するなど、業務の範囲や地域をどんどん拡大していることも印象的でした。
 セミナー後半では、各部署の説明と具体的な仕事内容のお話しもしていただき、大変有益でした。
 ゼミ生のみなさんが自分に最適の業界・企業への就職にたどりつくためには、実際その業界・企業で働いている方のお話を聞いて情報を集めるのが一番です。今後なるべくこのような機会を設けたいと考えています。

2018年度 関西学院大学寺本ゼミ主催 業界・企業研究セミナー(関西電力) のお知らせ

 以前から強調していますが、経済学部での学びは、理論、現状・制度、歴史の3本柱をしっかり理解するとともに、就職を意識した企業研究も重要になってきます。アカデミックな訓練は真面目に講義を聞いていたら次第にできるようになりますが、企業研究はそういった場を設けないかぎりできません。
 あらためて述べるまでもなく、大学生の最終目標は自身に最適の進路決定です。選択肢は無数にありますが、そこから自分にぴったり合ったものをひとつさがすのは、容易ではありません。大学生活の終盤になって、慌てて業界・企業研究をはじめ、表面的なリサーチと成り行きで一生の仕事を決めるのは、リスクが高すぎます。にもかかわらず現行のカリキュラムでは、実地見学や企業研究に割く時間が十分設けられていません。何よりも仕事の現場を全く知らず、その業界の人とほとんど接触のない状態で進路を決定するのは困難です。そこで私のゼミでは、生きた経済にふれ、業界事情に精通した方々のお話をお聞きして後悔のない進路決定につながるよう、企業見学や業界・企業研究セミナー開催の機会をできるだけ多く設けたいと思っています。、
 私たちは2月6日、山本金属製作所とクリエイションコア東大阪を見学しましたが、今回は関西電力で電力事業に携わっていらっしゃる方をお招きし、セミナーを開催します。
 電力事業は公共性が高く、企業活動や私たちの日常生活に不可欠のものです。東日本大震災を経験するまで電力(エネルギー)は豊富に供給されるものと楽観してきましたが、福島第一原発の大惨事で原発神話が崩壊し、状況が一変しました。多くの原発が運転を停止したまま今日に至っており、エネルギーの安定供給が危ぶまれています。そうした中、運転停止中の原発を再稼働すべきかどうか、世論が二分しています。
 経済が発展し我々はより豊かな生活を追求するのに比例して電力への需要は増大する一方です。原発の再稼働を認めないのなら、エネルギー消費の増大にどのように対応すればよいのでしょうか。反対に原発の再稼働を認めた場合、安全性は確保できているのでしょうか。
 世界のエネルギー事情を理解し、安定的な供給体制を確立するにはどのような対策が必要かを考えることは極めて重要です。エネルギー問題考えるに当たっては、国際情勢や原油価格変動にも絶えず注目しなければなりません。地球環境や私たちの生活スタイルについても、再考の必要が有ります。
 今回のセミナーをこうした視点から受講し、エネルギー産業に就職した場合、どのような貢献ができるかを検討する契機になることを願っています。

業界・企業研究セミナー(関西電力)の概要
・日時:2018年6月5日(火) 15:30〜17:00 
・場所、C号館ー101号教室

関西電力

関西学院大学 政治・経済と文化研究会第11回研究会  のご案内

 関西学院大学 政治・経済と文化研究会第11回研究会を5月20日(日)、午後1時半より、関西学院大学上ヶ原キャンパス池内記念館第2研究会室で行います。今回は大西和明さんが、 「ポール・トゥルニェ著『人生の四季』の紹介〜充実した人生について考える〜」というテーマでご報告くださいます。
 私たちの研究会の目的は極めてシンプルで、経済・社会の幸福とひとりひとり個人の幸福の形を追求することです。正解があるわけではありませんが、会員の皆さんの様々なアイディアをお聞きし、意見交換を行うのはとても有意義です。
 さて私たちの会員の年齢層をみると、人生の春を過ごしているフレッシュな学生から、成熟期の秋を迎えたシニアまで広範にわたっています。まずはそれぞれの季節(=世代)に応じた役割は何か、幸福の形はどのようなものか、考えたいと思います。その後異なる世代が助け合い調和をはかって生き、社会全体の幸福につなげてゆくにはどうすればよいのか話し合おうと思います。
 前回の西村さんのご報告が経済政策面からのアプローチとするならば、今回の大西さんのご報告は、倫理・哲学分野に属するものといえます。幸福を主題に学際的に考察するのが、私たちの研究会のメリットでもあります。
 大西さんによる本の紹介をベースに、活発なディスカッションをお願いいたします。

【プログラム】

13:30〜17:00   大西和明氏 「ポール・トゥルニェ著『人生の四季』の紹介〜充実した人生について考える〜」
総合討論

※ 途中適宜休憩をはさみます。

北朝鮮が核実験中止を宣言

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は2018年4月20日、「我々にはいかなる核実験、中長距離や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射も必要がなくなった。北部核実験場も自己の使命を終えた」と述べ、核実験とICBM試射を中止し、咸鏡北道豊渓里(ハムギョンブクトプンゲリ)の核実験場を廃棄することを宣言しました。これまでの情報発信は韓国を通じた間接的なものでしたが、今回は正恩氏が自らの言葉で国際際社会に対して公約した点は意義深いと思います。
 さらに6月はじめまでに行われる見通しの米朝首脳会談を成功させたいという強い意図も窺えます。アメリカ本土に届くミサイルと核の拡散は、アメリカが最も懸念する問題です。北朝鮮はトランプ大統領との会談前に、非核化の意思を示しておきたかったとみられます。もっとも総会では、具体的な非核化措置には触れられませんでした。
 党中央委総会では、正恩氏の報告を受け、経済改革と核開発を同時に進める「並進路線」が完成したことを宣言し、新たな政策決定を行いました。総会が採択した政策決定書は、核兵器や運搬手段としてのミサイルが完成したことを確認、4月21日から核実験とICBM試射を中止することを宣言しました。
 なお「核実験中止の透明性を確保する」として、豊渓里の核実験場の廃棄を宣言しています。すなわち、核による挑発がない限り核を使用しないことや核不拡散を約束することが核軍縮の重要な過程というわけです。
 しかし注意が必要なのは、すでに所持している核と大量のミサイルを手放すとは言っていないことです。米韓の対応をさらに見極める狙いがあるものと思われます。豊渓里の核実験場は、軍部隊が駐屯を始めた1980年代末から整備されてゆきましたた。2006年10月から昨年(2017年)9月まで計6回の核実験が行われたといいます。また韓国政府によれば、正恩氏が2011年末に権力を継承して以降、計61回に及ぶ弾道ミサイルの試射を行っているそうです。具体的な非核化措置の表明がないかぎり、北朝鮮の脅威がなくなったとはいえません。北朝鮮が米朝協議の長期化を狙い、核保有の既成事実化を目指す懸念も捨てきれないのです。
 北朝鮮の方向転換でいまひとつ注目すべきは、今後、経済発展と人民生活向上に集中し、朝鮮半島と世界平和のため、周辺国や国際社会との対話や連携を積極的に進めるとしたことです。正恩氏がこうした路線の実現を真剣に求めるのなら、国連決議による経済制裁の緩和が不可欠です。完全で検証可能な非核化の道を早期に示すことが肝要です。
 この点について正恩氏は、訪朝したポンペオ米中央情報局(CIA)長官に「完全な非核化の意思」を伝えていたとのことです。アメリカは、米朝首脳会談での合意に、具体的な非核化の措置を盛り込むよう水面下で交渉していたのです。
 北朝鮮の核実験中止宣言にトランプ大統領は、自身のツイッターで、「北朝鮮と世界にとって、とても素晴らしいニュースだ。大きな前進だ。我々の米朝首脳会談を楽しみにしている」と歓迎しました。そして6月上旬にも予定される米朝首脳会談の実現に強い意欲を示した。にじませました。

