寺本益英の日記

 関西学院大学で日本経済史を担当する寺本益英の身辺雑記です。経済、歴史、お茶、フードシステムの話題を中心に、思い立ったことを綴ります。受講生の質問にも答えます。

2018年07月

2018年度 日本経済史機 定期試験を行いました

 本日、3つめの担当科目日本経済史気 定期試験を行いました。昨日埼玉県熊谷市では国内の観測史上最高を5年ぶりに更新する41.1度を記録したそうですが、ここ西宮の暑さも普通ではありません。試験会場まで行くだけでも汗だくです。
 ただ学生は試験の日程がほぼ終わり、ほっとしているのではないかと思います。私の採点はまだまだ終わりそうにありませんが、たとえ1枚でもという気持ちで、がんばらなければと思います。
 さて本日の日本経済史気 定期試験では、下記のような問題を出しました。途中退席者も少なく、比較的よくできているのではないかと期待しています。

【2018年度 日本経済史機…蟯試験問題】

1. 元号は特定の年代に付けられる称号のことですが、私たちは元号によってそれぞれの時代の姿をイメージしています。このことをふまえ、以下の(1)〜(3)の設問に答えなさい。20×3=60点

(1) 明治維新に際し新政府は、中央集権国家の建設と、富国強兵・殖産興業をスローガンとします。この目標を実現するため、具体的にどのような施策が行われたか説明しなさい。

(2) 大正期は大正デモクラシーに象徴されるように、社会に自由主義的傾向が高まった時期でした。当時の社会にどのような変化がみられたか。具体的な事例(出来事)を挙げて述べなさい。

(3) 第一次世界大戦終了後から1930年代半ばにかけて、軍部の台頭が目覚ましく、次第に国際社会における孤立が鮮明になってゆきます。その背景について、経済(景気)動向と外交政策の移り変わりに注目して論じなさい。

2. 次の(1)〜(3)の設問から、1問を選択して解答しなさい。20点

(1) 大日本帝国憲法の特色を明らかにし、明治政府はどのような国づくりを目指したか論じなさい。同時に大日本帝国憲法における天皇の地位の解釈をめぐる神権学派と立憲学派論争についても言及しなさい。

(2) 第一次企業勃興期には、綿紡績業と生糸製糸業が重要な役割を果たしました。両産業の発展の要因について、当時の経済環境にも留意して説明しなさい。

(3) 壬午事変、甲申事変、東学党の乱を経て日清戦争開戦に至るまでの経過を説明しなさい。

3. 次の(1)〜(3)の設問から、1問を選択して解答しなさい。20点

(1) 明治十四年の政変の経過と歴史的な意義について述べなさい。

(2) 旧幕府が欧米諸国と結んだ不平等条約は、明治期の日本にどのような悪影響を与えたか説明しなさい。またその不平等条約は、いつ、誰の手によって改正されかに関してもふれなさい。

(3) 1897(明治30)年の金本位制導入が、その後の日本経済にどのような影響を与えたかについて論じなさ

2018年度 経済史B  定期試験を行いました

 昨日に続き、2日連続で担当科目の定期試験を行いました。今日の科目は経済史Bです。久しぶりに第5別館の大教室に行きました。
 問題は下記のように、事前にお知らせしてあったとおりの出題です。この講義は板書を中心に進めてきましたので、ノートの内容がきちんとおさえられているかが鍵です。またある程度の詳しさも重要で、答案は1行1分を目安に、全問で70行くらい書いてほしいものです。
 試験を受けるのは決して楽ではありませんが、講義内容を定着させ、自分の頭に確実に刻むには、一番効果的な方法だと思います。試験がなければ聞き流すだけで、頭に定着することはありません。経済の知識を自分のものにするのに不可欠と考えて突破してください。

【2018年度 経済史B 定期試験問題】

1. 最近経済のグローバル化が顕著になっています。このことをふまえ、次の(1)〜(3)の設問に答えなさい。8×3=24点

(1) グローバル化進展の背景を説明しなさい。

(2) 経済のグローバル化のメリットについて論じなさい。

(3) 経済のグローバル化の進展にともない、今後日本経済が克服しなければならない課題について説明しなさい。

2. 国民国家の要素のひとつに領土が挙げられます。この領土をめぐっては、わが国も難しい問題を抱えています。尖閣、竹島、北方領土のうちから1つ選び、日本の主張と相手国の主張を対比しつつ、どのような論争が行われているか説明しなさい。16点

