寺本益英の日記

 関西学院大学で日本経済史を担当する寺本益英の身辺雑記です。経済、歴史、お茶、フードシステムの話題を中心に、思い立ったことを綴ります。受講生の質問にも答えます。

2008年09月

大学生のキャリア開発について考える

 今週から講義が本格化します。夏休み中の不規則な生活習慣を軌道修正し、週10コマの講義に対応できるようなスタイルに改めるのが大変です。「自己管理力」が問われています。
 月曜日は特に忙しい1日で、日本経済史と研究演習が2つ、計3コマこなさなければいけません。
 さて2回生対象の研究演習では、大学生のキャリア開発をテーマにしようと思っています。総合教育研究室で、高等教育の研究を始めた影響が大きいのですが、関学の教育力をいかに高めるか、学生が4年間目的意識を持って、充実した大学生活を送るためには、どういったガイドが必要かといった点が、とても気になってきたのです。
 大学生活における最重要テーマは、自分の職業観を確立し、何のために働くのか、あるいは自分がどういった形で社会に貢献できるのかという問いに対する答えを見出すことではないでしょうか。目標が定まれば、学生時代に身につけなければいけない知識や技能も明らかになるはずです。キャリア開発とは、このようなことだと理解しています。
 テキストは、渡辺峻編著『大学生のためのキャリア開発入門』(第2版)中央経済社,2008年 を使用します。この本の中で著者は、自分で自分の未来を切り開く勉強、能力開発なしにこれからの厳しい時代は生き残れないと、何度も強調しています。本書を参考にしながら、小手先の就職活動のノウハウではなく、生きがいや働きがい、長期の人生設計についてゼミ生とともに考えてゆくつもりです。別のクラスで進めている幸福の研究と重なる部分が出てくるかも知れません。

幸福の経済学 −幸福な日本経済の設計を考える−

 今日は午後2時より堺市の南宗寺で開かれた「堺衆文化の会」の第2回例会において、「幸福の経済学 −幸福な日本経済の設計を考える−」というテーマで講演しました。幸福をテーマに正式な会合で報告するのは今回がはじめてだったのですが、たとえ準備が不十分でも、中間的に色々な方からコメントをいただき、構想を磨いてゆかなければいけないと思い、このテーマを選んだ次第です。
 幸福をめぐる問題は、間口が広く、奥行きも深いので、論点を定めてひとつひとつ検証してゆくほかありません。そこで今回は、最近の経済、政治の動きを振り返り、果たしてこの1年、日本人は幸福であったのかを問い直してみました。
 結論からいうと、この1年、私たちは決して幸福ではありませんでした。経済はサブプライム問題やエネルギー・食料価格の高騰に振り回されて深刻な打撃を受け、政治は衆院の多数派と参院の多数派が異なるという「ねじれ現象」のもと、一歩も前に進みませんでした。医療、介護、教育、雇用、環境など、国民を幸福にするため早急に取り組まなければならない問題が山積しているのに、政治の混迷のため、有効な対策が何も打ち出されなかったのは残念なことです。
 麻生首相になって少しは展開が変わるかなと期待しましたが、いきなり中山成彬国交相の不適切発言が飛び出し、政府や内閣に対する信頼がまた大きく揺らぎました。一方野党はこの問題を徹底的に追及する構えです。
 それにしても気になるのは、近いうちに行われる総選挙の行方です。自民党が勝つか、民主党が勝つか、全く予想できない情勢です。

いよいよ始まりました

 秋学期の講義がいよいよ始まりました。夏休み期間中をふりかえると、結局、胸を張ってこんなことをしましたといえる話は何もありません。8月、試験の採点が終わってからというもの、どこへも出かけず、誰とも話さず、ひたすら本を読んで原稿を書いていただけでした。全く話題性のない2ヶ月を過ごしたので、休み明けの定番の挨拶「夏休み、どこかへ旅行に行きました?」に答えようがないのが惨めです。その上、研究に時間をかけたつもりなのに、ほとんど成果なしで今日の日を迎え、気の重い新学期のスタートとなりました。
 今学期は春学期より担当コマ数が多く、兵庫医科大学、兵庫医療大学の非常勤も含めると週10コマ程度になります。そのことがよくわかっていたので、夏休み中に少しでも原稿を進め、講演の準備も整えておきたかたっのですが、完全な計画倒れに終わってしまいました。
 さて今学期最初の担当科目は、総合コース503「フードシステムをめぐる諸問題」でした。春学期に比べると、正規学生の受講者はかなり減りましたが、「高同調型」の社会人聴講生のみなさんが熱心に参加してくださっているのは嬉しいことです。
 さて今日の講義では、食料価格の高騰とその背景を取り上げました。(8月30日の経済コラムもご参照ください。)現在の資源価格の高騰は、アメリカの金融システム不安、日本の景気後退、国際情勢の不安定化など、様々な要因が複合的に絡み合った中で起こっているため、解決は極めて困難です。解決が困難な問題というのは、説明にも手間がかかり、その説明をするための予習時間は膨大です。90分の講義をもたせるのは、なかなか大変なことです。
 しかし苦労の甲斐あって、「高同調型」のみなさんは、私の話をよく理解し、深い関心を持ってくださっています。講義が始まって忙しくなりましたが、バイタリティあふれた社会人聴講生の方々と定期的にお会いできるのは、とても大きな励みとなりそうです。