アメリカ頼みの日本外交に対する懸念

 安倍晋三首相は2018年4月17日午後、訪問先のフロリダ州パームビーチでトランプ大統領と6回目の会談を行いました。
 会談ははまず、通訳のみを入れて実施されました。安倍首相は冒頭、南北、米朝首脳会談を念頭に「日米が国際社会をリードして圧力を最大限に高めた結果、北朝鮮から話し合いを求めてきた。我々のアプローチは成果を上げている」と強調しました。そして北朝鮮の核・ミサイルの検証可能で不可逆的な廃棄に向け、最大限の圧力をかけ続ける方針を確認したとのことです。またこれまで北朝鮮との対話に否定的な姿勢を示していましたが、一転して、トランプ氏に対し「米朝首脳会談を決断した大統領の勇気を称賛したい」と伝えたといいます。
 その後の両政府関係者による少人数会合においては、首相が米朝会談での拉致問題の提起を求めました。トランプ氏が「拉致問題を(米朝会談で)取り上げる。いまこそ解決する時だ。日本のために最善となるようベストを尽くす」と応じたということです。
 以上表向きには緊密な関係を演出しましたが、両国の認識には大きなズレが感じられます。北朝鮮問題急展開の背景には、ポンペオCIA長官が極秘で訪朝し、金正恩氏と会っていたのですが、日本は知らされていなかったようです。日本は圧力一辺倒の方針を継続しているとき、アメリカは対話路線も打ち出し、硬軟使い分ける外交に転換していたのです。
 3月はじめ、米朝首脳会談の実施の方向に話が進みましたが、朝鮮半島情勢に精通していないトランプ氏が拙速な判断をしないか、話がこじれ、対話から対決へ急展開しないかといったことが懸念されました。こうした懸念はともかく、日米韓で足並みを揃えて北朝鮮に立ち向かうはずであったのが、現実には日本だけが話し合いに参画できなかったのです。
 北朝鮮の核・ミサイル問題では、アメリカ本土に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)が話題にのぼったものの、日本を射程とした短距離ミサイルの脅威を、トランプ氏はどこまで理解しているか不明です。拉致問題については、米朝会談で取り上げるという約束は取り付けたのですが、具体的な方策は示されていなません。
 北朝鮮を協議の場につかせるに当たっては、中国が重要な役割を果たし、韓国が米朝間の橋渡し役を担いいました。しかし日本と中国、韓国の関係は必ずしも良好ではなく、本音で話し合える関係にはなっていなかったように思います。外交は対米のウエイトがあまりにも高く、安倍首相とトランプ大統領の個人的な親密さに頼ってきた側面が強くありました。こうしたアメリカ一辺倒の外交が、日本の存在感低下に結びついているように思えてなりません。トランプ氏は日本外交はアメリカ頼みであるkとを見越し、安保と貿易を絡めた取引を要求してこないか気がかりです。

2018年度 研究演習機(神史を研究します (1)

 長い春休みも終わり、いよいよ新年度が始まります。一回一回の講義を大切に、まずは夏休みまでがんばりたいと思います。
 さて今年2018年は、近代史の研究者にとって、とても重要な年になります。というのも、明治150年、平成30年の節目の年だからです。したがって日本経済史の講義では明治150年を意識し、また研究演習では平成30年を念頭に置いて、その間の歩みをしっかり見つめ直したいと考えています。
 ところで私たち日本人には元号を使う習慣があります。履歴書など書類を作成する際、西暦と対比するのが面倒だと思うこともありますが、自分の体験と重ね合わせるとき、昭和何年、平成何年といった方が、時代の区切りや世相が鮮明に浮かび上がってくる気がします。
 年度はじめにあたり、歴史を顧みることの意義についても述べておきます。現在日本や世界を取り巻く環境は日々目まぐるしく移り変わり、解決困難な多くの問題に直面しています。しかしこうした現象は今突然起こったのではなく、過去の出来事の積み重ねの上に生じていると考えるべきではないでしょうか。つまり過去に起こった事件や過去に作った制度が、今日と深く結び付き、大きな影響を与えているのです。私たちの目前に立ちはだかる政治・経済・外交上の諸問題は、歴史的経過をよく観察し、歴史からの教訓を導くことよってこそ、有効な処方箋を提示できるものと考えています。
 ここで私にとっての平成史について触れておきたいと思います。私が大学院に入学し、本格的な研究生活を始めたのは、1990(平成2)年のことでした。平成史は私の研究生活を送ってきた期間とぴったり重なります。
 平成がスタートした頃の出来事としてまず印象に残っているのは、東西冷戦の終結です。学部生のとき、資本主義と社会主義はどちらが優れているかというテーマでよく論争が行われており、最終的な結論が出たと思いました。その結果、アメリカは世界のリーダー国として益々力を発揮し、世界情勢は安定化してゆくと見ていました。ところがアメリカとソ連の制約がなくなった世界各国は、思い思いの行動をとるようになり、国際的なルールを守らず、抑制がきかなくなってゆきます。世界情勢は混乱の一途をたどりました。1990(平成2)年8月、イラクがクェートに侵攻し、翌年1月、湾岸戦争が起こりました。
 2001(平成13)年9月11日のアメリカ同時多発テロは衝撃的でした。アメリカは報復のため同年10月アフガニスタンを攻撃し、2003(平成15)年にはイラク戦争が勃発しました。

2018年度 学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 日程表 

 経済学部開講の学際トピックス「医療をめぐる諸問題」、2018年度は下記の日程表にしたがって講義を進めてゆきます。。開講日時は毎週木曜日・4限、教室はB号館204号教室です。
 講義概要は3月21日の記事で述べたとおりです。日本の医療制度は大変優れており、そのおかげで私たちの寿命は世界最長に達しました。しかし今後は少子・高齢化社会、人口減少社会に突入します。そもそも現行の恵まれた医療制度は、高度成長期、経済状態、人口バランスに問題のない時期に作られたものですから、これほど事情がかわった今、修正せざるをえません。
 しかしこの問題の解決は非常に困難です。個人として心がけるべきこと、病院が取り組むこと、国が政策的に推進すべきことと、分けて考えなければなりません。加えて、日々医療に携わっている方の体験を重視しつつ、経済学や法学など、関連分野の専門家のアイディアも取り入れる必要があります。要するに医療問題は総合学としてあらゆる方面からの研究が要請されているのです。
 本講座は上記の視点に立ち、各分野のエキスパートをお招きして、丁寧でわかりやすい講義を行います。

第1回  4 月12日 本講座のねらい 寺本益英 (経済学部教授)
第2回  4 月19日  どこまで医学・医療は進歩していくのか   山中若樹 (明和病院院長・理事長)
第3回  4月26日  超高齢人口減少社会における医療・介護問題  山中若樹
第4回  5月3日   戦後日本経済の歩みと病気の傾向 −疫学調査による分析− 若林一郎 (兵庫医科大学教授)
第5回  5月10日  救急医療・災害医療について 小谷穣治 (神戸大学教授)
第6回  5月17日  社会に出てからの働き方 −病院でも会社でも基本は変わらない− 山中若樹
第7回  5月24日 先端医療における経済学 後藤章暢 (兵庫医科大学教授) 
第8回  5月31日 日本の医療経営の問題点と対策 後藤章暢
第9回  6月7日  医療と法 その1 水島昇(水島法律事務所弁護士)
第10回 6月14日 医療と法 その2  水島昇
第11回 6月21日 良医の育成と医学教育 −兵庫医科大学の取組− 鈴木敬一郎(兵庫医科大学教授)
第12回 6月28日 医療と財政 前田高志(経済学部教授)
第13回 7月5日  公立病院の現状と課題 前田高志
第14回 7月12日 本講座のまとめ 寺本益英

2018年度のスケジュール

 2018年度は下記のスケジュールで講義を行います。(ほぼ確定版)
 講義科目は昨年と同じく、日本経済史機↓兇鳩从兒烹臓△修譴乏愃櫂肇團奪ス「医療をめぐる諸問題」です。歴史関係の科目では、経済学の学びの体系の中で、歴史的アプローチの位置づけをしっかり行いたいと思います。すなわち、経済現象を長期的に観察することの重要性や、歴史からの教訓を導く大切さについて考えます。学際トピックスは、実績豊富な先生方のお話しが楽しみです。
 なおここ2年間開講していた大学院の講義は、熱心な社会人大学院生が卒業されたので閉講になります。百貨店の経済史を学びながら、日本近代史を掘り下げる好機でしたから、今年度からとたんに寂しくなります。しかしその分、学部ゼミ生のみなさんには、踏み込んだ研究をしてほしいものです。卒業時には全員質の高い卒業論文を提出できることを目標に、日々の積み重ねを大切に過ごしたいと思います。

火曜日
2限 春   学部・日本経済史機。臓檻隠娃
2限 秋   学部・日本経済史供 瓠‖膤惘 ζ本経済史A 経済学部−6号
3限 通年 学部・研究演習機 第4別館−305 ←4月10日より変更しました

水曜日
教授会、研究科委員会など会議日

木曜日
2限  通年 学部 研究演習供。叩檻械娃
4限  春  学部・学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 B−204 

金曜日
2限 春 学部・経済史B B−301
2限 秋 学部・研究演習入門  C−406 ← 10月5日より変更しました。

2018年度に担当する講義科目

 冷たい雨が降り、真冬かと思うほど寒い1日でしたが、今日はもう春分の日です。春休みは終盤にさしかかり、新しい年度が目前に迫ってきました。私の新年度の抱負は、「講義ファースト」です。1回1回の講義を丁寧にわかりやすく進め、受講生のみなさんの満足度を高めることを目標とします。
 さて2018年度に担当する講義科目は、次のとおりです。

 1.日本経済史機塀娚愆)、供塀学期) どちらも火曜日2限
 戦前期の日本の歩みを概観します。気任鰐声・大正期を、兇任肋赦太鐐梓を取り上げる予定です。機↓兇箸皀泪ロ経済の動向や経済政策に力点を置きますが、政治の動き、対外関係にも注目します。
 今年は明治150年。下記のリンクのように国を挙げて取組が行われています。近代史を学び、様々な教訓を得るには絶好のタイミングと考えたいところです。