3. パックス・ブリターニカに関する次の(1)、(2)の設問から、2問選択して解答しなさい。20×2=40点

(1) 穀物法論争、ピール首相の税制改革を経て、1860年の英仏通商条約の締結に至るまでの経過を説明し、イギリス主導の自由貿易体制がイギリスならびに世界経済に与えた影響について述べなさい。

(2) 金本位制の自動調整メカニズムにふれながら、パックス・ブリターニカの時代にこの制度が順調に機能した要因を説明しなさい。しかしそれが戦間期に至って機能不全に陥り、1930年代はじめに崩壊することになった原因を述べなさい。

4. 次の(1)〜(6)の事項より、2つ選択して解答しなさい。10×2=20点

(1) プロト工業化                  (2) プロテスタンティズムの倫理  

(3) イギリスにおける鉄道建設の経済効果  (4) ミュール紡績機の特長

(5) イギリス産業革命のひずみ          (6) イギリスの対インド投資の経済効果

2018年度 学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 定期試験を行いました

 関西学院大学では今週16日から春学期の定期試験が始まりました。それにしても今年の暑さは異常で、40度を記録するところも出ているようです。酷暑のなか、何科目も試験を受けなければいけない学生は大変です。特に試験当日はよいコンディションで臨めるよう気をつけてください。私も今回は約 400枚の採点があります。注意力のいる仕事ですが、ミスのないよう1枚1枚を丁寧にみてゆくつもりです。
 さて本日、学際トピックス「医療をめぐる諸問題」の定期試験を行い、次のような問題を出しました。予告どおりの出題です。講義内容に即した内容になっているか、ある程度詳しく書けているかどうかが採点のポイントです。

【2018年度 医療をめぐる諸問題 定期試験問題】

1. 日本の医療制度について次の(1)〜(3)の設問に答えなさい。15×3=45点
(1) 日本は世界最高レベルの長寿国になっていますが、それを可能にした制度的な要因を指摘しなさい。(項目を列挙するだけでなく、簡単な説明を加えなさい。)
(2) しかし(1)で指摘した要因にはデメリット(問題点)もあります。どのようなことが問題になっているか説明しなさい。
(3) 国民医療費は経済成長を上回るスピードで増大しています。これを節減するための方策について述べなさい。(項目を列挙するだけでなく、簡単な説明を加えなさい。)

2. 今後の日本では、一段と高齢化が進むと考えられます。このことをふまえ、次の(1)、(2)の設問に答えなさい。15×2=30点
(1) 高齢者の特徴、および高齢者が抱える不安に注目し、今後の日本社会が直面すると思われる問題点を指摘しなさい。
(2) (1)に対する解決策として、地域包括ケアシステムが提唱されています。この制度の概要について述べなさい。

3. 講義で取り上げられた安楽死または延命治療の取りやめにかかわる事件の概要を述べ、裁判所がどのような判断を示したかについて説明しなさい。15点

4. 次の(1)〜(4)の設問から1問選択して解答しなさい。10点
(1) 遺伝子治療の生命倫理的問題について論じなさい。
(2) あなたが大規模な震災に遭遇した場合、直後に留意しなければならないことは何ですか。またその後の治療の段階では、どのようなことに気をつけなければいけませんか。
(3) 良医を育成するため、医学部の学生と教員は、それぞれどのような点に留意しなければならないか述べなさい。
(4) 講義内容を念頭に置いて、「親切で信頼される病院」の条件を述べなさい。

2018年度 学際トピックス「医療をめぐる諸問題」 定期試験対策

 兵庫医科大学との連携講座、 「医療をめぐる諸問題」は医療問題を実に様々な視点から分析してきました。ひとつの見方は、歴史、現状、将来展望(改革)という時間軸に沿ったものです。歴史的にみると、日本の医療制度は多くのすぐれた点を有しており、そのおかげで私たちは世界屈指の長寿国を実現できたといえます。
 しかしこの恵まれた制度が将来にわたっても持続可能かというと、決して楽観はできません。高齢化の進行もあり、医療費は増加の一途をたどっており、大胆な改革を行わなければ維持しきれないことを学びました。
 取り上げられたテーマに目を転じると、病院経営、先端医療、救急医療・災害医療、医師の倫理や医学教育論、医療と法など、広範囲に及んでいます。
 この講座の強みは、顕著な実績をあげていらっしゃる先生方が全力投球で担当してくださったことです。既存のテキストにはないオリジナルの内容を盛り込み、毎回充実したお話しをお聞きできたのがよかったと思います。
 さてこの科目の定期試験は、2018年7月19日(木)の第4限に実施します。講義内容を定着させ、より深い研究につなげてゆくためにも、下記のテーマについて、しっかり見直しておいてください。