道路特定財源の一般財源化(2)

 また私は、環境対策の緊急性、少子・高齢化社会への対応を考えた場合、暫定税率分も含めて一般財源化を行うことが望ましいと考えています。
 もっともこの意見に対しては、道路建設を名目に徴収した税は、道路建設に優先的に配分されて当然とか、地方の道路建設は置き去りにされるのかといった反論も多いだろうと予想します。
 しかし我々は、ヨーロッパの事例に注目すべきではないでしょうか。ヨーロッパの多くの国々では、温暖化防止のため、二酸化炭素を大量に排出するガソリン、石炭、電気などに幅広く課税し、その税金は使途を特定しない一般財源として使用するのが普通になっています。私はわが国も、ヨーロッパ諸国の制度を取り入れることが望ましいと思います。
 一方、内閣府『国民生活に関する世論調査』によると、国民が今後政府に力を入れてほしいと思っている事項は、まず社会保障や高齢化社会対策でした。国民の不安を取り除くことに政策の主眼を置くならば、道路特定財源の一般財源化には、十分な支持が得られるのではないかと考えました。
 次期総選挙は、麻生氏対小沢氏という構図がはっきりしています。政治停滞の象徴ともなった道路特定財源をいったいどうするのか、国民に対し、方針を明確に示してほしいものです。

道路特定財源の一般財源化(1)

 今週土曜日、南宗寺で開催される「堺衆文化の会」で「幸福の経済学
− 幸福な日本経済の設計を考える − 」というテーマで報告することになっています。谷本陽蔵先生が会長、森村健一先生が事務局長という会ですから、緊張度は学会報告のときの100乗、いえ、1,000乗といっても過言ではありません。
 テーマは最近力を入れている「幸福の経済学」です。個人が幸福を感じるためには、土台となる経済状況が良好で、信頼できる政治体制の存在が不可欠ではないでしょうか。すなわち、個別の事情を持つ個人の幸福は、経済や政治から独立している側面もありますが、かなりの程度影響や制約を受けていることも事実だと思います。そこでこの1年の政治・経済の状況を振り返り、私たちは幸福であったといえるかどうか、考えてみることにしました。
 結論からいうと、この1年、私たちは不幸でしたよね。問題点は政治にあります。衆参ねじれ現象が生じたため、政策や重要法案が全く決まらず、政治が機能不全に陥ってしまいました。
 福田政権が成立して以降の政治混迷をたどると、道路特定財源をめぐる与野党の対立が特に大きな比重を占めていたように思いました。
 さて道路問題を通じ、我々が検討すべき最大の課題は、交通需要を新しいデータに基づいて再推計し、本当に必要な道路を見極めることです。さらにマッサージチェア、アロマテラピーの器具、ミュージカルの公演費用、公益法人の職員旅行までもが、道路特定財源から支出されていたことが明らかになり、国民に衝撃を与えました。こうした多くの無駄遣いや利権を正すことも重要だと感じました。

自民党総裁選、麻生氏が圧勝

 自民党総裁選は今日投開票され、幹事長の麻生太郎氏が全体の3分の2の得票で圧勝し、第23代総裁に選ばれました。投票は、国会議員386人分と都道府県連の代表141人分の計527票をめぐって行われたのですが、麻生氏は国会議員票217、地方票134の計351票を獲得し、1回目で過半数に達して新総裁に決まりました。まあ、事前予想のとおりの結果でした。
 これからの政治に期待したいのは、幸福で安心して暮らせる社会の目標や理念を掲げ、その実現のために具体的な政策を提示してもらうことです。日本経済の活力をどのように取り戻すか、制度疲労を起こした社会保障制度をどのように再設計するかなどは、最優先で取り組むべき課題です。
 今後の政局の注目点は、衆院の多数派と参院の多数派が異なるという「ねじれ現象」が解消するかどうかです。政局の行方は全く読めませんが、ここ1年みられたように、どんな案件も数で押し切って決めるというやり方(衆院での再可決や審議拒否など)は、避けてほしいですね。
 議論すべき問題の性質をよく見極めた上で、妥協すべきテーマは話し合いで解決し、競うべき課題については、政策を磨き上げてマニフェストで発表し、国民に判断を委ねてもらいたいものです。幸福の重要な条件のひとつは、政策決定のプロセスに国民が関与できるしくみの存在です。

『もっと知りたい中国茶の世界』増刷!