明治150年ポータルサイト

 2.学際トピックス「医療をめぐる諸問題」(春学期・木曜日4限)
 私たち誰もが健康で長生きしたいという願望を持っていますが、それを可能にしたのは医療です。日本の医療は大変充実しており、世界トップクラスの長寿国となりました。最初に医療技術の進歩や経済・社会を取り巻く環境、制度などに焦点を当て、わが国が世界屈指の長寿国になった背景をさぐります。
 今後気がかりなのは、わが国の恵まれた医療制度が持続可能かという点です。高齢社会になり、膨大な医療費がかかる一方で、財源の見通しが立ちません。外科医や救急医の不足、大都市と地方都市の医療格差など、多くの課題を抱えています。こうした課題をどのように解決すべきか検討することも、本講座の重要なテーマです。
 この講座は医療を総合学として扱います。第一線で活躍する医師と、経済、法律のエキスパートでチームを作り、講座を運営します。

 3.経済史B(春学期・金曜日2限)
 イギリス経済史です。産業革命の展開をみた後、パックス・ブリターニカの構造に焦点を当てます。具体的には自由貿易体制、金本位制、植民地インドが果たした役割などを考えます。その後ドイツやアメリカの台頭により、パックス・ブリターニカが弱体化してゆく経過をたどります。
 戦間期に至り、これまでヨーロッパを中心に動いていた世界経済が変質し、アメリカの影響力が強まります。やがて金本位制は正常に機能しなくなり、大恐慌が起こり、世界経済はブロック化してゆき、第二次世界大戦に突入するまでの動向を追います。
 日本経済史機↓兇塙腓錣擦銅講してもらうと、同時期の日本と世界の動きを対比しながら学ぶことができます。

 なお上記担当科目の各回の講義内容は、下記のシラバスへのリンクを参照し、確認してください。

関西学院大学シラバス検索 

2017年度 秋学期 学位記授与式が行われました

 本日、中央講堂において2017年度秋学期学位記授与式が行われ、私も出席いたしました。私のゼミで日本経済史を専攻された靆梢さんは、2015(平成27)年オープンカレッジディプロマコースへの入学から出発し、翌年大学院・経済学研究科博士前期課程の入試を突破ののち、本格的な研究生活を始められました。2年間修士論文の作成に全力を傾注した結果、全7章、200ページを超える大作を完成させ、めでたく修士課程を修了された次第です。学業成績が極めて良好であったことも感慨一入で、平素から脇目も振らず研究に打ち込まれていたことが窺えます。
 さて靆召気鵑里書きになった修士論文「日本の百貨店経済史」は下記のような構成になっています。
序章
第1章 近代における百貨店の誕生
第2章 戦間期における百貨店の大衆化
第3章 戦時中と終戦後における百貨店の混乱と復興
第4章 日本の高度成長期における百貨店の隆盛
第5章 日本の低成長期における百貨店の成熟化
第6章 平成バブル期における百貨店の幻の復権
第7章 平成バブル崩壊後の百貨店の凋落
終章
 百貨店の歴史をそのルーツである江戸時代にまで遡り、明治・大正・昭和・平成という長期的視点から、それぞれの時期の経済・社会情勢と、百貨店業界の動向を重ね合わせ、丁寧に分析しているのが特長です。
 また靆召気鵑力席犬呂垢戮討両呂任泙彩簑螳媼韻鯡棲里砲掘△修譴謀える形で詳細な分析があり、最後は説得力ある結論で締めくくるというスタイルをとっているため、ストーリー展開が明快です。さらにそれぞれの時代に起きた重要な出来事に関しても的確に言及してあり、本論である百貨店の動向が一段と深く理解できます。簡単ですが下記のリンクで概要を紹介しています。お目通しいただけましたら幸甚です。
 なお靆召気鵑『関西学院 経済学研究』第48号へ投稿された論文「戦間期における百貨店の大衆化」は、大学院生の優れた論文に授与される龍象奨学金の対象となったことも付記いたします。
 最後に、靆召気鵑里憾Φ罎某発され、これに続く素晴らしい経済史研究が育っているのは嬉しいことです。経済学にも色々な分野がありますが、やはり私が担当している経済史の分野でハイレベルの研究が量産され、関学の経済史の層は厚いと評価されるようがんばりたいと思います。

関学ホームページ 2017年度ユニーク卒論・修論一覧

関西学院大学 政治・経済と文化研究会第10回研究会 のご案内

 関西学院大学 政治・経済と文化研究会第10回研究会を3月11日(日)、午後1時半より、関西学院大学上ヶ原キャンパス池内記念館第2研究会室で行います。1年以上ブランクをあけてしまい、会員の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。今回は西村正美さんが、「日本未来への提言 −少子高齢化と雇用−」というテーマでご報告くださいます。
 西村さんのテーマは、私のゼミ生の多くが冬休みのレポートに選んだテーマと一致しており、大変興味があります。少子・高齢化問題をキーワードに、日本社会が抱える様々な課題を明快に指摘し、政治哲学の研究成果も踏まえて説得力ある解決策を示してくださっています。
  国会は財務省による学校法人「森友学園」に関する決裁文書の書き換え問題で紛糾しています。もし『朝日新聞』の指摘が事実なら、これほどいい加減な政府や役人に日本を任せられるのかと不安になります。西村さんの資料の冒頭に「為政者」を特徴づける言葉が書かれていますので、引用させていただきます。
 「経世済民」:世を治め、民の苦しみを救う、尊敬されるべき立派な政治と政治家である。
「君子不器」:尊敬される人間は、一方向の技能や手腕に秀でるだけでなく、全人格的な志しと修養を身に付けている。
 今回の研究会では、日本経済・社会が抱える難問を洗い出し、それを解決できる為政者の条件は何か、みなさんと議論したいと思います。

【プログラム】

13:30〜17:00   西村正美氏 「日本未来への提言 −少子高齢化と雇用−」
総合討論

※ 途中適宜休憩をはさみます

ゼミ生の研究関心と平成史 (経済編)

 冬休みのレポートで研究演習入門に所属する学生が関心を持っている経済問題は、概ね次のように分類できます。新年度からスタートする平成史の研究(春休みの宿題)は次のテーマから選んで作成してください。
1.アベノミクスの評価・景気動向
 民主党政権が倒れ、自民党・安倍晋三政権が誕生したのは、2012(平成24)年12月のことです。以来現在(2018年3月)まで、5年超の長期政権が続いています。この間、どのような経済政策が打ち出され、景気はどのように移り変わっていったか、評価してください。同時に各自がアベノミクスで成功したと思う点と、問題点を明らかにし、望ましい政策の方向性を示してください。
2.少子・高齢化、社会保障、働き方改革について
 アベノミクスとほぼ同数の学生は、少子・高齢化問題を取り上げました。しばしば少子化と高齢化はひとくくりに扱われますが、私は別々に考えるべきだと思います。
 まず少子化は子供の数が減ってゆく現象です。その背景にあるのは、晩婚化・非婚化です。このテーマを選んだ学生は、まず晩婚化・非婚化の原因を突き止めてほしいと思います。さらにこのような状況を食い止めることも重要な課題です。平成年間の子育て支援策を振り返り、その効果を検証し、改善策を提言してください。
 次に高齢化とは、全人口に占める65歳以上の者の比率が高まる現象です。日本は世界トップクラスの長寿国と言われていますが、医療技術の進歩や社会環境の変化に注目し、その要因を明らかにしてください。
 そしてここから必然的に生じるのは、医療・年金・介護に象徴される社会保障費の増大です。厳しい財政状況のなかで社会保障の水準を維持できるのか無理なのか、考えてみてください。
 さらに少子・高齢化社会は人口減少社会ともいえます。まず人口減少社会は経済活動にどのような影響を与えるのか考えてみてください。
 さて15歳以上で労働するの能力と意思を持つ者の数を労働力人口といいます。人口減少社会においては当然労働力人口が減ってゆきます。労働力人口が減るなかで、これまでと同じ生産を維持しようと思えば、ひとりあたりの生産性を高めるほかありません。安倍内閣の重要テーマになっている「働き方改革」の本質は、この点にあるといえます。過労死を引き起こすことなく、効率よく仕事ができる環境をどのように整えればよいか、みなさんのアイディアを出してください。
3.IT(情報技術)やAI(人工知能)の普及と経済・社会の変化
 私の得意分野ではありませんが、平成年間にITやAIの技術が目覚ましく発展しました。私の学生時代には、インターネットで買い物などできませんでしたし、携帯電話は誰も持っていませんでした。みなさんは生まれたときからITやAIの恩恵を受けていますが、私の学生時代には想像もつかなかった世界が広がっています。平成年間のIT、AI技術の発展をたどり、ビジネスのしかた、個人の生活、産業構造がどのように変化したか明らかにしてください。

※ 冬休みのみなさんのレポートのテーマは、以上の3テーマに集約できるように思いましたので、まだ平成史の研究に着手していない学生は、上記の問題意識に沿って、10枚程度のレポートを作成してください。なおすでに別のテーマで書き始めている人は、テーマを変更する必要はありません。

不透明さを増す国際情勢と我が国の政治・経済動向 〜トランプ大統領の政策と日本の政治・経済・外交〜 (尼崎市立園田公民館市民大学講座)