テーマ1 日本の医療制度をめぐって
(1) 日本が世界屈指の長寿国を実現できた要因は何か。医療制度に注目し、とりまとめておきましょう。
(2) 高齢化の進展もあり、わが国の恵まれた制度のデメリット(問題点)も指摘されています。何が問題になっていますか。
(3) 経済成長を上回るスピードで増大する国民医療費の節減も緊急の課題です。どのような方策が考えられるか整理しておいてください。 

テーマ2 高齢社会の進行
 高齢者の特徴、および高齢者が抱える不安に注目し、今後の日本社会が直面すると思われる問題点が述べられるようにしておいてください。
 またこの問題を解決するため、地域包括ケアシステムが提唱されています。このシステムの概要もまとめておいてください。

テーマ3 医療と法 
 講義で取り上げられた安楽死と延命治療の取りやめにかかわる事件の概要をまとめ、これらに対し、裁判所がどのような判断を示したか、説明できるようにしておいてください。

テーマ4 救急医療・災害医療
 両者の概要、留意すべきポイントについて、小谷先生の資料を復習しておきましょう。

テーマ5 病院の経営について
(1) 民間病院と比較した公立病院の特色を明らかにし、経営上の課題、およびその解決策について論じられるようにしておいてください。 ← ※ 7月5日、大雨で前田先生の2回目の講義が休講となり、その分の補講は行いません。したがってこのテーマは定期試験範囲から除外します。(7月8日追記)
(2) 講義内容をふまえ、「親切で信頼される病院」を目指す取り組みについて、まとめておいてください。

テーマ6 医学教育論
 良医を育成するため、医学部の学生と教員は、それぞれどのような点に留意しなければいけないでしょうか。兵庫医科大学における取組を事例に、述べられるようにしておいてください。

テーマ7 先端医療をめぐって
(1) 遺伝子診断のメリットと問題点について。
(2) 遺伝子治療の生命倫理的問題について。

2018年度 関西学院大学寺本ゼミ主催 業界・企業研究セミナー(竹中工務店) のお知らせ

 思い返してみると、私は学生時代を含め、30年以上関西学院大学(上ヶ原キャンパス)で過ごしてきました。この間にいくつかの新しい学部がつくられ、キャンパスの様子もどんどん変わってゆきました。
 学会等で他大学を訪れる機会も多く、つい校舎の比較をしてしまうのですが、関学の校舎が一番快適だと感じます。これは学生時代からずっと思っていたことで、学生時代は教室と図書館で、教員になってからは研究室で仕事をするのが最も捗ります。おそらくこの30年間、自宅で過ごした時間よりも、上ヶ原キャンパスで過ごした時間のほうが長いのではないかと思います。
 この恵まれた校舎の施工・設計は、今回のゲスト・スピーカーをお引き受けくださった鎌田和政さんがお勤めになっていた竹中工務店です。同社は1610(慶長15)年創業の老舗企業で、実に400年を超える歴史を誇ります。またあらためて述べるまでもなく、鹿島建設、大林組、清水建設、大成建設と並ぶ日本を代表するゼネコンです。
 今回のセミナーは、竹中工務店を事例に、ゼネコン業界について学びます。ゼネコンというと、建築設計に象徴される技術職のイメージが強いかも知れませんが、都市開発、海外展開、資材調達、労務管理など、事務系の仕事も重要であり、経済学部の学生が活躍する余地は十分あります。
 鎌田さんは40年を超えるキャリアのなかで様々な部署をご経験になり、多くの建築作品や都市開発を手掛けてこられました。またブラジルに駐在されていたこともあります。この間様々な困難もあったと思われますが、それを乗り越えて、建物が完成したり、満足のゆく街づくりができてときの喜びは一入だったに違いありません。
 今回のセミナーでは、建設業界の事情にとどまらず、仕事のやりがいや社会貢献についてもお話しいただきます。これから社会で活躍するみなさんの確かな道しるべになることを願ってやみません。

業界・企業研究セミナー(竹中工務店)の概要
・日時:2018年7月3日(火) 15:30〜17:00 
・場所、C号館ー101号教室


竹中工務店
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