 今年4月20日のブログで、茶文化研究家の湯浅薫さんが『基礎知識から茶藝師資格まで もっと知りたい中国茶の世界』(発行:牧歌舎、発売:星雲社)という比類のない中国茶ガイドブックを出版されたことをご紹介しました。
 以前の記事の繰り返しになるかも知れませんが、この本は、中国茶の産地、種類、効能、歴史、おいしい淹れ方から茶藝師資格の概要に至るまで、中国茶文化の全てが、平易な言葉を使って的確にまとめられています。私も、初版が出て以降、気になったことがあればいつも参照していました。(解説が簡潔明瞭なのでどこからでも読めるのですよね。)
 こうした素晴らしい特徴を持つ湯浅さんのご著書が、今回さらにパワーアップして再版されました。初版のままでも十分読みやすかったのですが、今回の改訂で、カラー写真・年表の追加、コラム・注解の挿入をなさり、一層充実した内容になっています。
 それにしてもこのご著書、半年も経たないうちに再版が決まるとは、よほど好評だったのですね。ちなみに私の本は初版を売り切るのに5年はかかっていますので、羨ましいかぎりです。しかも日本図書館協会の選定図書にも選ばれています。良書のお墨付きがあるわけです。また、8月26日の『毎日新聞』では、湯浅さんの写真入りで、かなりのスペースを割いて紹介記事が載っています。話題の著書であることは間違いありません。
 本書を通じての湯浅さんのメッセージは、「あとがき」で端的に述べられています。それは中国茶の世界を体験することによって、味や香りを楽しみ、文化や歴史と出会い、よりよい人間関係を築き、もてなしの心の大切さを知ってほしいというものです。お茶は単なる飲料ではなく、私たちの心を豊かにする文化性・精神性を備えているのです。
 湯浅さんのご著書をまだお読みになっていない方は、是非一度お目通しください。 
 ところで湯浅さんは現在、「あとがき」で述べていらっしゃるメッセージを実現するため、精力的な活動もなさっています。その詳細に関しては、下記の「薫東庵」のリンクをご参照ください。

薫東庵

医師不足への対応

 昨日の記事で書きましたように、長い間兵庫医大で講義する機会がありましたので、医療問題とか、製薬会社の動向には興味があって、できるだけ新聞記事をチェックするようにしています。
 さて1日夜の福田首相の辞任表明以降、メディアは自民党総裁選で盛り上がっています。重要な論点はたくさんありますが、社会保障改革は避けて通ることができません。その中でも私が身近な問題として感じているのは、医師不足の問題です。先般も親戚の老人の具合が悪くなり、ある病院へ救急車で運ばれたのですが、ベッドに空きがない診療を断られ、自宅へ戻されたという話を聞きました。このように医療崩壊は深刻な問題であり、早急に対策を練る必要があります。
 医師不足対策として議論されているのが、医学部の定員増加、女性医師の離職防止・復職支援、地域や診療科ごとの偏在を解消、幅広い疾患を全体的に診る「総合医」の育成などですが、いずれも待ったなしの重要テーマだと思います。
 しかし頭の痛いのは、その財源をどこから引っ張ってくるかです。5月、道路特定財源制度を2008年度限りで廃止することを決め、一般財源化することになったわけですから、「道路財源」を充てるのは、現実的な解決策です。(今年5月13日の経済コラムもご参照ください。)ちなみに、道路特定財源による税収は、およそ3兆3,000億円にのぼります。
 次の選挙では、ガタガタになった社会保障制度を誰が(どの党が)本気になって再建してくれるのか、よく見極めたいところです。水増しされた需要推計による道路建設よりも、充実した医療制度を整えるほうが、ずっと優先順位が高いように思われます。