 本日尼崎市の園田公民館に出かけ「不透明さを増す国際情勢と我が国の政治・経済動向 〜トランプ大統領の政策と日本の政治・経済・外交〜」 というテーマで講演を行いました。トランプ大統領に関係する講演は、これまで何度かしてきましたが、その都度色々大きなニュースがあって、目が離せません。
 トランプ政権が誕生して1年余りが経過しますが、世界はいったいどのような方向に進むのでしょうか。混迷の最大の原因はトランプ大統領の行動が読めない点にあります。アメリカ第一主義をスローガンに、自由貿易体制や環境規制など、世界のまとめ役としてアメリカ自身が構築してきた秩序から離反しています。
 トランプ大統領の政治手法は多国間の協力を嫌い、二国間の取引で利益を引き出そうとするものです。こうした自国第一主義を唱えているのは、アメリカばかりではなく、中国やロシアも同様です。中国の習近平主席は、「一帯一路」構想を打ち出し、アジア太平洋地域において中国主導で権益拡大をはかろうとしています。ロシアのプーチン大統領は、国内の支持基盤が強く。中東でシリア和平の主導権を握ろうとしています。
 ヨーロッパに目を向けると、地域統合を目指す動きがほころび始め、EUの理念を否定する政党の台頭が顕著になっています。中でもドイツでは、2017年9月24日行われた下院の選挙で、反イスラム・難民、反ユーロを主張する極右政党ドイツのための選択肢が大躍進し、メルケル首相の支持母体である中道勢力が勢いを失っています。
 このようにアメリカのみならずEUでも多国間の枠組みを壊そうとする動きがみられます。EUは民主主義と自由を旗印に国と国との間の垣根をできるだけ低くする努力を払ってきたはずですが。
 移民・難民の流入、テロの脅威、産業の空洞化など、グローバル経済の負の側面を強調する思想が共感を集め、既成政党が低迷し、扇動的なポピュリズムが勢いを増しています。
 トランプ大統領が表明した「力による平和」政策は19世紀的な覇権争いを想起させます。それは結局二度の世界大戦につながってゆきました。
 低成長と財政難の中で、格差問題をいかに解決するかが問われ、複雑化・多様化する利害をうまく調整する方法を見出さなければなりません。それは他国にも配慮する気持ちを持ち、国際協調主義をとって、各国の互恵的な利益をさぐるほかないと思います。
 以上のような状況下で日本がとるべき政策は、周辺国はもちろん、全世界的に対立する国を作らないことでしょう。北朝鮮問題に関しては、韓国、ロシア、中国などの考えを聞かず、完全なアメリカ追従で圧力をかけ続ける方針で、解決は難しい気がします。日米同盟を重視するあまりのアメリカ一辺倒の外交は危険であり、アメリカと距離を置く中国やロシアとも良好な関係を保つべきです。日本外交はもっと自立した外交を行うべきです。
 さて本日の講演は、2017年度の園田市民大学の最終回で、多くの方に熱心にお聞きいただきました。尼崎市の市会議員を務めていらっしゃる中尾健一先生が、拙い講演に過分の評価をいただき、早速写真入りで丁寧な紹介記事をお書きくださいました。中尾先生も財源のない中でのインフラ投資拡大、「力による支配」や核拡散、自国第一主義の広がりを危惧されていました。先生との意見交換を通じ、節度ある経済政策や、それぞれの利害を超越した普遍的価値の追求かいかに重要か、再認識することができました。

尼崎市市会議員・中尾健一先生の紹介記事

北朝鮮が「微笑み外交」を展開

 平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックに合わせ、北朝鮮が「微笑み外交」を展開しています。特筆すべきは、最高指導者・金正恩(キムジョンウン)氏の妹の金与正(キムヨジョン)氏の訪韓です。そのねらいは、オリンピックを契機に、韓国との友好関係を演出し、対外イメージの改善することです。 北朝鮮は選手のほかに、芸術団や、韓国側と合同応援団も派遣しています。こうした働きかけで、韓国国内の民族意識が高まり、韓国と日本・アメリカの結束に、風穴を開けようとしていることが伝わってきます。
 金与正氏と文在寅(ムンジェイン)大統領の会談は10日午前に行われました。そこで金与正氏は正恩氏の親書を手渡し、文大統領の訪朝を要請しました。これは北朝鮮の焦りのあらわれとみられます。北朝鮮の本音は、韓国を通じ、アメリカに制裁緩和や米韓合同軍事演習の縮小・中止、アメリカが攻撃を思いとどまるよう説得してもらうことでしょう。
 金与正氏の訪朝要請に対し文在寅大統領は条件を整えて実現させよう」と述べたといいます。ただちに訪朝要請を受け入れられなかったのは、北朝鮮が核武装を解除し、繰り返してきた挑発行動をやめて米朝交渉が実現する見通しが立っていないからです。
 以上のような融和ムードに対し、日本政府は警戒感を強めています。これまで日韓両国は、北朝鮮の融和的な政策に乗ってしまい、結果的に北朝鮮に核・ミサイル開発を継続させたという経験があるからです。日本はアメリカと連携し、韓国がこれ以上北朝鮮に傾斜しないよう目を光らせています。
 日米両国は北朝鮮が核放棄に向けて動き出さないかぎり最大限の圧力を継続するという方針です。オリンピック終了後の北朝鮮の出方が注目されます。

2017年度 関西学院大学寺本ゼミ主催見学会(山本金属製作所・クリエイションコア東大阪)のご案内

 4年間の学生生活をデザインする際、色々な業種についての知識を深めたのち、会社や工場に出向いて担当者のお話を聞き、現場を見学することは、極めて重要です。なぜなら「生きた経済」を学ぶ手がかりを得、確かな将来設計の指針となるからです。長期休暇中の限られた時期しか実施できませんが、ゼミ活動になるべく多く組み入れてゆきたいと考えています。
 今回は昨年まで総合コースの講師を務めていただいていた村田哲也先生のご尽力で、山本金属製作所とクリエイションコア東大阪への見学会が実現しました。、山本金属製作所は金属加工のほか、モノづくりにおける様々な材料の評価サービスを行っている優良企業です。
 その後地下鉄中央線の長田駅まで移動し、クリエイションコア東大阪を訪ねます。ここは大阪府下の中小企業のイノベーションを支援する施設で、各社の製品や技術に関する展示が行われています。
 歴史を顧みると、国の繁栄には、モノづくりの強い基盤が不可欠です。日本の経済発展、とりわけ高度経済成長を支えたのは、優れたモノづくりの力といっても過言ではありません。そしてモノづくりファースト(=産業資本主義)から、マネーゲーム(=金融資本主義)に移行したとき、経済は変調をきたします。それは日本のバブル崩壊、アメリカのリーマンショックを見れば明白です。
 私はアベノミクスによる好景気は株高によるところが大きく、日本経済の根本的な体力が底上げされた結果ではないように思います。日経平均株価2万4,000円近辺までの上昇は、スピード違反で走っている車としか見えず、事故(=株価の急落)が心配です。経済の本当の力は、高い技術力です。今回の見学会では、日本経済の着実な発展のため、技術力がいかに重要かを認識する機会にしたいと思います。

〈機啗学会の概要
・日時:2018年2月6日(火)  
・集合場所、時間: 地下鉄谷町線平野駅北改札口 午後1時(時間厳守)
・対象 関西学院大学寺本ゼミの学生およびその他科目の受講生 市民大学など講座を受講していただいた社会人


〈供唸堋
13:30〜15:00 山本金属製作所 見学
谷町線平野駅から中央線長田駅まで移動
16:00〜17:00  クリエイションコア東大阪 見学
18:00〜 船場・ひさ家において懇親会


お申し込み・お問い合わせ
※ 参加希望者は1月27日(土)までにご連絡ください。
〒662-8501 西宮市上ヶ原一番町 1−155
関西学院大学 寺本益英研究室
E-mail: teramoto★@kwansei.ac.jp  ← ★をカットしてください。
Tel  0798−54−6469


