6月からスタートした K.G梅田ゼミですが、いよいよ大詰めとなり、今日で9回目を迎えました。この講座、いつもは梅田キャンパスで開講していますが、今回は喫茶文化研究家・湯浅薫先生による体験をまじえた特別プログラムということで、上ヶ原キャンパスで実施しました。
 さて私は今回の梅田ゼミの企画段階で、飲食の意味について、色々な角度から考えたいと思いました。最も基本的な視点は、健康で長生きするため、栄養バランスや量をよく考えるということです。またその次には、おいしさにもこだわります。さらに精神的な側面も重視されます。どれだけおいしく、栄養バランス的にすぐれた食事をしていても、幸福感を感じなければ話になりません。幸福な食事の条件は、丹精こめて作ってくれたものを食べるとか、話がよくはずみ、楽しい雰囲気で食べるといったことです。飲食は人間にとって最も基本的な営みであり、コミュニケーションの手段であり、親密な人間関係を築くのに、重要な役割を担っているといえます。本日の講義の主旨は、以上のような飲食の多様な面について、喫茶を通じて考えてみようというものです。
 講師をお引き受けいただいた湯浅薫先生には、私の主催企画において何度も格別のお世話になってきたことは、7月13日の記事で述べたとおりです。今回湯浅先生は、「家庭で喫茶を愉しむ」をコンセプトに、6ヶ月もかけて計画を練ってくださいました。
 私たちにはまずお茶をおいしく飲みたいというニーズがあります。しかし簡単なようでなかなか難しいのが、お茶の淹れ方です。第1部で先生は、お茶の基礎知識を懇切丁寧にご説明くださいました。種類、製茶法、生活シーンによる飲み分け方、保健効果、よいお茶を選ぶポイント、お茶と水の関係、変質を防ぐ保存方法に至るまで、非常に実用的なお話をしてくださいました。
 その後、茶葉の量・お湯の温度・浸出時間によってお茶のおいしさが変わってくることも教えていただきました。ひとり分の茶葉の量は、だいたいスプーン1杯(3g)が目安だそうでうです。そして玉露なら50〜60℃のお湯を用い、浸出時間は2分、煎茶の場合は、お湯の温度は70℃、浸出時間は1分が適当だということです。
 喫茶店のメニューに日本茶が普及しない原因のひとつは、淹れ方が難しいというところにあります。家庭でも同じことがいえるかも知れません。しかし今日の先生の詳細な解説をお聞きすると、ちょっとした工夫で、ずいぶんおいしく淹れられることがわかりました。