兵庫医科大学で「日本経済」の講義を行います

 刻々と時間が経過してゆくのにあまり成果が出ていません。もうすぐ講義に突入だと思っただけで、気が重くなります。たくさん本を読んでも、解釈して自分の言葉でまとめるのには、かなり時間がかかりますね。「できない」というのは悔しいので「熟成期間」だと考えるようにしていますが、時間をかけた割には捗っていないのが、もどかしいです。
 さて今進めている仕事のひとつに、兵庫医科大学での「日本経済」の講義資料作成があります。10月に5コマ、急遽担当することになりました。今年から関学との学術交流で、兵庫医科大学の学生は関学へ来て教養科目を履修するシステムになっていました。ところが、スケジュール的にうまく調整できない学生も出てきたため、特別の配慮が行われたのです。
 兵庫医科大学では13年間講義を担当し、今年もすれば14年目になります。その間ずっと感じたのは、学生への対応が非常に親切で丁寧だということです。「学士力」のシンポジウムで勉強してきた「理想型」の教育システムが構築できています。もっとも医学部なので、学生の目的がはっきりしており、昨日の記事で述べた「疎外型」の学生はいないのかも知れません。したがって先生は、指導をしやすいのだろうと思いますが。
 「日本経済」の講義では、概ね次のようなテーマを取り上げようと思っています。
1.日本経済に今何が起こっているか
2.物価高騰・景気減速下の日本経済
3.金融面からみた日本経済
4.国際情勢の激変と日本経済
5.構造改革と政治への信頼回復
 政治も経済も難問山積の時期ですから、ちょうどよいタイミングで開講することができました。履修してよかったと思ってもらえるような授業にするため、こちらも十分準備しなければいけません。

大学生の4類型

 8月30日の関連記事です。先月末に出席した大学教育に関するシンポジウムは、とても興味深く、よい勉強になりました。普段講義をしながらなるほどと感じたことが多く、大学全体として取り組んでゆかなければならない課題も明らかになって、大きな刺激を受けました。シンポジウムで学んだことを、今後この日記でも取り上げてゆきたいと思います。
 まず今日は大学生のタイプをご紹介します。東京大学が5万人近くの大学生を対象に行った調査によると、最近の大学生は、高同調型、独立型、受容型、疎外型の4つに類型化できるといいます。高同調型は高い目的意識を持ち、大学の教育目標と一致する学生、独立型は個人としては大人であるが、大学教育には期待していない学生、受容型は自己・社会認識は未発達であるが、大学教育には期待を寄せている学生、疎外型は、自己・社会認識は未発達で、大学教育にも期待していない学生です。
 そして上記4つの類型に属する学生の比率は、高同調型40.9%、独立型18.5%、受容型13.4%、疎外型27.3%という状況です。
 「うーん、そうか」という感じですが、大学教育の射程に入るのは、高同調型と受容型とされています。しかし両者を合算しても5割強にとどまり、極端な話、大学生の2人に1人は、大学教育に期待していない学生なのです。しかも疎外型は3割近くに達します。 
 大学として難しいのは、独立型と疎外型への対応です。8月30日の記事で、戦後の高等教育はエリート→マス→ユニバーサルと、量的拡大を続けてきたと述べましたが、高等教育がユニバーサル化(全般化、普遍化)しすぎて、かつてのエリート時代には想定できなかったタイプの大学生が出現してきたわけです。独立型と疎外型の学生は、大学教育に対する満足度も低いことも明らかになっていますが、これほど多様化した学生に今後大学はどう対応してゆけばよいのでしょうか。しばらくの間模索が続きそうです。

お茶のポスターを作成

 今日は私の講義を熱心に受講してくださっている特別聴講生、野沢久信さんとお会いしました。試験の採点で疲れ果て、その後は原稿書きに没頭し、世間との交流を一切断ち切った毎日を過ごしているので、気の毒に思って激励に来てくださったのです。時間をかけている割には全然原稿が捗っておらず、シュンとなっていたのですが、楽しくお話ししているうちに元気も出てきました。秋学期の講義開始まであと2週間。講義や会議で忙しくなる前に、少しでもやるべき仕事をこなしておきたいものです。
 さて来週12日から、第19回日本緑内障学会が開催されます。今回の主催者は、眼科学の第一人者桑山泰明先生(大阪厚生年金病院眼科部長)ですが、特別企画として学会のポスター展示のひとつに、お茶の基礎知識に関するパネルを2枚入れることになり、8月半ばから準備を進めていました。
 パネルというのは、博物館の展示をイメージしてください。これまで方々の博物館へ出かけ、上手に作ってあるなとか、イマイチだなとか思いながら見学してきたのですが、いざ自分で作るとなると、そう簡単ではありませんね。論文と違って字数が限られているため、500〜600字程度でエッセンスをまとめなければいけないのです。
 そこで谷本陽蔵先生の『緑茶入門―おいしいいれ方と効用』 (保育社カラーブックス)や、柴田書店の『緑茶の事典』などを参考にして構成を考えた結果、お茶の種類、産地、保健効果、文化史という4項目を立てることにし、重要なポイントだけを盛り込んだ文章を考えてみました。もちろん文字だけでは素っ気ないので、図表や地図、写真を盛り込みました。
 実は今日、パネルの校正が届きました。文章はぎこちなく、決してうまく整理できたとはいえませんが、プロに図表や地図、写真を入れてレイアウトしていただくと、ずいぶん体裁よくなりました。