山本金属製作所

クリエイションコア東大阪

船場・ひさ家

核の恐怖が支配する世界に逆戻り

 トランプ政権は2018年2月2日、これから5〜10年の新たな核戦略の指針となる「核体制の見直し(NPR・Nuclear Posture Review)」を公表しました。その骨子は第1に、核の使用条件の緩和です。すなわち通常兵器やサイバー攻撃を受けた場合の反撃として、核兵器を使う可能性を排除しません。背景には、領土的な野心を隠さないロシアや中国、核開発をやめない北朝鮮への危機感があり、これらの国々の動きを抑止するには、大統領に核使用の広範囲な選択肢が必要と判断したのです。
 いまひとつは、新たな核兵器の開発です。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)用に爆発力を抑えた小型の核弾頭や海洋発射型の核巡航ミサイルを新しく開発する方針を明記しました。これは敵国の大都市の破壊を目的とした大型の核兵器に比べて爆発力は小さいのが特徴です。敵国の基地や施設などを破壊する局地的な戦闘に使い、非戦闘員らの被害をできるだけ小さくするねらいです。位置を特定されにくい潜水艦から発射すれば、状況に応じた柔軟な運用も可能となります。
 アメリカの核能力は破壊力が極めて大きな戦略核が中心であり、事実上「使えない核」とされてきました。しかしその威力を小さくすることで「使える核」とし、アメリカがもしかすると核を使うかもしれないと相手国に圧力をかけ、危険な行動を思いとどまらせる効果を狙っています。
 トランプ大統領は声明で、「アメリカはこの10年間で核の保有数や役割を減らした。他の核保有国は備蓄を増やし、他国を脅かす新兵器を開発した」と、中ロや北朝鮮を念頭に置いて批判しました。さらにロシアに対し、「核の脅しや先制使用によって自国に有利な形で紛争をおさめられると誤認している」と、危機感を鮮明にしています。中国には「新たな核能力を獲得し、西太平洋でのアメリカの利益に挑戦しようとしている」と警戒しました。北朝鮮については「あからさまに核使用の意思を示してアメリカを脅している」と非難しています。
 前回8年前にオバマ政権が発表した「核戦略」では、ロシアとの核軍縮が進んでいたことや、通常戦力でアメリカが世界を圧倒しているという強みを背景に、核兵器の役割を減らしていくことが強調されました。しかしその後、陸・海・空・宇宙・サイバーの領域において、アメリカの優位が揺らぎ始めました。そのためトランプ政権は、オバマ政権が訴えた「核なき世界」路線を放棄したのです。
 アメリカの核政策の見直しにより、世界は再び核軍拡の方向に向かいつつあります。そして冷戦時代のように、核の恐怖が支配する世界が到来することになるでしょう。
 河野太郎外相は、NPRについて「高く評価する」との談話を発表したのには驚きました。小型とはいえ通常兵器と比べるとはるかに大きな破壊力を持った核兵器が使用されると、その影響は計り知れません。日本は広島、長崎で核兵器の悲惨さ、非人道性を身をもって体験しているはずです。また2016年5月27日、安倍晋三首相はオバマ前大統領と並んで、核なき世界を訴えたはずではなかったのでしょうか。アメリカの政権がかわっても、世界の先頭に立って核廃絶を訴えるべきであると、強く感じました。

2017年度 経済史B 定期試験を行いました

 本日経済史Bの定期試験を行い、下記のような問題を出しました。
  この講座でみなさんに一番伝えたいのは、覇権国が世界のリーダーとして、どうふるまうべきかということです。それはひと言でいうと、自由、平等、民主主義、法の支配といった普遍的価値を全世界に普及させることです。パックス・ブリターニカを展開したイギリスの歴史を顧みると、今のトランプ政権が打ち出す諸政策(アメリカファースト主義)に疑問を感じざるをえません。
 さて試験の出来はどうだったでしょうか。答案用紙が2枚にわたる学生も見受けられ、比較的多くの学生が時間いっぱいまでがんばっていたので、好結果を期待しています。一番重要な採点基準は、講義内容に即して答案がまとめられ、ある程度詳しく書かれていることです。

【 2017年度 「経済史B」 定期試験問題 】

【1】 本講座ではパックス・ブリターニカの展開を中心に講義を進めてきました。講義内容を念頭に置きながら、次の(1)〜(5)の設問に答えなさい。16点×5=80点

(1) イギリスが世界で最初に産業革命を達成することができたのはなぜか。その経済的(技術的)、社会的背景について論じなさい。
(2) 穀物法をめぐる論争を紹介しつつ、自由貿易体制がパックス・ブリターニカに果たした役割について述べなさい。
(3) パックス・ブリターニカを金融面から支えた金本位制の機能と、基軸通貨ポンドが果たした役割について論じなさい。
(4) 植民地インドはパックス・ブリターニカの重要な支柱であったと言われています。イギリスの対インド投資や、インドの貿易動向に注目し、その理由を説明しなさい。
(5) 1870年代に至ると、イギリスの経済力にかげりが見え始めます。アメリカやドイツの台頭に留意しながら、パックス・ブリターニカの構造がどのように変化していったか述べなさい。

【2】 トランプ大統領誕生の背景について論じ、今後の日米関係がどうあるべきか、あなたの考えを述べなさい。20点

2017年度 日本経済史供…蟯試験を行いました

 秋学期の講義の日程がすべて終了し、今日から定期試験期間に入りました。ずっと以前は講義が終了すると先に入試をやって、そのあと定期試験を行っていました。講義終了から 定期試験開始まで2週間くらい準備期間がありました。しかし最近は講義が終わるとすぐ試験です。講義の最後のほうで扱ったテーマを十分に定着させる余裕がないのが気の毒です。
 春学期の履修を前提とする日本経済史兇旅峙舛蓮⊆講生が少なかったので、毎回全員に発言してもらい、理解度を確認しながら進めることができました。戦前の歩みをたどり、そこから様々な教訓を得る能力を持つことは、医師にたとえれば、数多くの症例を経験し、最善の治療が施せる名医に相当するでしょう。頭が痛い、おなかが痛いという症状が出ても、その原因がどこにあるかを的確に判断するには、全身のことを知り、たくさんの経験を積んでおく必要があります。私は歴史の事例を学ぶことは、経済の「名医」になることだと考えています。
 さて本日日本経済史兇猟蟯試験を行い、下記のような問題を出しました。

【 2017年度 「日本経済史供廖…蟯試験問題 】

【1】 明治・大正期の日本は3つの大きな戦争を経験し、それらは当時の経済に大きな影響を与えたと考えられます。この点をふまえ、次の設問に答えなさい。14点×3=42点
(1) 日清戦争の勝利によって得た賠償金が当時の経済に与えた影響について述べなさい。
(2) 1905年から翌年にかけての日露戦争ブームの特徴について論じなさい。
(3) 第一次世界大戦によって、当時の経済・社会はどのように変貌したか説明しなさい。

【2】 次の(1)、(2)の設問に答えなさい。18点×2=36点
(1) 1897(明治30)年における金本位制導入の理由と、それが後の貿易、物価、賃金に与えた影響について述べなさい。
(2) 1929(昭和4)年に成立した立憲民政党の浜口雄幸内閣の経済政策が昭和恐慌を引き起こした理由を説明しなさい。

【3】 次の(1)〜(4)の事項に関し、2問選択して説明しなさい。11点×2=22点
(1) 義和団事件と北京議定書  (2)軍部大臣現役武官制
(3) 米騒動              (4)資産デフレ 

高得点を出したくなる答案

 いよいよ明日から定期試験が始まります。今年度秋学期の私の担当科目は、日本経済史兇鳩从兒Bでした。両科目とも出席状況は良好で、みなさん熱心に受講してくれました。何名かの学生は、よくまとまった講義ノートとを見せてくれました。一生懸命話したことが学生に伝わっている証拠であり、大変嬉しく思いました。
 さて学生から答案の分量や書き方に関する問い合わせがあったので、簡単にコメントしておきます。まず分量ですが、70分の試験時間で答案の裏表が埋まるようにと言っています。つまり1分1行のペースで書くと、ちょうど答案がいっぱいになります。大学の試験では記述力が求められますので、私はカッコ埋めや記号で答える問題は出さない方針です。
 話は変わりますが、先般大阪大学の入試で出題ミスがあったことが明らかになりました。過去にも正解がなかったり、逆に2つある問題だったことが判明し、採点をやり直したというニュースをたびたび耳にしました。ただこうしたミスで世間から厳しく非難される出題者(大学)も気の毒な面があります。そもそも高校の限られた学習内容から毎年異なる問題を出題するのは限界でしょう。問題にできそうなトピックスは限られており、数年たてば、ネタ切れになるのではと思うのです。そこを無理にひねった問題を出そうとして焦り、解けない問題を出してしまうのではないかと考えます。その点、大学生の試験はやりやすいです。毎年異なるテーマが扱え、ネタに不自由はしません。それに記述式なので、解答がない問題を出す恐れもありません。
 ここで出題・採点者が高得点をつけたくなるような記述力について考えてみます。私が採点するときはまず、その設問に対する核心部分についてふれられているかどうかをみます。例えばパックス・ブリターニカにおける基軸通貨ポンドの役割は、安定的に広く利用され、流動性の偏在が起こらなかったという点が重要です。そしてソウルの決済型の図を思い浮かべ、1910年頃の資金の流れ(イギリスはヨーロッパ大陸とアメリカ合衆国に対して資金流出であったが、それをインドからの資金流入で補っていたこと)、がポイントになります。
 また浜口雄幸内閣の政策では、緊縮財政、旧平価による金解禁、産業合理化政策の指摘は欠かせません。これらの内容を簡潔にまとめた上で、共通の特徴として経済の論理に反する政策であったことを指摘し、不況が一段と深刻になったことを述べるべきでしょう。、
 講演を依頼されたとき、最も悩むのは時間内でどれだけのテーマを扱うかです。同じテーマでも、30分で話すのと2時間で話すのとでは全然違います。30分の講演では骨子しか話せませんが、2時間の講演では、いくつか事例を紹介したり、用語の説明をすることが可能です。与えられたテーマに対し、簡潔にも詳細にも話せなければいけません。答案にも同じことがいえます。私も試行錯誤の繰り返しですが、肉付けの部分に関しては、できるだけ各自の持ち味を出してアピールするほかありません。
 内容ばかりでなく形式も大切です。何よりも答案の字は濃く、大きく、はっきりと書いてください。うすい、小さい、乱雑で読みづらい字は理解するのに苦労します。内容が正しければ減点はしませんが、出題・採点者が受ける印象はよくありません。
 いつも言っていることですが、大学の定期試験は選抜試験ではなく、日頃の取組が真面目かどうかを確認するものです。合格者数を絞らなければならない大学入試は、受験生を惑わすややこしい問題を作成し、出題者まで足元をすくわれることがあります。このような制度では、受験生も大学関係者(出題者)とも不幸になります。予告した出題範囲をしっかり勉強しておけば、確実に高得点がとれ、採点ミスの起こる余地がない大学のシステムのほうが、大学受験のシステムよりずっとやりがいがあり、優れています。
 

2018年 元旦

 ブログをご覧のみなさん、いよいよ平成30年がスタートしました。早速研究室のカレンダーを掛け替え、気分を一新しました。
 振り返ってみろと、私が学部を卒業して大学院に入学したのは、平成2年(1990年)のことです。平成と同じ年数の30年間、研究生活を続けてきたことになります。時間ばかりが徒に経過し、さしたる成果を残せなかったことに忸怩たる思いです。せめて最終年くらいは、後悔のないよう過ごしたいものです。
 今年は新しいことに着手するよりは、30年間の研究生活を顧みて、不十分だったところを補強する年にしたいと考えています。最初に日本経済史ですが、これまで経済面、特に景気循環を軸に戦前期日本の歩みをたどってきました。しかし政治・国際関係・世相といった側面はまだまだ分析が必要です。総理大臣の移り変わりを中心に、あらためて明治維新以降、第二次世界大戦までを整理したいと思います。
 次に経済史は、経済史Bの講義を担当したおかげで、覇権国の推移、とりわけパックス・ブリターニカとパックス・アメリカーナの構造に強い関心がわきました。こうしたテーマを扱うには、経済力はもちろん、貿易、通貨体制、軍事力、国際関係など、幅広い観点が求められます。すなわち日本史を顕微鏡で追跡すると考えると、覇権国の推移は望遠鏡を使わなければよく見えません。今はまだ不慣れですが、望遠鏡がもっと上手に使えるよう、関連文献を当たりたいと思います。
 ライフワークである喫茶文化史研究は最近滞っており、遅れを挽回したいところです、平安時代における伝来から幕末までの喫茶文化史は、2000(平成12)年頃から茶業界や市民大学で何度も講演の機会をいただきました。そのおかげで、茶道や煎茶道の大まかな歴史、発展に貢献した人物の概略は把握しています。しかし両者は日本文化の象徴だけに奥が深く、図録などを読んでいると、次々に新しい発見があります。いくら時間があってもキリがありませんが、できるだけ多くのエピソードを盛り込んで原稿を書きたいと思います。またフィールドワークでは、佐賀県茶業史の研究に力を入れたいと考えています。
 最後に平成史のとりまとめも今年の目標にします。1998(平成10)年以降、毎年尼崎市などの市民大学で直近の政治・経済動向についてお話しする機会をいただいてきました。うまく原稿が書けず、講演日直前まで徹夜の連続で苦しい思いをしましたが、日々の新聞記事を念入りに読む習慣がつきました。毎回の講演記録(配付資料)を読み返してみると、その年、その年に何が起こり、どのような影響が生じたか、鮮明に浮かび上がってきました。多少の加筆修正は必要ですが、市民講座の原稿を繋ぎ合わせると、平成史ができそうです。平成最後の年に、平成とはどのような時代であったかを総括しておくことは極めて時宜にかなったテーマです。この作業はゼミ(研究演習)の学生と一緒に進めてゆきたいと考えています。
 今年は概ね上記のようなことに取り組んでゆきたいと思います。完成度の低い研究にもかかわらず、真剣にお聞きくださる聴衆(学生や市民講座の参加者)の存在が、私の研究生活の原動力になっています。本年もどうぞよろしくご支援くださいますようお願いいたします。

2017年度 経済史B 定期試験対策

今年度はじめて担当する経済史Bの講義もいよいよ終盤を迎えました。受講生のみなさんは、パックス・ブリターニカの構造について、理解してもらえたでしょうか。専門の日本経済史と異なって予習の蓄えがなく、毎回の講義準備に苦労しましたが、以前から取り組みたいテーマでしたので、講義を通じて学ぶことができたのはよかったと思っています。
 さてこの科目の定期試験は、2018年1月16日(火)の第3限に行います。問題作成に手間どり、お知らせが遅くなってしまい申し訳ありません。試験は概ね次の内容で出題します。

テーマ1 パックス・ブリターニカの展開
(1) 産業革命の整理
 この講義は、イギリスがなぜ世界で最初に産業革命を達成できたのかというところから出発しました。前提条件、経済的(技術的)、・社会的背景について簡潔に整理しておいてください。
(2) 自由貿易体制
 TPPや日欧EPAに象徴されるように、 世界の潮流は自由貿易推進でした。しかしトランプ大統領が誕生し、「アメリカ第一主義」を唱え、超大国アメリカが保護主義の方向に動き出しています。現状をみてもわかるように、自由貿易か保護貿易かという議論は、なかなか決着がつかないテーマです。
 さてこの論争は、歴史を顧みると穀物法をめぐる論争にまで遡ります。穀物法をめぐる論争を想起し、パックス・ブリターニカの自由貿易体制について述べられるようにしておいtrください。
(3) 金本位制と基軸通貨ポンド 
 パックス・ブリターニカを金融面から支えた金本位制の機能と、基軸通貨ポンドが果たした役割についてしっかり整理しておいてください。
(4) 植民地インド 
 講義でS.Bソウルが見出した多角的決済システムを紹介した際、植民地インドがパックス・ブリターニカに重要な役割を果たしたことを強調しました。イギリスの対インド投資や、インドの貿易動向に注目し、その理由を説明できるようにしておきましょう。
(5) パックス・ブリターニカの構造変化
 1870年代に至ると、イギリスの経済力にかげりが見え始めます。アメリカやドイツの台頭、イギリスの競争力低下に留意しながら、パックス・ブリターニカの構造がどのように変化していったか取りまとめておいてください。

テーマ2 トランプ大統領誕生と日米関係
 講義期間中にトランプ大統領の訪日、日米首脳会談という大きな出来事がありました。そこで急遽資料を作成し、トランプ大統領誕生の背景や今後の日米関係がどうあるべきか考えました。北朝鮮をめぐる情勢が日ごとに厳しくなる中で、「アメリカ第一主義」を唱えるトランプ大統領のアメリカに対し、日本はどのような外交を展開すればよいのでしょうか。難しい課題ですが、受講生のみなさんの意見を聞きたいと思います。

2017年度 日本経済史供…蟯試験対策

 日本経済史兇旅峙舛呂△硲臆鵑鮖弔垢世韻箸覆蠅泙靴拭D蟯試験は、2018年1月15日(月)の第3限に行います。ずいぶん遅くなりましたが、試験問題の予告を行います。
 さて今回の試験範囲は、時期でいうと、日清戦争から昭和恐慌までになります。出題は概ね次の領域で考えています。狭い範囲ですから周到に準備し、高得点を目指してください。

テーマ1 明治・大正期の3つの戦争が日本経済に与えた影響について
(1) 日清戦争の勝利で特筆すべきは、巨額の賠償金を獲得したことです。これがどのような経済効果をもたらしたか、整理しておきましょう。
(2) 日露戦争は激戦でしたが、ポーツマス条約によって日本は勝利をおさめました。日露戦争ブームの特徴を、日清戦争ブームと比較しながら説明できるようにしておいてください。
(3) 第一次世界大戦は、日本経済の姿を激変させることになります。大戦の結果、経済・社会はどのように変貌しましたか。要点をとりまとめておいてください。

テーマ2 金本位制の導入
 1897(明治30)年、松方正義首相は金本位制を導入します。世界史的にみると、当時はパックス・ブリターニカの時代であり、それを支えた重要な柱が金本位制でした。日本がイギリスと同じ通貨制度を採用することの意義と、採用後の経済に与えた影響について、述べられるようにしておきましょう。

テーマ3 浜口雄幸内閣の経済政策
 1929(昭和4)年成立した立憲民政党の浜口雄幸内閣の経済政策によって、当時の日本経済は戦前の景気循環の中で最も深い谷を経験することになります。私たちが当然のこととして受け入れているケインズ政策が誕生する前に行われ、深刻な不況をもたらした諸政策の内容について論じられるよう、準備しておいてください。

テーマ4 簡単な歴史用語・経済用語の説明
 次の歴史用語・経済用語について、用語辞典程度の簡単な説明ができるようにしておいてください。
 /儻畛変
◆々耽住変
 天津条約
ぁ 義和団事件
ァ 北京議定書
Α 第一次護憲運動
А 第二次護憲運動
─ 軍部大臣現役武官制
  大正デモクラシー
  米騒動
  資産デフレ
  デフレの悪循環