第19回日本緑内障学会

総合コース503 フードシステムをめぐる諸問題 2008年度特別聴講生募集

 秋学期開講の総合コース503「フードシステムをめぐる諸問題」の特別聴講生を募集しています。応募方法の詳細は下記のリンクをご参照ください。締切は9月4日となっていますので、早めにお申込ください。(したがってこの記事も9月4日まで一番トップにくるよう設定しておきます。)
 スケージュールは7月4日のブログで発表いたしましたが、下記のとおり再掲します。開講は毎週金曜日、3時間目(13:30〜15:00)になります。
 さて春学期は食の様々な側面を文化面からアプローチしました。先般兵庫医科大学の先生とお話する機会があったのですが、今年から始まった学術交流で兵庫医大の学生もたくさん受講しており、大変評判がよかったとおっしゃっていただきました。
 一方秋学期は、経済・経営面からの分析を行います。10月には高級喫茶店英國屋社長の松本孝先生、12月には(株)つぼ市製茶本舗会長の谷本陽蔵先生にお話いただきますが、お2人とも関学の大先輩で、経営者としてフードビジネスの最前線でご活躍になっています。また吉田泰治先生・冨田圭子先生・高橋正郎先生は実績豊富な研究者です。食料・農業をめぐる様々な問題点をそれぞれの専門分野から明らかにし、解決策を提示していただく予定になっています。

9月26日 本講座のねらい 寺本益英
10月3日 フードビジネスの創業と経営(1) 松本孝
10月10日 フードビジネスの創業と経営(2) 松本孝
10月17日 地域経済の活性化と食 松本孝
10月24日 日本の「食」と「農」をめぐる諸問題 吉田泰治
11月7日 食育の現状と今後の課題(1) 冨田圭子
11月14日 食育の現状と今後の課題(2) 冨田圭子
11月21日 フードシステムの分析視角 寺本益英・ゲスト高橋正郎
11月28日 原油価格・穀物価格の高騰と食料事情 吉田泰治
12月5日 食品産業のコンプライアンスについて 寺本益英・ゲスト谷本陽蔵
12月12日 食文化の振興と企業家の役割 寺本益英・ゲスト谷本陽蔵
12月19日 まとめ(1) 寺本益英
1月9日 まとめ(2) 寺本益英

総合コース特別聴講生募集要項

どうなる日本経済 −世界のかたち、日本のかたち−

 今日は尼崎市中央公民館の市民大学で、「どうなる日本経済 −世界のかたち、日本のかたち−」というテーマで講演しました。
 ふりかえってみると、昨年8月9日、仏銀最大手BNPパリバが傘下の3つのファンドを凍結したのを引き金に、世界経済は変調をきたし始めました。このパリバ・ショックを契機とし、アメリカのサブプライム問題は世界中に広がってゆきます。アメリカの金融危機は深刻な景気後退を招き、ドルへの信認が揺らぐことになりました。ドルから逃避した投機マネーは、原油や商品市場に流れ込み、資源価格高騰を引き起こし、インフレ圧力が高まりました。
 一方日本経済は2002年2月以降一応回復軌道を歩んできましたが、上記のような環境変化の打撃を受け、昨年末頃から後退局面に入ったとみられています。
 さらに昨年7月の第21回参院選で自民党が歴史的な敗北を喫し、政治に衆参ねじれ現象が生じ、重要法案がスムーズに成立しなくなってしまいました。そして今月1日の夜には、福田首相が突然辞任を表明しました。安倍首相に続き2年連続のことでしたので、国民全員が驚いているに違いありません。経済情勢が極めて厳しい中でのこうした政治の混迷は、景気悪化に拍車をかけていると思われます。 
 本日の講演では、世界経済の動向や政局にも注目しながら景気の現状を確認し、問題点を明らかにしました。またこうした問題をいかに解決すればよいか、方策を検討し、これからの見通しを展望しました。
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