格差・貧困をめぐる論争

 野党はしばしば安倍政権になって格差が拡大したと主張しています。すなわち若者世代を中心とした格差拡大が出産、子育てに対する不安を高めているというわけです。この点に関し11月21日に行われた参院代表質問の際の民進党・大塚耕平代表と安倍晋三首相の論争をもとに考えてみます。
 大塚氏が格差拡大の根拠としている指標は相対的貧困率です。これは国民を所得順に並べたと仮定した場合の真ん中の人の所得(中央値)の半分未満の人の割合を示しています。そこで大塚氏は中央値の悪化を問題視しました。ピークの1997年には297万円であったのが、2015年には245万円に減ったとし、「(国民が)貧しくなっている」と訴えました。そしてその背景には、物価を考慮した実質的な購買力を示す実質賃金の低下があるとも指摘しました。
 これに対し安倍首相は次のように反論しました。パート労働者の増加などで実質賃金は下がったものの、働く人の数は増えており、国民全体の稼ぎを示す「総雇用者所得」も増大していると述べました。中央値の低下の要因は所得水準の低い高齢者が増えたためだと言い、2015年は2012年の244万円)に比べると改善したと説明しました。そして「相対的貧困率は政権交代後、経済が好転する中で改善に転じた」と結論づけました。実際、2012年の相対的貧困率は16.1%であったのが、2015年には15.6%へとやや改善しています。
 ただし長期的にみれば、格差はやはり拡大しています。相対的貧困率は1985年には12.0%であったが、前述のように2012年には16.1%と上昇傾向にあるのです。国際的にみても、経済協力開発機構の2014年時点の調査で、日本は加盟34カ国中で6番目に相対的貧困率が高かったようです。
 経済が好調であれば、企業は人手を確保するため賃金を上げるでしょう。その結果労働者は消費を増やし、経済の体温計である物価が上昇し、デフレ脱却が実現します。経済をこうした好循環に導くことが安倍政権の課題といえます。



トランプ大統領、韓国国会で演説 北朝鮮にアメリカの軍事力を誇示

 アジア歴訪中のトランプ米大統領は11月8日、ソウルの韓国国会において北朝鮮問題に関する演説を行いましたた。北朝鮮が核とミサイルの開発を続けることは絶対に容認できないとし、「アメリカを過小評価するな。我々に挑んではならない」と、強く警告を発しました。また北朝鮮がアメリカ本土を直接攻撃できる核弾頭搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めるのは世界全体の脅威だと指摘し、その脅威に立ち向かうことは国際社会の責務であることを強調しました。そして北朝鮮が核兵器を放棄しないかぎり、経済、外交、軍事力を駆使し、圧力を加え続ける姿勢を示しました。
 トランプ大統領はアメリカは北朝鮮に対し、これまで何度も核兵器を放棄するよう求めてきたにもかかわらず、ことごとく裏切られてきたとも述べています。そして「北朝鮮は過去のアメリカの抑制を弱さだと理解している。しかし、それは致命的な間違いだ」と語り、アメリカに挑むのは過ちだとというメッセージを発信しました。
 トランプ大統領は北朝鮮と国境を接し、経済的にも強い影響力を持つ中国とロシアを名指した上で、北朝鮮に対する経済的、財政的な様々な支援をやめるよう訴えています。
 朝鮮半島近海に空母3隻を配備し、軍事力を全面に出して北朝鮮を威嚇する一方で、完全かつ検証可能な形で核開発を断念すれば未来への道は開かれているとも語っています。
 以上のトランプ大統領の演説に対し、北朝鮮はどのような反応を示しているのでしょうか。相変わらず強硬姿勢を崩していません。かねてから指摘されているように、北朝鮮の最大の目標は体制の維持です。最近ではとくにアメリカが朝鮮半島近海で空母による軍事演習を行っていることに危機感を示し、自主と正義のために核開発を継続し、アメリカとの力の均衡をとるということです。
 とはいえ、アメリカを本気で怒らせ、激しい攻撃を受ければ、体制維持どころではないことは金正恩委員長もよくわかっているはずです。当面は攻撃されない程度に、ギリギリのところで挑発を続けるものと思われます。

トランプ大統領の初来日と日米首脳会談

 トランプ大統領は就任後はじめて日本を訪問しています。11月5日横田基地に到着し、そのあと安倍首相とゴルフを楽しみました。本日のブログでは、翌日6日に行われた日米首脳会談についてレポートしたいと思います。ポイントは以下の3点です。
(1)北朝鮮問題と防衛装備品の購入拡大
 日本にとって最も重要なテーマは、北朝鮮問題といえます。これに対し安倍首相は、「日米が主導し、あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全一致した」と述べました。トランプ政権はかねてから「軍事行動を含む「すべての選択肢がテーブルの上にある」という方針をとっており、安倍首相日米が100%ともにあることを再確認したということです。トランプ大統領はオバマ前大統領時代の)「戦略的忍耐」は終わったとの認識を示し、在日・在韓米軍の兵力を挙げて、北朝鮮を牽制することになりそうです。
 北朝鮮による拉致被害者の家族とトランプ大統領の面会も実現しました。安倍首相はトランプ大統領との良好な関係を内外にアピールする好機になったと思いますし、トランプ大統領は、日米が共同歩調をとって北朝鮮に強硬姿勢を示せたと考えているに違いありません。日米協力関係の強調は、対北朝鮮政策をめぐり温度差のあ韓国や中国を説得する上でも有効です。
 予想外だったのは、アメリカ製の防衛装備品の熱心な売り込みでした 「非常に重要なのは、首相は(米国から)膨大な量の兵器を買うことだ。そうすべきだ。我々は世界最高の兵器をつくっている」と述べました。具体的な防衛装備品名まで言及し、日本がこれらを大量購入することで、アメリカに雇用が創出され、日本の防衛力は強化され一石二鳥の効果が期待できると主張しました。安倍首相はこの要請に応じる形で、「日本の防衛力を拡充していかなければならない。アメリカからさらに購入していくことになる」との見解を示しました。トランプ大統領は安保と引き換えに、アメリカ製品を買わせ、貿易赤字が削減はかりたいのかも知れませんが、このままでは日本のアメリカ追従の度合いが一段と高まる予感がします。日本はすでに2013年に閣議決定された防衛計画の大綱や中期防に基づいて最新鋭戦闘機F35Aや輸送機オスプレイの導入を進めています。陸上配備型の迎撃ミサイルシステムイージス・アショアも着実に購入する予定です。財政が危機的状況にある中で、防衛支出を高めてゆくことに違和感を感じますし、アメリカ製品の購入が際立っていることが気がかりです。さらに通常の維持整備費や訓練費にしわ寄せがくることも懸念されます。
 さらに軍事力に頼るばかりの安保政策でよいのかという疑問の声もあがってきています。北朝鮮問題をめぐり日米間では軍事的圧力強化や経済制裁強化の話しが出るばかりで、平和的解決の可能性がさぐられたことはありません。日本がアメリカから次々と高額兵器を購入する姿勢が、かえって北朝鮮を刺激しているという意見もしばしば耳にします。
(2)インド太平洋戦略の推進
 トランプ大統領のアジア歴訪において、日本が最初の訪問国となることにこだわったのは、日米共通のアジア外交戦略を世界にアピールしたかったからと言われています。安倍首相は、昨年「自由で開かれたインド太平洋戦略」を表明していますが、トランプ大統領はこれに賛同してくれたことの意義を強調しました。この考えは今後、日米共同戦略の位置づけで、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などで、各国に協力を求めてゆくことになりそうです。
 言うまでもなく日本は、中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」を意識しています。シルクロード経済圏構想を通じ、中国が独自の主張に基づいてアジア太平洋地域で権益拡大をはかることに、日本政府は警戒感を強めているのです。この地域で、日米がともに安全保障、経済の両面において、法の支配やルールづくりを浸透させ、中国の動きを牽制する狙いが読み取れます。
 トランプ大統領はこれまで一貫してオバマ前政権の政策を否定してきました。オバマ前政権はアジアリバランス構想を打ち出してきましたが、代替政策は決まっていませんでした。安倍首相が唱える新政策は、アメリカにとってもメリットがあるといえます。ただしその一方で、トランプ大統領が主張するアメリカ第一主義と合致するかどうかは不透明です。 
(3)通商問題は棚上げ
 通商問題に関しトランプ大統領は従来と同じく「アメリカ第一」の発言を繰り返しました。共同会見では「互恵的な貿易が私にとって、とても大事だ」と述べ、対日貿易赤字の削減に強いこだわりを示しました。しかし首脳会談において通称問題は「棚上げ」にされ、解決の方向性は見い出せていません。周知のようにトランプ政権はTPPから離脱しており、自国に有利な条件を引き出しやすい日米二国間の自由貿易協定(FTA)を重視する立場をとっています。しかしこれは日本の方針とは合致しません。
 前述のように日米両国は北朝鮮問題に関し、強固な協力関係を確認しています。反面、経済関係で対立するのは得策ではありません。共同会見で安倍首相は、「トランプ大統領と二国間の貿易だけではなく、アジア太平洋地域に広がる貿易・投資における高い基準づくりを主導していく」と述べています。
 日米経済関係は現時点で波風は立っていません。ただ将来しトランプ大統領が日本への圧力を高める可能性はあります。トランプ大統領は、「日本との貿易は公平でなく開かれてもいない。(赤字削減のため)我々は交渉をしていく必要がある」と述べています。

生産性向上に向けた取り組みと今後の課題

 景気はGDP統計で見る限り堅調に推移していますが、日本の潜在成長率は1.0%程度で主要国の中では最低レベルです。人口が減っても安定成長を実現するためには、生産性の向上が欠かせません。
 政府は9月8日開催した未来投資会議において、次の7分野に重点を置いて成長戦略を進める方針を打ち出しましした。
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◆ー動走行
 健康・医療データの活用
ぁ(流・建設・農業などの現場効率化
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Α/雄爐琉榮
Аゝ制を実験的に一時停止するサンドボックス制度の早期具体化
 ここでIoT(Internet of Things)について、簡単に説明しておきます。IoTとは、あらゆるモノがインターネットを通じてつながることによって実現するサービスやビジネス、ならびにそれを可能とする技術の総称です。モノをインターネットに接続し、離れた場所から状態を確認したり、操作できるようになります。その結果、管理のための人材やスキルが不要になり、コスト削減に結び付きます。
 次に自動運転について考えます。交通死亡事故は約9割が人間のミスで起きるといわれています。自動運転車の普及は事故の減少につながでしょう。その一方で、自動運転車に時速100kmで目的地までと指示した場合、安全性を考慮して速度制限を緩めることはできません。
 ドローン、フィンテックなど次世代技術の実用化促進として期待がかかるのが、サンドボックス制度です。国家戦略特区の枠組みを利用し、規制を凍結して実証実験に取り組みやすくします。
 AI(artificial intelligence・人工知能)の技術進歩は目覚ましいですが、想定外の現象がネット上で広がる可能性があります。AIの暴走をいかに食い止めるか、法制度をどのように整えるかという課題も残っています。 


第3次安倍第3次改造内閣が発足

 安倍晋三首相は今日3日内閣改造を行い、第3次安倍第3次改造内閣が発足しました。閣僚の国会答弁で不適切な発言が相次いだことや、森友・加計学園をめぐる問題で内閣支持率は急落したため、人心一新を図り、信頼を取り戻すことが何よりの狙いです。ここで今回の人事の特徴をみます。
 まず閣僚人事は、19人の大臣のうち留任は5人にとどまり、刷新のイメージを打ち出しています。とはいえ内閣では、麻生太郎副総理兼財務大臣、菅義偉官房長官を、また党執行部では、高村正彦副総裁、二階俊博幹事長を続投させ、政権の骨格は維持しています。
 問題続きであった防衛省と文部科学省には、ベテランの議員を起用しました。防衛大臣の小野寺五典氏は、第2次安倍内閣で1年9ヶ月防衛大臣を経験しています。、また文部科学大臣の林芳正氏も防衛大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、農林水産大臣を歴任しました。
 それから野田聖子氏の総務大臣起用は、「身内に甘い」という批判をかわす目的があるのでしょう。さらに河野太郎外務大臣(麻生派)は、菅官房長官によれば「将来のリーダー候補」と評価が高く、強い発信力に期待がかかっています。
 岸田派優遇も今回の人事の注目点です。改造直前まで外務大臣を務めていた岸田文雄氏は、しばしば安倍首相の後継を目指す存在と言われてきました。岸田氏は党内基盤を固めるため、政務調査会長を希望し、安倍首相はこれを受け入れました。また岸田派からの入閣は、2人から4人に倍増し、存在感を高めています。安倍首相の狙いは、来年秋の自民党総裁選挙や憲法改正議論において、岸田派の協力を得ることにあるのでしょう。(岸田氏は9条改正に慎重な立場です。)
 ここであらためて安倍内閣の支持率が急落した原因をさぐってみたいと思います。それは第一に隠蔽体質です。南スーダン国連平和維持活動(PKO)で陸上自衛隊の部隊が作成した日報を「廃棄した」としながら陸自内に保管されていた問題の真相はどうなっているのでしょうか。森友学園が大幅値引きで国有地を取得できた理由や、国家戦略特区制度で加計学園に獣医学部新設が認められた経緯がいまひとつ釈然としません。身内に甘く、批判的な勢力の言い分には耳を貸さないという姿勢に、多くの国民が失望したに違いありません。
 いまひとつ、強引な政治手法も懸念されます。「共謀罪」法を多くの問題を残したまま、参議院の委員会採決を省略して成立させたことは問題です。反面野党が再三求めている臨時国会の開催や、文書の公開、関係者の証人喚問には消極的です。
 今回の内閣改造で安倍政権の支持率は多少回復するかも知れませんが、上記のような根本的な政治不信が解消されないかぎり国民の評価は高まらないと思います。

2017年度 学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 定期試験を行いました

 新聞・ニュースでは毎日のように加計学園獣医学部新設問題が取り上げられています。安倍首相や側近の関与の度合いも気になるところですが、根本的には、獣医師の需給バランスはどうなっているかという分析から始めなければいけません。ちなみに、獣医学部が最後に設置されたのは実に51年前です。1966(昭和41)年、北里大学と酪農学園大学の獣医学部が創設されて以降、新設は見送られています。 それでも単純に数にだけ注目するなら、人材不足とはいえません。一番一般的な「ペットのお医者さん」は、飽和気味なのです。
 しかし畜産農家をまわり、牛や豚の診療や伝染病の予防に携わる産業動物の獣医師や、動物検疫所などで働く公務員としての獣医師はなり手が少なく、早期に人材を育成することが重要です。
 さて獣医学部の新設に際しては、「石破4条件」が求められています。すなわち、ヾ存の獣医師養成できない構想が具体化すること、▲薀ぅ侫汽ぅ┘鵐垢覆鼻⊇丹綮佞新たに対応すべき分野の具体的な需要が明らかになること、4存の大学・学部では対応が困難なこと、、そ丹綮佞亮要の動向を考慮すること というものです。私はいわゆる「ペットのお医者さん」ではなく、BSEや鳥インフルエンザなど、深刻な社会問題を解決できる専門家の育成が急務と考えます。その点において、「石破4条件」は大変意義のある指針だと思います。
 獣医学部新設の是非は、単純な「数」だけではなく、必要とされる部門は何かという基準で考えなければなりません。
 話は変わりますが、医学部新設も長い間認められてきませんでした。最も歴史が新しいのは、1979(昭和54)年にできた琉球大学医学部です。それが2016年、被災地復興支援の特例として「東北医科薬科大学」(東北薬科大学から改称、仙台市)が認可され、2017年には国家戦略特区事業の枠組みで、国際医療福祉大学(本部は栃木県大田原市)成田キャンパスと2年連続で新しい医学部が新設されています。両大学医学部の新設は、社会のニーズに応じたものなのか、医師会の抵抗なしにすんなり話が進んだのか、また機会をみつけて調べてみたいと思います。
 さて本日第4限、学際トピックス「医療をめぐる諸問題」の定期試験を行い、下記のような問題を出しました

【 2017年度  学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 定期試験問題 】

【1】 この講座では、高齢社会化の進行が重要なテーマになりました。各講師の講義内容を念頭に置いて、次の設問に答えなさい。

(1) 日本が世界一の長寿国になった要因について、次の 銑の視点からコメントしなさい。8点×3=24点
 〃从僉Ρ卆鹸超
◆^緡典蚕僉μ品の進歩
 国民皆保険制度

(2) 日本が世界一の長寿国になった結果、医療費の増大に歯止めがかからなくなりました。高齢社会化の進行と、医療費増大の関係について説明しなさい。10点

(3) 高齢者の抱える不安のひとつに認知症があります。アルツハイマー型認知症の高齢ドライバーが事故を起こした場合、本人の責任と監督義務者等の責任はどうなりますか。具体的な事件の経過を紹介しながら、最高裁がどのような判断を示したか、述べなさい。20点

(4) 増大する医療費を削減するため、様々な取組が行われています。医療費削減について、対策を述べなさい。16点

【2】 次の(1)〜(3)の設問から2問選択し解答しなさい。15点×2=30点

(1) 大規模震災に遭遇したとき、その被害を最小限に食い止めるため、日頃からどのような備えをしておくべきですか。さらに実際に災害に直面した場合、どのように対応しますか。小谷先生の講義内容に即し、関学生は一般市民の立場から、兵庫医大生は医療者の立場に立って述べなさい。

(2) あなたにとって「質の高い医療」とはどのようなものですか。鈴木先生の医学教育論の講義に基づいて述べなさい。なおその際、関学生は患者の立場から、兵庫医大生は医療者の立場で論じること。

(3) 阪神間の市立病院が直面する問題を明らかにし、問題点解決のための方策について、提言を行いなさい。
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